レビュー

雪道でこそ本領発揮! スバル「XV」のAWD性能が控えめに言ってもすごい

豪雪に悩まされる地域の方々は大変だと思いつつ、雪上ドライブを趣味とするライター、マリオ高野です。

今回はスバルの「XV」で雪上ドライブを楽しんだ印象を報告します。XVは「インプレッサスポーツ」の車高を上げてクロスオーバー車に仕立てたモデルで、スタイリッシュなデザインや印象的なボディカラーなどで女性への訴求力の高さを誇りますが、しかしファッション性重視のSUVではありません。

試乗車のボディカラーは印象的なプラズマイエローパール 。ほか12色から豊富に選べます

試乗車のボディカラーは印象的なプラズマイエローパール 。ほか12色から豊富に選べます

ルーフレールはアルミ押し出し材の前後一体曲げ成形。前面投影面積が小さく、Cd値で0.4%改善します

ルーフレールはアルミ押し出し材の前後一体曲げ成形。前面投影面積が小さく、Cd値で0.4%改善します

最低地上高は本格派SUV並みの200mmを確保。悪路走破性の高さの目安となる対地障害角数値(アプローチアングル17.5°、ランプブレークオーバーアングル19.7°、ディパーチャーアングル29.2°)にもかなりの余裕があり、40年以上にわたり磨かれたアクティブトルクスプリットAWD(常時4輪駆動)も相まって、卓越した悪路(雪上)走破性能を備えています。

悪路で安定するハイブリッドシステム

今回乗ったAdvanceグレードは「e-BOXER」と呼ばれる独自性の高いハイブリッドシステムを搭載。一般的なハイブリッドシステムとは異なり燃費の向上にはあまり貢献しませんが、実は雪上ドライブでは強い武器となるシステムなのです。

具体的には、電気モーターアシストの量とタイミングが適切であるため、雪上などの滑りやすい路面での安定性向上につながり、かつ適度なスポーツ性を与えてくれるのです。

VDCはエンジントルク抑制機能のみキャンセル可能。e-BOXER車はクリアビューパック標準装備で、熱線で溶かすフロントワイパーデアイサーやヒーテッドドアミラーが備わります

VDCはエンジントルク抑制機能のみキャンセル可能。e-BOXER車はクリアビューパック標準装備で、熱線で溶かすフロントワイパーデアイサーやヒーテッドドアミラーが備わります

スポーツ性を高めたハイブリッドシステムのように爆発的な加速力をもたらすワケではなく、電気モーターアシストの量は控えめではありますが、アクセルワークに対する反応が鋭く、トルクの盛り上がり方にピーキーさがないので、滑りやすい路面でとても扱いやすいのです。

“スバルAWD”ならではの走り

「e-アクティブシフトコントロール」が備わる最新型(後期型)は、その特性がさらに高められました。SI-DRIVEを「S」モードにするとエンジン回転を高めにキープするようになり、運転操作などからドライバーがスポーティーに走らせたいと望んでいると、それを検知。コーナー脱出後は電気モーターアシストを積極的に作動させて力強い立ち上がりをもたらすなど、e-BOXERの利点を生かしやすくなっています。

雪上でもそのメリットは発揮されます。旋回時に内側ブレーキをかけることで相対的に外側タイヤの駆動力を強くする「アクティブトルクベクタリング」の効果もあなどれません。スバルのVDC(横滑り防止装置)は乱れた挙動を安定させるだけにとどまらず、滑りやすい状況でも、可能な限りステアリング操舵を効かそうとしてくれるので、雪上ドライブをことのほか楽しいものにしてくれるのです。AWDを得意とするメーカーの面目躍如といったところですね。

VDCが作動している状況はタイヤが滑っているので、もちろん過信は禁物ですし、大前提として、雪上の公道で蛮勇をふるうべきではありませんが、状況次第では前述した特徴を実感できるでしょう。

アクティブトルクスプリットAWDの基本駆動配分は前60:後40ながら、状況次第ではアクセルオンで後輪がしっかり路面を蹴る感覚が得られます

アクティブトルクスプリットAWDの基本駆動配分は前60:後40ながら、状況次第ではアクセルオンで後輪がしっかり路面を蹴る感覚が得られます

冬季に頼もしい暖房性能も

また、スバルのSUVには「車内が均一に暖まりやすい」という、地味ながら冬のドライブで頼もしい特徴があります。

現行型XVの世代から採用が始まった「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」のメリットはボディの強さだけではなく、車台の刷新とともに、「低騒音空調」や「均一温度空間」など空調機能も著しく向上しました。

空調ユニットの風の流れの最適化がはかられ、効率的に均一な温度を提供する大型フットダクト、多段吹き出しモードの採用など、空調機能向上のための工夫は多岐にわたります。

乗員の左右の足の暖まり方の均一化や、上下温度差(顔と足元の温度差)の改善、さらに助手席では、足を閉じて座る女性を意識した吹き出し口を設定し、足の置き方で温冷感に差が出ないよう配慮するなど、かなり細かい部分で乗員の快適性を高めています。
 
寒い冬のアウトドア現場で重宝する、隠れた性能と言えるでしょう。もちろん空調機能の改善はスバル以外のメーカーでも取り組んでいますが、AWD性能で定評のあるスバル車は、国内外を問わず極寒の地で使われることが多く、かなり古くから車内暖房性能の向上に努めてきた歴史があるのです。

XVで雪國ドライブを楽しむと、こうしたスバルのSUVならではの美点の数々を再認識できるのでありました。

この試乗の模様は動画でもご覧いただけます。

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マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。

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スバル XV 2017年モデルの製品画像
スバル
4.32
(レビュー184人・クチコミ8394件)
新車価格:220〜295万円 (中古車:122〜348万円
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