松田さんのコラボカップ麺チェック

ラーメン1杯のためだけに京都本店へ行った男が食べ比べ、超こってり「極鶏」のカップ麺

名店コラボのカップ麺と、お店の味を食べ比べる本連載。今回の舞台は、京都・一乗寺です。一乗寺エリアには、全国のラーメン好きが「聖地」と呼んでやまない「天下一品 総本店」があり、その周りを名店が軒を連ねる、西日本でも屈指のラーメン激戦区となっています。

筆者は2019年夏、この京都一乗寺へ行きたいがために、ラーメン旅行を敢行。そこで目指したのは、一乗寺でも一番人気との呼び声が高い、「極鶏(ごっけい)」の超濃厚肉濁鶏白湯ラーメン「鷄だく」でした。

※極鶏での写真は、筆者が2019年夏に訪れた際に撮影したものです。営業状況は現在と異なる場合があります。また、当記事は外出をうながすものではありません。あらかじめご了承ください。

西日本屈指のラーメン激戦区・京都一乗寺。その人気店である「極鶏(ごっけい)」の超濃厚肉濁鶏白湯ラーメン

たった1杯のラーメンのために、東京から京都を目指す。ステキじゃないですか。鷄だくを実際に食べてみると、そのこってりスープに圧倒されつつ、計算され尽くした麺との相性や具材のバランスなどに、たいへん感銘を受けました。これが、全国的にも有名な人気店の神髄なのかと。

今回、この鷄だくを再現したカップ麺が発売されたので、昨年食べたお店の味に思いをはせつつ、どこまで再現できているのか、実際に比べてみたいと思います。

極鶏のコラボカップ麺を食べて、お店の味と比べてみます

極鶏のコラボカップ麺を食べて、お店の味と比べてみます

「濃厚すぎてレンゲが立つ」で有名なこってりスープ

京都旅行の隠れた穴場としても注目されている、一乗寺。ラーメン好きであれば一度は足を運ぶべき、ラーメン激戦区でもあります。

JR京都駅から鉄道を利用すると、「京都駅」→JR奈良線「東福寺駅」→京阪本線「出町柳駅」→叡山電鉄「一乗寺駅」という経路で、所要時間はおよそ30〜40分。メインの観光地から離れているため、ラーメン好き以外の方であれば、少しマニアックなエリアかもしれません。

叡山電鉄に乗って……

叡山電鉄に乗って……

一乗寺駅に到着!

一乗寺駅に到着!

一見すると住宅街のようにも見える、一乗寺。写真右にあるのが、全国的にも有名なラーメン店、極鶏です。今回は「鷄だく(並)」(800円)を注文! その姿とは……

ドーン! と出てきた、鷄だく(並)。「濃厚すぎてレンゲが立つ」と、多くのラーメンブロガーがそうしているように、筆者もレンゲを立ててみました

ラーメンマニアが「史上最強の超濃厚ドロドロ鶏白湯」と呼んでいたスープは、このことか! このフレーズは、ダテじゃなかったよ。見よ、この濃厚さ!

麺は中太ストレート麺で、まさに京都ラーメンの王道!

麺は中太ストレート麺で、まさに京都ラーメンの王道!

ポイントは、「史上最強の超濃厚ドロドロ鶏白湯」と呼ばれるほどトロトロなこってりスープ。

とは言え、ひと口飲んでみると、それほどしつこくない。鶏白湯の旨みがギュギューっと、これでもかこれでもかと、最大限まで凝縮した印象です。スープ全体がペースト状になっていて、中太ストレート麺がよくからみます。さらに、シャキシャキの白髪ネギ、極太のメンマ、唐辛子がとてもいいアクセント。食べ飽きることなく、あっという間に完食!

時間が経つほど、トロトロスープに近づく?

京都本店の味を思い出してきたところで、東洋水産が発売したカップ麺「極鶏 鶏だく 極濃鶏白湯ラーメン」(216円)を食べて、その味の再現度を検証していきます。

フタを開けると、具材がすべてカップの中に入っていました。主な具材は、味付け豚肉、メンマ、ねぎと、いたってシンプル。具材の種類は、お店に近いかも

お湯を入れて3分経った後、特製スープを入れて仕上げます

お湯を入れて3分経った後、特製スープを入れて仕上げます

カップ麺の完成! 特製スープがとてもいい感じに、こってり感を演出します

カップ麺の完成! 特製スープがとてもいい感じに、こってり感を演出します

スープの味はお店にかなり近い! しかし、見た目からして、あの「超濃厚ドロドロ」とはやや異なる気も……

スープの味はお店にかなり近い! しかし、見た目からして、あの「超濃厚ドロドロ」とはやや異なる気も……

麺は汎用のストレートタイプながら、お店の雰囲気によく似ています

麺は汎用のストレートタイプながら、お店の雰囲気によく似ています

一応、お店と同様にレンゲを立ててみました。しかし、スープがそこまでドロドロではないので、単に、レンゲが麺に突き刺さっただけでした

鷄だくカップ麺に、お湯を入れて3分。スープのとろみがやや弱いので、少し不安でしたが、ひと口飲んでみるとソックリ! 京都一乗寺まで行って食べた、あの味をすぐに思い出しました!

この味をどのように表現すればいいのか――ラーメン店の味をラーメン店でたとえるのは、たいへん恐縮ですが、全国の方にわかりやすく伝えるために言うと、「天下一品のこってり味を、さらにこってりさせた感じ」。もちろん、天下一品が京都・一乗寺の重鎮であること、京都ラーメンのルーツのひとつになっていることへの敬意を含めています。

閑話休題。鷄だくカップ麺のスープは、かなり高クオリティです。ちなみに最初、スープのとろみがやや弱いと思っていましたが、時間が経って麺がスープを吸い始めると、いい感じにトロみが増してきます。「時間が経つほどお店のスープに近づいてくる」という現象は、ちょっとおもしろいと思いました。

今回の再現度は?

<いいところ>スープのトロみが弱いものの、味はお店とほぼ同じ。満足度は高い。汎用ながら、麺の雰囲気も似ていた。
<気になるところ>スープのトロみは、このラーメンの命。もう少し極端にドロドロさせてもいい。具材は存在感がなかった。

スープの再現度:★★★☆☆
麺の再現度:★★★☆☆
具材の再現度:★☆☆☆☆
食べごたえの再現度:★★★★☆
コスパ:★★★☆☆

観光を自粛せざるを得ない昨今。このカップ麺を自宅で食べて、京都へ思いをはせたいと思います。いつかまた、笑顔でラーメン旅行できるその日まで

松田真理(編集部)

松田真理(編集部)

デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。

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