レビュー

クルマ好きも満足させる諸性能! 「マツダ3」のMT仕様に乗ってみた

本格的な電気自動車時代が到来する前に、なるべくMTに乗っておきたいと考える自動車ライター、マリオ高野です。

今回は、いまだ内燃機関の開発やMTの設定に力を入れているマツダの大注目車種、「マツダ3 ファストバック」から、MTモデルの走りをチェックしてみました。

撮影車のボディカラーは「ポリメタルグレーメタリック」。光が当たると金属感が際立ち、陰になるとソリッド感が際立つという、独自の艶の出し方で“塊感”を表現しています

撮影車のボディカラーは「ポリメタルグレーメタリック」。光が当たると金属感が際立ち、陰になるとソリッド感が際立つという、独自の艶の出し方で“塊感”を表現しています

ハッチバックにはMTが用意される

「マツダ3」は、かつての「アクセラ」直系の後継にあたるモデルで、マツダならではの「魂動デザイン」を深化させた躍動的なデザインが特徴の中型実用車です。残念ながら国内仕様のセダンとディーゼルエンジン車にはMTの設定がありませんが、ファストバック(5ドアハッチバック型ボディ)のガソリンエンジン車にはMTが健在。ベーシックな1.5L車から中級グレードの2L車、そして上級グレードのマイルドハイブリッド仕様の2L車にもMTが設定されるのは、クルマ好きからすれば大変すばらしいですね。

今回試乗したのはベーシックな1.5L車の特別仕様車「15S Black Tone Edition」。外装には黒、内装には赤をアクセントとした加飾が施されています。

「ファストバック」とは、ルーフからトランク部分にかけてなだらかに傾斜したデザインを持つハッチバックスタイルのこと。通常のハッチバック車よりもスタイリッシュさが表現しやすくなります

「ファストバック」とは、ルーフからトランク部分にかけてなだらかに傾斜したデザインを持つハッチバックスタイルのこと。通常のハッチバック車よりもスタイリッシュさが表現しやすくなります

ドライバーの体を中心としたレイアウトで、運転好きドライバーのための環境が整えられた運転席まわり。取材車のグレードは、角度調整などは手動式ながら、助手席にもラチェットレバー式シートリフターを標準装備しています

ドライバーの体を中心としたレイアウトで、運転好きドライバーのための環境が整えられた運転席まわり。取材車のグレードは、角度調整などは手動式ながら、助手席にもラチェットレバー式シートリフターを標準装備しています

車両価格の幅が広めのマツダ3の中では安いグレードになりますが、内外装の質感や装備、機能は十分。最高出力は111馬力、最大トルクは146N・mと、数値的にはかなり控えめな性能ながら、1,320kgの車重に対しても意外に不満を感じさません。

実際に乗ってみると、エンジンの回転はスポーツカーのように活発。かつサウンドがクルマ好きの耳に心地よい類いの音質であるなど、スペックの低さを補うのに十分と言えるエンジンフィールのよさを感じました。

高効率直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5」を搭載。絶対的には非力ながらアクセル操作に対するリニアな応答性やサウンド、回転フィールはクルマ好きから支持されやすいフィーリングです

高効率直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5」を搭載。絶対的には非力ながらアクセル操作に対するリニアな応答性やサウンド、回転フィールはクルマ好きから支持されやすいフィーリングです

6速MTシフトの操作フィールにおいても、最近のマツダ車の例にもれず秀逸で、節度感や剛性感、ギヤ比の配分、クラッチの断続フィールなどすべてにおいてクルマ好きが存分に楽しめるものに仕立てられています。

MT好きにとって満足度が高い手応えが味わえるシフト。ファストバックのガソリン車は全車で6MTが選択可能。上級グレードではAWDでもMTが選べます

MT好きにとって満足度が高い手応えが味わえるシフト。ファストバックのガソリン車は全車で6MTが選択可能。上級グレードではAWDでもMTが選べます

マツダがこだわるオルガン式のアクセルペダル。アクセルとブレーキを、一般的な吊り下げ式のアクセルペダルよりも自然に踏み替えることができ、長時間ドライブでの疲労を軽減する効果があります

マツダがこだわるオルガン式のアクセルペダル。アクセルとブレーキを、一般的な吊り下げ式のアクセルペダルよりも自然に踏み替えることができ、長時間ドライブでの疲労を軽減する効果があります

1.5L車ながらタイヤは215/45R18と立派なサイズ。「Black Tone Edition」はアルミホイールにブラックメタリック塗装が施されます

1.5L車ながらタイヤは215/45R18と立派なサイズ。「Black Tone Edition」はアルミホイールにブラックメタリック塗装が施されます

日本車のボディ剛性が向上!

ボディ剛性感もすこぶる高く、価格が数倍以上もする欧州ブランドの高額車に試乗した直後でも、基本的には遜色がないと感じさせるほどハイレベル。日本車のボディ剛性感もついにここまできたかと感心させられるばかりでした。

旧型ではマルチリンク式を採用していたリヤサスペンションはトーションビーム式となり、見方によっては旧型よりも後退したと思える仕様ながら、コーナリング時の安定感の高さや粘り強さは申し分ありません。シンプルなトーションビーム式でも、高度な操縦安定性と乗り心地のよさが両立できているということにおいても欧州車に遜色がなく、236.5万円という低価格からすれば驚異的と言えるでしょう。

「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」と呼ばれる車両構造技術により、いわゆる「人馬一体」を思わせるクルマとの一体感が味わえます。デザイン性と走りのよさ、動的な質感の高さは相当高いレベルにあります

「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」と呼ばれる車両構造技術により、いわゆる「人馬一体」を思わせるクルマとの一体感が味わえます。デザイン性と走りのよさ、動的な質感の高さは相当高いレベルにあります

強い刺激こそないものの、全域においてとても滋味深い乗り味が楽しめるので、運転マニア目線での満足度はすこぶる高いものがあります。

ガソリンエンジンの理想的な燃焼を独自の技術で追求し、低価格ながらマニアックなスポーツ性能、そしてすぐれた環境性能も実現した力作であると感激しました。マツダ3のMT車は、世のクルマ好き、運転好きからもっともっと注目されるべきだと思います。

この試乗の模様は動画でもご覧いただけます。

マツダ3 ファストバック
「15S Black Tone Edition」
(FF/6MT):236.5万円

全長:4,460mm
全幅:1,795mm
全高:1,440mm
ホイールベース:2,725mm
車両重量:1,320kg
搭載エンジン:1.5L直列4気筒
最高出力:111馬力/6,000回転
最大トルク:146Nm/3,500回転
ミッション:6速MT
駆動方式:FF

マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
MAZDA3 ファストバックの製品画像
マツダ
4.23
(レビュー200人・クチコミ7561件)
新車価格:228〜384万円 (中古車:139〜345万円
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