ナイキから1995年にリリースされたバスケットボールシューズ「ターミネーター」は、アメリカ「ジョージタウン大学」の強豪チーム「GEORGETOWN HOYAS(ジョージタウン・ホイアズ)」のチームカラーをまとい、巨大な「NIKE」ロゴがヒールに誇らしく輝くモデル。ミッドソールにおいて、接地感を重視し、エアソールユニットを省いたことで、通称「ノンエアバッシュ」とも呼ばれています。
ちなみに、「ノンエアバッシュ」は「ターミネーター」のほかにも、「ダンク」「バンダル シュプリーム」と言ったモデルも存在しており、1990年代、これらはまとめて「3大ノンエアバッシュ」とも呼ばれていました。なかでも「ターミネーター」はダントツで人気が高く、「ノンエアバッシュの番長」なんて呼ぶ人も多くいました。
そんな「ターミネーター」は2023年初頭にオリジナルカラーで復刻されて以来、パイソン柄やグリーン、さらには以前紹介したワークブーツエディションなど、さまざまなアレンジ版がリリースされています。そんななか、またもやエポックメイキングな一足が誕生しました。それがこれ、「ミシガンカラーバージョン」です!
ナイキ「ナイキ ターミネーター ロー」(品番:FJ4206-700)。「BAIT」での販売価格は、15,400円(税込)
「ミシガンカラー」と言えば、ファンならご存じ「ダンク」ですよね。「ミシガン大学」のスクールカラーであるネイビーとイエローのカラーで構成されており、その配色からマニアの間では「紺黄(コンキ)」とも呼ばれています。そんな「ダンク」の名カラーが、まさか「ターミネーター」で採用されるとは! SNSでリーク画像を見たときはとても信じられませんでしたが、本当にリリースされるとは驚きです。もちろん、ヒールの「ビッグナイキロゴ」も健在で、しっかりと「コンキカラー」でアレンジされています。
アッパーのオーバーレイは「ネイビー」、アンダーレイは「イエロー」という見事な「ミシガンカラー」を踏襲!
ヒールの「ビッグナイキロゴ」もしっかりと“ミシガン”しています。さらに、本モデルはローカットなので、着こなしの幅はより一層広がっています
本モデルを改めてじっくりと見てみると、あることに気づきました。
“ミシガンダンク”よりも若干イエローが濃いと言いますか、オレンジがかっているのです。それはアッパーのレザーのアンダーレイだけではなく、ナイロンのシュータンも同様。
もうひとつの違いは、シュータンです。両モデルともナイロンとコットンの混紡素材を採用しているんですが、「ダンク」はナイロンの比率が高いのかツヤ感が目立ちます。いっぽう「ターミネーター」はよりコットン感が強くて、ナチュラルな質感に仕上がっています。
左が「ダンク」で右が「ターミネーター」
イエローのアンダーレイに注目! 2足を並べてみると左の「ダンク」よりも、右の「ターミネーター」のイエローのほうが若干濃いめ目なのがわかります。また、「ターミネーター」のほうがよりマットな質感に仕上がっていることも見て取れます
左が「ダンク」で右が「ターミネーター」のシューレース。「ターミネーター」のほうがよりナチュラルでビンテージ感が強めです
「ダンク」と「ターミネーター」はデザインが似ているし、ともに「ノンエアバッシュ」だったりしますが、やはり似て非なるものでしたね。それがカラーリングやシュータンの素材感に表れているとは驚きでした。
イエローの濃さといい、シュータンのナチュラルな質感といい、「ターミネーター」のほうがよりビンテージテイストが強いデザインに仕上がっているので、ショーツスタイルはもちろん、チノパンやデニムパンツなど、アメカジっぽいボトムとも好相性かと!
ファッションを中心にさまざまな雑誌やWeb媒体で執筆を行っているエディター/ライター。なかでもスニーカーに特化し、年間400本近くのスニーカーレビュー記事を制作している。