ここ最近のスニーカーシーンで注目度がウナギ登りなのが、「レトロランニングシューズ」。 特に2020年後半から2021年春にかけては、ナイキが1970年リリースの「ワッフルトレーナー」をベースに、ファッションブランド「サカイ」とコラボした「ヴェイパーワッフル」が登場して大きな話題となったり、アディダスが1980年代登場の名品「LA トレーナー」を忠実に再現した復刻モデルを発売して即完売したりと、熱い動きが見て取れます。さらに今季では、プーマが1978年発売の「イージーライダー2」の復刻版をリリースしてこれまたヒットするなど、この流れからは目が離せません。
そんなムーブメントを見越してか、ナイキからまたもや新たなレトロランニングシューズ「ワッフルトレーナー 2」の復刻版がリリースされました。
「ナイキ ワッフル トレーナー 2 SP」(品番:DB3004-600)。公式サイトや「アトモス」での販売価格は、12,100円(税込)
「ワッフル トレーナー」の後継モデルとして、オリジナルの「ワッフル トレーナー 2」が登場したのは1977年。その最大の特徴と言えるのが、そのモデル名にも由来する「ワッフルアウトソール」です。これは、ナイキの創始者であるビル・バウワーマン氏が、洋菓子のワッフルの表面形状から着想したと言うもので、四角形のラグを碁盤の目状に配置してトレッドパターンを形成したアウトソール。「ワッフル トレーナー」に初めて搭載されて以来、「LDV」や「チャレンジャー」など、過去のランニングシューズにはもちろん、現在も「エア マックス」シリーズに採用され続けている、まさにナイキのアイコニックなディテールのひとつなのです。
復刻版となる本作でも、その特徴をしっかりと継承しながらも、ソックライナーなど、一部ディテールをアップデートすることで、よりモダンな履き心地を実現しています。
アウトソールの全面に、四角形のラグパターンを配した「ワッフルアウトソールを採用。すぐれたグリップ力を提供します
ミッドソールでは、クッショニング性能と反発力を強化しており、軽やかな履き心地に。そしてレトロランニングモデルらしく、ヒール部分はめくり上げられており、滑らかな着地も実現しています
そして、やっぱり本作のいちばんの魅力と言えば、何と言っても、1970年代モデルならではのレトロなルックス。「ダッドシューズ」とは真逆なスマートなシルエットが、今では逆に新鮮かと。また、大きめ「スウッシュ」や“縦ナイキ”といった、ナイキのオールドモデルを象徴するディテールも再現されていて、ヴィンテージ好きも納得の完成度です。
ナイキではおなじみの「スウッシュ」は、現代のモデルよりも大きめサイズ。素材は、シボ感のあるレザーを使っており、重厚感も感じられます
ヒールには、ナイキのオールドモデルで多く見られる、通称“縦ナイキ”ロゴが再現されており、ヴィンテージ感を盛り上げています
シュータンは、ヒールと同様に、ナイキのオールドモデルで多く見られる“フォーム剥き出し系”タイプを踏襲。また、ライニングのフォームは、よりしなやかなフィッティングへと改善されています
「ナイキ ワッフル トレーナー 2 SP」は、1977年代にリリースされたオリジナルモデルのクラシックなフォルムとディテールをしっかりと継承しながら、ライナーのフォームや反発力を高めたミッドソールなど、モダンな要素もほどよく味つけされており、今っぽい1足へと仕上げられています。おなじみのスポーツスタイルに取り入れれば、クラシックなデザインが大人っぽい雰囲気を醸し出してくれます。
クラシックなデザインながらも、「パープル」×「イエロー」のビビッドなカラーリングがスタイリングのアクセントに!
●取材協力/「アトモス」
https://www.atmos-tokyo.com/
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。