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スズキ 新型「アルト」が12月10日に正式発表! 新たにマイルドハイブリッドを搭載したワケは!?

スズキの軽自動車「アルト」が、2021年12月10日にフルモデルチェンジされる。

スズキ 新型「アルト」が2021年12月10日に正式発表される。新型モデルでは、これまでビジネス向けであった同社の方向性から大きく舵を切り、ファミリー向けにさまざまな改良が施されているのが大きな特徴になる

スズキ 新型「アルト」が2021年12月10日に正式発表される。新型モデルでは、これまでビジネス向けであった同社の方向性から大きく舵を切り、ファミリー向けにさまざまな改良が施されているのが大きな特徴になる

アルトの製品画像
スズキ
4.86
(レビュー119人・クチコミ3750件)
新車価格:94〜137万円 (中古車:1〜210万円

スズキでは、2021年11月下旬から同社のホームページにおいて、新型アルトのエクステリアなどを公開してティザーキャンペーンを実施している。新型アルトの今後の発売スケジュールについて、販売店に尋ねると「2021年12月上旬に、販売店向けの説明会が行われ、価格が明らかになる。その後、12月10日に正式発表され、12月後半には販売店に試乗車が配車されるはずだ」と言う。当記事では、現時点で判明している新型アルトの情報について、予想価格などを含めて解説していきたい。

スズキ 新型「アルト」のフロントエクステリア

スズキ 新型「アルト」のフロントエクステリア

従来型のスズキ「アルト」のフロントエクステリア

従来型のスズキ「アルト」のフロントエクステリア

スズキ 新型「アルト」のリアエクステリア

スズキ 新型「アルト」のリアエクステリア

従来型のスズキ「アルト」のリアエクステリア

従来型のスズキ「アルト」のリアエクステリア

まず、新型アルトの外観デザインからだが、全体的には従来型と同様の直線基調なのだが、新型では随所に丸みを持たせた意匠が採用されており、ボリューム感のあるエクステリアとなった。特に、リアはかなりのデザイン変更が施されており、個性的であったテールランプは上部に移動し、リアバンパーも柔らかなイメージのものへと変更されている。従来型の平面的な軽自動車という雰囲気から、新型では現代的で少し存在感のある外観デザインへと変更されている。また、従来型ではサイドウィンドウの後端が後ろに向けて持ち上げられていたのだが、新型ではそのあたりが水平基調になっているので、ななめ後方の視界は向上しているだろう。

スズキ 新型「アルト」のサイドイメージ

スズキ 新型「アルト」のサイドイメージ

新型のボディサイズは、全長(3,395mm)と全幅(1,475mm)については変更されていないものの、全高は50mm高くなって1,525mmとなった。それでも、1,550mm以下なので、立体駐車場などは利用しやすい高さに抑えられている。新型の最小回転半径は4.4mと、従来型の4.2mに比べて少し大回りになったが、小回りのききはすぐれているほうだ。タイヤサイズは、従来型は13インチ(145/80R13)だが、新型は14インチ(155/65R14)へと1インチアップしている。

スズキ 新型「アルト」のインテリア

スズキ 新型「アルト」のインテリア

従来型のスズキ「アルト」のインテリア

従来型のスズキ「アルト」のインテリア

インテリアは、基本レイアウトは従来型と同様だが、新型ではインパネデザインが立体的な形状となっており、カップホルダーがインパネへ新たに装備されていたり、助手席前に小物入れが設置されるなど、使い勝手が向上している。

スズキ 新型「アルト」の居住空間のイメージ

スズキ 新型「アルト」の居住空間のイメージ

居住性は、全高を拡大したことによって、室内高が45mm増して1,260mmになった。アルトは、従来型でも車内は意外と広く、身長170cmの大人4名が乗車して後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半もの余裕があり、(前後方向は)ミドルサイズセダンと同等の広さを誇っていた。そして、新型では室内高が拡大するので、4名乗車時の居住性はさらに向上するだろう。

新型のエンジンは660ccの直列3気筒で、従来の「エネチャージ」搭載車に加えて新たに「マイルドハイブリッド」搭載車がラインアップされる。エネチャージは、減速時を中心に発電機を積極的に作動させることで、充電が効率よく行われる仕組みだ。エネチャージには、小さなリチウムイオン電池も採用され、メーターやストップランプ、カーナビなどに電力が供給される。いっぽうで鉛電池は、スターターモーターやエアコンなどに電源を供給する。要は、発電された電気を大小2つの電池に振り分けて効率を向上させることで、発電のための燃料消費量が抑えられるというものだ。そして、マイルドハイブリッドにはモーター機能付き発電機が搭載され、減速時の発電やアイドリングストップ後の再始動、エンジン駆動の支援が行われる。エネチャージに比べて、マイルドハイブリッドはシステムが高度化するので燃費節約の効果も大きい。

WLTCモード燃費は、現時点では不明だが、エネチャージは現行型の25.8km/Lと同等か、少し向上するだろう。いっぽう、マイルドハイブリッドは27.5〜28km/L程度になるのではと考えられる。ちなみに、ライバル車であるダイハツ「ミライース」のWLTCモード燃費は25.0km/Lなので、新型アルトのエネチャージが26km/L、マイルドハイブリッドが28km/Lに達すれば、軽自動車の中では際立ってすぐれた燃費性能を実現することになる。

新型アルトでは、安全装備も充実する。2個のカメラセンサーを使って衝突被害軽減ブレーキを作動させる「デュアルカメラブレーキサポート」や、運転席や助手席、サイド&カーテンエアバッグがすべてのグレードに標準装備されている。従来型のエアバッグは、運転席と助手席のみだったのだが、新型ではサイド&カーテンエアバッグが加わり、安全性能は大幅に向上する。

また、メーカーオプションとして、すれ違いの際に見えにくい死角などをディスプレイ上に表示してくれる「全方位モニター用カメラ」や、カラー表示の「ヘッドアップディスプレイ」、「7インチディスプレイオーディオ」などを装着することができる。このように、新型アルトでは、標準装備やオプションを含めて装備内容が大幅に充実する。「ワゴンR」のような、上級の軽自動車と同様の装備を選択できるようになるのだ。

ボディカラーは8色が用意されており、新色の「ダスクブルーメタリック」や「ソフトベージュメタリック」が加わる。さらに、ルーフがホワイトにペイントされた2トーンカラーも用意されるなど、ベーシックなアルトに「アルトラパン」の要素も新たに盛り込まれている。

従来型のアルトは、ビジネスユースを視野に入れた実用指向の強い車種だったのだが、新型ではさまざまな面において、パーソナル感覚が強められている。その背景には、アルトのユーザー層を拡大する狙いがある。軽自動車は今後、厳しい「2030年度燃費基準」に対応しなければならない。そうなると、燃費向上率が7〜10%ほどのマイルドハイブリッドでは、基準値をクリアできないと考えられる。そうなれば、従来のマイルドハイブリッド車はさらなる燃費の向上が求められ、20万円程度の値上げが予想される。たとえば、スペーシアのようなスーパーハイトワゴンの価格は、値上げによって170〜210万円ほどになることが考えられ、高価格となった軽自動車は需要の先細りが懸念される。このような、昨今の軽自動車事情を踏まえると、低価格帯であるアルトを見直すことで、幅広いニーズに対応できる車種にしておくことは大切だろう。

■スズキ 新型「アルト」のグレードラインアップと予想価格
※以下はすべて2WDのCVT仕様
-エネチャージ搭載車-
・A:959,000円
・L:999,000円
-マイルドハイブリッド搭載車-
・ハイブリッドS:1,079,000円
・ハイブリッドX:1,299,000円

■スズキ 新型「アルト」の主な標準装備(グレード別)
-A-
・デュアルカメラブレーキサポート
・誤発進抑制機能
・エアバッグ(運転席、助手席、サイド、カーテン)
・エネチャージ&アイドリングストップ
・マニュアルエアコン
・パワーウィンドウなど

-L-
※Aの装備内容に加えて
・電動格納式ドアミラー
・14インチフルホイールキャップ
・カラードドアハンドルなど

-ハイブリッドS-
※Lの装備内容に加えて
・マイルドハイブリッド
・エコクール
・カラードドアミラー
・エアコンルーバーガーニッシュ(装飾)など

-ハイブリッドX-
※ハイブリッドSの装備内容に加えて
・LEDヘッドランプ
・イモビライザー(盗難防止機能)
・キーレスプッシュスタート
・エアコンのフルオート機能
・全面UVカット機能付きガラス
・運転席シートリフター
・チルトステアリング
・14インチアルミホイール
・後席ヘッドレストなど

新型アルトのグレード構成や装備について、予想価格とともに解説したい。注目は、価格が最も安いであろうAにも、「エネチャージ」や「エアバッグ」が標準装備されていることだ。さらに、最上級のハイブリッドXになると、「マイルドハイブリッド」や「LEDヘッドランプ」、「キーレスプッシュスタートスイッチ」、「アルミホイール」などが標準装備される。

装備を充実させると、さまざまなユーザーに対応できる半面、車両価格は高まってしまう。だが、従来型のアルトのユーザーは価格に敏感で、ライバル車のミライースとの競争もあるので、単純に値上げするとユーザーが離れてしまう。そこで、上記のような手ごろな車両価格を設定するのではと考えられる。最も安価なAは、エネチャージを搭載して安全装備を充実させながら、価格は959,000円くらいになるだろう。そして、Aに電動格納式ドアミラーやフルホイールキャップを加えた一般ユーザー向けのLは、999,000円という価格だ。さらに、燃費にすぐれたマイルドハイブリッド搭載車のハイブリッドSは、Lの装備内容に加えて装飾関連を充実させているので、1,079,000円くらいになると思われる。最上級のハイブリッドXは、前述のLEDヘッドランプ、キーレスプッシュスタート、アルミホイールといった上級装備を採用するので、1,299,000円前後になるものと思われる。

ちなみに、スズキ「アルトラパン」の最上級グレードであるXは、サイド&カーテンエアバッグやマイルドハイブリッドを採用せずに1,448,700円という価格なので、新型アルトはほかの軽自動車と比較しても、かなり割安な価格になるはずだ。新型アルトは、2030年度燃費基準も視野に入れ、機能や質感、価格の安さなどに磨きがかけられた、注目の軽自動車になることだろう。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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新車価格:94〜137万円 (中古車:1〜210万円
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