月額600円(税込)で200本以上のゲームを楽しめるアップルの定額制ゲームサービス「Apple Arcade」に、日本のデベロッパーが手がけた新作が加わる。セガの人気アーケードゲームや「シェンムー」などを手がけた鈴木裕氏が率いるYS NETのシューティングゲーム「Air Twister」と、オフィス・クリエイトが手がける「クッキングママ」シリーズの最新作「クッキングママ:ヌーベルキュイジーヌ」の2タイトルだ。6月の配信に向け、2社に話を聞いた。
Air Twisterは、「ハングオン」や「スペースハリアー」「バーチャファイター」シリーズ、など、大ヒットアーケードゲームを生み出したゲームクリエイター鈴木氏が率いるYS NETが開発した3Dシューティングゲーム。3Dシューティングの元祖とも言われる、スペースハリアーのように画面上を自由に飛び回って、タッチ操作により敵を倒していく。
大ヒットアーケードゲームを数多く生み出してきた鈴木氏。Apple Arcade向けゲームはAir Twisterが初となる
プレイヤーは謎の敵の侵略により滅びの危機にある星を救う王女となり、世界を救うというストーリー。12のステージが用意されており、さまざまな世界にはバラエティに富んだボスが10種類もいる。スターを集めて王女をパワーアップさせるなど、やりこみ要素も盛り込まれている。
iPhoneでのプレイをメインに考えられており、スワイプ操作で迫り来る敵を撃破していく。ゲームパッドを接続してアーケードライクに遊ぶことも可能だ。
鈴木氏は、「アーケードゲームの世界をApple Arcadeに持ち込めないかということで、ディスカッションを重ね、このAir Twisterが誕生しました。ゲーム初心者でもカジュアルに楽しめるものができたと思います」と語った。12ステージをすべてクリアするのには40分ほどかかるとのこと。ワンコインで熱中できる、あのアーケードゲームの楽しさを味わってみてはどうだろうか。
配信は6月24日予定。
音楽はオランダのミュージシャンValensia氏が担当。ロックとオペラとクラシックが融合した壮大な楽曲にも注目だ
スワイプ操作で敵の隊列を一気に倒す爽快感を味わえそうだ
オフィス・クリエイトの「クッキングママ:ヌーベルキュイジーヌ」は、2006年に「ニンテンドーDS」向けに発売され、シリーズ累計1200万本を販売した料理シミュレーションゲーム「クッキングママ」シリーズの最新作。
同シリーズは、切ったり、焼いたり、煮たりといった料理体験を簡単操作で楽しめるのが魅力。アプリでも配信済みで、全世界で3500万以上ダウンロードされている。
最新作は、これまでとはアプローチが逆になっているのが特徴だ。オフィス・クリエイトの戸隠規泰CEOは、「これまでは最初に作りたい料理を選んでから作っていたが、最新作は料理ではなく食材を選びます。選んだ食材から何ができるかを楽しんでもらいたい」と説明。
オフィス・クリエイトの戸隠規泰CEO(左)、プロデューサーの松井智晃氏
料理ではなく食材を選ぶところからゲームがスタートする。より日常的な料理に近づいたアプローチと言える
プロデューサーの松井智晃氏は、「焦げるなどミスはありますが、失敗も料理の醍醐味。クッキングママがフォローしてくれるので、いろいろな料理に挑戦してレシピブックを充実させていってほしい。過去最高の料理のクオリティにも注目してほしいです。開発陣もお腹を減らしながら作りました」と話した。
戸隠CEOは、「遊び手が安心・安全で思う存分遊べる。いっぽう、作り手は課金や販売のことを考えず、面白いゲームを作ることに集中できる。Apple Arcadeは両方にすごくいい架け橋になると考え、参入することにした」とApple Arcadeへの参入理由について語った。
食材を切ったり、焼いたり、煮たりしながら料理を作っていく
完成した料理のグラフィックがリアルでおいしそう
Apple Arcadeは、月額600円(税込)で200本以上のゲームが遊び放題の定額ゲームサービス。広告やApp内課金がないのが特徴で、安全・安心に楽しめるのが魅力だ。作品数も着実に増えており、今年6月には今回紹介した2タイトルのほかに、「Frogger and the Rumbling Ruins」と「Jigsaw Puzzle by MobilityWare+」の合計4タイトルが加わる。
Apple Arcadeに加入している人はぜひ新作をプレイしてみてはいかがだろうか。もちろん、Apple Arcade未加入の人もぜひのぞいてみてほしい。
ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!