選び方・特集

ウマいと話題の「飲む出汁」4品飲み比べ! 一番おいしいのは? おにぎりに合うのは?

秋冬になると自動販売機にスープ系の商品が入りますが、最近その中に和風出汁の缶がラインアップしていることをご存じでしょうか。そこで今回は、最もメジャーな日本コカ・コーラの「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」をはじめ、全4商品を飲み比べ!

今回飲み比べる4商品。おにぎりとの相性もチェックします

今回飲み比べる4商品。おにぎりとの相性もチェックします

その中には、お酒を出汁で割った「だし割りのお酒」という意欲作も。それぞれどんな素材の出汁が効いていて、どんな味わいなのか。また、SNSなどでは「おにぎりに合う」という声もありますが、どの商品が最もおにぎりと好相性なのかも検証します。

スムースな飲み口と余韻に感じる香ばしさ
【1】日本コカ・コーラ「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」

まずは最もメジャーな「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」から。こちらは“リキッドフードブランド”と銘打って2019年にデビュー誕生した「GO:GOOD(ゴーグッド)」に、2020年秋季から加わったフレーバーです。

「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」は185gで2kcal、炭水化物は0g。基本的に自動販売機で販売されていますが、箱買いもできますよ

「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」は185gで2kcal、炭水化物は0g。基本的に自動販売機で販売されていますが、箱買いもできますよ

雪が降る町、札幌の12月。現地の自販機では、なんと同シリーズの「コーンポタージュ」より「旨い和だし」のほうが多く並んでいました!

雪が降る町、札幌の12月。現地の自販機では、なんと同シリーズの「コーンポタージュ」より「旨い和だし」のほうが多く並んでいました!

「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」は、醤油でおなじみのキッコーマンが監修しているのも特徴です。目指したのは、かつお、昆布、あご(飛び魚)のエキスによって、出汁本来の味わいと香りを引き立たせながらも、飲料として飽きがこないすっきりとした味わい。1本で2kcal、炭水化物がゼロというヘルシーさも注目です。

液体の色はなかなかしっかりめ。手間はかかりますが、家などで楽しむならマグカップや耐熱グラスに移すと、より香りを感じやすくなります

液体の色はなかなかしっかりめ。手間はかかりますが、家などで楽しむならマグカップや耐熱グラスに移すと、より香りを感じやすくなります

なお今回はすべて常温と温めたものとで飲み比べていますが、温度で味の感じ方がかなり変わりました。温めたほうが出汁のうまみや塩味が強調され、タッチもまろやかに感じます。いっぽうで、常温のほうはシャープですっきりめ。秋冬に飲むなら、やはり温めたほうがおいしく感じることでしょう。

ということで、改めて「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」の味は想像以上のおいしさ。たとえば缶コーヒーの、特にミルク入りのタイプは、バリスタが淹れた1杯に比べて味の劣化が否めず、香りの鮮度や彩度が損なわれますが、この出汁の場合はアーティフィシャル(不自然)な感じがなく、普通においしく飲めます。

おにぎりにも非常にマッチ。素材の味をじゃましないので、具にこだわったおにぎりには「飲む出汁」のほうがよさそうです

おにぎりにも非常にマッチ。素材の味をじゃましないので、具にこだわったおにぎりには「飲む出汁」のほうがよさそうです

特筆すべきは、余韻で感じる香ばしいニュアンス。これはあごを焼いた出汁の効果かもしれません。商品名通り、ゴクっといけるスムースな飲み口で、老若男女におすすめなおいしさ。運転の途中や街中、駅やオフィスで見かけたらぜひ試してみてください。

日本コカ・コーラ「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」の評価


まろやかで塩味が豊かな上品な味わい
【2】やまや「うまだし(缶)」

明太子やもつ鍋が有名な福岡・博多の「やまや」ですが、「うまだし」という商品も隠れた名作。出汁パックとして発売されている定番タイプを、缶入りで商品化したのが「うまだし(缶)」です。

「うまだし(缶)」は185gで2kcal、炭水化物は0.4g。「やきとり」缶詰で有名なホテイフーズが製造を担当しています

「うまだし(缶)」は185gで2kcal、炭水化物は0.4g。「やきとり」缶詰で有名なホテイフーズが製造を担当しています

「うまだし(缶)」のデビューは2015年で、羽田空港の自販機でも発売されたことで注目を集めました。なんでも、空港の自動販売機を管理する会社の課長が、「コーンポタージュや味噌汁があるんだから、『出汁』があってもいいのでは?」というアイデアで、「やまや」に企画を提案したのがきっかけなのだそう。

この写真は公式サイトより。夏はコールド、冬はホットで発売しているそうです

この写真は公式サイトより。夏はコールド、冬はホットで発売しているそうです

これは「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」より5年も早い試みで、高い先見性がうかがえます。また、当初の売れ行きは月1万本ほどでしたが、SNSで話題になったことで翌冬からスープ類としては異例の月約2万本売れるようになったとか。

色は、やや淡め。かつお、さば、うるめいわしの節や昆布といった6種の素材に、醤油などの調味料が加えられています

色は、やや淡め。かつお、さば、うるめいわしの節や昆布といった6種の素材に、醤油などの調味料が加えられています

「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」同様に、味のクオリティはピカイチ。博多のブランドだからか、うるめいわしや焼きあごの風味も香る、上品なテイストです。塩味はやや強めでタッチはまろやか。ひと口でぜいたくな気分に浸れます。

うまみも塩味も豊かで、おにぎりとの相性は今回の中でもトップクラス。一緒に混ぜて出汁茶漬けにしてもよさそうです

うまみも塩味も豊かで、おにぎりとの相性は今回の中でもトップクラス。一緒に混ぜて出汁茶漬けにしてもよさそうです

各素材を絶妙にブレンドしているからか、層状に重なったうまみをしっかり感じられます。この点も上品さに寄与しているかもしれません。羽田空港には今も売っているはずなので、旅行の際はぜひチェックを。

やまや「うまだし(缶)」の評価


作る手間はかかるが香り高さは秀逸
【3】にんべん「本枯鰹節 飲むおだし かつお 6g×5袋」

「飲む出汁」で外せないメーカーが「にんべん」です。江戸時代の元禄12(1699)年に東京・日本橋で創業した、日本を代表する出汁/つゆの老舗であり、2010年には「COREDO室町1」開業時に「日本橋だし場」をオープン。1杯100円〜販売する「かつお節だし/かつお・昆布合わせだし」が大きな話題となりました。この「飲む出汁」を、パッケージとして商品化したのが「本枯鰹節 飲むおだし」です。

「本枯鰹節 飲むおだし かつお 6g×5袋」6gで21kcal、炭水化物は0g。品のあるツヤ消し素材の袋に、小分けの出汁パックが5つ入っています

「本枯鰹節 飲むおだし かつお 6g×5袋」6gで21kcal、炭水化物は0g。品のあるツヤ消し素材の袋に、小分けの出汁パックが5つ入っています

こちらは缶入りの出汁ではないため、お湯による抽出が必要です。とはいえ出し方は簡単で、温めたカップに商品のパックを入れ、熱湯180mlを注いで2〜3分待つだけ。また、料理用として、鍋で煮出すレシピも記載されています

レシピには「お好みで塩や醤油を少量加えて」と書いてありますが、今回は加えずそのまま味わいます

レシピには「お好みで塩や醤油を少量加えて」と書いてありますが、今回は加えずそのまま味わいます

素材をナチュラルに詰め込んだ出汁になっていて、塩味はほぼありません。その分、うまみに関してはストレートでパワフル。また、素材もかつおのみとシンプルながら、かつおの力強い部分と繊細な部分をグラデーションのように感じられ、老舗の矜持を感じます。

クリアに近い色み。パックの中には、削り節ではなくフレーク状のかつおが入っていました

クリアに近い色み。パックの中には、削り節ではなくフレーク状のかつおが入っていました

コーヒーやウイスキーの世界で例えると、ブレンドタイプはバランスがよく、シングルオリジンやシングルモルトは素材の個性が出やすいと言われますが、出汁パックもこれに近い気がします。つまり、シングルボニート(かつお)のほうが個性的。

塩味がきわめて薄いので、出汁に何も加えず味わうなら、混ぜごはんタイプや具の味が濃いタイプのおにぎりがおすすめです

塩味がきわめて薄いので、出汁に何も加えず味わうなら、混ぜごはんタイプや具の味が濃いタイプのおにぎりがおすすめです

煮出したての香りは、さすがに他商品をしのぐ彩度と豊かさ。余韻には、いぶされたことによるワイルドな香ばしさも感じられ、少し手間がかかる分、おいしさには納得です。料理にも使えるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

にんべん「本枯鰹節 飲むおだし かつお 6g×5袋」の評価


酒のコクが出汁感を弱めるものの味は濃いめ
【4】三菱食品「だし割りのお酒」

最後は、食品商社の三菱食品が発売しているユニークな商品。その名も「だし割りのお酒」で、おでん居酒屋などでたまに見かける出汁割り日本酒をイメージしたものです。

「だし割りのお酒」は200mlで64kcal、炭水化物は5.6g。アルコール度数は3%で、白醤油や砂糖なども入っています

「だし割りのお酒」は200mlで64kcal、炭水化物は5.6g。アルコール度数は3%で、白醤油や砂糖なども入っています

同商品は2020年の発売時に大きな話題となり、2021年にクオリティアップのうえ再発売されました。チルドカップコーヒーを得意とするトーヨービバレッジとの共同開発商品で、素材には愛媛県が拠点の出汁/つゆメーカーのヤマキ製を採用。同社のかつお出汁とかつお節エキスを使用した、出汁のうまみたっぷりのホッとする味わいが特徴です。

フタを少し開け、600Wのレンジで1分加熱するのが目安。もちろん、冷酒や常温でもおいしく飲めます

フタを少し開け、600Wのレンジで1分加熱するのが目安。もちろん、冷酒や常温でもおいしく飲めます

淡色ですが、お酒入りなので香りはなかなかパワフル。1本の満足度も高いです

淡色ですが、お酒入りなので香りはなかなかパワフル。1本の満足度も高いです

ヤマキ製の出汁がよくても、お酒の味は微妙かもという懸念がありましたが、決して悪くありません。アルコール度数は3%と比較的にやさしめですがお酒由来のコクは十分あり、その味に調和させるためか塩味も甘みもあって、今回飲み比べた中では濃いめです。

おにぎりとの相性はまあまあ。アルコール度数が低めなので、想像以上の違和感はないと思います

おにぎりとの相性はまあまあ。アルコール度数が低めなので、想像以上の違和感はないと思います

出汁とお酒がともに主役なので、出汁オンリーの商品よりもうまみは前に出てきません。また、お酒の味は純米系ではなく醸造酒系(いわゆるアル添系)のシャープなタイプで、温めることでより出汁となじむ気がしました。体はすごく温まりますし、晩酌のラストにこれを飲んで、ほっこりシメるのはかなりアリだと思います。

三菱食品「だし割りのお酒」の評価


個人的には「うまだし(缶)」が好み

どれも秀逸なので僅差ですが、個人的には「うまだし(缶)」の味が最も好みでした。また、上記でも触れましたが、おにぎりとの相性は具や味付け次第で変わるかと思います。今回、おにぎりとの相性のよさNo.1にも「うまだし(缶)」を挙げましたが、これは汎用性も含めての相性のよさです。いずれにせよ、本稿を参考に試してみてください。

・うまみの豊かさNo.1:「本枯鰹節 飲むおだし かつお 6g×5袋」
・低カロリーNo.1:「GO:GOOD ゴクっ!と旨い和だし」
・おにぎりとの相性のよさNo.1:「うまだし(缶)」
・満足度No.1:「だし割りのお酒」

味噌汁や洋風スープより圧倒的にヘルシーなのも魅力。この冬、いかがでしょう!?

味噌汁や洋風スープより圧倒的にヘルシーなのも魅力。この冬、いかがでしょう!?

缶製品は自販機商品なので外出時のブレイクに、いっぽうで出汁パックや出汁酒は自宅用がメインになるかと思います。自販機に関しては、見つけたらぜひチェックを。また、おにぎりに合わせるほか、出汁茶漬けや雑炊などに使うのもいいと思います。ヘルシー志向が高まる中、今後ジワジワ人気が出るかもしれない「飲む出汁」、正月太り対策にもご活用を!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とWebメディアを中心に編集と撮影をともなう取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る