ナイキは、足を入れるだけで自動的にシューレースが締まるスニーカー「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」を、2017年9月23日に発売する。Webサイト「Nike SNKRS」や「ナイキ原宿」、「NIKELAB MA5」、「DSM GINZA」などで販売され、メーカー希望価格は81,000円(税込)。
「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」(BLACK/BLUE LAGOON)
ヒモが自動で締まるスニーカーと言えば、1989年に公開された傑作SF映画シリーズの第2作「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」に登場する「Nike Mag」を思い浮かべる人も多いだろう。劇中でマイケル・J・フォックス演じる主人公のマーティが、2015年にタイムスリップしたときに履くスニーカーだ。
チャリティーを目的に作られ、2016年に89足限定で抽選販売された「Nike Mag」
そんな近未来的スニーカー「Nike Mag」と同じようなシステムを搭載した市販モデル「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」が、ついに日本で発売される。
「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」は、履いた人の足の形状に合わせてヒモの長さを調整する「E.A.R.L.(自動シューレース調整システム)」を採用。ミッドソールのかかと部分にセンサーが搭載されており、足の圧力を感知すると足の大きさに合わせて適度にヒモが締まる仕組みだ。
アッパーには、ニットアッパー「Nike Flyknit」にも編み込まれているFlywireケーブルを搭載。ヒモと連動して足の甲を全体的に締め上げてくれる。
履き口の外側には2つの矢印ボタンがあり、ヒモをきつくしたりゆるくしたりと、自分の好みにも微調整できる。
左の矢印ボタンでヒモが緩められ、右のボタンできつくできる
また、自分好みのヒモのきつさを記憶させるプリセット機能や、リセット機能なども搭載する。
筆者も履いてみた。
足を入れてから、かかとにほんの少し力をいれるだけでシューレースが締まっていき、もうそれだけで大感動! そのプリセットなしの場合の締まり具合は、個人的には“きつめ”な感じだったが、歩くにはまったく問題なさそうだった。「ギュイーン」というシューレースシステムの作動音も未来を感じさせてくれた。
さらに驚いたのは、そんなに重くないということ。片足だいたい400gぐらいだとされており、コンバースの「ALL STAR」のハイカットと同じくらいの重さだ。バッテリーを搭載しながらもこの軽さはスゴい。
シューレースシステム「E.A.R.L.」を動かすバッテリーは、ソールに搭載されている。
「MT2」と書かれたパーツにバッテリーが搭載されている。ちなみに、「MT2」の意味は、「M」が同社のマーク・パーカー社長、2つのTが「エア マックス」の生みの親、ティンカー・ハットフィールド氏と、「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」のプロジェクトリーダー、ティファニー・ビアーズ氏のファーストネームのイニシャルをつなげたもの
バッテリーの残量は、「MT2」のパーツとヒールカップに搭載されたLEDの色で確認できる。
前述の矢印ボタンのいずれかを押すと、バッテリーレベルをチェックできる。写真のようなブルーだと「FULL」、イエローだと「HALF」、レッドだと「LOW」を示す
充電には、ワイヤレス充電器を使用。マグネットでくっつく仕様で、「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」を充電器に載せるだけで充電ができる。
2時間でフル充電でき、2週間ほど使用できるとのこと
カラーバリエーションは、「BLACK/BLUE LAGOON」と「BLACK/UNIVERSITY RED」の2色で展開される。
右がもうひとつのカラバリ「BLACK/UNIVERSITY RED」。こちらも同じくメーカー希望価格は81,000円(税込)
どちらのカラーも、左右のタンのデザインが異なる。右足がナイキロゴで、左足が自動シューレース調整システム「E.A.R.L.」のロゴだ
フロント
バック
内側
2017年9月16日から9月22日まで、「ナイキ ハイパーアダプト 1.0」の試着ができるイベントスペース「THE FUTURE BOX E-A-R-L by NIKE」が、東京・原宿にオープン。ここでは製品の購入はできないが、来店者は本稿の最初に掲載したような「自分が初めて『ナイキ ハイパーアダプト 1.0』を履いた瞬間」を撮影した動画がもらえる。
月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。