レビュー
酒税改正を見すえ、画期的な缶ビールが発売!

日本初の糖質ゼロの缶ビール! 「キリン一番搾り 糖質ゼロ」を本家と飲み比べてみた

今、多くのビールファンをザワつかせているのが、2020年10月に施行される酒税改正です。

以前「『第3のビール』を飲むなら今! 2020年夏の『新ジャンル』を飲み比べ」という記事に書きましたが、ビール類に関しては、既定の素材で作られたビールはやや値下げ、「本麒麟」などの新ジャンル(第3のビール)はやや値上げされるというもの(「キリン 淡麗」などの発泡酒はすえ置き)で、少なからずビールの需要が高まるはずです。

キリンビールの資料より。2023年にはセカンドインパクト、2026年にはサードインパクトが起こり、酒税によって生まれていたビール類の価格差がなくなります

筆者は以前よりこのタイミングに注目しており、2020年の夏が終わるころには大型の新商品が発売されるはずだとにらんでいました。そして、この予想は的中! 2020年10月6日に、キリンビールの看板ブランド「一番搾り」から、「キリン一番搾り 糖質ゼロ」という画期的なビールが発売されます。

ウリは日本初の糖質ゼロのビールだということ。パッケージが青いと、見慣れたデザインでも斬新に感じます

ウリは日本初の糖質ゼロのビールだということ。パッケージが青いと、見慣れたデザインでも斬新に感じます

本製品の発表会が行われた2020年8月27日、筆者はオンラインで発表会に参加し、その後、自宅でその味をじっくりチェック。同時に、定番の「一番搾り」と飲み比べし、味の違いも確かめました。そのレポートをお届けします。

開発期間5年! 試作は350回以上

「キリン一番搾り 糖質ゼロ」の開発背景には、経年的な「健康志向」の高まりがあるとのこと。しかも、昨今の新型コロナウイルス感染拡大によって意識はさらに高まっていて、キリンの糖質オフ/ゼロ系のビール類の販売数量は、2020年1〜7月で前年比約5%増と伸長しました。また、同社の調べによると、酒類飲用者の約8割が健康を気にしているそうで、ビール愛飲者の糖質オフ/ゼロニーズも高まると考えたことから、今回の発売に至ったそうです。

プロジェクトは2015年の春にスタートし、試験醸造は350回超え。今回の酒税改正は2016年に可決されたものですが、2020年秋のこのタイミングにうまく間に合ったということなんでしょう。

こちらが実物。350ml缶のほかに500ml缶も同時発売されます

こちらが実物。350ml缶のほかに500ml缶も同時発売されます

本製品の醸造工程においては、「一番搾り」独自の技術である「一番搾り製法」に、新技術の「新・糖質カット製法」を組み合わせているのが特徴。前者は、麦汁ろ過工程において最初に流れ出る「一番搾り麦汁」を使う製法で、雑味のない澄んだ麦芽のうまみを引き出せるのがポイントです。

2019年に筆者が訪れた工場見学にて。「一番搾り麦汁」と「二番搾り麦汁」では、麦汁の色だけでも濃さがかなり違うことがわかります

もうひとつの「新・糖質カット製法」は、原材料である麦芽の選定から見直し、キリンビールが培ってきた仕込み技術や発酵技術を進化させたもの。でんぷんを効率よく分解するとともに、通常のビールより元気な酵母を使用。この元気な酵母が糖質の食べ残しを低減することで、糖質がゼロになるとのことです。

製法をわかりやすくイラストにしたものがこちら

製法をわかりやすくイラストにしたものがこちら

軽やかながらうまみがしっかりしていて苦味も十分

ということで、実際に飲んでみることに。アタックはやさしく、味わいも軽やかながら「一番搾り麦汁」特有の甘みやうまみがしっかりしていて苦みも十分。そのため味の薄さはなく、すっきりしたおいしいビールとして、ゴクゴク、プハァッと飲めます。

泡立ちは良好。香りも、正統派のビールらしいホップと麦のアロマが心地よく漂います

泡立ちは良好。香りも、正統派のビールらしいホップと麦のアロマが心地よく漂います

ソフトなタッチは、アルコール度数が4%と抑え目なことも関係しているのかもしれません。フレッシュな爽快感は濃厚なフードや辛い料理に合い、いっぽうで繊細なニュアンスもあるので和食にもマッチしそうです。

スタンダードの「キリン一番搾り」と比べると、「キリン一番搾り 糖質ゼロ」のエネルギーは100ml当たり17kcalオフ。炭水化物は2.1gカットされています

次にいよいよ、本家の「キリン一番搾り」と飲み比べ。やはり、糖質がゼロでない分、本家のほうが味のボリューム感が豊かな印象。麦芽の甘みやホップの苦みが高いレベルで調和していて、完成度の高さを感じます。

やはり味の濃さや飲み応えは、通常の「キリン一番搾り」に軍配が上がりますが、すっきりとした軽快さは「キリン一番搾り 糖質ゼロ」も負けていません。また、飲み比べて特に感じたのは、違和感のなさです。これまで、「糖質ゼロ」の飲料は発泡酒や新ジャンルでしか作られていなかったので、どうしても飲み応えの点でビールとの差を感じましたが、「キリン一番搾り 糖質ゼロ」はしっかりビール。これこそ、麦芽使用率の多さや「一番搾り麦汁」に由来するうまみの効力と言えるでしょう。

ビール好きの人は飲み比べをお試しあれ

ビール好きの人は飲み比べをお試しあれ

減税となる10月になれば、これまでよりもビールにお得さを感じられるはず。「コロナ太り」なども叫ばれる中、糖質が気になる人はぜひ「キリン一番搾り 糖質ゼロ」を試してみてください。

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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