選び方・特集

人気の「冷凍餃子」15品を実食レビュー! 王道の羽根付きから贅沢系まで食べ比べ

今回食べ比べた品々。どれも傑作ばかり!

今回食べ比べた品々。どれも傑作ばかり!

時短できて保存に便利、味もコスパもよい――。さまざまな理由で有能な冷凍食品ですが、なかでも特に品数豊富で激アツなのが冷凍餃子。今回は、「メーカー&PB(プライベートブランド)部門」「コンビニレンチン部門」「ご当地名店部門」の3部門から計15品を集めて、食べ比べてみました。商品ごとの特徴、スペック、味の感想を盛り込みながら詳細をレポートしていきます!

目次

【メーカー&PB(プライベートブランド)部門】
(1)味の素「ギョーザ」
(2)味の素「生姜好きのためのギョーザ」
(3)大阪王将「羽根つき餃子」
(4)大阪王将「羽根つきスタミナ肉餃子」
(5)大阪王将「極みの大粒 肉餃子」
(6)餃子計画「冷凍生餃子」
(7)肉のハナマサ「焼餃子」
【コンビニレンチン部門】
(8)セブンプレミアム「レンジで焼き餃子」
(9)ファミマル「野菜の旨みが決め手!焼餃子」
(10)ローソンオリジナル「ジューシー焼餃子」
【ご当地名店部門】
(11)宇都宮みんみん「冷凍生餃子」
(12)浜太郎「浜太郎セット」
(13)おけ以「おけ以餃子」
(14)餃子の馬渡「もっちり餃子」
(15)丸満餃子「丸満餃子」
▼ひと足先に食べ比べ結果が見たい人はこちら

メーカー&PB部門

(1)味の素「ギョーザ」

みなさんご存じであろう味の素の「ギョーザ」は、日本一の売り上げを誇る人気の商品。油と水なしで調理でき、誰でも簡単にパリパリの羽根付き餃子が作れます。具材には、国産の肉と野菜を使用。パリッとした薄皮とジューシーなあんが絶品で、安定感のある王道のおいしさです。

なお、本商品はNo.1の座に甘んじることなく、年々進化している点にも注目。2019年は1個(23g当たり)45kcalだったのが2023年には同じサイズ(1個23g)で36kcalとヘルシーに改良されました。また、味も2023年版ではさらにおいしくなっていて、うれしい限り!

12個入りで計276g。カロリーは1個(23g当たり)36kcal

12個入りで計276g。カロリーは1個(23g当たり)36kcal

上が2023年版で、下が(「新」のアイコンでややこしいですが)2022年版。この1年でも1個当たり2kcal(38kcal→36kcal)減に

上が2023年版で、下が(「新」のアイコンでややこしいですが)2022年版。この1年でも1個当たり2kcal(38kcal→36kcal)減に

「テフロンなどでコーティングしてあるフライパンを使う」、「羽根が茶色くなるまで焼く」、「平たい皿を餃子に密着させてひっくり返す」の3点がきれいに羽根を付けるコツ

「テフロンなどでコーティングしてあるフライパンを使う」、「羽根が茶色くなるまで焼く」、「平たい皿を餃子に密着させてひっくり返す」の3点が、冷凍餃子にきれいに羽根を付けるコツ

絶妙な味付けで、個人的にはタレなしでもまったく問題ありません。また、ネギは長ネギではなく玉ネギを使っているのも特徴

絶妙な味付けで、個人的にはタレなしでもまったく問題ありません。また、ネギは長ネギではなく玉ネギを使っているのも特徴

改めて食べてみて、人気No.1の理由は“味付け”と“バランスのよさ”だと実感しました。薄めの皮ながらもほどよい弾力で、パリッと焼き上がります。あんは肉と野菜の旨みをしっかり味わえて、濃すぎず薄すぎずのバランス。口の中に風味がフワッと広がる感じもすばらしいです。

(2)味の素「生姜好きのためのギョーザ」

味の素の「生姜好きのためのギョーザ」は、ニンニクの代わりに生姜を使った餃子で、国産の肉と野菜を使用しています。生姜の爽やかなエッジはしっかり効かせつつも、辛さはなくてどこか甘みを感じるおいしさ。生姜の主張により王道バランスとは言えませんが、やり過ぎ感はなくて全体の調和はしっかり保たれています。

12個入りで計276g。カロリーは1個(23g当たり)35kcal。2019年時の44kcalから9kcalダウン!

12個入りで計276g。カロリーは1個(23g当たり)35kcal。2019年時の44kcalから9kcalダウン!

火を付ける前に餃子を並べ、フタをかぶせて中火に。約5分蒸し焼きにしたらフタを取り、羽根に色が付くまで焼きましょう

火を付ける前に餃子を並べ、フタをかぶせて中火に。約5分蒸し焼きにしたらフタを取り、羽根に色が付くまで焼きましょう

生姜の風味がしっかり感じられます

生姜の風味がしっかり感じられます

個人的には、たくさん食べても飽きがこない味わいだと感じました。冷凍餃子の王者である味の素の高い開発力を感じさせる完成度で、生姜の効いた餃子が好きな人にはきっと刺さるであろう逸品。本家「味の素 ギョーザ」との食べ比べもおすすめです。

(3)大阪王将「羽根つき餃子」

創業50年を超える人気店「大阪王将」の冷凍餃子は、パリパリの羽根とジューシーな肉感が特徴。油も水もフタも使わない、お手軽な調理法とタレ2袋付きの配慮がうれしいポイントです。

12個入りで計296g(付属のタレを含む)。カロリーは1個(23.3g当たり)37kcal

12個入りで計296g(付属のタレを含む)。カロリーは1個(23.3g当たり)37kcal

調理は中火で約5分(油、水、フタは不要)焼き、中火のまま水気を飛ばして餃子の周りがこんがりキツネ色になったら完成

調理は中火で約5分(油、水、フタは不要)焼き、中火のまま水気を飛ばして餃子の周りがこんがりキツネ色になったら完成

しっかり付いた羽根と皮の食感が楽しい!

しっかり付いた羽根と皮の食感が楽しい!

味の素の餃子も羽根は付いていたものの、大阪王将はより厚く、しっかりと付く印象。ちなみに、羽根をきれいに付けるためのコツとして「テフロンなどで加工してあるフライパン」を推奨しましたが、長く使ってコーティングが弱くなっていると失敗する可能性があるので注意しましょう。

皮自体が厚めで、あんはフワッとしていながらもジューシー。タレは“味変”アイテムとして活躍しますが、なくてもおいしく食べられます。全体的に濃厚な味わいですが、後味はすっきり軽くてパクパクいけました。パリッとした皮の食感もあいまって、キレのある味わいと言えるでしょう。

(4)大阪王将「羽根つきスタミナ肉餃子」

「大阪王将」ブランドの2品目は、ニンニク風味を効かせたパワフルな餃子。アジア最大級の食品・飲料展示会「FOODEX JAPAN」の2022年度内企画「FOODEX フローズンアワード」のトレンド部門で、GOLD MEDAL(最高賞)を受賞した商品です。

12個入りで計281.2g(付属の岩塩を含む)。カロリーは1個(23.3g当たり)41kcal

12個入りで計281.2g(付属の岩塩を含む)。カロリーは1個(23.3g当たり)41kcal

焼き時間は「羽根つき餃子」と同じく中火で約5分。油、水、フタは不要です

焼き時間は「羽根つき餃子」と同じく中火で約5分。油、水、フタは不要です

本家「羽根つき餃子」にもニンニクは使われていますが、そのパンチ力が強化されています

本家「羽根つき餃子」にもニンニクは使われていますが、そのパンチ力が強化されています

2023年8月にリニューアルを行い、ニンニクを増量するとともに自家製の隠し味で香り、コク、旨みがアップ。パンチは強めの味わいですが、思っていたよりは上品な印象なのでニンニク好きには少々物足りなく感じるかも。ガッツリ、ムンムンとまでは感じませんが、風味が濃く、ご飯やお酒が進む味わい。付属の岩塩に付けると、よりシャープなテイストに変化します。王道「大阪王将 羽根つき餃子」との食べ比べもおすすめ。

(5)大阪王将「極みの大粒 肉餃子」

こちらは羽根がないタイプの冷凍餃子で、2023年に開催された「FOODEXフローズンオブフューチャー」の「新商品 惣菜部門」でグランプリを受賞した名作です。審査では、「肉感がほかの冷凍餃子を圧倒している」、「肉の味にコクを感じる」といった点が評価されたそう。

標準24個入りで計720g。カロリーは1個(30g当たり)55kcal

標準24個入りで計720g。カロリーは1個(30g当たり)55kcal

油、水、フタが必要なタイプですが、調理に慣れた人なら問題なく焼けるでしょう。鍋の具としてもよさそう

油、水、フタが必要なタイプですが、調理に慣れた人なら問題なく焼けるでしょう。鍋の具としてもよさそう

1個30g。24gの「羽根つき餃子」に比べると、1.25倍の大きさ

1個30g。24gの「羽根つき餃子」に比べると、1.25倍の大きさ

あんには、牛肉と豚肉をメインに使用。旨みとコクが引き立つように計算されており、味付けには長崎・五島列島近海の海水から作られた「矢堅目(やがため)の塩」が採用されています。また、定番の「大阪王将 羽根つき餃子」よりサイズが大きめで、食べ応えも十分。

ジューシーで肉の存在感がしっかり感じられました。ただ、粗挽きハンバーグのようなムチムチとした粒感ではなく、甘み豊かな肉汁が印象的。また、あんには野菜のシャキシャキ感もあり、「矢堅目の塩」の効果なのか旨みも十分です。タレなしでもいけますが、このこってり味には酢胡椒が合うはず。

(6)餃子計画「冷凍生餃子」

コストコの冷凍餃子として有名なのが「餃子計画」。とはいえ、あくまでも同社はコストコのビジネスパートナーであり、母体は大阪の中華料理店を祖業とする、餃子メインの点心食品企業です。ちなみに、外食でも「浪花ひとくち餃子 餃々(チャオチャオ)」などを展開。

同社はさまざまな種類、パッケージで販売していますが、コストコでおなじみなのがこの50個入り(1kg)。カロリーは100g当たり235kcal

同社はさまざまな種類、パッケージで販売していますが、コストコでおなじみなのがこの50個入り(1kg)。カロリーは100g当たり235kcal

パッケージの裏面には、調理方法のほか「生餃子の生とは」の解説も

パッケージの裏面には、調理方法のほか「生餃子の生とは」の解説も

50個入り1kgなので、1個は約20gのサイズ感

50個入り1kgなので、1個は約20gのサイズ感

具材には、豚肉、キャベツ、玉ネギ、ニンニク、ニラ、生姜などを使用。すべて国産にこだわり、専門店で食べるようなジューシーさに仕上げているのもポイントです。特筆したいのは、ジャキッとしたキャベツの食感と、タレなしでもいけそうな濃いめの味付け。皮は厚くも薄くもないスタンダードな仕上がりで、サクもち感がちょうどよい塩梅です。トータルバランスのよい餃子という印象で、人気商品であることにも納得。焼くのはもちろん、茹でたり鍋に入れたりしてもよさそうです。

(7)肉のハナマサ「焼餃子」

肉のハナマサのPB「香港飲茶シリーズ」の、豚肉をたっぷり使用した冷凍餃子。肉のハナマサ実店舗や通販など、買えるチャネルは限られていますが、PB系の中でもきわめて高評価なので、今回の食べ比べ企画にノミネートしました。

20個入り。カロリーは100g当たり202kca。公式サイト価格は754円(税込)l

20個入り。カロリーは100g当たり202kcal。公式サイト価格は754円(税込)

最初は強火か中火で焼き、その後に弱火で仕上げます。焼き時間は計10分ほど

最初は強火か中火で焼き、その後に弱火で仕上げます。焼き時間は計10分ほど

お肉たっぷりのガッツリとした味わい!

お肉たっぷりのガッツリとした味わい!

両面に焦げ目を付けて、2分経ったら餃子が隠れるぐらい水を入れてフタをして、水を捨てて……と、調理工程は複雑ですが、その分、味は絶品です。大ぶりで食べ応えがあり、焼売(シューマイ)のような肉感でとてもジューシー。甘みを効かせた味付けで、パンチのあるおいしさが楽しめます。肉の旨みが力強くワイルドなのは、肉にこだわる「肉のハナマサ」らしい餃子の特徴と言えるでしょう。

コンビニレンチン部門

(8)セブンプレミアム「レンジで焼き餃子」

たっぷりの国産野菜と鶏肉、豚肉などをブレンドし、肉汁あふれるジューシーさに仕上げたコンビニの王道餃子。製造は味の素冷凍食品が担当しています。

5個入りで計100g、164kcal。2019年比で95g→100gと重さは5gアップしているのに対し、カロリーは190kcal→164kcalと減っています。公式サイト価格は149円(税込)

5個入りで計100g、164kcal。2019年比で95g→100gと重さは5gアップしているのに対し、カロリーは190kcal→164kcalと減っています。公式サイト価格は149円(税込)

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分30〜40秒

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分30〜40秒

パリッではなくモチッとした皮が印象的で、パッケージを開けた瞬間のリッチな香りもイイ感じ

パリッではなくモチッとした皮が印象的で、パッケージを開けた瞬間のリッチな香りもイイ感じ

カロリー減については、植物肉のスタートアップ「DAIZ」の大豆加工肉を採用するようになったことが影響している模様。肉に違和感はなく、ムチムチの弾力がモチモチの皮と好相性でした。

電子レンジ調理なので、皮はどうしてもフニャッとしてしまいますが、これはこれで許せるおいしさです。ムチムチ感があるジューシーな肉、ザクッとした食感のキャベツ、味のアクセントになるニラがナイス。個人的には、同社がかなり昔に販売していた黒胡椒の効いた5個入り108円の餃子(現在は終売)が最高に好きだったので、復活を切望!

(9)ファミマル「野菜の旨みが決め手!焼餃子」

2021年にファミリーマートのPBリニューアル版として立ち上がった「ファミマル」の1品。2019年時は「お母さん食堂 ジューシー豚肉焼餃子」でしたが、こちらもかなり刷新して野菜を打ち出したコンセプトに。製造はマルハニチログループの、ヤヨイサンフーズが担当しています。

5個入りで計95gの、201kcal。2019年比で100g→95g、235kcal→201に。公式サイト価格は160円(税込)

5個入りで計95gの、201kcal。2019年比で100g→95g、235kcal→201に。公式サイト価格は160円(税込)

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分40〜50秒

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分40〜50秒

シャキシャキ感を主張する野菜がナイス

シャキシャキ感を主張する野菜がナイス

キャベツ、玉ネギ、ニラ、豚肉が中心の具材で“野菜の旨みが楽しめる味”をうたっていますが、味付け自体はパンチがあって肉汁系餃子に負けない仕上がり。タレがなくてもいけるおいしさです。特にエッジを感じるのは、ゴマ油と生姜の風味。皮はやわらかめで焼き立て感はいまひとつですが、全体としての味はノスタルジックな方向性で、悪くないです。ただ1点、ほかのコンビニブランドより11円高いのは気になりました。

(10)ローソンオリジナル「ジューシー焼餃子」

コンビニ部門のラストは、ローソンのPBから。2019年時は「国産豚肉の焼餃子」という製品名でしたが、ジューシーをテーマに刷新した今回はどうでしょうか。製造はファミリーマートと同じく、ヤヨイサンフーズが担当しています。

5個入りで計95gの、245kcal。2019年比で5個182kcal→245kcalと、意外なことにカロリーアップ。公式サイト価格は149円(税込)

5個入りで計95gの、245kcal。2019年比で5個182kcal→245kcalと、意外なことにカロリーアップ。公式サイト価格は149円(税込)

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分20〜30秒

調理時間は、袋のまま電子レンジで1分20〜30秒

野菜の甘みが豊かな味付け。パンチは控えめですが濃さはちょうどよくタレがなくてもいける味

野菜の甘みが豊かな味付け。パンチは控えめですが濃さはちょうどよくタレがなくてもいける味

なお、製品名が変わっても国産の豚肉とキャベツを採用している点は変わらず、玉ネギとニラで旨みを調整しています。ソフトなあんがやわらかい皮と一体になりバランスも良好で、ジューシーさも十分。サクもちとした食感は弱いですが、これはこれでアリだと思いました。

コンビニ3社の冷凍餃子はそれぞれに特徴があって、好みが分かれるところ。個人的な意見としては、大豆肉を使いながらもムチムチ食感に仕上げたセブン-イレブンの餃子は、意外にも個性と驚きがある仕上がりで好印象でした。

ご当地名店部門

(11)宇都宮みんみん「冷凍生餃子」

1958(昭和33)年創業、「餃子王国」と言われる栃木県宇都宮市の中でも、トップクラスの知名度を誇る名店「宇都宮みんみん」の冷凍餃子。野菜が主体のあんには白菜をたっぷり使っているのが特徴で、ニンニクは旨みだけを残して臭みを抑えています。

さまざまな内容量のセットがある中で、今回は12個入りをチョイス。計240g、カロリーは1人前(6個)で227kcal

さまざまな内容量のセットがある中で、今回は12個入りをチョイス。計240g、カロリーは1人前(6個)で227kcal

焼き時間の具体的な表記はなし。油、水、フタは必要ですが手軽に調理できます

焼き時間の具体的な表記はなし。油、水、フタは必要ですが手軽に調理できます

野菜多めのアッサリした味わいの中に、深みを感じさせる名門の味

野菜多めのアッサリした味わいの中に、深みを感じさせる名門の味

皮には冷凍とは思えない生のような弾力があり、適度な厚みもあって絶妙なウマさ! また、あんは野菜が多めで、甘みの奥にほんのりとした辛みを感じる味付けです。全体的なバランスが高いレベルで調和していて、名門のおいしさはダテじゃないと思いました。

(12)浜太郎「浜太郎セット」

宇都宮と双璧をなす餃子の町・静岡県浜松市において、最近テレビで大きく紹介されるなど注目されているのが「浜太郎」。ブランド豚と野菜ともに国産100%採用で、隠し味としてあんにはコラーゲンたっぷりの自家製スープが練り込まれています。

今回は化粧箱入りの贈答セットをお取り寄せ。40個入り(白餃子20個・赤餃子20個)で計800g

今回は化粧箱入りの贈答セットをお取り寄せ。40個入り(白餃子20個・赤餃子20個)で計800g

手前3個が赤餃子、奥3個が白餃子。中火で軽く焼き目を付けたら、お湯を入れてフタをして強火で3分半……という感じの調理法

手前3個が赤餃子、奥3個が白餃子。中火で軽く焼き目を付けたら、お湯を入れてフタをして強火で3分半……という感じの調理法

素材も味もハイクオリティーな、贅沢なお取り寄せ餃子

素材も味もハイクオリティーな、贅沢なお取り寄せ餃子

セットには、ニンニク入りで辛みを効かせたスタミナ系の「赤餃子」、ニンニク抜きで国産野菜とコラーゲンを混ぜ込んだ「白餃子」の2種類が入っています。

肉の旨みと野菜の甘みが調和。それらが肉汁として、口内でジュワッとあふれる餃子は激ウマ! 皮は適度な厚みで、高密度なあんとの一体感があります。赤餃子のほうが、パンチのあるワイルドな味わいに感じました。タレや薬味付きというのもさることながら、餃子自体がリッチなおいしさ。ちょっと値が張るものの、お取り寄せ好きの人なら1度は食べる価値があります。

(13)おけ以「おけ以餃子」

「おけ以(おけい)」は1954(昭和29)年に東京・神保町で創業し、やがて現在の飯田橋へ移転。「食べログ 餃子 百名店」にも連続選出される、東京を代表する行列店です。そんな同店がお取り寄せを始めたのは2019年9月と比較的近年ですが、その注目度と人気は圧倒的でした。開始から約3か月後に放送されたテレビ番組「マツコ&有吉 かりそめ天国」の「都内の絶品お取り寄せ餃子ベスト10」では堂々の1位に。

10個入りで計240g、カロリーは100g当たり222kcal。「一日で十七万個売れた」の文字がインパクト大

10個入りで計240g、カロリーは100g当たり222kcal。「一日で十七万個売れた」の文字がインパクト大

うまく焼けば、このように羽根付きに仕上げられます

うまく焼けば、このように羽根付きに仕上げられます

大きめカットのニラと甘み豊かな白菜が、ナイスキャスティング。力強い風味やシャキッとした食感ともに、主役級の存在感です

大きめカットのニラと甘み豊かな白菜が、ナイスキャスティング。力強い風味やシャキッとした食感ともに、主役級の存在感です

個人的な「おけ以」の感想と言えば、ニンニク不使用でありつつもインパクトがあって、タレがなくてもビールやご飯がどんどん進むおいしさ。その特徴はニラと白菜、豚バラ肉にあると考えていましたが、今回その考えは確信に変わりました。味わいの妙をあえて表現するなら、漬物のような深いコクと旨みの演出。肉100%やニンニク入りでなくとも、インパクトやジューシー感を出せるという、絶好のお手本と言えるでしょう。

皮もカリサクもちっとハリがあっておいしく、あんとのバランスも秀逸です。東京餃子の味わいの特徴をひとくくりにすることは難しいですが、それはこうした個性的で圧倒的にウマい名店があまたあるからこそ。改めて断言できる、東京を代表する絶品餃子の一軒です。

(14)餃子の馬渡「もっちり餃子」

近年になって注目度が爆上がりしているご当地餃子と言えば、宮崎県の高鍋餃子です。そのトップランナーが、1967(昭和42)年創業の「餃子の馬渡(まわたり)」。高鍋餃子の特徴は形や皮よりも素材にあり、県内屈指の名産である地元のキャベツを始め、玉ネギやニラといった野菜を多く使っていることにあります。

10個入りで計240g、カロリーは100g当たり160kcal。イラスト入り焼き方ガイドなどの紙資料のほか、餃子のパッケージ内にはタレとラードが個包装で入っています

10個入りで計240g、カロリーは100g当たり160kcal。イラスト入り焼き方ガイドなどの紙資料のほか、餃子のパッケージ内にはタレとラードが個包装で入っています

ラード付きというのは珍しい特徴。多めに入れるとよりカリッと香ばしく焼けますが、ラードが苦手な人はサラダ油など植物性オイルを使ってもOK

ラード付きというのは珍しい特徴。多めに入れるとよりカリッと香ばしく焼けますが、ラードが苦手な人はサラダ油など植物性オイルを使ってもOK

あんは、ジューシーな野菜が豚肉の甘みと調和したアッサリ系

あんは、ジューシーな野菜が豚肉の甘みと調和したアッサリ系

商品名に「もっちり餃子」とありますが、「餃子の馬渡」最大の特徴と言えるのが、そのもっちり生地です。これは、何度も足踏みした皮を厚めに延ばしたことによって、豊かな弾力と強いコシが生まれるのだとか。味わえば納得のカリもちっとした食感、これがねっとりジューシーなあんと、至福のハーモニーを奏でます。

ラードを使うのでオイリーかと思いきや、重さは感じません。リッチな生地とやさしめな味付けのあんとが好バランスで、食が進むおいしさです。タレはキレのある酢醤油ベースなので、付けて食べるのもおすすめ。なお、高鍋餃子には同店と双璧をなす「たかなべギョーザ」(こちらは薄めの皮でサクッとした食感)もあるので、食べ比べるのも面白いですよ。

(15)丸満餃子「焼餃子」

日本の餃子界における個性的な一大勢力と言えば、千葉県の野田を総本山とする「ホワイト餃子」。焼き小籠包のような厚めの生地と、大きい俵型のルックスはインパクト大で、各地に同グループを支持する多くのファンがいます。今回紹介するのは公式な傘下ではないものの、創業者の一番弟子による独立店と言われる、茨城県古河市の「丸満餃子」です。

「丸満餃子」は1964(昭和42)年創業と、なかなかの老舗。ちなみに「ホワイト餃子 野田本店」は1960年創業です

「丸満餃子」は1964(昭和42)年創業と、なかなかの老舗。ちなみに「ホワイト餃子 野田本店」は1960年創業です

焼く前の状態からして、どこか愛らしいビジュアルが印象的。今回取り寄せたのは8個入りで、1個74kcal。ちなみに、重量は特に記載や資料がなく、直接量ったところ焼いた後で1個37gでした

焼く前の状態からして、どこか愛らしいビジュアルが印象的。今回取り寄せたのは8個入りで、1個74kcal。ちなみに、重量は特に記載や資料がなく、直接量ったところ焼いた後で1個37gでした

もう少し油を多く入れて、揚げ焼きしてもよかったかも……

もう少し油を多く入れて、揚げ焼きしてもよかったかも……

包まれ方も独特で、随所から「ホワイト餃子」のDNAを感じます。なお、「ホワイト餃子」も「丸満餃子」も揚げ焼きするように仕上げるのが調理時の特徴。そのため、途中で多めの油を入れてラストにその油を切る工程が重要となります。

初めて食べる人は、その個性に驚くことでしょう。いっぽう、「ホワイト餃子」系の餃子を食べたことがある人なら「これだよ、これ!」と言いたくなる感動に満たされるはず。焼き小籠包ほか揚げパンや焼き立てのデニッシュを思わせる、カリもちジュワッとした食感は唯一無二。肉汁しっかりで、時折シャクッとなる野菜のアクセントもすばらしく、味にもサイズ感にも大満足のおいしさです。

なお、あんの具材は豚肉のほか、野菜には白菜、キャベツ、玉ネギ、ネギ、ニラに加え、グリーンピースが入っているのもユニーク。また、ニンニクは使わずに門外不出のスパイスを使っているのも特徴です。そのひとつがシナモン。確かに、どこかクセになる風味を感じます。「丸満餃子」は「ホワイト餃子」と比べ、よりオンラインショップで買いやすいのも魅力なので、ぜひお試しあれ。

最後に、すべての食べ比べ結果を高得点順に発表します!

1位:(1)味の素「ギョーザ」
1位:(3)大阪王将「羽根つき餃子」
1位:(4)大阪王将「羽根つきスタミナ肉餃子」
4位:(2)味の素「生姜好きのためのギョーザ」
5位:(12)浜太郎「浜太郎セット」
6位:(6)餃子計画「冷凍生餃子」
6位:(11)宇都宮みんみん「冷凍生餃子」
6位:(14)餃子の馬渡「もっちり餃子」
9位:(8)セブンプレミアム「レンジで焼き餃子」
9位:(9)ファミマル「野菜の旨みが決め手!焼餃子」
9位:(13)おけ以「おけ以餃子」
12位:(5)大阪王将「極みの大粒 肉餃子」
12位:(10)ローソンオリジナル「ジューシー焼餃子」
12位:(15)丸満餃子「丸満餃子」
15位:(7)肉のハナマサ「焼餃子」

【まとめ】味の素と大阪王将は鉄板! そのほかも個性があって面白い

全15種類の冷凍餃子の実食が完了しました。それぞれ個性が分かれていて、こうして食べ比べてみると、どれも特徴が際立っていて面白いですね。

冷凍餃子は、今回紹介したもの以外にも、あらゆる商品が発売されています。味の素は「黒胡椒にんにく餃子」や「レンジでジューシー焼餃子」、大阪王将は「ぷるもち水餃子」や「極みのもっちり厚皮 肉汁爆弾餃子」などを出しているほか、皮に米粉を使ったり、あんにレモンや唐辛子を使ったりしたものなど、ラインアップは豊富。餃子パーティーをする際は、いろいろと商品を集めて食べ比べてみると面白いですよ!

今回は触れませんでしたが、餃子はタレも重要。お好みの組み合わせを試してみてください!

今回は触れませんでしたが、餃子はタレも重要。お好みの組み合わせを試してみてください!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とWebメディアを中心に編集と撮影をともなう取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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