松田さんのコラボカップ麺チェック

味噌界のラーメン二郎。花道の「煮干し辛味噌ラーメン」は“具なし260円”でも大満足!


煮干し好きによる、煮干し好きのための“ニボ中毒”救済企画、第2弾。初回の“ニボ中毒”を救済する「すごい煮干ラーメン凪」に続いて選んだお店は「味噌麺処 花道」です。

野菜マシマシの味噌ラーメンが人気で、“味噌界のラーメン二郎”とも呼ばれる同店。今回は、大量の煮干しから抽出したスープに辛味噌を合わせた「煮干し辛味噌ラーメン」を実際に食べて、寿がきや食品が発売したコラボカップ麺の再現度を、しつこく検証していきます。

濃厚煮干しスープで、辛みが泳いでいるぜ

西武新宿駅から西武新宿線に揺られて15分ほど、各駅停車オンリーの野方駅に到着。いたって平和な住宅街ですが、この野方。実は、都内屈指のラーメン激戦区でもあります。

“野方ラーメン”のシンボルと言えば、1988年創業の老舗で、背脂を浮かせたラーメンが特徴の「野方ホープ」が有名。さらに、豚骨味噌ラーメン「じゃぐら野方本店」、無鉄砲グループのつけ麺専門店「無鉄砲つけ麺無極」、濃厚鶏そば「真白」など、新進気鋭の有名ラーメン店がしのぎを削ります。

そんな激戦区の中でも、ミシュランビブグルマンに掲載され、味噌ラーメンの名店として名高いのが、今回訪れた「味噌麺処 花道」

同店の味噌ラーメンは、豚骨、鶏ガラ、野菜をたっぷり煮込んだスープに、ラードとニンニク、白味噌を中華鍋であわせて炒めた、濃厚な味わいが特徴。さらに、野菜マシマシ(野菜大盛り無料)、肉厚のチャーシュー、ちぢれ太麺や極太メンマなど、その威風堂々たる御姿(みすかた)から、“味噌界のラーメン二郎”とも称されています。

今回は、そんな同店の「煮干し辛味噌ラーメン」(880円)がカップ麺になったということで、さっそくお店の味を確かめることに。お店の一杯とカップ麺を徹底比較します。

「煮干し辛味噌ラーメン」(880円)を注文! 野菜(もやし)の大盛りは無料です

「煮干し辛味噌ラーメン」(880円)を注文! 野菜(もやし)の大盛りは無料です

見た目以上に、とっても濃厚な煮干しスープ。その中で、辛みが泳いでいます。煮干しのザラザラとした食感も、ほどよくあります

麺は“二郎系インスパイア”とも言えるほど太い、ちぢれ麺。モチモチ感がクセになり、食べ応えも十分です

麺は“二郎系インスパイア”とも言えるほど太い、ちぢれ麺。モチモチ感がクセになり、食べ応えも十分です

卓上には、唐辛子、生きざみニンニク、お酢、コショウなど

卓上には、唐辛子、生きざみニンニク、お酢、コショウなど

煮干し辛味噌スープのデフォルトは、ほどよい辛さ。さらに、辛いモノ好きであれば、唐辛子をかけるのがおすすめ。写真のように大量にかけても、それほど嫌な感じがせず、美味しく食べられます

お店の外には、カップ麺のポスターも!

お店の外には、カップ麺のポスターも!

味噌麺処 花道(みそめんどころ はなみち)。西武新宿線「野方」駅(北口)から商店街を通り徒歩4分。野方駅から314m。営業時間は10:30〜17:00、18:00〜23:00(材料切れ時早仕舞いの場合あり。日曜営業)。2018年11月3日時点「食べログ」より

平日の10時45分ごろに入店。「こんな早い時間から人はいないでしょ」。余裕綽々(しゃくしゃく)で、のれんをくぐったところ、店内はすぐに満席に。筆者の後に来店したお客さんから、行列ができ始めます。「開店からわずか15分。こ、この人気は本物だぜ……」。

固唾をのんで待った、煮干し辛味噌ラーメン。ひと口飲むと、めちゃくちゃ濃厚な煮干しスープにびっくりどっきり、ノックダウン。 全体を「10」とすると、煮干し「5」、味噌「3」、辛み「2」というバランスと思えるぐらい。スープの半分以上は、濃厚な煮干しエキス。「味噌や辛味は、脇役」。まさに“ニボ中毒”には、たまらない一杯!

麺は、“二郎系”を彷彿とさせる、ちぢれ太麺。めちゃくちゃ美味い。具材は、シャキシャキ感をかたくなに守る、もやしが秀逸。フライパンの火力や、もやしの引き戻しタイミングなど、ていねいな仕事を感じます。辛さは、スープを2、3杯飲んだだけで、頭と鼻先からガッツリ汗をかくほどですが、かといって、嫌な辛さではない。これは大当たり! 今回、花道に来てよかった。「俺の目に狂いはなかったぜ」。

かやくの袋がない。ストイック! これは大冒険の予感だぁぁ!

続いて、同店が監修したカップ麺「花道 煮干し辛味噌ラーメン」(税別260円)を食べて、お店の一杯と何が違うのか、検証していきます。「大変辛いラーメンです。辛いものが苦手な方はご注意ください」というパッケージの文言が気になりますが、はたして、実際はどうなのでしょうか?

寿がきや食品から発売されている「花道 煮干し辛味噌ラーメン」。お店の味と何が違うのでしょうか?

寿がきや食品から発売されている「花道 煮干し辛味噌ラーメン」。お店の味と何が違うのでしょうか?

カップの中身がユニーク。左から豚骨味噌の「液体スープ」、煮干抽出の「かやく入りスープの素」、唐辛子や山椒を加えた「後入れ粉末スープ」という、スープ三昧……ん? かやく専用の袋がないだと!

なんと具材はこれだけ。かやく入りスープの素に入っていた、ニラのみです。これは大冒険の予感だぁぁ!

なんと具材はこれだけ。かやく入りスープの素に入っていた、ニラのみです。これは大冒険の予感だぁぁ!

熱湯を注いで5分。液体スープを入れます

熱湯を注いで5分。液体スープを入れます

液体スープを入れた後の姿。まるで、スパゲティミートソースのような姿

液体スープを入れた後の姿。まるで、スパゲティミートソースのような姿

さらに高速回転すると、まるで、担担麺のような姿

さらに高速回転すると、まるで、担担麺のような姿

最後に後入れ粉末スープを入れます……唐辛子や山椒がふわっと舞って、思わずクシャミが!

最後に後入れ粉末スープを入れます……唐辛子や山椒がふわっと舞って、思わずクシャミが!

麺は、お店より細いものの、カップ麺として、かなりボリュームのある太麺なのでは。量や食べごたえが十分で、具材がなくても、満足度はかなり高い。寿がきや食品による、ノンフライ麺の本領発揮と言えるでしょう

「思い切った勝負に出たな」。カップの中身を見ただけで、わかります。具材がニラだけという事実。あっぱれ。ストイックなカップ麺ではないですかぁぁ! 実質、“具なし”とも呼べる状況ですが、実際に食べてみると、そんなことは杞憂に過ぎなかったです。

なんと言っても、スープの再現度がMAX! 煮干しダシの深い味わい、豚骨味噌の辛さや旨み、すべてがパーフェクト。さらに、唐辛子や山椒のスパイシーさなど、お店そのまんまのハイクオリティ。ほどよい、煮干しのザラザラ感まで再現しているのには、驚きです。さらに、もっちりとした、食べ応えのある太麺も美味い。このあたりはさすが、ノンフライ麺に定評のある、寿がきや食品のカップ麺ならでは。

結論を言うと、麺とスープだけで食べられる一杯です。この煮干し辛味噌スープとノンフライ太麺だけで、がっつり楽しめます。スープでかなりコストをかけたのか、具材は“総負け”でしたが、そのぶん「花道の煮干し辛味噌ラーメンとはどんな味か」を知るに十分な一杯に仕上がっています。

今回の再現度は?

<いいところ>スープの再現度は本連載史上でベスト? 麺の食べごたえも満足度が十分
<気になるところ>かやくがほとんどない “具なし”状態。人によっては物足りなさを感じるかも

スープの再現度:★★★★★
麺の再現度:★★★★☆
具材の再現度:☆☆☆☆☆
食べごたえの再現度:★★★★☆
コスパ:★★★☆☆

“具なし”とも言える、たいへんストイックなカップ麺ですが、結果的には大満足でした! この煮干し辛味噌スープは半端ないです。再現度がパーフェクトです。具材については別途、ゆでもやしを用意するといいかも。もし、チャレンジする方がいるなら、もやしは、あまり熱を加えず、サッと湯通しするか炒めるかして、シャキシャキ感をかなり残しておくのがコツ。お店の一杯にグッと近づきます

松田真理(編集部)

松田真理(編集部)

デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。

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