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トヨタ「ノア」「ヴォクシー」って乗り心地はどう? ガソリンエンジン車とハイブリッド車を比較試乗!【動画】

人気のミドルサイズミニバン、トヨタ「ノア」と「ヴォクシー」。前回は、内外装や使い勝手のほか、おすすめグレードなどについて解説したが(「トヨタ「ノア」「ヴォクシー」の内外装や使い勝手を徹底解剖!買いのグレードは!?【動画】」)、今回は実際に試乗することで、加速感や乗り心地、静粛性、取り回しのしやすさなどについて探ってみよう。

今回、試乗したのは、2.0Lダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)にDirect Shift-CVTが組み合わせられたノアの「S-G」グレードと、1.8L直列4気筒DOHCエンジン(2ZR-FXE)が組み合わせられた新世代ハイブリッドシステムを搭載するヴォクシーの「S-Z」グレードの2台だ。駆動方式は、どちらもFFになる。

左が筆者(渡辺陽一郎)で、右の女性が深山幸代さん。それぞれ、運転を交代しながら、「ノア」のガソリンエンジン車と「ヴォクシー」のハイブリッド車を乗り比べてみた

左が筆者(渡辺陽一郎)で、右の女性が深山幸代さん。それぞれ、運転を交代しながら、「ノア」のガソリンエンジン車と「ヴォクシー」のハイブリッド車を乗り比べてみた

前回と同様、今回も筆者(渡辺陽一郎)とモータージャーナリストを目指す深山幸代さんの2人で、ガソリンエンジン車のノアとハイブリッド車のヴォクシーをそれぞれ試乗した(ノア、ヴォクシーはどちらもガソリンエンジン車とハイブリッド車をラインアップ)。ちなみに、以下の動画でも詳しく解説しているので、そちらもぜひご覧いただければ幸いだ。

ガソリンエンジン車は、先代よりも力強くて快適に!

まず、ガソリンエンジン車のノアから試乗した。

「ノア」「ヴォクシー」のガソリンエンジン車には、TNGAの思想に基づいて設計された「2.0Lダイナミックフォースエンジン」が新たに採用されている

「ノア」「ヴォクシー」のガソリンエンジン車には、TNGAの思想に基づいて設計された「2.0Lダイナミックフォースエンジン」が新たに採用されている

ノアの製品画像
トヨタ
4.03
(レビュー299人・クチコミ22888件)
新車価格:267〜389万円 (中古車:12〜630万円

新型ノア、ヴォクシーのガソリンエンジン車には、「ハリアー」や「RAV4」などに搭載されている新しいエンジン「2.0Lダイナミックフォースエンジン」が搭載されている。同エンジンは、実用回転域の駆動力が高く、高回転域の吹け上がりも活発だ。最高出力は170PSと、先代モデルの152PSに比べて、18PS上乗せされている。登坂路などでアクセルペダルを深く踏み込むと、エンジンノイズは少し粗くなるが、耳障りな印象はない。静粛性も含めて、快適性を向上させているエンジンだ。

新型「ノア」「ヴォクシー」は、全高の高いミニバンでありながら、高い走行安定性を実現している

新型「ノア」「ヴォクシー」は、全高の高いミニバンでありながら、高い走行安定性を実現している

また、走行安定性については、全高が1,900mm近くに達するミニバンとしては良好だ。プラットフォームが刷新されている効果もあって、挙動が不安定な状態に陥りにくい。背の高いミニバンとしては、走りは軽快と言える。乗り心地は、時速40km以下では少し硬いものの、不快な粗さは抑えられている。ちなみに、ノアに2.0Lダイナミックフォースエンジンを搭載する、S-G(2WD)グレードのWLTCモード燃費は15km/Lになる。

深山さんの試乗感想「新型ノアには初めて乗ったのですが、視界がとてもいいですね! 死角が少ないので、運転していて安心感があります。あと、ガソリン車でも加速は滑らかで、とてもスムーズでした」

速くて静か、運転感覚も上質! 刷新されたハイブリッドは燃費もよくて◎

次に、ハイブリッドシステムを搭載するヴォクシーのS-Zグレードに試乗した。

「ノア」「ヴォクシー」のハイブリッド車には、電動モジュール関連が刷新された新しいハイブリッドシステムが採用されており、燃費はクラストップレベルの23.0km/L(WLTCモード)を実現している

「ノア」「ヴォクシー」のハイブリッド車には、電動モジュール関連が刷新された新しいハイブリッドシステムが採用されており、燃費はクラストップレベルの23.0km/L(WLTCモード)を実現している

ヴォクシーの製品画像
トヨタ
4.35
(レビュー365人・クチコミ66642件)
新車価格:309〜396万円 (中古車:9〜578万円

新型ノア、ヴォクシーに採用されているハイブリッドシステムには、高出力化された新しいモーターやバッテリーが搭載されている。モーターの駆動力は、先代に比べて力強く感じられ、巡航中にアクセルペダルを踏み増した時などには、速度を滑らかにすばやく上昇させる。モーターは、エンジンに比べて瞬発力が強く、エンジンの回転数が低い状態においては、動力性能の不足を効果的に補ってくれる。また、モーター駆動を併用するのでノイズも小さく、運転感覚は全般的に上質なものだ。

今回試乗した「ヴォクシー」のグレードは上級の「ハイブリッド S-Z」で、17インチタイヤが装着されていた。16インチタイヤのノアに比べると、乗り味は少しスポーティーな印象だ

今回試乗した「ヴォクシー」のグレードは上級の「ハイブリッド S-Z」で、17インチタイヤが装着されていた。16インチタイヤのノアに比べると、乗り味は少しスポーティーな印象だ

ヴォクシーのハイブリッド S-Zグレードには、17インチタイヤが装着されている。16インチタイヤのノア S-Gグレードと比べると、路面の細かな凹凸は伝わりやすい。だが、ステアリング操作に対する車両の反応は、ヴォクシーのほうが少し機敏な印象だった。ホンダの新型「ステップワゴン」や、日産の「セレナ」などのミニバンと比較しても、ヴォクシー ハイブリッドS-Zは、スポーティーな運転感覚が得られるように作り込まれている。ちなみに、WLTCモード燃費は23.0km/Lになる。

深山さんの試乗感想「ガソリン車のノアもかなり静かなほうだと思ったのですが、ハイブリッド車のヴォクシーに乗るとさらに静かで、ホントに驚きました! あと、アクセルを踏むとスーッと加速してくれて、操作もしやすいですね! ハイブリッド車のほうが、アクセル操作などの運転がしやすく感じました」

新型「ノア」「ヴォクシー」の総合評価

ノア、ヴォクシーは人気の高いミニバンなので、新型においても渾身の開発が行われていることが、今回の試乗を通して改めて感じられた。動力性能や走行安定性、居住性、シートアレンジや荷室の使い勝手、燃費性能、安全装備、運転支援機能など、実にバランスよく進化させていると感心する。パワーユニットについては、前述の通りハイブリッド車のほうがメリットは多く、選ぶ価値が高いだろう。予算に応じて、積極的にハイブリッド車を選んでほしいと思う。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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ノアの製品画像
トヨタ
4.03
(レビュー299人・クチコミ22888件)
新車価格:267〜389万円 (中古車:12〜630万円
ヴォクシーの製品画像
トヨタ
4.35
(レビュー365人・クチコミ66642件)
新車価格:309〜396万円 (中古車:9〜578万円
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