酒のつまみとしてサイコーな燻製料理
ここ数年、外に飲みに行くのがはばかられる世の中でしたね。そこで、家飲みのクオリティを上げようと、燻製料理を自作するために燻製鍋まで買ったんですが……。
あんまり使ってないですね
確かに、自分で燻製した料理の味はサイコーですが、いろいろと面倒くさいことも多くて……。
燻製用のチップを用意して
食材を乾燥させて
燻製して……
後片付けも面倒です
こういう面倒なことは一切ナシに、調理器具も、チップも、火も、煙も不要で燻製料理が作れる調味料を見つけました。
永谷園の「業務用燻製の素」600g。名前がそのままズバリですね
なんと、食材をこの液に漬けるだけで、簡単に燻製(っぽい)料理が完成するようです。
原材料は以下のとおり。
砂糖(国内製造)、醤油、食塩/くん液、調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、(一部に小麦・大豆を含む)
要は、燻製の香りが付いた漬け汁ということなんでしょうね。
フタを開けただけで、ものすごい燻製臭が!
これは期待できるかも!?
「燻製の素」に漬けるため、こんな食材を用意しました
ちくわ、ミックスナッツ、味付け卵、ゆで卵、チーズ、サーモン。
まあ、燻製の材料としては定番ですね。
卵は通常、味付け卵にしてから燻製しますが、「燻製の素」自体にも砂糖や醤油の味が付いているので、味が濃くなり過ぎるかも?と思い、普通のゆで卵も用意しました。
作り方は簡単!
「燻製の素」を水で1:1に割って
食材を入れたビニール袋に投入!
生ものは別の袋にしたほうがいいということなんで、いくつかに小分けしました
あとは10分程度漬けるだけ!
完成!
「燻製の素」から取り出した食材を軽く拭き取っただけですが、予想以上に燻製っぽい見た目&香り!
同じ食材で本物の燻製料理も作ってみたので、食べ比べていきます。
燻製したものと比べるとこんな感じ
見た目にはそんなに違いがありませんね。
まずは味付け卵&ゆで卵をチェック
「燻製の素」のほうは、予想どおり砂糖や醤油の味が付くため、味付けナシのゆで卵でちょうどいいくらいの味になりました。「燻製の素」に漬けた味付け卵は、若干味が濃い! けど、これはこれでおいしい。
次に本当に燻製したほう。味付け卵は、さすがのおいしさです。ただ、味付けナシのゆで卵だと、やはり物足りないですね。
ガツンと来るスモーキーさでは、本当に燻製した味付け卵に軍配が上がるものの、「燻製の素」ゆで卵も、作る手間を考えたら十分アリです!
続いては、ちくわ
意外とダメだったのがちくわ。
練り物と燻製の相性はよく、本当に燻製したちくわはバッチリおいしいのに、「燻製の素」に漬けたほうは味が強過ぎました……。
食材自体に味が付いているものは、漬け時間を短めにしたほうがいいかもしれません。
チーズ
「燻製の素」のチーズはスゴい!
元々、燻製チーズ自体が間違いのない味ですが、「燻製の素」に漬けると、燻香に加え、味もバッチリ染み込んで、また別のおいしい食品に!
これは、普通の燻製よりも好みかも!?
サーモン
燻製鍋で作れる「熱燻」では、サーモンなどの生ものは熱が通ってしまうため、どうしてもスモークサーモンとは別物ができあがってしまいます。
いっぽう、「燻製の素」に漬けたサーモンは当然、熱が加わらないので、予想以上にスモークサーモンっぽく仕上がりました!
サーモンを熱燻するくらいなら、「燻製の素」のほうが断然イイ!
ミックスナッツ
ナッツの香ばしさに燻製の香りが加わった燻製ミックスナッツは、やはりおつまみにバッチリ! しかし「燻製の素」に漬けたほうは……。
予想はしていましたが、液体に漬けたせいで香ばしさも食感もひどいことに……。これはダメだな。
本当に燻製した食材と比べてしまうと、どうしても“燻製風”という感じはぬぐえません。それでも、チーズとサーモンあたりは「燻製したものよりいいかも!?」と思えるくらいのおいしさでした。火を通したくないものを燻製風の味にするには最適だと思います。
チーズとサーモンはこれからも普通に作ると思う!
手軽に燻製気分を楽しめるのはもちろん、漬け汁の味で、食材もレベルアップしてしまう(しないものもあるけど)「燻製の素」。
普通に味付け用の漬け汁としても、いろいろと活用できそうです!
藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。