レビュー
おなじみの調味料を詳しく比較

七味の”七”って何か知ってる?市販の「七味唐辛子」6種を食べ比べ!

先日自宅の七味唐辛子が無くなったのでスーパーに買いに行ったのですが、売り場を見てびっくり。実は七味唐辛子ってめちゃめちゃ種類があるんですよね。改めて七味唐辛子と一味唐辛子の違いとは?七味って何が7つ入っているの?突如疑問があふれ出したので調べてみました。

定番からレアなものまで、6種類取り揃えてみました!

そもそもこんなに種類があることを知りませんでした……

そもそもこんなに種類があることを知りませんでした……

【大前提】七味と一味の違いは?

七味と一味の違い……ご存じの方も多いとは思いますが改めてここで再確認しておきましょう。ハウス食品によると「一味唐辛子の原料は、唐辛子だけ」、いっぽう「ハウス食品の七味唐辛子には、唐辛子、陳皮、ごま、山椒、けしの実、青のり、しょうがをブレンド」しているそうですが、この「七」種の内訳はメーカーにより異なるようです。

どちらか辛いのか?が気になりますが、こちらもハウス食品によると「七味には、唐辛子以外に辛味のないものも含まれているのに比べ、一味は唐辛子だけですので、一味のほうが七味よりも辛味が強い」とのこと。なんとなく七味の方が7倍(?)辛そうな気がしていましたが、そう言われると納得です。

七味の歴史……もともとは漢方薬だった!

七味唐辛子は「薬研堀」とも呼ばれており、その発祥は浅草にある「やげん堀」というお店だと言われています。その創業はなんと1625年(寛永2年)!当時の七味唐辛子はスペインから漢方薬として伝わっており、それを「食事と一緒に取れる薬」にできないかと改良したのが「やげん堀」でした。お客の目の前で希望に合わせて材料を調合するパフォーマンスも人気を集めた秘訣。この浅草「やげん堀」は現在も浅草の仲見世通りに存在しています。

ほかにも、1655年創業の「七味屋本舗」(京都清水寺)、1720年創業の「八幡屋礒五郎」(長野善光寺)は日本三大七味と呼ばれているのだそう!

七味の「七」って、具体的には何?

七味唐辛子の「七」の内訳は決まっているわけではありません。唐辛子はマストで入っていますが、そのほか、青のりや山椒、麻の実、けしの実などを原料としていることが多いようです。どのような配分で何を組み合わせるかはメーカーによります。
なぜ「7種類」なのかというと、日本では古くから7が縁起のよい数字とされてきたためだと言われています。

味の比較はすべて小さじ1/4で行いました。(当初は小さじ1の予定でしたが想像以上に多くビビッて減らしました……)

一味はそこまで味の違いはなさそうですが、七味はメーカーごとに味が大きく違いそうです!そこで今回は、七味唐辛子6種の違いを分析しつつ、味に違いはあるのか食べ比べてみたいと思います!
(※本記事の評価は筆者個人の感想によるものです)

【1】S&B 七味唐からし

S&B 七味唐からし

S&B 七味唐からし

定番のやつです

定番のやつです

創設者が日本で初めてカレー粉の製造に成功したことから1923(大正12)年創業したエスビー食品株式会社。そんなエスビー食品の七味はどこのスーパーやコンビニにも品揃えされる定番商品なのではないでしょうか。

成分の7種をチェックしてみると……

【赤唐辛子、黒ごま、ちんぴ、山椒、麻の実、けしの実、青のり】

【赤唐辛子、黒ごま、ちんぴ、山椒、麻の実、けしの実、青のり】

「赤唐辛子、黒ごま、ちんぴ、山椒、麻の実、けしの実、青のり」の7種。「ちんぴ(=陳皮)」とは、ミカンの皮を乾燥させたものです。七味唐辛子にミカンの皮が入っているなんて初めて知りました!

鮮やかな赤い色みが特徴です

鮮やかな赤い色みが特徴です

・辛さ:★★★☆☆
・独自性:★☆☆☆☆
・コク:★★☆☆☆
・入手しやすさ:★★★★★
・味の特徴:これまで恐らく最も多く口にしてきたため、「定番の味」という感じ。今まで気付かなかったけれど、山椒の香りが強い印象を受けました。

【総評】
食べ慣れた味……これが普通だと思ってた日本人が多いはずです。このあとの基準の味となります。辛み以外の味の要素はほとんど感じないため、もしかすると食べ慣れ過ぎて舌が慣れきってしまっているのかもしれませんが、いわゆるベーシックに「七味唐辛子」と言われて想像する味ですね。どこのスーパーでもほぼ入手可!シェアは何パーセントなんでしょうか。気になります。

【2】からしや徳右衛門印 やげん堀 江戸七色唐辛子

からしや徳右衛門印 やげん堀 江戸七色唐辛子

からしや徳右衛門印 やげん堀 江戸七色唐辛子

ごまの存在感が目立ちます!

ごまの存在感が目立ちます!

寛永二年(1625年)創業、徳川三代将軍家光に献上品として七色唐辛子を製造していたやげん堀。もともと、やげん堀の七色唐辛子は漢方薬をヒントに考案されたものなのだそう。見た目にも黒ゴマがかなり入っていますね。

成分の7種をチェックしてみると……

【唐辛子(赤粉、焼粉)、温州ミカン陳皮、黒胡麻、けしの実、青さ、麻の実】

【唐辛子(赤粉、焼粉)、温州ミカン陳皮、黒胡麻、けしの実、青さ、麻の実】

「唐辛子(赤粉、焼粉)、温州ミカン陳皮、黒胡麻、けしの実、青さ、麻の実」の7種。やっぱりミカンの皮が入っているのと、唐辛子を赤粉、焼粉で分けているところにこだわりが。

落ち着いた色味で、ミカンの皮のようなものも確認できます

落ち着いた色味で、ミカンの皮のようなものも確認できます

・辛さ:★☆☆☆☆
・独自性:★★★☆☆
・コク:★★★☆☆
・入手しやすさ:★★★★★
・味の特徴:とにかくゴマのいい香りがふんわりしてきます。そこまで辛みを感じない抑え目な印象でした。

【総評】
最も辛さが控えめでしたので、辛いのが苦手な方でもそこまでピリピリしないのではないでしょうか。赤粉、焼粉で唐辛子を分けているのがさすが歴史あるメーカーという感じですね。ゴマのコクがとても味わい深く感じられます。これも多くのスーパーでお取り扱いをしていましたので辛さが苦手だけど七味はうどんに必須だよね、という方におすすめです。

【3】八幡屋磯五郎 七味唐からし

八幡屋磯五郎 七味唐からし

八幡屋磯五郎 七味唐からし

実はスーパーなどに売っている率高し!普段見逃していませんか?

実はスーパーなどに売っている率高し!普段見逃していませんか?

1736年(元文元年)に長野市にある善光寺の境内で七味唐辛子を売り出したのが始まりの八幡屋磯五郎。歴史を感じるレトロなパッケージがめちゃめちゃかわいい!ただし、中にふりかけのようにそのまま入っています。

成分の7種をチェックしてみると……

【唐辛子、陳皮、胡麻、麻種、紫蘇、山椒、生姜】

【唐辛子、陳皮、胡麻、麻種、紫蘇、山椒、生姜】

「唐辛子、陳皮、胡麻、麻種、紫蘇、山椒、生姜」の7種。麻種とは麻の実のことですね。生姜や紫蘇が入っているのがちょっと珍しい気がします。

匂いはあまりせず、オレンジっぽい色みが特徴です

匂いはあまりせず、オレンジっぽい色みが特徴です

・辛さ:★★★★★
・独自性:★★★★☆
・コク:★★★★☆
・入手しやすさ:★★★★☆
・味の特徴:口に入れてまず山椒の味がふわっとします。砕かれたゴマの味も感じます。辛みは少し遅れて後からピリピリとやってきます!

【総評】
あとから最も激しいピリピリ感を感じた商品でした!!また、生姜や紫蘇など他の商品にはない材料が入っているため独自性とこだわりは抜群です。特に、山椒やゴマの味わいに深みがありました。棚に置きやすい少量サイズだからか、スーパーでも多く取り扱っていました。見かけたら一袋キッチンにぜひ!

【4】SBマルコポーロ七味唐辛子

SBマルコポーロ七味唐辛子

SBマルコポーロ七味唐辛子

業務用なので通販か問屋街などでしか売っていません

業務用なので通販か問屋街などでしか売っていません

「S&B 七味唐からし」でもおなじみのエスビー食品株式会社の商品ですが、こちらは一番少ない量入りのものでも300gからの業務用です。同じメーカーでも業務用と定番のものでは何か違いがあるのでしょうか?

成分の7種をチェックしてみると……

【赤唐辛子、ちんぴ、ごま、あおさ、けしの実、麻の実、山椒】

【赤唐辛子、ちんぴ、ごま、あおさ、けしの実、麻の実、山椒】

「赤唐辛子、ちんぴ、ごま、あおさ、けしの実、麻の実、山椒」の7種。「S&B 七味唐からし」と比べると「ごまと黒ごま」「あおさと青のり」と表記はちがいますがほとんど同じ成分を使用しているようです。

見た目も「S&B 七味唐からし」とほぼ同じ

見た目も「S&B 七味唐からし」とほぼ同じ

・辛さ:★★★☆☆
・独自性:★☆☆☆☆
・コク:★★★☆☆
・入手しやすさ:★★☆☆☆
・味の特徴:青のりの味がスッとやってくる後味が「S&B 七味唐からし」と若干違うように感じました。
辛さは普通ですが、弱いながらつんとした香りがするのはやはり業務用だから?!

【総評】
なんとなく予想していましたが「S&B 七味唐からし」とほぼ同じ味……と思う私は素人なのでしょう。ほのかに感じる、「プロにしかわからない」レベルで香りや味わいに変化をつけてきたのは「この味の違いがわかる奴だけついてこい」的なアピールでしょうか。舌に自信のある方はぜひ問屋さんかネットで購入してみてください。

【5】GABAN(ギャバン) 七味唐辛子

GABAN(ギャバン) 七味唐辛子

GABAN(ギャバン) 七味唐辛子

全体的に粒の大きさが細かく統一されています

全体的に粒の大きさが細かく統一されています

「日本のシェフに本物のスパイスを」を掲げるギャバン。一般的には青い缶に入ったコショウのイメージが強いですが、スパイス全般を取り扱うメーカーです。

成分の7種をチェックしてみると……

【唐辛子、みかんの皮、黒いりごま、麻の実、あおさ、花椒、ポピーシード】

【唐辛子、みかんの皮、黒いりごま、麻の実、あおさ、花椒、ポピーシード】

「唐辛子、みかんの皮、黒いりごま、麻の実、あおさ、花椒、ポピーシード」の7種。ポピーシードとはケシの実で、焼くと香ばしいことから、パンや焼き菓子にも用いられるようです。

一番鮮やかな色でした

一番鮮やかな色でした

・辛さ:★★★☆☆
・独自性:★★★★☆
・コク:★★★★☆
・入手しやすさ:★★☆☆☆
・味の特徴:辛さは普通で香りもあまりしません。しかしポピーシードの影響でしょうか、味に木の実っぽさを感じました。見た目はあおさも含め粒の大きさが統一されている中、麻の実だけはそのままだったので存在感を発揮していました。

【総評】
そこまで辛すぎず、コクもあるのでちょうどいいバランスだなと思いました◎その秘密はきっと憶測ですが、「ポピーシード」のおかげ……たぶん。味わいに木の実感をプラスされているので。そして、地味に缶がオシャレなのはポイント高いと思いました!専門店かネットでしか購入できませんが、いっそのことギャバンを取り扱う専門店でコショウからハーブまで調味料はすべてギャバンで揃えてキッチンをオシャレな缶で統一したい気持ちになりました。

【6】長者様の七味にんにく

長者様の七味にんにく

長者様の七味にんにく

【唐辛子、みかんの皮、にんにく、黒ごま、白ごま、青サ、けしの実、麻の実】

【唐辛子、みかんの皮、にんにく、黒ごま、白ごま、青サ、けしの実、麻の実】

「唐辛子、みかんの皮、にんにく、黒ごま、白ごま、青サ、けしの実、麻の実」の7種。成分は基本的にほかの七味唐辛子とそこまで違いはありませんが、にんにくが入っているのが大きな特徴ですね。

色鮮やかでいくつもの色が確認できます

色鮮やかでいくつもの色が確認できます

・辛さ:★★☆☆☆
・独自性:★★★★★
・コク:★★★★★
・入手しやすさ:★★★☆☆
・味の特徴:商品そのままだけではにんにくの香りはしなかったのですが、うどんにのせた途端にんにくの香りが。チューブのにんにくとはまったく違う、ふわっとした奥ゆきのあるにんにくの旨みが七味の魅力を増大させてくれます!

【総評】
そこまで辛すぎないので、「七味唐辛子」という枠にとらわれずにちょっと味変したいときなどに気軽に使えそうな調味料!唐辛子+にんにくという組み合わせは珍しいですよね……これまで考えもしませんでした。とにかくこの味の深みにハマる人が続出しているようで、ネットなどでも「3本セットを購入しました」の声が多く……!一般には販売していないので、ネットか、青森アンテナショップか、青森県で入手しましょう♪

七味にんにくの奥ゆきが◎

6種を比較してみて筆者のお気に入りは「長者様の七味にんにく」。辛さににんにくの奥ゆきを感じることができたのは新発見でした。

こんなに七味唐辛子と向き合ったのは初めてでした……!そしてこんなにもそれぞれに特徴があるとは知らなかったので驚きです。これからはちょっとこだわって選びたいですね。ぜひ皆様も自分にぴったりなお気に入りの七味を見つけてください!

しっかり比べましたよ!最後に全部混ぜてめんつゆ足して食べてみたらすべての良さが混ざっておいしかった……!

松本果歩

松本果歩

恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。Twitter:@KA_HO_MA

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る