TOYOTA GAZOO Racingは、2022年11月末から12月頭にかけて、「GRカローラ」および「アクア GR SPORT」の発表を立て続けに行ったので、以下にその詳細をご紹介したい。
2022年4月に世界初公開された「GRカローラ」が、いよいよ抽選での販売を開始する
まずは、2022年12月2日に価格や販売方法などが発表された「GRカローラ」についてだ。「GRカローラ」は、2022年4月に世界初公開され、その後は仕様やスペックなどが徐々に明らかにされていたが、これまでは価格については未公表であった。その気になる価格は、5人乗り仕様の「RZ」が5,250,000円、2人乗り仕様の「モリゾウエディション」が7,150,000円(いずれも税込)と発表されている。
「GRカローラ モリゾウエディション」
また、価格とともに、抽選受付の開始についてもアナウンスされた。「RZ」、「モリゾウエディション」ともに、抽選受付は12/2(金)13:30から開始されており、12/18〜19にかけて抽選申し込みを締め切り。2023年1月に当選発表の後、2023年春から納車が順次開始されるという。ちなみに、「RZ」はWebサイトから抽選受付の申し込みが可能だが、「モリゾウエディション」は、GR Garage店頭での受付のみと異なっている点に注意してほしい。
なお、「RZ」は日本仕様が発表された当初は一般販売とアナウンスされていたが、新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足の影響によって、まずは500台の抽選販売とされ、今後は生産状況を見ながら追加販売を検討していくという。また、「モリゾウエディション」については、70台の抽選販売になる。
スペックについては、すでに公開されているが、改めて以下にご紹介したい。「GRカローラ」の詳細については、別記事「“最強のカローラ” 2シーターのGRカローラ「モリゾウエディション」と「RZ」が2022年に日本で発売」も参考にしていただければ幸いだ。
■「GRカローラ RZ」「GRカローラ モリゾウエディション」のスペック
駆動方式:電子制御多板クラッチ式4WD(GR-FOUR)
乗車定員:5名[RZ]/2名[モリゾウエディション]
全長×全幅×全高:4,410×1,850×1,480mm(アンテナを含む数値。ルーフ高1,455mm)[RZ]/4,410×1,850×1,475mm(アンテナを含む数値。ルーフ高1,450mm)[モリゾウエディション]
ホイールベース:2,640mm
トレッド:1,590mm(前)/1,620mm(後)
車両重量:1,470kg[RZ]/1,440kg[モリゾウエディション]
エンジン:1.6L直列3気筒インタークーラーターボ(G16E-GTS)
最高出力:224kW(304ps)/6,500rpm
最大トルク:370N・m(37.7kgf・m)/3,000〜5,550rpm[RZ]/400N・m(40.8kgf・m)/3,250〜4,600rpm[モリゾウエディション]
トランスミッション:6速マニュアルトランスミッション(iMT)
差動装置:トルセンLSD
サスペンション(フロント):マクファーソンストラット式[RZ]/マクファーソンストラット式(倒立式モノチューブアブソーバー採用)[モリゾウエディション]
サスペンション(リア):ダブルウィッシュボーン式[RZ]/ダブルウィッシュボーン式(モノチューブアブソーバー採用)[モリゾウエディション]
ブレーキ(フロント):ベンチレーテッドディスク(18インチアルミ対向4ポットキャリパー)
ブレーキ(リア):ベンチレーテッドディスク(16インチアルミ対向2ポットキャリパー)
ホイール:BBS製鍛造アルミホイール(センターオーナメント付)[RZ]/BBS製鍛造アルミホイール(センターオーナメント付)※TOYOTA GAZOO Racingロゴ入り[モリゾウエディション]
タイヤ(フロント・リヤ):235/40R18 YOKOHAMA ADVAN APEX V601[RZ]/245/40R18 Michelin PILOT SPORT CUP 2[モリゾウエディション]
燃料タンク容量:50L
2022年11月29日、「アクア」へ新たに「GR SPORT」グレードが追加設定されるとともに、同日から販売が開始された。価格は、2,595,000円(税込)。
トヨタ「アクア」の一部改良とともに、「GR SPORT」の追加が発表された。「GR SPORT」は、台数限定などではなく、「アクア」のカタログモデルとして一般販売される
「アクア GR SPORT」には、専用にチューニングされたサスペンションが採用されているのが特徴的だ。フロントサスは、アブソーバーやコイルスプリング、スタビライザー、ロアアームブッシュなどに特性変更などのチューニングが施されている。さらに、リアサスはトーションビームを踏襲しながら、コイルスプリングやショックアブソーバーのチューニング、締結ボルトの変更などが行われている。これらによって、すぐれた応答性や適切な車両姿勢、コントロール性能、質感の高い乗り心地などを高次元で両立しているという。
また、電動パワーステアリング制御も、操舵フィールを向上させてクルマと一体感のある走りを実現するようなチューニングが施されており、POWER+モードはEPS特性の変更によって、よりスポーティーなフィーリングを体感できるという。
さらに、ボディ剛性を高めるためにフロア下の2か所へブレースが施されており、リヤバンパーリンフォースが追加されることによって、操縦安定性の向上とフラットな乗り心地を実現している。
「アクア GR SPORT」のフロントグリルとリアバンパー
そのほか、外観は専用の迫力あるフロントバンパーやリアバンパー、さらに専用ラジエーターグリルが採用されていることなども、「アクア GR SPORT」の魅力をいっそうアップさせている。
「アクア GR SPORT」は、ボディ剛性の強化や足回り、パワーステアリング制御のチューニングなどによって走行性能を向上。ベース車である「アクア」の乗り心地のよさを継承しながら、さまざまな路面に追従するよう足回りが磨き上げられている。
自動車関連を担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。