選び方・特集

《2022年》おすすめの電子ピアノ15選! 初心者向けから本格派モデルまで

普通のピアノよりコンパクトで設置しやすく、夜間でもヘッドホンで練習できる「電子ピアノ」。初めてピアノを習うときのレッスン用はもちろん、ピアノ歴のある方が手軽に演奏を楽しみたいときにも最適です。今回は、そんな電子ピアノの選び方をご紹介していきましょう。

電子ピアノってどんな仕組み? メリットとは?

はじめに、「電子ピアノ」の特徴は何でしょうか? 簡単に言うと、音の出る部分がデジタル回路で作られていることです。

普通のピアノ(アコースティックピアノ)は、鍵盤を押すとピアノの中でハンマーが弦を叩き、そこでピアノ本体が共鳴するというアナログな仕組みで音を響かせます。

電子ピアノは、このハンマーや弦などの代わりにデジタル回路が入っていて、ピアノの音色を再現する電子音が組み込まれています。鍵盤を押すとそのデジタル回路が作動し、電子ピアノ本体に内蔵するスピーカーから電子音が鳴らされる仕組みです。

電子ピアノの鍵盤にはたくさんのセンサーが搭載されています。演奏者が鍵盤を押すと、そのタッチをセンサーが高精度に読み取ります

本体に内蔵するスピーカーで臨場感のあるピアノ音を鳴らします

本体に内蔵するスピーカーで臨場感のあるピアノ音を鳴らします

▼ヘッドホンが使える! 時間帯を気にせず早朝や夜もレッスン可能

中身がデジタルだからこそ、アコースティックピアノではできないことが電子ピアノではできます。まず大きいのは、ヘッドホンが使えること。ほとんどの電子ピアノは、ヘッドホンを挿し込んで、自分の演奏音を外部に漏らさずヘッドホンで聴くことができます。このおかげで、早朝や夜など時間帯を気にせず、また集合住宅に住んでいても周囲に気兼ねせず、ピアノを弾けるようになりました。

自分の演奏をヘッドホンで鳴らせるのも電子ピアノならではのポイント。ほとんどの電子ピアノには、ヘッドホンをかけておくためのフックが付いています

▼本体サイズがコンパクト! リビングにも置きやすい

また、音を鳴らす機構がほとんどいらないので、本体の高さと奥行きがコンパクトにでき、部屋に設置しやすいのもメリット。グランドピアノはもとより、一般的なアップライト型ピアノでも高さ100cm以上、奥行き50〜60cmほど幅をとるのに対して、電子ピアノは高さ70〜80cm、奥行き30〜40cm程度に収まります。

リビングやベッドルームに無理なく置けちゃうスリムサイズのモデルも!

リビングやベッドルームに無理なく置けちゃうスリムサイズがうれしい!

▼多彩な音色を切り替えて弾ける! 最新モデルはBluetooth機能も

電子ピアノは自由に音量を調整できることはもちろん、内蔵するさまざまな音色を切り替えて、多彩なサウンドで演奏を楽しめます。また、USBメモリーを直挿して演奏を録音することも可能。それに、多くのモデルには練習用のMIDI音源が収録されていて、自分で弾かずに音楽再生だけを楽しむこともできます。

本体に搭載されるスイッチやディスプレイを操作して、音色を変えて多彩な演奏を楽しめます

本体に搭載されるスイッチやディスプレイを操作して、音色を変えて多彩な演奏を楽しめます

さらに最新モデルの中には、Bluetooth機能を備え、スマートフォンやタブレットと連携させられる製品も。Bluetooth接続したスマホ内の音楽を、電子ピアノの内蔵スピーカーで鳴らしながら、あわせて演奏を楽しむといったこともできます。

電子ピアノを選ぶときのポイント

続いて、電子ピアノを選ぶときのポイントをご紹介しましょう。大きな要素は「鍵盤のタッチ感」「音色」「付属品」です。

▼鍵盤のタッチ感

物理的にハンマーで弦を叩くアコースティックピアノの鍵盤に比べて、電子回路につながっているだけの電子ピアノの鍵盤は軽いタッチで音が出ます。レッスン用で使う場合、電子ピアノの軽いタッチ感に慣れてしまうと、本物のアコースティックピアノがうまく弾けなくなってしまうことが問題。そこで、メーカー各社が1番力を入れているのが、「電子ピアノでアコースティックピアノのタッチ感を再現すること」なのです。

鍵盤をプラスチックではなく、アコースティックピアノと同じ木材で生成したり、白鍵表面の塗装で指触りのよさを演出したり、鍵盤を押したときに指先に感じられる手ごたえ(エスケープメント)を再現するなど、各社さまざまなこだわりを投入しています。

各社もっとも力を入れているのは、鍵盤のタッチ感。できるだけアコースティックピアノの弾き心地に近づけられるように開発しています

また、ペダルの踏み心地も同じく重要。こちらも、各メーカーでさまざまな工夫が行われています

また、ペダルの踏み心地も同じく重要。こちらも、各メーカーでさまざまな工夫が行われています

▼音色

次に「音色(ねいろ、おんしょく)」もポイントです。あくまでも電子ピアノの音は“作られた電子音”ですから、音としてはアコースティックピアノがオリジナル。そこで、メーカー各社とも、できるだけアコースティックピアノに近づけた音を出せるよう研究を重ねています。

▼付属品

そのほかの注意点としては、「付属品」。低価格帯の入門モデルでは椅子やヘッドホンが付属せず、別途購入しなくてはならない場合があります。付属品もしっかりチェックしてから選ぶのがよいでしょう。

▼電子ピアノ以外も含めたピアノの選び方は?
ピアノ関連製品には、「グランドピアノ」「アップライトピアノ」「電子ピアノ」「キーボード」などの種類があります。それぞれの違いと選び方については、ぜひ一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)のサイトをご参照ください。


→電子?アップライト?それともグランド?あなたにぴったりのピアノ探し

ちなみに「誰がどういう目的で弾くのか」によって、最適な電子ピアノは変わります。そこで今回は、ヤマハ、カワイ、カシオ、ローランド、コルグの代表的な5メーカーから、6つのシーン別に製品をピックアップしてみました。

(※半導体の世界的な調達難により、製品によっては一時的に在庫がなくなっている場合がございます)

1.今からピアノを始める入門者向け! 5〜6万円で買える高コスパモデル

「今からピアノを始めたい!」と思っている人が電子ピアノを選ぶなら、まずは“買いやすいこと”が最重要。コストを抑えながらも、同時にピアノの楽しさを実感できる入門モデルがおすすめです。最近は入門向けでも、アコースティックピアノの弾き心地の再現を突き詰めた製品が多く登場しています。まずは購入しやすい低価格帯のモデルでピアノに触れるところからスタートし、徐々にステップアップしてみるのもいいのではないでしょうか。

1-1.カシオ「Privia PX-770」

カシオ計算機といえば、社名にも付いている「計算機」や、「G-SHOCK」に代表される腕時計の開発で有名なメーカー。しかし、電子ピアノの分野でも30年以上にわたる経験があります。なかでも10万円を切る価格帯の「Privia(プリヴィア)」は、入門者が手軽に買える電子ピアノとして定着しているシリーズ。

ハンマーの自重によるアクション機構を備えていたり、鍵盤を弾く強さによる音の強弱の表現に対応していたり、入門モデルでもしっかりとグランドピアノの弾き心地の再現にこだわった作りになっているのが特徴です。価格.comの電子ピアノカテゴリーでも売れ筋の1台です。

●基本スペック
・鍵盤:3センサースケーリングハンマーアクション鍵盤II(象牙調・黒檀調鍵盤)/88鍵
・最大同時発音数:128
・音色数:19
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm径)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

1-2.コルグ「LP-180」

プロ向けの電子音楽機器を手がけるブランドとして名高いコルグ。シンセサイザーやエフェクターのヒット製品を生み出してきた同社の功績は誰もが知るところ。そんな高い技術力を誇るコルグの電子ピアノは、5万円前後で手軽に購入できるモデルが揃っているのが魅力的です。

この「LP-180」は、低音部で重く、高音部に行くほど軽くなるグランドピアノのタッチを再現する「ナチュラル・ウェイテッド・ハンマー・アクション鍵盤」を採用したモデル。自分のタッチの強さに合わせて3段階の音の出方を設定できる「鍵盤タッチ・コントロール機能」も搭載しています。3本ペダルを装備し、同社がシンセサイザーの開発で培ってきたピアノサウンドを搭載するなど、ピアノのベーシックな部分をしっかり押さえたコルグのスタンダード機種に位置づけられる製品です。

●基本スペック
・鍵盤:ナチュラル・ウェイテッド・ハンマー・アクション(NH)鍵盤鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:120
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(16cm+8cm)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

2.子どもの自宅練習に! 10万円前後のレッスン向けモデル

ピアノを習うお子さんの自宅レッスン用に購入する場合は、本格派モデルに通じる音質や機能性を持ちつつも、家で手軽に使えるくらいのグレードが好ましいもの。そんなニーズに応えるラインアップとして、日本のピアノメーカーからは、10万円前後の価格帯で機能性のバランスが取れたモデルが多く登場しています。

2-1.ヤマハ「ARIUS YDP-165」

楽器、なかでもピアノに関しては、日本国内で強大なブランド力を持つヤマハ。「ピアノといえばヤマハ」「電子ピアノといえばヤマハのクラビノーバ」というくらい、その存在は浸透しています。

そんなヤマハが、クラビノーバより低価格の入門電子ピアノとして開発したのが「ARIUS(アリウス)」シリーズ。YDP-165は、ヤマハ最高峰のグランドピアノ「CFX」の響きを再現した「ヤマハ CFXサンプリング」を搭載します。独自の「GH3鍵盤」によって、低音域では重く、高音域では軽く感じるピアノ本来のタッチを忠実に再現できるよう工夫されています。それだけでなく、オーディオ機器開発のノウハウを投入したスピーカーやヘッドホンを搭載するのも特徴。楽器とオーディオ機器、両方を手がけるヤマハならではの強みです。

【関連記事】
入門機でもさすがのクオリティ! ヤマハ電子ピアノ「アリウス」最新世代モデルを触ってきた

●基本スペック
・鍵盤:グレードハンマー3(GH3)鍵盤(象牙調仕上げ)/88鍵
・最大同時発音数:192
・音色数:10
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm径)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

2-2.カワイ「DIGITAL PIANO CN29」

ヤマハ出身の創業者によって設立され、今ではそのヤマハと並ぶ国内2大ピアノブランドになったカワイ。電子ピアノの分野にも力を入れており、初めてピアノに触れる人が手軽に購入しやすい、入門者向け製品を多数展開しています。

特にカワイの電子ピアノは、入門モデルであっても木製鍵盤に近いタッチを実現する「鍵盤ウェイト」を備えた「RHIII鍵盤」を採用するのがポイント。さらに、オーディオ機器メーカー・オンキヨーの高音質技術を搭載し、豊かなサウンド再現にもこだわりました。ただリーズナブルなだけではなく、電子ピアノ選びで大事な木製鍵盤のタッチ感や音質を高める製品作りをしていて、お子さんのレッスンにもぴったりです。

【関連記事】
音質アップ! 人気のカワイ電子ピアノ入門機が2年ぶりにモデルチェンジ

●基本スペック
・鍵盤:レスポンシブハンマーアクションIII(RHIII)鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:192
・音色数:19
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm径)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

2-3.ローランド「Roland Piano Digital RP701」

コルグと同じく、プロ向けの電子音楽機器の開発で有名なローランド。実は、電子式のピアノを世界で初めて作ったのが、このローランドでした。先駆者だけあって、機能性の部分において同社のモデルは先進的。アップルの「iPad」に電子楽譜を無料ダウンロードできるサービスも人気ですし、電子ピアノとiPadをBluetooth連携させて譜めくりできる製品もあります。

また、ボリューム調整や音色の切り替え用のスイッチ類が、「ピアノ」「ボリューム」などカタカナとひらがなで表記されているのもローランド製品の特徴。おかげでお子さんでもわかりやすく操作できます。この「RP701」は、サウンドやデザイン性を追求したエントリーモデルで、高精細センサーを搭載する「PHA-4 スタンダード鍵盤」を採用し、タッチ感の再現にもしっかりこだわっています。

●基本スペック
・鍵盤:PHA-4 スタンダード鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:256
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

3.音質と使いやすさを両立! 生ピアノメーカーのスタンダードモデル

音質や弾き心地などのクオリティにこだわってピアノ演奏を行うなら、いわゆる「生ピアノメーカー」が手がける電子ピアノを選びたいもの。となれば、国内2大ピアノメーカー、ヤマハとカワイが主力に据えるスタンダードモデルは外せません。組み込まれている電子音は、それぞれのメーカーのアコースティックピアノの再現をめざした音色です。「ヤマハの音」「カワイの音」など、楽器専業メーカーならではの音質を電子ピアノで演奏できることが大きな魅力です。

3-1.ヤマハ「Clavinova CLP-735」

ヤマハが手がける電子ピアノの代表的シリーズにして代名詞である「Clavinova(クラビノーバ)」。同社のコンサートグランドピアノの音色と弾き心地を徹底追求し、エスケープメント(アコースティックピアノの鍵盤を押したときの手ごたえ)の再現にもこだわったヤマハの主力シリーズです。

なかでも、最エントリー機の「CLP-735」は、上位機種と共通の技術を搭載しながら価格を抑えた高コスパモデル。グランドピアノ内部の動きで生まれる多彩な音色変化を電子ピアノで再現する技術「グランド・エクスプレッション・モデリング」を搭載し、高い表現力を備えています。さらに、本体カラーに「ブラックウッド」「ホワイトアッシュ」「ニューダークローズウッド」「ダークウォルナット」「黒色艶出し(鏡面仕上げ)」の5色が用意されているのも魅力。本格的なレッスンにも対応し、経験者でも楽しめるグレードながら、部屋のインテリアにあわせて最適なカラーを選べる楽しみもあります。

【関連記事】
ヤマハ電子ピアノの超正統進化! レッスン用「クラビノーバ」が3年ぶりにモデルチェンジ

●基本スペック
・鍵盤:グランドタッチ-エス鍵盤(象牙調仕上げ)/エスケープメント付き/88鍵
・最大同時発音数:256
・音色数: 38
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(16cm径)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

3-2.カワイ「Concert Artist CA49」

カワイの電子ピアノ「Concert Artist(=CA)」シリーズは、アーティストが弾くグランドピアノの再現を徹底追求したハイグレード機。内部には、カワイのフルコンサートピアノ最上位機「SK-EX」のモデリング音源を搭載しています。88鍵の弱打から強打まで複数の段階に分けて録音し、その音をプログレッシブ・ハーモニック・イメージング技術で処理した「PHI 88鍵ステレオサンプリング音源」を内蔵しており、豊かな音色の変化を楽しめるのが魅力です。

そんなCAシリーズの普及価格帯としてラインアップされる「CA49」は、エントリー機種ながら上位機種と共通の「グランド・フィール・スタンダード・アクション」鍵盤を搭載し、弾き心地を高めているモデル。グランドピアノと同じシーソー式の木製鍵盤で、支点を長く設計することでタッチ感を向上させているのが大きな特徴です。本体カラーも「プレミアムローズウッド調」「プレミアムホワイトメープル調」「プレミアムライトオーク調」の3色から選べます。

●基本スペック
・鍵盤:グランド・フィール・スタンダード・アクション鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:192
・スピーカー:2ウェイ4スピーカー(13cm径+5cm径)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

4.コンパクトで設置しやすい卓上モデル

いくら生ピアノよりコンパクトとはいえ、電子ピアノを設置しようとすると、ちょっとした棚ひとつ分くらいのスペースは必要となります。電子ピアノが欲しくても、どうしても場所を作るのが難しいという人もいるでしょう。そんなときは、脚部が別売になっている卓上電子ピアノを選んでみてはいかがでしょうか? 88鍵のフルサイズで、タッチ感やサウンドにこだわった卓上タイプの製品も多くあります。アップライト型に比べて内蔵スピーカーユニットが小型になるというデメリットはありますが、使わないときは立てかけておくこともできますし、ひとり暮らしの人でも導入しやすいはず。

4-1.ヤマハ「P-125」

コンパクトで持ち運びできる卓上ピアノとして開発されたヤマハ「Pシリーズ」の人気モデル。この「P-125」は、本体サイズ1326(幅)×166(高さ)×295(奥行)mmで、重量11.8kgを実現しています。ただコンパクトなだけではなく、アコースティックピアノのタッチに近づけた「グレードハンマースタンダード(GHS)鍵盤」を搭載しタッチ感を向上させているほか、同社のコンサートグランドピアノからサンプリングした「リアル・グランド・エクスプレッション(RGE)スタンダードIII音源」と、ツイーターを改良した2ウェイスピーカーも搭載。さらに、テーブルに置いて使う場合に音を最適化する「テーブルEQ」機能も備えており、卓上タイプとしてヤマハならではの演奏感やサウンド再現を徹底追求した1台です。

●基本スペック
・鍵盤:グレードハンマースタンダード(GHS)鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:192
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm+4cm)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

4-2.カシオ「Privia PX-S1100」

2003年に登場したカシオの卓上ピアノ「Privia」初号機は、元々「庶民の憧れ」的な存在だったピアノを、机の上に置けるコンパクトなサイズ&一般層にも手の届きやすい価格設定にすることで一躍ヒット。その最新世代として誕生したのが、この「PX-S1100」です。

こちら、本体寸法が1322(幅)×102(高さ)×232(奥行)mmで、重量が11.2kg。なんと、奥行きが約23cmしかありません。ハンマーアクション付きの88鍵盤を備え、スピーカーを内蔵する電子ピアノとしては世界最小クラス(2021年7月7日時点。カシオ調べ)。それでいて、打鍵の強弱に応じた音量・音色の変化も自然に表現する「マルチ・ディメンショナル・モーフィングAiR音源」を搭載するなど、電子ピアノとしての表現力が高いのも魅力です。付属のワイヤレスMIDI&AUDIOアダプターを装着すれば、本機をBluetoothスピーカーのように使うこともできますし、Bluetooth Low Energy MIDI機能を用いてワイヤレスで対応機器と接続し、セルフラーニングや楽曲制作などにも活用できます。

●基本スペック
・鍵盤:スマートスケーリングハンマーアクション鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:192
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(16cm×8cm楕円形×2)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

4-3.カワイ「DIGITAL PIANO ES920」

グランドピアノの弾き心地を再現するためにカワイが開発した鍵盤「レスポンシブ・ハンマー・アクションIII」を搭載するポータブルピアノです。本体サイズは1340(幅)×145(高さ)×375(奥行)mmで、重量は17 kg。鍵盤ウェイト搭載し、鍵盤素材には象牙鍵盤の触感を再現したアイボリータッチを採用しており、ポータブルモデルでありながら“本格派のタッチ感”に近付けているのがポイントです。内部には、同社のフルコンサートグランドピアノ「SK-EX」や「EX」、さらにミドルサイズのグランドピアノ「SK-5」の音色も搭載。また、カワイ製電子ピアノの中で唯一、ドラムやギターなどさまざまな音源の自動演奏が楽しめる「リズムセクション機能」を備えるモデルでもあります。内蔵する100パターンのコード進行やリズムから好みの演奏を選び、手軽にセッションも楽しめます。そのほか、aptX対応のBluetooth接続機能も搭載。

●基本スペック
・鍵盤:レスポンシブ・ハンマー・アクションIII/88鍵
・最大同時発音数:256
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(8×12cm)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

4-4.コルグ「DIGITAL PIANO B2N」

コルグが手がける電子ピアノの入門機としては、ひと足先に開発されたベーシック機「B2」がありますが、このB2の機能性を継承しながら、より軽いタッチの鍵盤を搭載しブラッシュアップしたのが「B2N」です。新しい「ナチュラル・タッチ鍵盤」を搭載することにより、低音部は重く、高音部ほど軽くなるアコースティックピアノのタッチをさらに追及しました。本体サイズは1312(幅)×117(高さ)×336(奥行)mmで、すごいのは重量9.3kgという軽量化を実現したこと。本体裏面に搭載するUSBポートにスマートフォンやタブレットなどを接続することもでき、ピアノ・キーボード音源アプリ「KORG Module」、DAW音楽制作アプリ「KORG Gadget 2 Le」といったソフトウェアをバンドルするなど、機能面・性能面でも優秀。

●基本スペック
・鍵盤:NT(ナチュラル・タッチ)鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:120
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(だ円形10cm×5cm)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

4-5.ローランド「Roland Piano Digital FP-30X」

グランドピアノの豊かな表現力を再現するローランド独自の「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を搭載するポータブルピアノとして開発された1台。本体サイズ1300(幅)×151(高さ)×284(奥行)mm、重量は14.8 kgで、自宅練習用のほか、小さなステージやスタジオまで、あらゆる場所に持ち運んで使える電子ピアノとしてラインアップされています。標準端子のアウトプットを装備しており、外部スピーカーへの出力にも対応。鍵盤は象牙調の手触りで、しっかりエスケープメント機構も装備しています。もちろん、同社の電子ピアノらしくBluetoothオーディオ/MIDI機能にも対応しており、練習機能も充実しています。

●基本スペック
・鍵盤:PHA-4 スタンダード鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:256
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(8×12cm)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

5.“知っている大人”が趣味で楽しめる!スタイリッシュな高音質モデル

電子ピアノの購入を考えている人の中には、「昔、習っていたピアノをもう一度趣味で軽く弾きたい」という社会人層も多いと思います。そんなときは、普段過ごしている部屋に置きやすいスタイリッシュなモデルを選ぶとよいでしょう。そして、重要なのが本体カラー。最近はホワイトカラーやウッド調仕上げの電子ピアノが増えていて、白い壁や木製家具とも合わせやすく、部屋が明るく広く見えるのでおすすめです。趣味で遊ぶための電子ピアノなら、インテリア感覚で設置してみてはいかがでしょうか。

5-1.ヤマハ「ARIUS YDP-S54」

ヤマハ電子ピアノの入門モデル「ARIUS」シリーズの中でも、「モダン&スタイリッシュ」をコンセプトに設計されたシリーズがこちら。インテリア空間を損なわないフラットで直線的なフォルムが魅力です。しかも本体奥行き約309mmというコンパクトさで、マンションや寝室などにも設置しやすいサイズになっています。

さらにただスタイリッシュなだけではなく、ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」の音を内蔵し、グランドピアノのタッチを再現する「GH3鍵盤」を搭載。モダンでスタイリッシュなデザインながら、グランドピアノに通じる弾き心地を体験できるモデルです。

●基本スペック
・鍵盤:グレードハンマー3(GH3)鍵盤(象牙調・黒檀調仕上げ)/88鍵
・最大同時発音数:192
・音色数:10
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm径)
・椅子:なし
・ヘッドホン:なし

5-2.ローランド「Roland Piano Digital F701」

インテリアになじむスタイリッシュな電子ピアノとしてローランドが手がけたのが、この「F701」。奥行35pのスリムなサイズで、直線と曲線を織り交ぜたデザインが特徴です。カラーも、「ライトオーク調仕上げ」「黒木目調仕上げ」「ホワイト」と家具調の3色をラインアップしています。

インテリア性にこだわりながら、繊細なタッチや強い打鍵にもしっかり応える「PHA-4 スタンダード鍵盤」を採用し、演奏性も追及。内部にはグランドピアノの豊かな表現力を再現する「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を搭載し、スピーカーからの出音を調整することで、ふくよかで厚みのあるピアノサウンドにチューニングされています。もちろん同社の電子ピアノらしく、Bluetoothオーディオ/MIDI機能にも対応。これぞ、大人が趣味で楽しむための電子ピアノという作りです。

●基本スペック
・鍵盤:PHA-4 スタンダード鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:256
・スピーカー:1ウェイ2スピーカー(12cm)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属

6.ワンランク上の演奏をめざす! 最新の高クオリティモデル

レッスン用だろうと趣味で楽しむためだろうと、まずコストは考えずに「ピアノの音質」だけを最重要視したいという方は、グランドピアノの演奏再現を突き詰めたエッジの効いたモデルを狙ってみては?「電子ピアノでここまでできる」と実感できるモデルを、1度体験してみてはいかがでしょうか。

6-1.カシオ「CELVIANO Grand Hybrid GP-510」

手軽なポータブルキーボードやリーズナブルな入門モデルのイメージが強いカシオですが、実は近年、ドイツの名門ピアノブランド“ベヒシュタイン”との共同開発による高クオリティな電子ピアノを展開し、世界中で高評価を受けています。それが、こちらの「CELVIANO(セルヴィアーノ) Grand Hybrid」シリーズ。「電子ピアノでベヒシュタインの弾き心地と音を再現すること」を目指して開発されました。

白鍵/黒鍵には、グランドピアノの鍵盤に採用される良質なスプルース材を使った88鍵の「ナチュラルグランドハンマーアクション鍵盤」を搭載。ベヒシュタイン製グランドピアノの構造を踏襲して開発された、独自のアクション機構によってグランドピアノの弾き心地を追求しました。“楽器メーカーではない”という立ち位置を逆手に取った(?)、カシオのチャレンジングな電子ピアノ開発に注目です。

【関連記事】
生ピ感スゴい!カシオのハイクオリティ電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」が次世代に進化

●基本スペック
・鍵盤:ナチュラルグランドハンマーアクション鍵盤/88鍵
・最大同時発音数:256
・音色数:35(ダイレクト音色セレクトボタン:BERLIN GLAND、HAMBURG GRAND、VIENNA GRAND)
・スピーカー:3ウェイ・6スピーカー(16cm径+10cm径+5cm径)
・椅子:付属
・ヘッドホン:付属


>>価格.comユーザーのおすすめは? 電子ピアノ人気売れ筋ランキング
>>価格.comでそのほかの電子ピアノをチェックする
>>価格.comで電子ピアノ選びに必要な基礎知識や用語解説をチェックする

>>価格.comでスピーカー数4〜6未満の電子ピアノをチェックする
>>価格.comで音色数300〜600未満の電子ピアノをチェックする
>>価格.comでヘッドホンが付属する電子ピアノをチェックする
>>価格.comで椅子が付属する電子ピアノをチェックする

価格.comマガジン編集部

価格.comマガジン編集部

パソコン・家電からカップ麺に至るまで、何でも自分で試してみないと気が済まないオタク(こだわり)集団。常にユーザー目線で製品を厳しくチェックします!

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る