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実質184.8万円は安い!三菱 新型「eKクロスEV」は2022年夏に発売

三菱自動車と日産によって共同開発された、軽自動車タイプの新型EV(電気自動車)が発売される。それが、三菱「eKクロスEV」と日産「サクラ」だ。両車は、基本部分を共通化する姉妹車で、開発は主に日産が担当し、製造は三菱自動車の工場が受け持つ。当記事では、2022年夏に発売予定のeKクロスEVについて、魅力や特徴などをご紹介したい。

中央が、今回発売される電気自動車の三菱「eKクロスEV」だ。左右は、現在販売されている「eKクロススペース」(左)と、「ekクロス」(右)。eKクロスEVは、eKクロスシリーズの1モデルとして、共通のエクステリアデザインが与えられている

中央が、今回発売される電気自動車の三菱「eKクロスEV」だ。左右は、現在販売されている「eKクロススペース」(左)と、「ekクロス」(右)。eKクロスEVは、eKクロスシリーズの1モデルとして、共通のエクステリアデザインが与えられている

eKクロスの製品画像
三菱
4.34
(レビュー18人・クチコミ518件)
新車価格:146〜293万円 (中古車:85〜179万円

■三菱「eKクロスEV」のグレードラインアップと価格[税込]
()内は、550,000円の補助金(※)を差し引いた実質価格
G:2,398,000円(1,848,000円)
P:2,932,600円(2,382,600円)

※令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」、および令和4年度「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」

■三菱「eKクロスEV」の主なスペック
駆動方式:2WD(前輪駆動)
全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,655mm
ホイールベース:2,495mm
車重:1,080kg(P)/1,060kg(G)
搭載バッテリー種類:リチウムイオン電池
搭載バッテリー総電力量:20kWh
最高出力:47kW/2,302-10,455rpm
最大トルク:195N・m/0-2,302rpm
一充電走行距離(WLTCモード):180km

eKクロスEVにおけるプラットフォームなどの基本部分は、ガソリンエンジンを搭載する軽自動車の「eKクロス」と共通のものが採用されている。eKクロスは、開発段階からEV化が想定されており、床下に駆動用電池を搭載できる構造になっている。

三菱「eKクロスEV」のベース車両は、ガソリンエンジン搭載車の「eKクロス」だ

三菱「eKクロスEV」のベース車両は、ガソリンエンジン搭載車の「eKクロス」だ

eKクロスEVの外観デザインは、eKクロスと共通化されている。eKクロスEVは、「eKクロス」や「eKクロススペース」など、eKクロスシリーズとしてのラインアップの1モデルであることを重視しているからだ。いっぽう、日産のサクラは、「アリア」や「リーフ」など、日産の電気自動車に通じる共通の外観へと仕上げられており、エクステリアデザインは軽自動車の「デイズ」とは異なるものだ。また、三菱自動車の販売店舗数は全国に約550か所あるが、約2,100か所の日産に比べると販売網は小さい。そのため、ボディをeKクロスと共通化して、コスト低減を図った事情もあるのだろう。いずれにしても、eKクロスEVとサクラでは基本部分を共通化しながらも、車両コンセプトや外観デザインはかなり異なっている。

ここからは、電気自動車のeKクロスEVと、ガソリンエンジン搭載車のeKクロスの2台を比較してみたい。

三菱「eKクロスEV」のフロントエクステリア。撮影車のボディカラーは「eKクロスEV」のオリジナルカラーで、クリーンな印象をもたらす「ミストブルーパール」に、電気銅線をイメージした「カッパーメタリック」が組み合わされたツートーンカラーとなっている

三菱「eKクロスEV」のフロントエクステリア。撮影車のボディカラーは「eKクロスEV」のオリジナルカラーで、クリーンな印象をもたらす「ミストブルーパール」に、電気銅線をイメージした「カッパーメタリック」が組み合わされたツートーンカラーとなっている

eKクロスEVの外観は、大きくはeKクロスと同じだが、フロントグリルはエンジンが搭載されていないEVモデルらしく、開口部の無いダーククロームメッキグリルが採用されている。また、フロントバンパーはeKクロスと異なり、同色のものが採用されていたり、フロントフォグランプの形状が異なるなどの違いが見られる。

三菱「eKクロスEV」のリアエクステリア

三菱「eKクロスEV」のリアエクステリア

また、リアバンパーもフロントと同様にボディカラーと同色のものが装着されており、ホイールはオリジナルのデザイン形状が採用されている。

三菱「eKクロスEV」のインテリア。画像は、Pに55,000円(税込)でオプション設定されている、ライトグレーの内装色に合成皮革&ファブリックのシート生地が採用されている「プレミアムインテリアパッケージ」装着車

三菱「eKクロスEV」のインテリア。画像は、Pに55,000円(税込)でオプション設定されている、ライトグレーの内装色に合成皮革&ファブリックのシート生地が採用されている「プレミアムインテリアパッケージ」装着車

三菱「eKクロスEV」のメーターには、電気自動車らしく電力消費の状態がわかるパワーメーターなどが備わっている

三菱「eKクロスEV」のメーターには、電気自動車らしく電力消費の状態がわかるパワーメーターなどが備わっている

シフトレバーには、電気自動車ならではといえる「セレクターレバー」が備わる

シフトレバーには、電気自動車ならではといえる「セレクターレバー」が備わる

また、内装も基本デザインはeKクロスとほぼ同じだが、メーターに電力の消費状態を示すパワーメーターの表示が備わっていたり、シフトレバー(セレクターレバー)などの違いが見られる。しかし、全体的な使い勝手はeKクロスと共通部分が多いので、なじみやすい印象を受ける。

三菱「eKクロスEV」のフロントシート

三菱「eKクロスEV」のフロントシート

フロントシートは、基本的にeKクロスと共通だ。シート形状はベンチタイプなのでサイズに余裕があって、座り心地にもボリューム感を持たせている。

三菱「eKクロスEV」のリアシート

三菱「eKクロスEV」のリアシート

リアシートは、eKクロスに比べて座り心地が少し向上している。座面の柔軟性が増して、腰のサポート性もよくなっている。電気自動車は、床下に駆動用電池を搭載しているので、床と座面の間隔が不足して膝が持ち上がる座り方になりやすい。つまり、快適性が下がることも多いのだが、eKクロスEVは開発段階から電気自動車に対応していたので座り心地が悪化せず、むしろ改善されている。

また、リアリートには左右一体型の前後スライド機能が備わっており、後端まで寄せると足元空間が大幅に広がる。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ3つぶん。この膝先空間の広さはeKクロスと同等で、Lサイズセダンに匹敵するものだ。

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを手前に移動した状態)

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを手前に移動した状態)

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを奥へ移動した状態)

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを奥へ移動した状態)

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを奥へ移動し、さらに倒した状態)

三菱「eKクロスEV」のラゲッジルーム(リアシートを奥へ移動し、さらに倒した状態)

リアシートのスライド位置を前方に寄せると荷室が広がり、ベビーカーなどが積みやすくなる。eKクロスEVのインテリアにおける実用性は、eKクロスと同等で電気自動車であることの欠点などは見られない。

eKクロスEVが搭載するモーターは、最高出力が47kW、最大トルクは195Nmだ。注目すべきは最大トルクの数値で、ガソリンエンジン車のトルクと単純に同列には比べられないのだが、数値は2Lのガソリンエンジンに匹敵するものだ。

また、モーターは高い性能を瞬時に発揮できる特性も備えている。たとえば、巡航中に登り坂に差し掛かり、アクセルペダルを踏み増した時などには、駆動力が素早く立ち上がるので運転しやすい。モーター駆動なので、加速は滑らかでノイズも発生せず、走りは上質なものだ。

三菱「eKクロスEV」の充電口は、後方右側に設置されている

三菱「eKクロスEV」の充電口は、後方右側に設置されている

駆動用リチウムイオン電池の容量は20kWhで、1回の充電によって180kmを走行できる(WLTCモード)。軽自動車には、市街地を移動するセカンドカーとしてのニーズが多いので、そのような使い方なら1回の充電で180kmを走行できれば十分といえるだろう。

eKクロスEVは安全装備も充実しており、「衝突被害軽減ブレーキ」や「車線逸脱防止支援機能」、「標識認識システム」、「パーキングセンサー」、「サイド/カーテン/ニーエアバッグ」などが全車に標準装備されている。

グレードラインアップは、「G」と上級の「P」の2種類があり、Pには「スマートフォン連携ナビ」、「ETC2.0」、通信機能の「三菱コネクト」、「SOSコール」、「ステアリングヒーター」、「運転席&助手席シートヒーター」、「リヤヒーターダクト」、「15インチアルミホイール」などが標準装備される。

そして、Pであれば運転支援機能の「マイパイロット」や「マルチアラウンドモニター」などをセットにした「先進安全快適パッケージ」(165,000円)や、シート生地が合成皮革&ファブリックに上級化されて内装色がライトグレーになる「プレミアムインテリアパッケージ」(55,000円)も装着可能だ。

車両価格は、Gが2,398,000円でPは2,932,600円だが、申請すると経済産業省の補助金が55万円交付される。これを差し引いた実質価格は、Gが1,848,000円、Pは2,382,600円だ。自治体によっては、さらに補助金の交付を受けられる場合もある。

ちなみに、ベース車となるeKクロスの車両価格は、ターボエンジンを搭載するTが1,688,500円だ。Tにはアルミホイールなどが装着されるが、eKクロスEV・Gの装備水準は、eKクロスTに近い。

つまりeKクロスEVのGの実質価格は、eKクロスのTよりも20万円高い程度になる。さらに、全高が1,700mmを超えるボディにスライドドアを装着するeKクロススペースTの1,859,000円に近い価格で、電気自動車を所有することができる。

現在、電気自動車の主力車種である日産「リーフ」は、運転支援機能のプロパイロットなどがオプション設定されているベーシックなXで、3,709,200円だ。経済産業省の補助金は786,000円なので、実質価格は2,923,200円になる。リーフXは、3ナンバーサイズのボディに40kWhのリチウムイオン電池が搭載されており、WLTCモードで322kmを走れるが、価格はeKクロスEVに比べると約100万円高くなる。

最近は、日産「アリア」やトヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」など、SUVスタイルの電気自動車が次々と登場しているが、価格はアリアのベーシックなB6・2WDモデルでも5,390,000円になる。ソルテラは、2WDで5,940,000円だ(bZ4XはカーリースのKINTOのみで、通常の購入はできない)。

これまで、電気自動車の価格は高いものであったが、eKクロスEVの価格は安いので買いやすい。姉妹車のサクラも、主力グレードのXが2,399,100円、上級のGは2,940,300円なので、eKクロスEVのGやPと同等だ。デザインなどの好みに応じて、この2車種を比べて選ぶのもいいだろう。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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三菱
4.34
(レビュー18人・クチコミ518件)
新車価格:146〜293万円 (中古車:85〜179万円
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