レビュー

日清食品「カップヌードル 餃子」は本当に白飯に合う!? ド定番の冷凍餃子とも食べ比べ

日清食品は日ごろから、ユニークな商品展開で話題を振りまいていますが、同社の新作で特に注目したいのが、2022年11月7日に発売された「カップヌードル 餃子 ビッグ」です。

「カップヌードル 餃子 ビッグ」。サイズはビッグタイプのみで、中華料理らしい赤いカラーリングも食欲をそそります

「カップヌードル 餃子 ビッグ」。サイズはビッグタイプのみで、中華料理らしい赤いカラーリングも食欲をそそります

フレーバーが餃子であるうえ、パッケージのサブタイトルには「旨みジュワッと肉汁餃子」と、肉汁タイプであることを訴求。しかも「これぞ! 白飯と合う肉汁餃子風スープ」というアイコンまで!

裏面には「これぞ! 白飯と食べたいカップヌードル」の文言。なお、スペックは490kcal、炭水化物58.2gです。ちなみに「カップヌードル ビッグ」は、457kcal、炭水化物60.2g

裏面には「これぞ! 白飯と食べたいカップヌードル」の文言。なお、スペックは490kcal、炭水化物58.2gです。ちなみに「カップヌードル ビッグ」は、457kcal、炭水化物60.2g

確かに、餃子と白飯の相性は見事なもの。ただ、そのまま食べたり、白飯と一緒に味わったりしただけでは、この商品の真価は計れません。本稿では、本物の餃子と白飯を用意し、「カップヌードル 餃子 ビッグ」がどれだけ“餃子餃子しているのか”、そして本当に白飯に合うのかをレポートします。

味の基準となる焼き餃子を調理!

ということで、食べ比べる餃子に選んだのは、味の素の「ギョーザ」。1972年のデビューから半世紀を超えたロングセラーであり、冷凍食品売上日本一(2003〜2020年度市販用冷凍食品単品売上金額ベース/味の素調べ)の商品です。

味の素「ギョーザ」。「肉汁じゅわっとジューシー!」の文言もあり、今回のテーマにぴったりです

味の素「ギョーザ」。「肉汁じゅわっとジューシー!」の文言もあり、今回のテーマにぴったりです

調理の時間差をなくすために、まずは餃子を焼きます。そのあとに「カップヌードル 餃子 ビッグ」に熱湯を注ぎ、白飯も用意。完成のタイミングを揃えて、一気にチェックします。

「ギョーザ」はトータル10分ほどで焼き上がります。油と水なしで調理できますが、羽根をきれいに付けて焼くなら、くっつかないフライパンを使いましょう

「ギョーザ」はトータル10分ほどで焼き上がります。油と水なしで調理できますが、羽根をきれいに付けて焼くなら、くっつかないフライパンを使いましょう

「カップヌードル 餃子」はタレとかやくで餃子感を訴求

「カップヌードル 餃子 ビッグ」はまず、お湯を注ぐ前に中身をチェックしました。かやくとして入っていたのは、味付け豚ミンチとキャベツ、ニラ。味付け豚ミンチとは「カップヌードル」でおなじみの「謎肉」のことですが、確かにこれらは餃子でおなじみの具材。熱湯調理でどこまで餃子フレーバーを打ち出してくるかが興味深いところです。

一面を覆うほどの十分な量。ちなみに味の素の「ギョーザ」も豚肉、ニラ、キャベツが具材です

一面を覆うほどの十分な量。ちなみに味の素の「ギョーザ」も豚肉、ニラ、キャベツが具材です

熱湯を注いだら3分で完成。ここはさすが、「カップヌードル」ブランドです。そして「カップヌードル 餃子 ビッグ」の特徴のひとつが、「餃子のタレ」が付いているところ。こちらを投入して完成です。

この「餃子のタレ」は酢醤油にラー油を加えたもので、一般的な餃子のタレと近しい味わいだと感じました

この「餃子のタレ」は酢醤油にラー油を加えたもので、一般的な餃子のタレと近しい味わいだと感じました

こうして三者出揃いました! いよいよ食べ比べ開始です

こうして三者出揃いました! いよいよ食べ比べ開始です

実食! 味が濃厚すぎないのは意外

まずは「カップヌードル 餃子 ビッグ」から。

おお、こういう感じか〜! 香りとしてはニラとニンニクのニュアンスが強めで、スープの味はそこまでこってりしていません。豚骨を使ったようなとろみも弱く、これは意外でした。ただ、ジャンク感は添付「餃子のタレ」が力強くフォローしています。

麺はスタンダードなタイプ。「カップヌードル」や「シーフードヌードル」と同じだと思います

麺はスタンダードなタイプ。「カップヌードル」や「シーフードヌードル」と同じだと思います

特に酢の酸味が味の表情をガラッと変え、エッジをプラス。ラー油のオイリーな辛みもパンチにはなるのですが、酢のキレが油っこさを中和しているのは面白いところです。そして、麺は餃子の皮感を演出するようなことはなく、あくまでもこれはカップヌードル。とはいえ、パンチの効いた香りのニュアンスや酢醤油ラー油(「餃子のタレ」)の効果により、最終的にはしっかりと餃子の存在を感じます。

焼き上がった味の素「ギョーザ」と交互に食べ比べ

焼き上がった味の素「ギョーザ」と交互に食べ比べ

味の素の「ギョーザ」を食べて餃子の平均値を確認すると、こちらは豊かな旨みが印象的。ニンニクが入っていないからかもしれませんが、ジャンクなニュアンスも強くありません。いっぽうで野菜の甘みや焼かれた皮の香ばしさが加わり、奥深さは十分。

ただし、これはタレなしの味。酢醤油+ラー油のタレで食べると、納得感が強まります。「カップヌードル 餃子 ビッグ」が目指す味の方向性も、なんとなく見えてきました。

白飯との相性は言わずもがな!

白飯との相性は言わずもがな!

改めて「カップヌードル 餃子 ビッグ」をじっくり味わってみると、こってりしすぎていないことや、スープにとろみを持たせていないのは、王道の餃子感を演出するためかなと思います。肉汁餃子にもいろいろ種類はありますが、味の素の「ギョーザ」はバランス型で旨みあふれる自然なタイプ。「カップヌードル 餃子 ビッグ」も、ベースは濃厚にせず、後入れのタレで最終的な味の完成図が餃子に寄るように仕上げていると感じました。

ラーメンライスにするのもあり。かやく(味付け豚ミンチ、キャベツ、ニラ)は、ひとつにまとめて食べるとより餃子的な味になりますが、あまり期待しないほうがいいです

ラーメンライスにするのもあり。かやく(味付け豚ミンチ、キャベツ、ニラ)は、ひとつにまとめて食べるとより餃子的な味になりますが、あまり期待しないほうがいいです

ちなみに見栄えがよくないので写真に撮ってはいませんが、残ったスープに白飯を入れるのは大アリ! 餃子と一緒に白飯を食べている感じはほぼありませんが、ごはんと好相性なスープであることは断言できます。

【まとめ】餃子感はまあまあ。白飯との相性には偽りなし

総評としては、「餃子のタレ」を付けているところはややチート(ズル)な気がするものの、このタレによって余韻の餃子感は確かなものになっていると思います。

添付の「餃子のタレ」を入れないと、餃子感が数レベルダウンするのでぜひ入れましょう

添付の「餃子のタレ」を入れないと、餃子感が数レベルダウンするのでぜひ入れましょう

また、白飯との相性は非常に良好で、うたい文句の「これぞ! 白飯と合う肉汁餃子風スープ」にも偽りはありません。特におすすめなのは「ライス in スープ」です。ぜひお試しあれ!

中山秀明

中山秀明

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とWebメディアを中心に編集と撮影をともなう取材執筆を行うほか、TVや大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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