レビュー
使ってみてわかった「置くだけ」以外にもある数多くのメリット!

“置くだけ”で使えるドラレコを試してみたらコスパがよすぎた!

ここ数年、悪質な「あおり運転」が相次いで報道されたことなどによって、人気となっている「ドライブレコーダー」。愛車のフロント/リアガラスに取り付けることで前方や後方の映像と音声を記録することができるため、あおり運転や万が一の事故の際などに撮影した映像が確かな証拠になるということで、いま爆発的に売れている製品です。

そんなドライブレコーダーの中でも少し変わった新製品を、アイデアグッズなどを手がけていることで有名なサンコーが発売しました。

サンコー「置くだけドライブレコーダー」は、その名のとおりダッシュボードに置くだけのドライブレコーダー。置くだけなので設置がラクなのはもちろん、フロントガラスに貼り付けないので視界を遮らないというのがウリとのこと

製品名は、「置くだけドライブレコーダー」。一般的なドライブレコーダーは、フロントガラス上部に両面テープなどを使って設置するタイプが多いのですが、置くだけドライブレコーダーはダッシュボード上に置くだけで映像を撮影することができるというのが、大きな特徴となっています。

通常のドライブレコーダーとはかなり異なるフォルムや、これまでにない大型の液晶モニターを搭載していること。また、前後2カメラタイプで税込16,800円(2020年3月19日時点)と安価な価格ということもあって、その使い勝手がとても気になった筆者は、さっそくこの置くだけドライブレコーダーを試してみることにしました。

ドラレコ本体はダッシュボードが平らなら本当に置くだけでOK

実は、ドライブレコーダーをフロントガラスに貼り付けることができる場所は、法律などによって定められているので少々やっかいなのです。まず、「道路運送車両法」によって「フロントガラスの上部から20%以内」に設置することが決められていたり、フロントガラスに自動ブレーキのカメラが備えられているようなクルマは、法律とは別に、メーカーによってドライブレコーダーの設置を禁止する場所が指定されていることもあります。

また、フロントガラスが汚れているときれいな映像で撮影できないので、ワイパーが届く範囲内にドライブレコーダーのレンズが配置されることが望ましいなど、さまざまな条件をクリアしながら設置する必要があります。

ですが、「置くだけドライブレコーダー」であれば、「運転者の視界の妨げにならないこと(※)」「エアバッグの動作に影響を及ぼさないこと」といったことさえ守れば、ダッシュボードのどのあたりにおいても問題ありません。フロントガラスへ貼り付けるタイプに比べれば、設置はとてもカンタンと言えるでしょう。

(※)「車両の前方2mの位置にある、直径30cm、高さ1mの柱が直接見えること」が道路運送車両法によって義務付けられています。

今回、「置くだけドライブレコーダー」を試すのにチョイスしたクルマは、日産のコンパクトカー「ノート」です。実は、ノートのダッシュボードの中央付近は完全な水平ではなく少しだけ助手席側に傾いていたのですが、不安定になることもなくしっかりと設置できました

ドライブレコーダーの本体を設置するダッシュボードの位置ですが、左右を均等に撮影したり運転席から手を伸ばしてタッチパネルの液晶モニターに触れられるよう、中央付近に置いたほうがいいでしょう。今回は、日産のコンパクトカー「ノート」に設置してみたのですが、ノートのダッシュボードは中央付近がほぼ平らで設置しやすい形状になっていましたので、真ん中あたりに置くことができました。もし、「置くだけドライブレコーダー」の購入を検討されている方は、まずはダッシュボード中央付近が平らかどうか、平らでなくても左右にずらせば置けるのかなどを確認頂いたほうがいいでしょう。ちなみに、本体の大きさは、238(幅)×100(高さ)×120(奥行き)mmになりますのでご参考まで。

ドライブレコーダー本体のレンズは、手で上下左右に動かすことができます。しっかりと力を入れないと動かないので、走行中にずれてしまうといったことは無さそうです

本体に備えられているフロントレンズは、手動で上下左右に動かすことができます。まず、本体をダッシュボードに仮設置したら、本体とシガーケーブルをつないで電源を入れ、液晶画面の映像を見ながらレンズを手で動かして撮影範囲を調整しましょう。設置位置とレンズの角度が決まったら、本体の裏側にある粘着シートに貼られている保護シートを剥がして、本体をダッシュボードにしっかりと固定させます。

シガーケーブルとバックカメラケーブルの配線が必要

本体設置後は、バックカメラ用のバックカメラケーブルを接続して、電源用のシガーケーブルとともに車内にきれいに配線していきます。フロントカメラは“置くだけ”で使うことができるのですが、バックカメラを使いたい場合には、ほかのドライブレコーダーと同様にケーブルを車両後方まで這わせなければいけません。

画像の赤丸は、左から「シガーケーブル端子」「バックカメラ端子」「microSDカードスロット」

画像の赤丸は、左から「シガーケーブル端子」「バックカメラ端子」「microSDカードスロット」

シガーケーブルとバックカメラケーブルを接続したところ。同一方向に差し込めず、ケーブルはどうしてもこのように開いてしまいます

付属品の「シガーケーブル」(左)、「バックカメラケーブル」(右)、「バックカメラ固定テープ」と「バックカメラ固定ねじ」(中央)

本体以外の付属品は、シガーケーブル(3m)とバックカメラケーブル(6m)、バックカメラをクルマに固定するための両面テープ、バックカメラのレンズの角度を調整するための固定ネジ2本が付属されています。microSDカードは製品には付属していませんので、別途購入しましょう。最大128GBまで対応しており、Class10で32GB以上のmicroSDカードが推奨されています。

ケーブルをすっきりと隠すには、まず2本のケーブルをフロントガラスとダッシュボードの隙間へと入れ込んで、そのまま助手席側のAピラーのほうに配線していきます。

そこから、シガーケーブルはグローブボックスの下を通してシガーソケットへと接続します。

バックカメラケーブルのほうは、ウェザーストリップやピラーパネルの隙間などにケーブルを通して、リアガラスまで配線していきます。

本体をダッシュボードに置いても、ほとんど気にならない

本体とケーブルの設置がすべて完了して、あらためて感じたのは、「思っていたよりも、ぜんぜん運転のじゃまにならない」ということでした

本体とケーブルの設置が完了して、あらためて眺めて驚いたのは、「想像していたよりも、ぜんぜんじゃまにならない」ということでした。7.84インチのTFTカラー液晶を搭載する本体を初めて手に持ったときには、少々大きく感じたため「この本体をダッシュボード上に置いたら、前方が隠れて見づらくなるのではないか」といった懸念を抱いていたのです。

ですが、実際にクルマに置いてみると思ったよりも場所を取らず、運転していても視界のじゃまになるようなことはまったくありません。ノートのような、ダッシュボードが小さめのコンパクトカーでも問題なかったので、セダンやミニバン、軽ハイトワゴンなどダッシュボードが広いクルマであれば、まず問題ないと思います。また、設置後に運転してみたのですが、交差点を曲がるようなときに横Gがかかってもずれるようなこともなくしっかりと固定されていましたので、よほど大きな衝撃などでなければ本体が動いてしまうこともなさそうです。

本体前面にあるシルバーのボタンは、右側が液晶の「開閉ボタン」で、左側が「電源ボタン」です

本体前面にあるシルバーのボタンは、右側が液晶の「開閉ボタン」で、左側が「電源ボタン」です

ちなみに、液晶モニターは前面の「AT」と書かれているボタンを押し続けることで、自動で開閉させることができます。

液晶モニターを開くと、いかにも小物が入れられそうな雰囲気なのですが……

液晶モニターを開くと、いかにも小物が入れられそうな雰囲気なのですが……

ひとつ気になったのが、液晶モニターを開けると台座がいかにも小物を入れられそうな雰囲気になることです。マニュアルを見ても特に記載されておらず、気になったので念のためメーカー担当者へ確認したところ、「液晶モニターが閉じられなくなるので、この部分にはモノは入れないでください」とのことでした。見た目では、ちょうど小物が置けて便利に使えそうでしたので、少々残念です。

くっきりと明るく、タッチパネルで操作しやすい液晶モニター

液晶モニターはタッチパネル式で操作しやすく、画面はくっきりと明るく、とても見やすいです

液晶モニターはタッチパネル式で操作しやすく、画面はくっきりと明るく、とても見やすいです

液晶モニターはタッチパネル式で、フロントカメラやバックカメラのリアルタイムな映像を左右にスワイプすることで切り替えることができたり、録画した映像の再生や撮影データのコピー、削除、各種設定などもすべてタッチパネルで操作することができて便利です。液晶モニターはかなり鮮明で、くっきりと明るく映ります。筆者は、あまり視力はよくないほうなのですが、運転席でステアリングを握って背中をシートバックにつけ、しっかりと座った状態で液晶モニターを見ても遠くには感じず、はっきりと認識することができました。

ちなみに、液晶モニターを閉じている状態でも、microSDカードが入ってる状態でクルマのエンジンをかければ自動的に録画が開始されます。

撮影解像度は、フロントカメラは「1080P(1,920×1,080万・フルHD)」と「720P(1,280×720万・HD)」のどちらかを選ぶことができます。バックカメラは、「720P(1,280×720万・HD)」のみです。画角(対角)は、フロントカメラが145°でバックカメラが135°と、解像度、画角ともに近年のドライブレコーダーとして標準的なスペックを満たしています。

撮影映像の明るさを決める「露出補正」は、「-2」「-1」「0」「+1」「+2」の5つから設定することができます。「録画ファイル時間」は、「1分」「3分」「5分」の中から選択可能です。録画ファイルの長さは、使い方や好みによって異なることや、機種によっては録画時間が固定されていて選べないドラレコもありますので、3種類から選択できるというのは便利ですね。なお、録画ファイル形式は「MOV」になります。

今回、フロントは「1,920×1,080万画素(フルHD)」、リアは「1,280×720万画素(HD)」、露出補正は「0」、記録時間は「1分」で撮影テストしてみました。昼と夜の2パターンで撮影しています。

撮影テスト/昼の東京都心 [フロントカメラ]

快晴の日中に、東京都心の交差点で撮影してみました。広角なレンズのおかげでビルは上層階まですっぽりと収まり、前方のタクシーや左から追い抜いていくクルマのリアナンバー、対向車線を走行するクルマのフロントナンバーも判別できます。発色は鮮やかで明るく、きれいに撮影できていて、クルマが動いているときの映像も滑らかでカクつきなどはありません。

撮影テスト/昼の東京都心 [バックカメラ]

上記のフロントカメラの映像と近い場所にある、東京駅周辺で撮影したバックカメラの映像です。撮影したクルマはリアガラスにスモークフィルムが貼ってありましたが、それほど暗くならずに撮影できており、後方のクルマのナンバーなどもしっかりと読み取れます。また、フロントカメラと同様に広角で上下左右をしっかりと撮影できています。

撮影テスト/夜の銀座周辺 [フロントカメラ]

夜の銀座周辺を、撮影してみました。夜に撮影したとは思えないような、まるで昼間のような明るさで撮影できているのが印象的です。明るいといっても白飛びすることもなく、クルマや建物などはくっきりときれいに撮影できています。また、昼の映像と同様に発色も鮮やかです。

撮影テスト/夜の銀座周辺 [バックカメラ]

フロントカメラと同じく、夜の銀座付近をバックカメラで撮影してみました。夜のバックカメラの映像は少し暗いのが気になります。リアガラスにスモークフィルムが貼ってあるのでその影響もあるかと思いますが、スモークフィルムは標準的な透過率のもので、昼間のバックカメラの映像が明るかったこともあって、夜間ももう少し明るく映ってほしかったところです。

撮影テスト/夜の銀座周辺 [バックカメラ、露出補正「+2」]

夜のバックカメラの映像がやや暗かったため、露出補正の設定を「0」にしていたのを「+2」と明るさを最大にして再度撮影してみました。撮影日時は上記と異なりますが、同じ車種で銀座のほぼ同じ場所で撮影しています。露出補正が「0」の映像と比べると、後方車両のナンバーは距離が少し離れていても見えるようになりましたが、全体的な印象としてはやはり暗めに感じました。

バックモニター代わりに使えるのは、液晶搭載モデルならではの強み

便利に感じたのが、液晶モニターへバックカメラの映像を映して、バックモニターとして使う方法です。ミラーや目視では確認できない範囲まで映してくれます

映像を撮影するという以外で便利に感じたのが、液晶モニターにバックカメラの映像を常に表示させておいて、後方を液晶モニターで確認するという使い方です。車両に備え付けられているバックミラーは、リアウィンドウの狭い範囲内しか映してくれませんし、サイドミラーや目視でいくら確認していても、後方左右はどうしても死角ができやすい場所になります。ですが、バックカメラなら視認できない死角となる後方左右までをも、かなり広範囲に映してくれます。

夜間の映像は少し暗めですが、液晶モニターは夜でもかなり明るく映し出してくれます(画像はナンバーにモザイク加工を施しています)

たとえば、夜に交差点を曲がるときなどは、通常は目視およびサイドミラーやルームミラーを確認すると思いますが、暗い交差点などでは後方を明るく映してくれるバックカメラでの確認を加えることで、見落としやすいバイクや自転車などが急接近してきても発見しやすくなります。ノートのような、比較的死角が少ないコンパクトカーであっても、バックカメラの映像に慣れてしまうと「ルームミラーが見づらくて仕方ない」と思えてしまうほどでしたので、たとえばミニバンなど全長が長くて後方が見にくい車両ならさらに便利に使えそうです。

バックカメラの機能を活用すれば、後退して駐車場に入れるときなどにも重宝します

バックカメラの機能を活用すれば、後退して駐車場に入れるときなどにも重宝します

また、フロントカメラやバックカメラの映像は、上下にそれぞれ二段階ずつスワイプさせて動かすことができます。たとえば、駐車場にバックで入るようなときには、バックカメラの映像を表示させて下へと向ければ、白線や障害物などもしっかりと見えて駐車場に入れやすくなります。

本体にバッテリーが内蔵されているので、駐車監視の際にクルマのバッテリーを使う必要がないというのもメリットのひとつです

「置くだけドライブレコーダー」には、エンジンを切って本体がオフになった状態で衝撃を感知すると自動的に録画が開始される、「駐車監視モード」が搭載されています。本体にはバッテリーが内蔵されているので、特殊な配線をしなくても「パーキングモード」をオンにしてエンジンを切るだけで、自動的に監視状態になります。駐車監視モードでは、衝撃を感知すると約30秒間録画されて、ふたたび待機状態に戻ります。待機時間は、メーカー公表値でおよそ24時間です。一般的なドライブレコーダーでは、クルマのバッテリーを使うタイプが多いのですが、バッテリーの接続が少々面倒であったりクルマのバッテリー上がりなどといった点も懸念されるので、そういった心配をすることなく駐車監視機能が使えるというのは便利ですね。

今回、「置くだけドライブレコーダー」を実際に使ってみて、予想以上にコスパの高い製品であることがわかりました。2カメラで前後を記録できる売れ筋のドライブレコーダーは一般的に2〜3万円はしますので、それだけを考えても安いと思います。さらに、大型液晶が搭載されていることやバックモニターとして使えること、バッテリー内蔵で24時間駐車監視できることなどを考慮すると、かなり使い勝手のいいドライブレコーダーだと感じました。前後撮影できるドライブレコーダーの購入を検討している方で、ダッシュボードに本体が置けそうなスペースがあれば、ぜひ「置くだけドライブレコーダー」を選択肢のひとつとして入れておいてもよさそうです。

桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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