ニュース
ストラーダ史上、最高画質を実現!

カーナビに“有機EL”採用! 新型「ストラーダ」の進化を実機でチェック!

「ついに、カーナビもここまで来たのか」。そんな素直な気持ちになったのは、2020年9月2日に行われたパナソニックのカーナビゲーション「ストラーダ」の新製品発表会を終えた後のことだった。

2020年9月2日に発表された、パナソニックのカーナビゲーション「ストラーダ」の上位モデルには、市販カーナビ初の有機ELディスプレイが採用されている

ユーザーの声に真摯に応え進化してきた「ストラーダ」

2003年、イタリア語で「道」を意味する「ストラーダ」という名前のカーナビが初めて発売された。当時としては画期的であった「4×4地デジチューナー」を搭載し、カーAVとしての新時代をいち早く切り開いたことは、今でも鮮烈な記憶として残っている。そして、2006年にはいまだにユーザーから高い評価を受けている「BD(ブルーレイディスク)プレーヤー」を内蔵したストラーダをリリース。液晶画面も高画質化することで、AV機能を徹底的に磨き込んだ。

そして、今のカーナビのトレンドである大画面ナビを多くのユーザーに提供したのが、2016年に発売された革新的な「フローティング」モデルである。大画面ナビが欲しくてもクルマに装着できないユーザーのために、ストラーダは従来の2DINスペースに本体をセットしつつ、ディスプレイを本体から浮かせる構造とした。これまで、大画面ナビが愛車に装着できなかった多くのユーザーの悩みを一気に解決したエポックメイキングなカーナビとして、ストラーダのフローティングモデルは大ヒットしたのだ。

画像は左右の「スイング機能」が初めて採用された、ストラーダ「CN-F1XD」2017年モデル

画像は左右の「スイング機能」が初めて採用された、ストラーダ「CN-F1XD」2017年モデル

そして、翌年に発売されたストラーダの新モデルでは、ディスプレイを前後上下にプラスして左右にも動かせるようになるなど、さらに進化。言い換えると、パナソニックはユーザーの「この機能があればいいのに」という声に真摯に対応し、ブラッシュアップを図ってきたことで支持を集めてきたとも言えるだろう。

ディスプレイの革命!有機ELを採用

さて、進化を続けるストラーダのフラッグシップモデルである「Fシリーズ」。その2019年モデルでは、従来までの9V型と同じディスプレイサイズに10V型のパネルを組み込むことで、さらなる大画面化を実現した。

画像は、有機ELディスプレイが採用されている最上位モデル「CN-F1X10BLD」

画像は、有機ELディスプレイが採用されている最上位モデル「CN-F1X10BLD」

そして、今回の2020年モデルの最大の進化ポイントは、上位モデルの「CN-F1X10BLD」「CN-F1X10LD」に10V型HD(1,280×720ピクセル)の有機ELディスプレイが採用された点にある。有機ELはスマートフォンやテレビなどではおなじみの自発光パネルだが、カーナビへの採用は市販モデルとしてはこれが初となる(※国内市販ルート向けAV一体型カーナビとして有機ELパネルを初採用)。

上が2020年モデルで、下が2019年モデルのストラーダ。同じ映像で比較してみると、2020年モデル(上)のほうが黒色が引き締まって見えた

従来採用していた液晶パネルは、背面から光源となるバックライトを当てて、色を表現する構造だが、有機ELパネルは、素子自体が発光することで、バックライトの余計な透過(黒浮き)がなく、「黒色」を美しく表現することができるのが特徴だ。実は、2019年モデルのストラーダでも黒色の表現力はかなりレベルアップしており、ベターッとした従来までの表現に対し、黒色の中にも明暗やコントラストの変化が表示されることでブルーレイディスクや地デジなどのコンテンツ視聴でその差を体感できていた。しかし、2020年モデルではさらなる再現力を実現するとともに、「エアレス構造」や「AGAR低反射フィルム」などの採用によって映り込みも防止している。この新型の有機ELディスプレイには「HDブリリアントブラック」の呼称が与えられており、ここからもパナソニックの自信がうかがえる。

最薄部で4.7mmと薄型化された、ストラーダ2020年モデル

最薄部で4.7mmと薄型化された、ストラーダ2020年モデル

上がストラーダの2020年モデルで、下が2019年モデル。比較してみると、2020年モデルはかなり薄型化されていることがわかる

また、バックライトを持たない有機ELの特性上、ディスプレイを軽量、薄型化できる点もメリットのひとつだ。パナソニックによれば、ディスプレイの最薄部はわずか4.7mm、単体の重量は300gも軽量化された0.7kgとなっている。実際に見ると、最薄部はもはや「板」のような薄さで、ディスプレイを動かすために力を入れるのに躊躇してしまったほどだ。なお、本体の強度に関しては、「ハニカムMgダイキャスト」を採用することで、軽量化とともに高剛性を両立しているという。

さらに、軽量化によって路面からの振動でディスプレイが揺れるのも従来以上に軽減できていると言う。2019年モデルでも、振動に対してはかなり強く十分なものであったのだが、2020年モデルではさらにレベルアップしているということで、実際の試乗で試してみたいと感じたほどだ。

有機ELの弱点を克服。圧倒的な再現力に思わず息を呑む

いっぽう、有機ELに関してはスマートフォンなどでよく言われる「画面の焼き付き」が懸念される。特に、車載という環境下では、有機ELは正直言って不利だろう。しかし、これに関しても独自技術で品質基準をクリアしているとのことだ。

見る角度による輝度変化の少ない有機ELパネルを採用していることによって、従来モデルよりも広い角度でディスプレイが見やすくなっている

今回の内見会では、「密を避けた状態」で、デモカーへ装着された実機を停車状態で触れることができた。実機での確認はブルーレイディスクの映像によるものだったが、その映像は「もはや、これ以上何が必要なのか?」と思えるほどにディテールまでしっかり表現され、鮮やかな発色と、そして何より視野角の圧倒的な広さは思わず息を呑むほどであった。なお、フローティング構造自体は従来と同じもので、ディスプレイの前後左右の角度調整や上下のスライド調整、奥行きの調整(取付時のみ)が可能となっている。

また、オーディオ部分では、今回も回路設計を変更し、音質改善を図るなどの進化が続けられている。なお、10インチモデルにはHDMI入力ポートが用意されているが、ここへ、スマホや「Amazon Fire TV Stick」などの機器を接続してストリーミングの動画を楽しむという提案も行われた。

欲しかった「あの機能」が、ストラーダにも搭載

ソフトウェア面でのニュースとしては、2020年に発売されたポータブルナビ「Gorilla」に採用され、高く評価されている「全国市街地図」がストラーダにも搭載されたことがある。

ストラーダの2020年モデルには、建物などの形状が表示されることで現在地がより把握しやすくなる「全国市街地図」が新たに搭載された

これは、ゼンリン製地図を採用した市街地地図により、全国のほとんどの市街地をカバーした(一部離島や無人島のみ除く)、実用性の高い機能だ。Gorillaよりも大画面のストラーダで見ると、建物などの形がより見やすくなっており、利便性は高い。また、「WEBダウンロード無料地図更新」も最大3年分付帯されており(CN-F1X10BLD、CN-F1X10LDのみ)、部分更新地図も最大3年間、2か月に1回更新可能となっている。

HD画質で圧倒的な表示。カーナビ連携を強化した2カメラドラレコ&カメラ

今回、ストラーダの2020年モデルと同時に発表された、ナビ連携前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03HTD」

ストラーダと組み合わせて使えるオプションのドライブレコーダーやリアカメラも大きく進化している。ナビ連携前後2カメラドライブレコーダーの「CA-DR03HTD」(CN-F1X10BLD、CN-F1X10LDに対応)は、前後録画や地図連動再生、さらにドライブレコーダー設定などがナビ側で行えるのはもちろん、何よりもHD画質で精細に画面表示できるようになったことが大きなポイントだ。

2カメラドライブレコーダー「CA-DR03HTD」の録画映像は、ストラーダ「CN-F1X10BLD」「CN-F1X10LD」の画面上で、高解像度のHD画質で見ることができる

これまでも、ドライブレコーダーのカメラ自体の性能は高かったのだが、表示させるカーナビ側がVGA画質だったので、その差は歴然だ。HD対応によって、表示解像度は従来比で約2.6倍に向上しているという。なおカメラにはF1.4のレンズを搭載しており、夜間や明暗差などにも強く、鮮明な画像を大画面で確認することができる。

また、現在社会問題化している「あおり運転」に関しても、リアルタイムの後方映像を確認できる「ワンタッチ後方ビュー」を従来モデルより踏襲。さらにストラーダの2020年モデルでは、前後方向の映像を上下に同時表示できるほか、切り替えて表示することも可能になった。内覧会とはいえ、ドライブレコーダーの画質の進化は誰の目にもわかるほどで、ナビ連携という強みを最大限に生かしていると感じた。

そのほか、同じくHD画質を持つ高画質リアビューカメラ「CY-RC500HD」も発表された。高画質なだけではなく、水平約180°という視野角を採用することで、人間の目ではわからない死角の映像もしっかりとらえ、後退時には接近する歩行者などをより早く認識できるようになったことは、安全性にも大きく寄与するだろう。

超進化とも言える仕上がり

最後になるが、ストラーダFシリーズの訴求ポイントである取り付け可能車種数は、2016年の発売時には114車種でスタートしたが、2017年には280車種、2018年に350車種、2019年に400車種と拡大し、2020年の新モデルは430車種にまで対応しているのもうれしいポイントだ。

短時間とはいえ、今回実機に触れて感じたのは、新採用の有機ELディスプレイに代表されるような、「超」が付くほどの大きな進化だ。カーナビは、単に道案内をするだけではなく、あらゆるメディアとの連携を可能にするコアユニットとしての側面も求められている。もちろん、パナソニックのカーナビが推進してきた「安全・安心運転サポート」機能も重要で、多くのユーザーに受け容れられる設計思想や実際の使い勝手のよさは、今後実際の走行シーンで高く評価されるはずだ。

高山正寛

高山正寛

ITS Evangelist(カーナビ伝道師)/カーコメンテーター/AJAJ会員/20-21日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。1959年生まれ。リクルートで中古車情報誌「カーセンサー」の新車&カーAV記事を担当しフリーランスへ。ITSや先進技術、そしてカーナビ伝道師として純正/市販/スマホアプリなどを日々テストし布教(普及)活動を続ける。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る