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ライバル車に対抗するため、戦略的な価格設定に

ホンダ 新型「ヴェゼル」の価格がわかった! ガソリン車は約227万円、e:HEVは約265万円から

ホンダのコンパクトSUV、新型「ヴェゼル」の価格が明らかになった。

2021年2月18日に世界初公開された、ホンダ 新型「ヴェゼル」のフロントエクステリアとリアエクステリア。新型ヴェゼルの価格については、現時点では正式には公表されていないが、独自調査によるグレードごとの価格とともに、トヨタ「ヤリスクロス」や日産「キックス e-POWER」など、ライバル車との価格比較などについてもお伝えしたい

2021年2月18日に世界初公開された、ホンダ 新型「ヴェゼル」のフロントエクステリアとリアエクステリア。新型ヴェゼルの価格については、現時点では正式には公表されていないが、独自調査によるグレードごとの価格とともに、トヨタ「ヤリスクロス」や日産「キックス e-POWER」など、ライバル車との価格比較などについてもお伝えしたい

新型ヴェゼルは、2021年2月18日に内外装のデザインやグレード構成などの概要が公開されており、ホンダの販売店では3月5日から価格を明らかにして、すでに予約受注を開始している。そして、3月11日には販売店からメーカーへの発注が開始され、4月22日に正式発表、発売になる予定だ。

当記事では、独自調査で判明した価格をお伝えするとともに、先代モデルやライバル車などと比較した際の買い得度などもあわせて解説していきたい。

■ホンダ 新型「ヴェゼル」のグレードラインアップと価格
-1.5L NAエンジン搭載車-
・G:2,279,200円[2WD]/2,449,200円[4WD]
-1.5L e:HEV(ハイブリッド)搭載車-
・e:HEV X:2,658,700円[2WD]/2,878,700円[4WD]
・e:HEV Z 2WD:2,898,500円[2WD]/3,118,500円[4WD]
・e:HEV PLaY:3,298,900円[2WD]
(e:HEV PLaYは2WDのみ)
※価格はすべて税込

ヴェゼルの製品画像
ホンダ
3.80
(レビュー97人・クチコミ3756件)
新車価格:227〜249万円 (中古車:79〜339万円

新型ヴェゼルのグレードラインアップは、1.5L NAエンジン搭載車が「G」の1グレードで、1.5Lのe:HEV(ハイブリッド)はベーシックな「e:HEV X」、中級の「e:HEV Z」、上級の「e:HEV PLaY」の3グレード構成となっている。

NAエンジンのGとe:HEV Xの装備は、ほぼ同じ内容だ。衝突被害軽減ブレーキや運転支援機能を備えた「Honda SENSING」、「フルLEDヘッドライト」、16インチアルミホイールなどがどちらのグレードにも標準装備されている。そして、Gの価格は2,279,200円、e:HEV Xは2,658,700円(いずれも2WDの場合)で、e:HEVはNAエンジンに比べて379,500円高い。

ホンダ「フィット」

ホンダ「フィット」

ちなみに、ホンダ「フィット」のNAエンジンとe:HEVの価格差は349,800円なので、新型ヴェゼルでは差額が少し大きめだ。コンパクトカーであるフィットは、ライバル車との競争が激しいため、e:HEVをやや割安な設定しているものと考えられる。

トヨタ「ヤリスクロス」

トヨタ「ヤリスクロス」

また、新型ヴェゼルのライバル車であるトヨタ「ヤリスクロス」の、NAエンジンとハイブリッドの価格差は374,000円。これは、新型ヴェゼルの差額とほぼ同じだ。つまり、新型ヴェゼルの価格差は、ヤリスクロスを意識したものと言えるだろう。

ホンダ 新型「ヴェゼル」の「e:HEV Z」グレード

ホンダ 新型「ヴェゼル」の「e:HEV Z」グレード

次に、新型ヴェゼルのe:HEVに設定されている、3グレードの買い得感について見ていこう。まず、ベースグレードのe:HEV Xと、中級グレードのe:HEV Zの価格差を比べると、ZはXに比べて239,800円高い。この価格差で、e:HEV Zには後方の並走車両を知らせる「ブラインドスポットインフォメーション」や、曲がる方向を照らしてくれる「アクティブコーナリングライト」、テールゲートの「電動ハンズフリーアクセス機能」や、運転席と助手席の「シートヒーター」などが装備される。さらに、アルミホイールのサイズも、e:HEV Zでは18インチへと拡大される。これらの追加装備を考えると、239,800円の価格上昇は割安だろう。

ホンダ 新型「ヴェゼル」の「e:HEV PLaY」グレードに標準装備されている「Honda CONNECTディスプレイ」と「パノラマルーフ」

ホンダ 新型「ヴェゼル」の「e:HEV PLaY」グレードに標準装備されている「Honda CONNECTディスプレイ」と「パノラマルーフ」

そして、中級グレードのe:HEV Zと上級グレードのe:HEV PLaYの価格差は400,400円。e:HEV PLaYに加わる装備は、「Honda CONNECTディスプレイ」「カーナビ連動型 ETC2.0車載器」、IR/UVカット機能を備えた「パノラマルーフ」(ガラスルーフ)、プライムスムースを使った上級なシート表皮、クロームメッキなどで質感を高めたPLaY専用エクステリアなどだ。これらのうち、Honda CONNECTディスプレイやカーナビ連動型 ETC2.0車載器、パノラマルーフは単価の高い装備のため、e:HEV Zと比べた際の価格も400,400円に達している。

機能や価格とのバランスを考えると、最も推奨できるグレードは、中級グレードのe:HEV Zだ。安全性を高めるブラインドスポットインフォメーションやアクティブコーナリングライトが標準装備されていながら、ベースグレードのe:HEV Xと比べたときの価格上昇は抑えられており、買い得感が高い。

ちなみに、4WDはe:HEV PLaYを除く全グレードに設定されている。4WDと2WDとの価格差は、NAエンジンが17万円で、e:HEVは22万円だ。先代ヴェゼルでは、NAエンジン、e:HEVともに22万円だったので、新型ヴェゼルではNAエンジンの4WDが少し割安になっている。

ホンダ「ヴェゼル」(先代モデル)

ホンダ「ヴェゼル」(先代モデル)

新型ヴェゼルの価格を、先代ヴェゼルと比べてみるとどうだろうか。まず、NAエンジンの場合、新型ヴェゼルのGに相当する先代ヴェゼルのグレードは、X(2,205,093円[2WD])になる。(※先代のGには、サイド&カーテンエアバッグなどが装着されず、直接比較しにくいため)。そして、新型ヴェゼルのGは、先代のXに比べて74,107円高いが、安全装備の上級化などを含めれば妥当な価格差と言える。

e:HEV Xは、先代のハイブリッドX(2,586,018円[2WD])に比べて、72,682円高い。新型ヴェゼルでは、ハイブリッドシステムが2モーターのe:HEVへと刷新されているにもかかわらず、先代との価格差は7万円少々だ。そのため、新型ヴェゼルではハイブリッドシステムの上級化にともなう値上げはほとんどされていないことになる。安全装備が向上しているので、その程度の価格差だ。つまり、新型ヴェゼルのe:HEVは、先代のハイブリッドよりも割安になる。

e:HEV Zは、先代のハイブリッドZ(2,760,186円)に比べて138,314円高い。e:HEV Zでは、先代では設定のなかったブラインドスポットインフォメーションが標準装備されているので、値上げ額が14万円弱に増えている。それでも、加わった装備と価格のバランスを考えると新型ヴェゼルは割安と思える。

ヴェゼルの製品画像
ホンダ
3.80
(レビュー97人・クチコミ3756件)
新車価格:227〜249万円 (中古車:79〜339万円
トヨタ「ヤリスクロス」の「HYBRID Z」グレード

トヨタ「ヤリスクロス」の「HYBRID Z」グレード

最後に、ライバル車とも比較してみたい。ライバル車は、販売好調なヤリスクロスが筆頭にあげられる。装備内容を考えると、新型ヴェゼルで主力グレードのe:HEV Zに匹敵するのは、ヤリスクロスでは「HYBRID Z」(2,584,000円[2WD])だ。ヤリスクロスでは、ブラインドスポットモニターがオプション設定(49,500円)なので、これを加えると2,633,500円になる。それでも、ヴェゼル e:HEV Zのほうが265,000円高い。

だが、ヴェゼルはホイールベースが長く、全長も150mmほど長い。燃料タンクは前席の下に配置されているので、ヤリスクロスでは後席が窮屈だが、ヴェゼルなら余裕があって荷室容量も大きい。後席の座面を持ち上げると、車内の中央に背の高い荷物を積める機能も備わる。また、ヤリスクロスのエンジンはハイブリッドを含めて3気筒だが、ヴェゼルは4気筒で、エンジン音は静かかつ加速も滑らかだ。ヴェゼルは価格が高い分だけ、居住空間や荷室が広く、運転感覚も上質なものになる。クルマの魅力と265,000円の価格差が、ヴェゼルを選ぶか、あるいはヤリスクロスかを判断するかの分かれ目になりそうだ。

日産「キックスe-POWER」の「X」グレード

日産「キックスe-POWER」の「X」グレード

また、日産「キックス e-POWER」もライバル車と言える。キックス e-POWERの「X」グレード(2,759,900円)は、新型ヴェゼル e:HEV Zに比べて138,600円安いが、ブラインドスポットインフォメーション、LEDアクティブコーナリングライトは装備されず、シートヒーターもオプションになる。ヴェゼル e:HEV Zの価格は、装備の違いを補正するとキックス e-POWER Xと同等だ。購入時には、前述の違いを踏まえたうえで、販売店でヴェゼル e:HEV、ヤリスクロスハイブリッド、キックス e-POWERの試乗車を乗り比べて、それぞれの長所と短所を把握してから購入するほうがいいだろう。

なお、購入時にライバル車を含めた試乗は不可欠だが、冒頭で触れた予約受注に応じると、納期は早められてもライバル車と比べて納得してから購入することができない。しかし、4月に入ってホンダの販売店にヴェゼルの試乗車が導入されてから契約すると、今度は納期が伸びる可能性がある。ユーザーは、リスクを踏まえて早く買うか、納得したうえで契約して納期遅延を我慢するか、といった選択を迫られてしまう。受注を早々に開始すれば、売れ行きや人気のグレードがわかるのでメーカーにとっては都合がいいが、ユーザーと販売店は迷惑する。せっかく、すぐれたクルマを開発したのだから、売り方もユーザーの共感を得られるようにすべきだろう。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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ヴェゼルの製品画像
ホンダ
3.80
(レビュー97人・クチコミ3756件)
新車価格:227〜249万円 (中古車:79〜339万円
ヴェゼル ハイブリッドの製品画像
ホンダ
4.08
(レビュー403人・クチコミ24692件)
新車価格:265〜329万円 (中古車:79〜359万円
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