本連載は、文房具ライターのきだてたくが、「価格.comマガジン」の編集担当・マキノに、便利な文房具をリモートで必死にプレゼンする様子を実況。もし紹介された製品の中で「欲しい」と思うものがあったら、それをマキノは実際に購入!……という自腹買い企画です。
第4回は、「このご時世だから活躍する買い物グッズ」をテーマに、エコバッグなどの3製品をプレゼン!
文房具ライターのきだてたく(右)が、「価格.comマガジン」の編集担当・マキノ(左)にプレゼン!
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きだて 今回はちょっと変化球でして、文房具メーカーの製品なんだけど、文房具ではないものを紹介しようかな、と。
マキノ はいはい、何でしょうか。
きだて 文房具メーカーが作ったエコバッグです。試してみたら予想以上に優秀だったんですよ。
マキノ へー、そうなんですね。エコバッグは、買い物へ行く際、必ず持っていきますよ。最近は、アウトドアメーカー製の保冷機能付きのエコバッグを使っています。
きだて 最初から「買い物するぞ!」という場合は、そういうちゃんとしたエコバッグが便利なんだけど、出先でちょっとコンビニ寄ったりとか、そういう場合もあるでしょ。折りたたみできるエコバッグをカバンに入れておくと、便利なんですよ。
マキノ なるほど。エコバッグの常時携帯は、確かにしてないですね。今回はそういう製品ですか?
きだて そうそう。今、携帯できるコンパクトなエコバッグに凝っていて……。クラウドファンディングの製品まで含めると、7〜8個買って試してみたんですけども。
マキノ そんなに買っちゃているのが、すでにエコじゃねぇ(笑)。
きだて 携帯できるエコバッグは、小さくたためるものが基本なんだけど、これをキレイにたたむのが面倒くさくて。なんで、できるだけ簡単にコンパクトにできるものが欲しかったんですよ。
マキノ それが、文房具メーカーの製品だった、と。
きだて そういうこと。特に、ペンケースを作る技術が生かされている、とかではないんだけど、細かく気がきいてる感じが、最近の文房具っぽい。
きだて 最初に紹介するのは、サンスター文具の「ecron(エコロン)」です。今ここにあるのが、Sサイズと、レギュラーサイズ。ほかにも、Lサイズがラインアップされています。
サンスター文具のエコバッグ「ecron」のレギュラーサイズ(左)とSサイズ(右)
マキノ おおー、小さい! Sサイズだと、ゴルフボールよりちょい大きいぐらいですね。
きだて 携帯時は収納袋に入ったボール状なんですが、かなり小さいですよね。で、しめてあるヒモを解いて広げてやると……。
マキノ スゴい、スゴい。めちゃくちゃ手早くバッグになるじゃないですか。
圧縮して詰め込まれていたバッグ部分は、一瞬で広げられます
きだて Sサイズがだいたいコンビニ袋ぐらいの大きさで、レギュラーはスーパーで2人分の食料を買う時にちょうどよいぐらいのサイズ感かな。
マキノ 使用頻度が高いというか、実用的な大きさですよね。
きだて 素材は、ペラペラの薄いナイロンだけど、Sサイズで耐荷重が5kg、レギュラーサイズで10kg。Sサイズでも2Lのペットボトルが2本も入りますよ。
レギュラーサイズ(左)とSサイズ(右)ともに、エコバッグとしての容量には、まったく不満なし!
マキノ それにしても、丸まっている時の小ささがスゴいなー。
きだて ポイントは、やっぱりそこですよね。収納袋がバッグの底の部分にあって、そこにバッグ全体をクシャクシャと詰め込んで、またヒモをキュッと絞れば元どおり。
マキノ たたむのが面倒なら、グシャッと丸めちゃえばいいという発想だ。元に戻すのもあっという間でしたもんね。
バッグ底部の袋に本体を詰め込むだけで、元のボール状に。手間がかからず、取り扱いが楽です
きだて まぁ、ほんの数秒ってとこかな。とにかく雑に詰め込めばOKというのはラクだよー。あと、収納袋がバッグと一体になっているのも、袋が紛失しなくて優秀。
マキノ それも、確かに魅力的。
きだて ボール状にしちゃえば、バッグの中に放り込んでもまったくジャマにならないし、薄く押し潰してやれば、ズボンのポケットにだって入ります。携帯のしやすさは抜群ですね。
マキノ バッグとして使った感じはどうですか?
きだて 形状としてはちょっと深めのタイプなんで、ネギとか大根みたいな細長いものを入れても、こぼれ落ちる心配がない。携帯エコバッグって、どうしても携帯時のフォルムを優先して、妙に浅いものもあるんですよ。耐荷重的にも、お米の袋が入るのはありがたいし。
きだて もう1個、文房具メーカーのエコバッグで注目なのが、キングジムの「パッタン」です。
マキノ また「エコロン」とはだいぶ形状が異なりますね。手帳というか、お財布っぽいというか。
携帯時はカード型になるキングジムのエコバッグ「パッタン」(Mサイズ)
きだて 雰囲気はそんな感じですね。カードサイズよりひと回り大きいかな、ぐらい。これがMサイズで、さらに小さいSサイズはお財布に入ります、というのがウリです。
マキノ えー、マジっすか! それは、スゴいな。
きだて ただ、Sサイズはエコバッグとしてはちょっと小さいかなと思うので、今回はMサイズをおすすめします。
マキノ Mサイズでも、普通にポケットに入りそうですもんね。
きだて 薄いのでポケットに問題なく入りますよ。四角くたたまれているので、パタパタと開くと、こちらも数秒でバッグに変形します。
パタパタ……と、折り目から広げるだけで、あっという間にエコバッグに!
マキノ 使えるようになるまでが早いっていうのは、やはり携帯エコバッグの重要ポイントなんですかね。
きだて 結局、どこか1か所でも手間がかかるところがあったら、使わなくなっちゃうもんね。ちなみに、戻す時は、全体をちょっと押し縮めてやると、折り目に沿ってパタパタパタと元どおりになります。
マキノ 最初からきっちり折り目が付いているから、半自動的にたたまれちゃう感じですね。で、最後にスナップボタンで留めるから、カバンの中に入れておいても勝手に開かない、と。
容量は、約7.6Lとさほど大きくないけれど、コンビニの買い物ぐらいならジャストサイズ
きだて もう1回パタパタと開いて、バッグの話に戻りましょう。先ほどの「エコロン」は、深くて丸底だったんですけど、対して「パッタン」は、浅くて底がフラットです。
マキノ はいはい、だいぶ形が異なりますよね。
きだて このフラットな底は、コンビニ弁当みたいな平たくて底面積の大きなものが入れやすいんですよ。
マキノ そうか! これなら、弁当を入れても傾かないんだ。
平底だから、お弁当の中身が片寄ったりしません
きだて そう。エコバッグとしての用途がまた別なんですよ。容量的には、コンビニ弁当に500mlのペットボトルと、カップ味噌汁がきっちり収まるぐらい。まさに、コンビニランチの買い出しにベストなサイズですよ。
マキノ そんなに大きくはないですね。
きだて うーん、必要十分サイズってところかな。
マキノ でも、その分だけ薄いってことですよね。これをデニムの尻ポケットにでも入れて、あとはスマホの電子マネーで支払いすれば、コンビニに手ぶらで買い物に行けるのか。それもいいな。
マキノ いやー、携帯エコバッグもいろいろあるんですねー。さて、最後の製品はどういうものですか?
きだて ごめん。最後は、エコバッグではないんですけど、買い物にめっちゃ必要なものなので、合わせて紹介しようかな、と。
マキノ ???
きだて こちらはプラスの「メクールポケット」。小さなケースに「めくりクリーム」が入っています。
元々は事務用品だけど、買い物に行く時に持ち歩いても便利なプラス「メクールポケット」
マキノ なんか知らない単語が出てきたな……。「めくりクリーム」?
きだて 事務作業で大量の紙をめくる時に、指先に塗っておくクリームですよ。滑り止め効果があるやつ。
マキノ あー、はいはい。わかりました。そうか、何となく見えてきたな……。
きだて 紙だけではなくて、ポリ袋もサッとめくれるようになるんですよ。
マキノ やっぱり! スーパーなんかで肉とか魚を入れるポリ袋だ! あれ、ツルツルしていて、なかなか開けないんですよね。
きだて そういうことです。もうね、最近はアルコール消毒のし過ぎで指がカサカサになっているから、今まで以上にポリ袋がめくれない。でも、これを使えば1発でスパッと開けます。
マキノ なるほど。これは確かに必要ですね。ただでさえ、加齢で指がカサついているから……。
半透明の「めくりクリーム」を指につけて塗り広げることで、カサカサの指に摩擦が復活!
きだて ケースを開くと、固形石けんぐらいの硬さのクリームが入っているので、そこに人差し指を軽く押しつけます。で、人差し指と親指をこすり合わせて、クリームを塗り広げると、ばっちり摩擦が戻ってくるという仕組みです。
マキノ スーパーの荷詰め台のところに、指を濡らす用のスポンジとか、湿ったダスターは置いてありますけどね。今のご時世だと、感染症とかもあるし、ちょっと使いづらいですよね。あー、これは絶対に必要なやつだわ。
きだて 「メクールポケット」には、ボールチェーンが付いているので、エコバッグのハンドルにでもくくりつけておけば、いつでもポリ袋開け放題ですよ。
ツルツル&イライラでおなじみのあのポリ袋が、あっけないほど簡単に開きます。これはもう手放せません
マキノ それはいいなー。買い物のたびにイライラしていましたから。
きだて この「めくりクリーム」自体にも、界面活性剤の塩化ベンザルコニウムが配合されているので、ウイルスが表面で繁殖しない仕様です。厚生労働省のウェブサイトにも「効果あり」と出ているので、そこは安心ですよね。
マキノ はー、気がきいている。
きだて とは言っても、手指の消毒用ではなくて、あくまでもクリームにウイルスが付かないという話なので、そこは要注意ですけども。
マキノ いや、それでも大事なことですよね。こんなのがあるって、知らなかったなー。
マキノ うわー、悩むな。今回もどの製品も気になるな……。
きだて うん、どれもハズレはないはずですよ。
マキノ だいたい、スーパーとかに行くとがっつり大量に買い物するので、そういう点では「エコロン」が使いやすそうなんですけども。ただ、いちばん気になったのは、「メクールポケット」なんですよ。
きだて おっ、そこが響いたか。ちょっと地味かな、と思って最後に紹介したんですけども。
マキノ いやいや、本当に普段から“あのポリ袋”にはイライラしていますから。これは必要だぞ、と。エコバッグとセットで買っちゃおうかな。どうしようかな。
きだて じっくり選んでください。
エコバッグは、いろいろと持っていたので、今回は「メクールポケット」を自腹買い! 「めくりクリーム」を触ってみた感じは、リップクリームのようなヌルヌル感。何度か指をこすりつけていると、なくなります。これを、買い物へ行く時にいつも使うエコバッグに付けて、何度か使ってみましたが、100発100中で“あの憎きポリ袋”が開けられました。これ、すべてのエコバッグとセット売りすべきだと思うほど、いまやもう必需品です!
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。