レビュー
調味料界に「ラーメン二郎」インスパイアタイプが現れた!

「そうめん二郎」を作ってみた! 売り切れ続出の調味料「にんにく背脂」マシマシで

2021年8月9日、エスビー食品から意欲的な新作調味料が発売されました。

その名は、「にんにく背脂」。

にんにくに背脂と言えば、がっつり系ラーメンの代名詞「ラーメン二郎」の無料トッピング。黄色と黒をベースに赤を用いたパッケージも、「ラーメン二郎」風です。

「にんにく背脂」のパッケージ。見た目からして、ギルティーなルックスです

「にんにく背脂」のパッケージ。見た目からして、ギルティーなルックスです

そして、パッケージのラベルには、「にんにく背脂」をのせたラーメンの写真が採用されています。ただし、この写真を見る限りでは、「ラーメン二郎」よりも、背脂こってりラーメンのパイオニアである、東京・千駄ヶ谷の「ホープ軒」のラーメンのほうが近い印象です。

確かに、黄、黒、赤は「ホープ軒」のテーマカラーでもあります。とはいえ、「魅惑のアブラ 欲望のにんにく」というキャッチコピーに関しては、「ラーメン二郎」のイメージのほうが近いと言えるでしょう。

この調味料を使えば、自宅でも手軽に「二郎インスパイア」の味を再現できるに違いない――。

そう考えた筆者は、いつか作ってみたいと思っていた、にんにく背脂たっぷりのそうめん、名付けて「ソーメン二郎」に挑戦。残暑に余りがちなそうめんの有効活用にも、もってこいのアレンジレシピになることに間違いありません。

また、最近はコンビニでも売られている「二郎インスパイア」のチルド麺をベースに、「にんにく背脂」マシをすることで、味がどう変わるのかも検証します。

ギルティーな香りとパワフルな味で破壊力抜群!

まずは、調味料「にんにく背脂」のスペックをチェック。

原材料名は、使用量の多い順に表示されるのが一般的で、「にんにく背脂」では「ショートニング(国内製造)(なたね油)」がトップ。この「ショートニング」というのは、食用油脂のこと。つまり本商品の場合は、なたね油がベースのショートニングで、豚脂「ラード」がベースではないということがわかります。

油の固さは想像以上で、ペーストと言ってもよさそうなほどの固まり具合。逆さまにして数秒待っても、下になかなか落ちてきません

油の固さは想像以上で、ペーストと言ってもよさそうなほどの固まり具合。逆さまにして数秒待っても、下になかなか落ちてきません

また、「ポークエキス調味料」や「豚背脂加工品」も入っているので、ラード的な風味もあるはず。重量の割合としては、醤油より食塩のほうが多いようですが、本商品の醤油は「濃縮醤油」なので、醤油の風味も強いということでしょうか。原材料だけでも、興味深いポイントが多いです。

内容量は110gで、エネルギーは100g当たり327kcal。脂質は21.4g、炭水化物は29.1g

内容量は110gで、エネルギーは100g当たり327kcal。脂質は21.4g、炭水化物は29.1g

パッケージを開封すると、あふれ出るほどではないものの、ギルティーな香りが漂ってきました。そして、小皿に盛ってそのままひと口……。個人的には、背脂の粒がもっと大きいほうがリアリティを感じますが、味としては十分なパンチ力。しょっぱさやオイリー感もにんにくに負けない強さがあり、いっぽうでピリつく辛さはないので料理への使いにくさはないと思いました。

刻んだにんにくのシャキシャキとした食感も特徴

刻んだにんにくのシャキシャキとした食感も特徴

ジャンクなスープで味わうそうめんに違和感なし!

ここからは、「ソーメン二郎」作りへ。

ラーメン二郎アレンジで最も肝心なのは、タレです。「にんにく背脂」は味のベースに使うほか、仕上げのトッピングにも活用。醤油とみりん風調味料を合わせて煮詰め、本家おなじみの「グルエース」などの「化調」(化学調味料)をプラス。さすがに、豚骨スープは作れないので、ラードを加え、生の刻みにんにくも加えます。

豚骨スープを炊くのが難しいので、単調になってしまうのですが、そのハードルを「にんにく背脂」でカバー。スーパーなどで売っている豚骨醤油ラーメンの濃縮スープを使うのがベストかも

豚骨スープを炊くのが難しいので、単調になってしまうのですが、そのハードルを「にんにく背脂」でカバー。スーパーなどで売っている豚骨醤油ラーメンの濃縮スープを使うのがベストかも

味の単調さは、トッピングを豪華にすることで、ごまかすことにしました。これは、「二郎インスパイア」まぜそばの有名店「ジャンクガレッジ」風に仕立て、見た目と味をよりおいしく仕上げる作戦。厚切り豚のほか、「ベビースター」、フライドオニオン、粉チーズ、マヨネーズ、桜海老なども添えることに。

「スープあり」の温麺ですが、盛り付けは汁なしまぜそばスタイルのハイブリッドで。好みで自由にアレンジできるのも、“自作二郎”のよいところ

「スープあり」の温麺ですが、盛り付けは汁なしまぜそばスタイルのハイブリッドで。好みで自由にアレンジできるのも、“自作二郎”のよいところ

そうめんは、100gの束を2本使用。数分で茹で上がり、タレにお湯を注いだスープに麺を流し込み、トッピングへ。必須のキャベツは1/4玉、もやしは1袋を使って豪快に盛り付けていきます。

そして仕上げはもちろん、「にんにく背脂」をマシマシで!

そして仕上げはもちろん、「にんにく背脂」をマシマシで!

これは、本家「ラーメン二郎」で言う「ニンニクアブラカラメ」(にんにくと背脂とタレを増量という意味のコール。“呪文”とも呼ばれる)のようなもの。本家は、砕いた背脂ではなく塊なので、厳密には異なりますが、自宅で気軽にコール気分を楽しめるのはありがたい!

完成! そうめんで楽しむ「二郎インスパイア」、味はどうでしょうか

完成! そうめんで楽しむ「二郎インスパイア」、味はどうでしょうか

丼の奥に眠るそうめんを掘り起こし、ワシッとはいかないまでも豪快にほおばります。うん、麺が細いため一見アンバランスながら、味のまとまりは何とか合格! そうめんの食感はやわめの博多ラーメン的で、ジャンキーなスープながらも大きな違和感はありません。

全体的なおいしさは、トッピングに助けられた印象。盛り付けを豪華にできない時は、そうめんや野菜の量を減らさないと飽きるかもしれません

全体的なおいしさは、トッピングに助けられた印象。盛り付けを豪華にできない時は、そうめんや野菜の量を減らさないと飽きるかもしれません

味付けは、各自の力量によるかもしれませんが、自作ラーメンはもちろん、チャーハンや肉野菜炒め、鍋の風味アップなどでも活躍してくれると思います。

濃厚な味の料理にマシマシするなら途中からがおすすめ!

今回試したもうひとつの検証が、正統派のにんにく脂マシの効果。コンビニなどで売られている「二郎インスパイア」ラーメンにトッピングすることで、味がどう変化するかをチェックしました。

「ファミリーマート」で、「二郎インスパイア」系冷やし中華の最高峰「千里眼」監修の商品を発見! こちらをベースに検証しました

「ファミリーマート」で、「二郎インスパイア」系冷やし中華の最高峰「千里眼」監修の商品を発見! こちらをベースに検証しました

偶然にも、商品名が「千里眼監修 マシマシにんにく冷し中華」。そのうえで、さらに「にんにく背脂」を使うという、食後が怖いインプレッションです。とはいえ、店以外で「千里眼」の味を疑似体験できるのはうれしいところ。

赤いのは「千里眼」独自の、揚げ玉に数種の唐辛子をまぶした「辛揚げ」。調理例にしたがって盛り付け、そのうえに「にんにく背脂」をトッピング!

赤いのは「千里眼」独自の、揚げ玉に数種の唐辛子をまぶした「辛揚げ」。調理例にしたがって盛り付け、そのうえに「にんにく背脂」をトッピング!

ひと口目は、「にんにく背脂」とからめずに本来の味を確かめてみました。

おお! マヨネーズのきいた豚骨テイストのタレに、にんにくのパワフルな風味がしっかり香ります。野菜がもっとたっぷりだとうれしいですが、味はかなりイイ感じ!

麺のワシワシ感も絶品! 冷たいので噛み応えがあり、満足度も高いです

麺のワシワシ感も絶品! 冷たいので噛み応えがあり、満足度も高いです

次は、「にんにく背脂」をからめてヂュルッとすすります。想像どおり、にんにくのパワーがより強くなって全体バランスはディープに傾くものの、パンチの輪郭が前に出る分、“味変”でラストスパートをかけるにはいい気がします。

すでに味が濃厚な料理に加える際は、途中から注入してボルテージを上げるのがおすすめです

すでに味が濃厚な料理に加える際は、途中から注入してボルテージを上げるのがおすすめです

「食べる背脂」として大ヒットするか?

「にんにく背脂」のインパクトは話題性も高く、ネットでもスーパーでも売り切れになっている店は少なくないとか。この人気が高まれば、2009〜2010年に社会現象を巻き起こした「食べるラー油」ならぬ「食べる背脂」としてブームになるのでしょうか。何はともあれ、店で見つけた際はぜひ買ってお試しを!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とWebメディアを中心に編集と撮影をともなう取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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