選び方・特集
サワーだけじゃない。レモネードブームを筆頭にノンアルレモンがジワ増してる

人気再燃中の「レモン系飲料」を飲み比べ! スッキリするのは? お酒に合うのは?

今のお酒の一大トレンドといえばレモンサワーですが、その理由のひとつが、レモンの健康的なイメージです。このレモンサワーブームの前からあった、クエン酸や塩レモンの人気と、熱中症対策への意識など、この健康面はサワー以外にも紐づいていて、ノンアルコール飲料でもレモンは根強い人気を誇っています。

最近では、都会を中心にレモネード専門店が増加中。また、国民的ドリンクの「キリンレモン」がリニューアルによって大ヒットしたり、一世を風靡した「サントリー はちみつレモン」が復活したりと、歴史的名作が改めて注目されるような状況になっています。

そこで今回は、ド定番から新作まで、さまざまなレモンドリンクを飲み比べ! 味わいごとの星付け評価をしながら、それぞれの特徴を解説していきます。

【1】キリン キリンレモン

数あるレモンドリンクの中で、特にポピュラーなものといえば? と聞けば、多くの人が「キリンレモン」をあげるのではないでしょうか。「キリン、レモン♪ キリン、レモン♪ キリンレモンキリンレモンキリン、レモン♪」のCMソングも耳なじみがよく、連呼型CMでは「ティモテ」や「スコーン」と並ぶ名曲だと思います。

●内容量:450ml ●カロリー(100mlあたり):34kcal ●果汁:無果汁

●内容量:450ml ●カロリー(100mlあたり):34kcal ●果汁:無果汁

そんな「キリンレモン」は、1928(昭和3)年に、「絶対ニ人工着色ヲ施サズ」を掲げて誕生。そのDNAは今も受け継がれ、着色料、人工甘味料、保存料不使用にこだわり、瀬戸内レモンエキスと純水でピュアなおいしさを届けています。

現在のパッケージは、2018年に90周年を迎えたときの原点回帰デザインを踏襲したバージョンで、それと同時に味わいを現代向けに進化させたところ大ヒット。

クリアな色みで炭酸の気泡もフレッシュ。ちなみに、レモンは果汁ではなく果実から抽出したエキスを使用しているため、無果汁という表記になるそうです

爽やかですがすがしい、炭酸だけどゴクッとイケる軽快さ。甘さも酸っぱさも抑えていながら飲みごたえは十分。この絶妙な加減が、万人受けするゆえんだと思います。また、改めてほかのレモン炭酸飲料と飲み比べてみると、独自の立ち位置であることを実感。サイダーのニュアンスを持ったレモンスカッシュというか、でもどちらにも属さない「キリンレモン」という唯一無二のドリンクな気がします。

これは出自に由来するかもしれません。明治〜大正時代の炭酸飲料は、ラムネや、リンゴ酒がルーツのサイダーが主流だったそうで、そこにレモンなど柑橘系の香料を使った「キリンレモン」が登場。そんな背景があるから、酸っぱさよりも風味でレモンを感じさせる、オンリーワンのテイストになっているのでは、と推測します。


【2】ポッカサッポロ リボンシトロン

前記の「キリンレモン」も長い歴史を持っていますが、実はさらにロングセラーのブランドも存在。それが、1909(明治42)年から発売されている「シトロン」です。こちらはサッポロビールの前身である大日本麦酒により、レモン風味の炭酸飲料として誕生。「シトロン」はレモンと類縁関係にある柑橘のことで、その後1914年にリボンブランドが立ち上がり、翌年「リボンシトロン」にリネームされて今に至ります。

●内容量:455ml ●カロリー(100mlあたり):39kcal ●果汁:無果汁

●内容量:455ml ●カロリー(100mlあたり):39kcal ●果汁:無果汁

開発の背景には「健康増進」という観点があり、ヨーロッパで体によいとして飲まれていたレモン水が参考になっています。現在の味は2017年にリニューアルしたもので、炭酸による刺激と清涼感のあるクリアなテイストはそのままに、甘さを抑えて炭酸感をアップ。より爽快感を実現するとともに、初摘みレモンの香りを効かせたすがすがしい味わいになっています。

なお、このペットボトルタイプは北海道限定なので、以南の人はネットから購入しましょう

なお、このペットボトルタイプは北海道限定なので、以南の人はネットから購入しましょう

「明治〜大正の炭酸飲料はラムネや、リンゴ酒がルーツのサイダーが主流だったそう」と前述しましたが、「リボンシトロン」は「キリンレモン」よりもさらにサイダー寄りの味と香り。商品下部には「リボン シトロン サイダー」という表記もあり、これはサイダーと言っていいかもしれません。

レモン感はほんのりでありながら、フレッシュでみずみずしいフレーバーはしっかり。懐かしい風味のニュアンスもあって、おいしいと思います。


【3】不二家 レモンスカッシュ

レモンスカッシュは固有名詞ではなく一般的なドリンク名ですが、商品名としては不二家の「レモンスカッシュ」がおなじみでしょう。不二家のドリンクは、この「レモンスカッシュ」と「ネクター」が“飛車角”的な存在で、「ネクター」は1964年にデビュー。そして「レモンスカッシュ」も歴史は長く、1975年から発売されています。

●内容量:500ml ●カロリー(100mlあたり):42kcal ●果汁:10%未満

●内容量:500ml ●カロリー(100mlあたり):42kcal ●果汁:10%未満

現在は「おーいお茶」で知られる伊藤園からの販売ですが、レトロ感満点のデザインとおいしさは不変。そして45周年を迎える今年はリニューアルを遂げ、レモンの実をすりつぶしたピューレやレモンペーストを加えて果実味がアップしたことで、よりおいしくなりました。

ピューレやぺーストが入っているからか、やや白濁した色みです

ピューレやぺーストが入っているからか、やや白濁した色みです

炭酸は強すぎないものの、濃いめの味でアタックは十分。ピューレやぺーストの効果なのかはよくわからなかったのですが、どこか手作り感があって不自然さは皆無。レトロさもありながら決して古臭さはない、そんな味わいです。


【4】サントリー C.C.レモン

平成に誕生し、定番のレモンドリンクになったブランドといえば「C.C.レモン」でしょう。デビューは1994年。商品名にあるように、ビタミンCをウリにしているのが大きな特徴で、500mlボトルにはレモン50個分のビタミンCが配合されています。

●内容量:500ml ●カロリー(100mlあたり):40kcal ●果汁:1%

●内容量:500ml ●カロリー(100mlあたり):40kcal ●果汁:1%

発売開始から25年以上たち、貫禄すら感じさせる同商品。少しずつ進化を遂げ、最新版はレモンらしいすっきりとした甘酸っぱさと、後口に広がるレモンの香りを強化しているとか。

微炭酸のため気泡もうっすら。ほんのり黄色がかっています

微炭酸のため気泡もうっすら。ほんのり黄色がかっています

レモンの風味はしっかりめながら、甘すぎず酸っぱすぎずで絶妙。微炭酸であることも「C.C.レモン」の大きな特徴で、きめ細やかな泡のニュアンスがやさしく、ゴクゴク飲める爽快感をかもし出しています。軽やかだけど薄っぺらくはない、安定のおいしさだと再認識しました。


【5】ハウス C1000ビタミンレモン

「C.C.レモン」と双璧をなす、平成の怪物レモンドリンクといえば「C1000ビタミンレモン」です。「C1000タケダ」の愛称で覚えている人が多いと思いますが、現在はハウス食品グループから発売されています。

●内容量:140ml ●カロリー(140mlあたり):68kcal ●果汁:10%未満

●内容量:140ml ●カロリー(140mlあたり):68kcal ●果汁:10%未満

「C1000タケダ ビタミンレモン」として誕生したのが1991年。C1000とは、1本にビタミンCが1000mg配合されているという意味で、ビタミンCドリンクとしては「C.C.レモン」より先輩。また、小ビン入りのレモン健康飲料としては国内屈指のロングセラーと言えるでしょう。

「C.C.レモン」に似て、ほんのり黄色くなっています

「C.C.レモン」に似て、ほんのり黄色くなっています

タケダとは、「アリナミン」などで有名な武田薬品グループのことですが、ケミカルな風味は皆無で素直な飲み口。しかも甘みとしては、はちみつ的なまろやかなニュアンスがあり、違和感なく飲めます。炭酸はやさしめながら味の濃さはしっかり。特に酸味がかなり強めで、グイッと飲んでリフレッシュしたいときには最適だと思いました。


【6】ポッカサッポロ キレートレモン

小ビン入りレモン健康飲料の二大勢力のひとつが、前述の「C1000ビタミンレモン」ですが、もうひとつがここで紹介する「キレートレモン」。ポッカが2001年に発売開始し、その後サッポロとの経営統合を経て今に至ります。

●内容量:155ml ●カロリー(100mlあたり):68kcal ●果汁:20%

●内容量:155ml ●カロリー(100mlあたり):68kcal ●果汁:20%

ポッカは「ポッカレモン」で知られるように、1957年にビン入りレモンの発売で起業(当初はニッカレモンとして創業)したメーカー。食卓や業務用のレモンエキス市場ではトップシェアを誇り、レモンの研究でも多大な知見を持っています。

この1本にビタミンCとクエン酸がそれぞれ1350mg入っています

この1本にビタミンCとクエン酸がそれぞれ1350mg入っています

味は非常にビビッド。特に、思わず口がキュッとすぼまるような酸っぱさが印象的です。今回酸味は5としていますが、6〜7でもいいぐらいのパンチ力。とはいえ飲みにくさはなく、甘さもそれなりにあっておいしく飲めるテイストになっています。濃縮感があり、そこには「ポッカレモン」のDNAも。さえるほどシャッキリさせたいとき、エネルギーチャージをしたいときにはイチオシのレモンドリンクです。


【7】アサヒ 三ツ矢 ピンクレモネード

日本生まれの国民的炭酸飲料といえば、やはり「三ツ矢サイダー」があげられるでしょう。ブランドの誕生は1884年と、すでに135年以上の歴史があり、現在はアサヒ飲料が販売しています。そして一時期は1909年生まれの「シトロン」と同じ会社(大日本麦酒)から発売されていました。この部分を深掘ると長くなるので省略しますが、一時期現在のアサヒビールとサッポロビールは、大日本麦酒として統合していた時期があり、戦後にまた分割されるという歴史を持っています。

●内容量:450ml ●カロリー(100mlあたり):29kcal ●果汁:1%

●内容量:450ml ●カロリー(100mlあたり):29kcal ●果汁:1%

前置きが長くなりましたが、その三ツ矢ブランドは梅やオレンジなど数多くのフレーバーを展開しており、そのひとつがこの「三ツ矢 ピンクレモネード」です。こちらは2019年に「三ツ矢レモネード」としてデビューし、発売後5か月で年間の目標販売数量100万箱を達成した人気商品の進化版。甘く苦みの少ないピンクグレープフルーツ果汁を加え、すっきりごくごく飲めて、自然体でリフレッシュできる味わいになっています。

ピンクがかったかわいらしい色みも特徴的

ピンクがかったかわいらしい色みも特徴的

グレープフルーツが入っているので厳密にはレモンドリンクではないかもしれませんが、商品名がレモネードということでお許しを。見た目はキュートながらも味は大人向けで、ピンクグレープフルーツらしいビターな酸味が効いています。その分レモン感は控えめですが、甘さを抑えていて完成度はピカイチ。甲類焼酎などを混ぜれば、これだけでおいしい柑橘サワーになると思います。


【8】キリン メッツ プラス レモンスカッシュ

キリンビバレッジの主力炭酸ブランドといえば、序盤で紹介した「キリンレモン」と、この「キリン メッツ」。「キリン メッツ」にはコーラやライチなどいくつかのフレーバーがあり、その中でもユニークな特徴を持っているのが、機能性表示食品の「キリン メッツ プラス レモンスカッシュ」です。

●内容量:480ml ●カロリー(100mlあたり):0kcal ●果汁:無果汁

●内容量:480ml ●カロリー(100mlあたり):0kcal ●果汁:無果汁

機能は脂肪にアプローチするタイプで、具体的には「食事から摂取した脂肪の吸収を抑え、血中中性脂肪の上昇を穏やかにする」働きを持つ「難消化性デキストリン」を配合してるのが特徴。味わい的には、爽やかなレモンの香りと強炭酸の刺激がウリとのこと。

色みはクリア。炭酸や香りは、確かにレモンスカッシュです

色みはクリア。炭酸や香りは、確かにレモンスカッシュです

ライトな甘さがありながら、スッと消えるキレの鋭い甘さで、レモンの酸味も相まって実にさっぱりした味わい。これだけ飲みごたえがしっかりしていて、ノンカロリーというのはよくできていると思います。食事にもよく合うでしょう。


【9】サントリー はちみつレモン

ここからは、非炭酸のレモンドリンクを紹介します。まずは「サントリー はちみつレモン」。こちらは1986年に発売され、当時のはちみつレモンブームを生み出した名作です。その後、ブームの下火とともに、2000年には同社の「なっちゃん」シリーズに統合されますが、結局2003年に終売。

●内容量:470ml ●カロリー(100mlあたり):46kcal ●果汁:10%未満

●内容量:470ml ●カロリー(100mlあたり):46kcal ●果汁:10%未満

しかし、レモン人気の高まりと、往年の「サントリー はちみつレモン」ファンの熱もあって2011年に復活。中身は当時の味わいを再現しつつ、ビタミンCをたっぷり入れているそうです。さすが「C.C.レモン」や「デカビタC」のサントリー。

当時と同様のフォント(文字のデザイン)が泣ける。ラベルの情報量やデザインも、当時とほぼ変わらないところが郷愁を誘います

飲んでみると、はちみつ由来のまったりした甘みがすごくイイ。炭酸はないものの、すっきりした爽快感があって、ゴクゴク楽しめます。全体的にやさしいテイストで、子供からお年寄りまでおいしく飲める仕上がりになっています。


【10】ポッカサッポロ LEMON MADE オリジナルレモネード

最後はブランド自体が新しい、令和時代のレモンドリンク。レモンのリーディングカンパニーであるポッカサッポロの「LEMON MADE オリジナルレモネード」です。こちらは昨今増えているレモネード専門店のプロダクトをほうふつとさせる、洗練されたデザインが印象的。同社によると、レモネードの文化をさらに広げるべく立ち上げた新ブランドとのことです。

●内容量:500 ml ●カロリー(100mlあたり):13kcal ●果汁:3%

●内容量:500 ml ●カロリー(100mlあたり):13kcal ●果汁:3%

中身は、香り高いイタリア産のレモン果汁に、果皮や果肉をプラスした大人な味わい。レモンの酸味ですっきり仕上げた、リフレッシュできるテイストです。

ブランドは2019年に立ち上がり、今春マイナーチェンジ。機能性表示食品のキリン メッツを除けば、最も低カロリーなのもポイントです

特徴的なのは、レモンピールを感じさせるビターな酸味。こういった苦みを感じさせるレモンテイストは、外国産のレモネードやカクテルにしかなかったような。ついにビターレモンのドリンクが一般発売された、いう印象です。甘みはやや控えめで、大人なら十分な飲みごたえでしょう。これからの季節、炭酸ではないレモンドリンクを飲みたい人におすすめです。


まとめ

最後に、今回飲み比べた10製品の中から、味わいや飲み方が特徴的なものをピックアップしてみます。本文中のレーダーチャートも参考に、ぜひ好みに合わせてチョイスしてみてください。

・濃厚さNo.1:ポッカサッポロ キレートレモン
・やさしさNo.1:サントリー はちみつレモン
・食事に合うNo.1:キリン メッツ プラス レモンスカッシュ
・お酒の割材になるNo.1:アサヒ 三ツ矢 ピンクレモネード
・大人な味わいNo.1:ポッカサッポロ LEMON MADE オリジナルレモネード

復刻という意味では、「サントリー はちみつレモン」以外にポッカサッポロの「レモンの雫」もあるのですが、こちらは自販機限定商品なので割愛。ほかに「サントリー ビタミンウォーター」や「キリン iMUSE レモンと乳酸菌」なども候補でした。

いっぽう、「スプライト」、「マウンテンデュー」、「セブンアップ」などはレモン&ライムなので除外。そして無糖のフレーバーウォーターも、有糖系との飲み比べが難しいので外しています。このように、紹介していない商品も多々あるノンアルレモンドリンク。レモンサワーもいいですが、休肝させたい日などにもぜひお試しください!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る