価格もお味もひと味違う梅干しを食べ比べてみます
「夏バテ防止に!」とうたわれることの多い梅干し。そういえば今冷蔵庫にはないから買ってこよう……
でもどれも一緒でしょ? せいぜい「甘いの」か「しょっぱいのか」くらいの違いで……。
そう思っていた筆者ですが、ネットで売られている梅干しをなんとなく眺めていたら、「超高級梅干し」を発見してしまいました! 中には1粒2,019円のものも。
しかしそこまで高い理由がよくわかりません! ですので、今回は特に気になった4種類を食べ比べてみることにしました。
まずは、リンゴ酢とはちみつ漬けされたというこちら。パッと見はスーパーで売られていそうですが……
250gで2,300円ほどでした。高級!
和歌山県産の梅を使用し、リンゴ酢とはちみつをブレンドしたもので漬け込んでいるのだそう。
塩分は約8%、一般的なしょっぱさです
見た目はふつうっぽいですが……
口に含むとまず甘さがフワッと来て、その後、爽やかな酸味が広がります。食感は歯ごたえのある肉厚さ加減。はちみつに漬けているので全体的に甘めですが、リンゴ酢の酸味も主張してきますね。
高級度★★★☆☆
しょっぱさ★☆☆☆☆
デザート度★★★★☆
驚き度★★☆☆☆
続いては、「みかんはちみつ」入りの梅干し。
みかんはちみつって結構珍しい気がします。
お菓子の箱みたい! 「ビックリサイズ!」というワードが気になります。10個入り1,500円ほどでした
縦にぎっしり! 本当にお菓子っぽいです。
お皿に出してみてびっくり。デカ!まさに「ビックリサイズ!」です。ひたひたのパックみたいな漬け汁がわっと溢れてきます。なんと1粒25gもあるのだそう!一般的な大きめの梅が17gくらいであることを考えるとけっこう大きい
箸で持ち上げるとずっしりとして、汁がぽたぽた垂れます。ジューシー!
大玉の紀州南高梅を紀州のみかん蜂蜜で漬け込んでおり、ツンとする酸味とみずみずしさが夏にぴったり! 皮はやわらかく、中の果肉はとろとろです。
高級度★★★★☆
しょっぱさ☆☆☆☆☆
デザート度★★★★☆
驚き度★★★★☆
続いては「令和梅」。そのネーミングからただならぬ空気を感じます。
実はこちら、“塩だけ”で10年もの年月漬けられ寝かされた梅干し。
令和元年を記念して1粒なんと2,019円で売られていました!
最・高・級!
めちゃ高級感のある、手のひらサイズのパッケージです
パッケージを開けると、ありがたい言葉らしきものが。これは万葉集「梅花の歌三十二首」で、「令和」という元号が万葉集から引用されたことに由来し記されています
さらに包みをほどくと、1粒だけ個包装で箱の中に君臨しています!
神々しい……金箔入りの梅干しは初めて見ました
ゼラチンのようなものがついていますが、これは梅に含まれたペクチンが溶け出しゼリー状になったもの。ゼリー状の部分だけ食べたら梅かと思うほどしょっぱい!
食べてみると、梅干し自体もゼリーっぽいような食感。不思議な感じです。
そして何よりめっちゃ塩辛い! しょっぱい!!
パッケージには塩分21%と書いてありました!(一般的な梅干しは7〜8%)
高級度★★★★★
しょっぱさ★★★★★
デザート度★☆☆☆☆
驚き度★★★★★
最後に、個人的にめちゃめちゃ気になった、「モーツアルトを聴かせた高級梅干し」。
あのモーツァルトを? 梅に聴かせた?
何か変わるのでしょうか。胎教じゃないんだから。
木の箱に高級そうな紙でパッケージされています
これは……ただ者ではない雰囲気です
まだその姿が見えない! 贈り物によさそうですね……
まるで高級な和菓子です
中の説明にはちゃんと「モーツアルトを聴かせて漬け込んでいます」の記載が!
見た目はごく普通のサイズと姿ですが……
口に入れてみてびっくり! 上品な味で主張がなくトゲがありません。
梅干しってすっぱいか甘いかのどちらかに分類できると思うのですが、これは酸味と甘みの本当に中間の味がして、「どちら寄りか」全然明言できないくらい!
皮もしっとりと上品。
因果関係は不明ですが、「モーツァルトを聴いたからだ!」と思わず感じてしまう、たたずまいでした。
高級度★★★★☆
しょっぱさー測定不能ー
デザート度★★★☆☆
驚き度★★★★★
2020年の夏も猛暑日がやってきています。
今年はちょっと高級な梅干しを楽しみながら塩分やクエン酸を補給し、夏を乗り切りませんか?
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。Twitter:@KA_HO_MA