選び方・特集
長年愛され続けているのにはワケがある!

「ラムネ菓子」定番5ブランドをプロが食べ比べ! 清涼感の秘密はあの成分にあった

近年注目されているレトロなお菓子と言えば、ラムネです。ブームの筆頭は森永製菓の「大粒ラムネ」で、一時は休売になるほどの人気に。ほかにも、カクダイ製菓の「クッピーラムネ」が、リップクリームなど、さまざまな形態でコラボしたり、イコマ製菓の「レインボーラムネ」が幻の商品(この現象は10年以上前からですが)と化していたり。

そこで今回は、商品名に「ラムネ」と入っている定番ラムネ菓子の5ブランドをピックアップ。味の違いを解明するとともに、甘さ、硬さ、駄菓子感など、5つの項目で評価します。

小粒、大粒、丸型、アソートなど、5つのラムネを徹底チェック

今回選んだのは下記の5ブランド。さすがに「レインボーラムネ」は入手できず、「UHA味覚糖 × イコマ製菓本舗 レインボーラムネ ミニ」という量産品もあるんですが、丸い系のラムネからはノーベル製菓の「まんまるラムネ」をセレクトしました。

全体的にレトロなパッケージデザインで、気分がほっこりと癒されます

全体的にレトロなパッケージデザインで、気分がほっこりと癒されます

ルックスの個性はさまざま! 味の方向性はどう違う?

(1)森永製菓「大粒ラムネ」

1袋41g当たり153kcal

1袋41g当たり153kcal

森永製菓の「大粒ラムネ」がヒットした主な要因は、ぶどう糖。最初は個人のブログで「ぶどう糖のおかげで集中力が高まる」「2日酔いに効く」といった効果が注目され、その後、テレビなどでも取り上げられたことから、より話題性が高まったそうです。結果、大粒タイプが2018年3月にデビュー(「森永ラムネ」自体は1973年に誕生)するやいなや、約1か月で年間販売計画数量を売り上げ、一時休売となりました。

どちらもぶどう糖を90%配合していることをアピールしていますが、大粒はそれをより強調し、裏面にも記載されています。ちなみに、通常の「森永ラムネ」は1本29g当たり108kcal

このぶどう糖のアプローチが、集中力を上げたいビジネスパーソンや受験生に刺さって大ヒットに。また、従来の「森永ラムネ」は、いかにも子ども向けのお菓子というパッケージデザインですが、大粒タイプはグミなどに近いパッケージデザインで、「大人もはまる!」と書いてあるところもポイントでしょう。

お皿に出してみると、サイズ感の違いがわかります。確かに、大粒タイプは1.5倍ぐらいデカいです

お皿に出してみると、サイズ感の違いがわかります。確かに、大粒タイプは1.5倍ぐらいデカいです

ということで、食べてみました。コリッと、しっかりした歯応えがありながら口どけは滑らかで、ジュワッと広がりスッと消えていくシャープな余韻。味わいは王道のラムネらしい、青々とした爽やかさ。甘さや酸味のバランスがよく、安定感のあるおいしさです。

大と小を食べ比べてみると、小のほうが若干硬くてゴリッとした食感。そして大粒のほうが大きい分、味が濃厚な気がしました

(2)カクダイ製菓「クッピーラムネ」

1袋10g当たり39kcal

1袋10g当たり39kcal

「クッピーラムネ」は、1963年にカクダイ製菓が商品化。郷愁を誘うレトロなデザインと、豊富なサイズ展開やバリエーションが特徴で、駄菓子ラムネの金字塔と言える存在感です。先述したとおり、最近はリップクリームやハンドクリーム、文房具、入浴剤など、他業種とのコラボも話題になりました。

いっぽうで、ラムネとしての攻めもゆるめることはなく、今春にはカルシウムやカリウムなどを加えた「クッピーラムネプラス」を新発売。

今回の10gパッケージの中身は、パステルカラーで3色。白、ピンク、オレンジがあり、それぞれの数が均等ではないところはあしからず

3つの味は、プレーンのラムネ、イチゴ、オレンジ。ほんのりとしたフレーバーで、甘さも控えめ。全体的にとてもやさしい方向性です。歯応えは、硬過ぎずやわらか過ぎずの標準タイプですが、口どけは特徴的。砂糖菓子のようなテクスチャーで、ある意味粉っぽいと言えるかもしれません。ただし、この感じがまた懐かしさを演出していて、「クッピーラムネ」らしさに通じているのだと思います。

7大アレルゲン原材料は不使用で、子どもにも安心して食べさせられるお菓子。味に好き嫌いがあるかもしれませんが、いつまでも残ってほしい食文化遺産のひとつと言えるでしょう

(3)コリス「フエラムネ」

1包装8個/22g当たり83kcal

1包装8個/22g当たり83kcal

駄菓子ラムネの金字塔と言えば、1973年誕生の「フエラムネ」も外せません。こちらは、遊び心も満載で、笛のように音が出るうえに「おもちゃ」付き。そして、何とも言えないノスタルジー感あふれるパッケージデザイン。鳴けるし、泣けるラムネなのです。

「おもちゃ」は、しっかり箱入りで、なおかつ「おとこの子用」「おんなの子用」と分けている芸の細かさ。昭和感全開のおもちゃのデザインもすばらしく、守るのではなくむしろ攻めているとすら思います

今回はラムネですが、コリスには「フエガム」もラインアップされています

今回はラムネですが、コリスには「フエガム」もラインアップされています

まず特徴的なのは食感。笛としての機能を生かすためか、硬めに作られています。とはいえ、内部は空洞なのでコリコリとかゴリゴリではなく、パキッとしたクリスピー感。味は余韻のある爽やかさで、大人も楽しめるインパクトの強さ。甘さもありながら、ラムネらしいさっぱりとしたニュアンスもある、完成度の高い味わいです。

笛を吹く時、くちびるにはめるのではなく、実は指で持って鳴らすのが正解。小さなお子さんが吸い込まないようにという配慮です

(4)ノーベル製菓「まんまるラムネ」

1袋80g当たり324kcal

1袋80g当たり324kcal

「VC-3000のど飴」や「サワーズグミ」など、数々の名作を手がけるノーベル製菓のラムネと言えば、この「まんまるラムネ」。昔ながらのラムネをほどよく現代的に仕上げており、個包装や4種アソートなどの特徴も光ります。

フレーバーは、ラムネ、青リンゴ、レモン、ピーチの4種類。丸い形とパステルカラーのデザインがかわいらしい

食べてみると、こちらも個性的で、上記で紹介したラムネにはないホワホワ感があります。記憶が正しければ「UHA味覚糖 × イコマ製菓本舗 レインボーラムネ ミニ」の食感も、同様にソフトなタッチだったような。ほどよいやわらかさがあって、口の中でふんわりと溶けていく不思議なテクスチャーです。

味は比較的濃厚で、どのフレーバーも甘みは強めながら酸味は控えめ。ピーチは特に甘いと感じました。青々としたラムネの味わいには遠い気がしますが、お菓子としての完成度はピカイチ。品もあって、子どもからお年寄りまでオススメできるラムネと言えるでしょう。

ただの球体ではなく、ドラえもんの鈴のように中央部に段差があります

ただの球体ではなく、ドラえもんの鈴のように中央部に段差があります

(5)春日井製菓「ラムネいろいろ」

内容量は、個装紙込みで87g。エネルギーは100g当たり369kcal

内容量は、個装紙込みで87g。エネルギーは100g当たり369kcal

春日井製菓も歴史深いメーカーで、往年の名作として、「花のくちづけ」や「ミルクの国」、近年では「キシリクリスタル」や「つぶグミ」などがあげられます。ネーミングセンスも最高です。同社は、こんぺいとうやゼリービーンズなどのレトロ菓子も手がけていて、そのラムネのひとつが「ラムネいろいろ」。「人生いろいろ」という昭和の名曲がありますが、ラムネにもいろいろあるんだなぁと実感させられるすてきな商品名。パッケージには、ぶどう糖の多さやアレルゲン原料不使用などが記載されていますが、昭和の雰囲気漂うファンシーなデザインが何ともたまりません。

なお、公式サイトにはラムネへのこだわりがしっかりと書いてあり、ラムネには口の中でスーッと溶ける「湿式ラムネ」と、ポリポリ嚙んで食べる「乾式ラムネ」の2タイプあり、春日井製菓のラムネは、ほとんどが「湿式ラムネ」だそう。また、主原料のぶどう糖が溶ける際に熱を奪うことが、ラムネ特有の清涼感の秘密とか。

フレーバーは、今回最多の5種類。グレープ、レモン、オレンジ、メロン、イチゴの5つの味が楽しめ、粒のサイズも大小2タイプが入っています

森永製菓の「ラムネ」は小さい粒のほうが硬い印象でしたが、「ラムネいろいろ」は大きいほうが硬い気がします。口どけは(1)「大粒ラムネ」と(2)「クッピーラムネ」の中間ぐらい。味の濃さは大きいほうが強く、甘さは標準で、酸味はフレーバーにもよりますがやや強め。全体的な爽やかさは絶妙なバランスです。

個人的に好きな味はぶどうでした。商品自体の完成度もさることながら、多彩なフレーバーと食感が楽しめる点もすばらしいと思います。

小さい粒のほうは、5個が縦に並んで包装されている仕様です

小さい粒のほうは、5個が縦に並んで包装されている仕様です

【まとめ】長年愛される理由は、万人受けする飽きのこない味わい

実際に食べ比べてみると、味わいだけでなく、食感にも想像以上に違いがありました。分類的には、タブレットも同じカテゴリーだと思いますが、やはりラムネはラムネでちょっと別物。長年愛され続けている理由は、万人受けする飽きのこない味わいにあると感じました。

ラムネという商品名ではないものの、明治の「ヨーグレット」と「ハイレモン」、カバヤの「ジューC」、オリオンの「ミンツ」シリーズなど、このジャンルにはレガシー的傑作が数多く残っています。大人になった今こそ、たまには食べて、いつまでもこの文化を守っていきたいですね!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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