1989年、ナイキのアウトドアエディションとして、「ACG(エーシージー)」がスタートしました。ナイキが培ったテクノロジーをアウトドアファッションにミックスするという、当時としては画期的な試みで、1990年代にはストリートシーンで大旋風を巻き起こしました。
1990年代のリバイバルが盛り上がる昨今、当然ACGのシューズやウェアも熱い注目を集めており、そのシューズの中で最高傑作のひとつとして人気を得ているのが、1991年に登場した「ナイキ ACG エア モワブ」です。誕生30周年を迎えた2021年、ついに待望の復刻版が登場しました。
ナイキ「ナイキ ACG エア モワブ」(品番:DC9554-200)。公式サイト価格は、19,250円(税込)
本モデルのポイントは、ベージュをベースに鮮やかなブルーとオレンジをちりばめたカラーリング。2015年以来、6年ぶりの復活となるオリジナルカラーで、アンクルパーツに設けられた三角形の「ACG」ロゴや、アウトソールに刻まれた「AIR MOWABB(エア モワブ)」のレタードなど、当時を知るファンにはたまらないディテールを忠実に再現しています。
アンクル部分のサイドでは、「ACG」の文字を三角形に収めた旧ロゴを再現
ビビッドなブルーを基調としたアウトソールには、1980〜1990年代という時代性を感じさせるポップな書体で、「AIR MOWABB」のロゴが配されています
本モデルは、軽量で快適な履き心地を実現しているのですが、その決め手は「ハラチ」システムです。
これは、「ナイキ エア マックス」の生みの親として知られるデザイナー、ティンカー・ハットフィールドが手がけたシューズテクノロジー。ランニングシューズの外骨格とも言えるヒールカウンターに打って変わり、ラバーストラップでヒールを固定することで、より軽量かつすぐれたフィッティングを提供してくれます。
ランニングシューズにおいてマストなヒールカウンターをあえて取り除き、代わりにラバーのストラップを設けて、よりいっそう、足とシューズの一体感を高めています
アッパーは、伸縮性にすぐれたネオプレーン素材によるインナーブーティー構造を採用。ハイカットで快適なフィッティングを確保しながら、砂やほこりの侵入をガードします
「ACG」ならではの機能的デザインとライトなカラーリングで、秋のアーバンアウトドアスタイルにバッチリフィット!
「ナイキ ACG エア モワブ」をチェックしてみて、30年前に発売されたとはとても思えないスタイリッシュさと軽快な履き心地に、改めて感心させられました。しかも、6年ぶりのオリジナルカラーの復活となれば、「ACG」ファンにとっては垂涎の1足かと。
いっぽうで、当時を知らない現代のスニーカーフリークの琴線にもしっかりと触れるレトロフューチャーなルックスも、逆に新鮮。「1990年代」&「アウトドア」というトレンドをしっかり押さえた1足と言えます。
秋の行楽シーズンに向けた外遊び用に取り入れるもよいですし、街でのファッションアイテムとしても活躍してくれる、とってもお買い得なモデルです。
●取材協力/「アトモス」
https://www.atmos-tokyo.com/
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。