価格.com総合人気ランキングで2位のシャープペンシルの魅力を徹底解剖!

「オレンズネロ」は本当に“ノック1回”で“芯が折れず”に、約1万字の「走れメロス」が書けるのか試してみた!

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2017年4月3日現在、価格.comの総合人気ランキングでは、1位のバンダイ「仮面ライダー エグゼイド DXマキシマムマイティXガシャット」と、3位の任天堂「Nintendo Switch」という超話題の製品の間の2位に、シャープペンシル(シャーペン)がランクインしている。その名も、「オレンズネロ」。シャーペンとしては決して安くない3,240円(税込)の、それも主流とは言えない芯径0.3mmの筆記具が、数多ある製品群の中でどうして2位になれたのか。ここでは、その謎を徹底解明する。……と、カッコつけて始めてみたものの、その謎はスペックを見るだけですぐに解けてしまった!

価格.com 総合人気ランキングでは、0.3mmモデル(写真右)が第2位、0.2mmモデル(左)が第16位にランクインしている(2017年4月3日現在)

半世紀にわたって追求されてきたシャーペンの最新技術の粋を結集!

ぺんてるは、1960年に世界初のノック式シャープペンシルを生み出した文房具メーカー。そんな同社が2017年2月16日に発売した「オレンズネロ」は、2つの革新的な機能を備えているシャーペンだ。1つ目は、近年主流となっている“芯が折れない”構造「オレンズシステム」を搭載していること。これにより、筆記時に芯の減り具合に合わせて、ペン先のパイプが徐々に縮まっていく。つまり、紙面に触れている芯の先端以外はパイプが常に周囲を支えているので、筆圧が強い人が使っても芯が折れにくいのだ。

「オレンズシステム」の図説。芯の先端以外はパイプが常に支えているので、芯径が0.2や0.3mmの極細芯でも折れない。ちなみに、芯が折れないシャーペンは、ゼブラ「デルガード」や三菱鉛筆「クルトガ パイプスライドモデル」など、ほかの大手ブランドからも発売されて人気を博している。その中で、そもそも最初(2014年2月)に折れない機構を搭載した「オレンズ」ブランドは、同ジャンルでの牽引モデルとなっている

2つ目は、「自動芯出し機構」を搭載するということ。この「自動芯出し機構」はその名の通り、筆記時にペン先のパイプが紙面から離れるたびに、スライド収納されたパイプが内蔵するバネにより元の長さに戻り、それにともなって芯も引き出されるという構造。つまり、字を1画書くごとに芯が減った分だけ自動で出るので、芯が1本なくなるまでノックなしに書き続けられるというわけだ。

「自動芯出し機構」の解説図。これを採用した芯径0.2mmのシャーペンは世界初とのこと

「自動芯出し機構」の解説図。これを採用した芯径0.2mmのシャーペンは世界初とのこと

“芯が折れないシステム”あるいは「自動芯出し機構」を搭載したシャーペンは、いままでに各メーカーからたくさん発売されている。その中で、もともと芯が折れない「オレンズ」に「自動芯出し機構」を搭載させた「オレンズネロ」は、画期的なフラッグシップモデルとなるのだ。とはいえ、本当にノック1回で芯がなくなるまで折れずに書き続けることができるのか? 次は実際に使ってみて、その性能をチェックする。

約1万字で書かれた名作「走れメロス」を実際に書いてみた!

ぺんてるが行った「オレンズネロ」の発売直前イベントの会場には、同製品で原稿用紙(400字詰め)26枚に書かれた、太宰治の短編小説「走れメロス」が展示してあった。それも、これはワンノックで書き切れたものだという。「それ、本当なの? 実際には芯は折れたし、芯出しもうまくいかずノックも数回したんじゃないの?」とうがった見方しかできない筆者(信じる心を持つメロスやセリヌンティウスとは大違いである)は、自分で書いてみることにした。その模様をタイムラプスで撮影したのがこちら!

結果発表!

●使ったシャーペン:「オレンズネロ 0.3mm」
●使った芯:「シュタイン<芯径0.3>/HB」
●芯が折れた回数:0回!
●芯を出すためにノックした回数:1回!
※使い終わった1本目の芯の残りを取り出す際と、2本目の芯をセットするときに行った数回のノックは回数から除く
●使った芯の本数:2本弱
●書き写しにかかった時間:約3時間30分
●使った原稿用紙の枚数:27枚

タイムラプス映像でおわかりのように、最初にペン先に収納されたパイプを引き出すための1回目以降、芯を出すために本当に1度もノックはせず、さらに芯は1度も折れなかった。1本目の芯において言うと、実に約6400文字分(400文字詰め原稿用紙16枚分!)を1度もノックせずに書き上げられた。筆者は、シャーペンでノックをせずに書き続けるというこの新感覚に、素直に驚愕したし興奮した。

芯が折れなかったことも、筆記を進めるうえで快適な要因のひとつであった。1万字を一気に書くとなると中盤から腕や肩が疲れてきて、筆圧や持ち方の角度もばらつき始めた。だが、芯はまったく折れないどころか、芯径が極細の3mmであるためか芯のカスもほとんど出ず、文字のかすれや無駄な汚れは27枚の原稿用紙上にまったくなかった。

書き心地は、強めのカリカリ感が特徴で、人によって好みが分かれそう。また、構造上の問題からか、本体を寝かせ過ぎたりするとたまにパイプの先端が紙面に触れて、文字のそばに本当に薄っすらだが筋が付くことがある。しかし、文字はしっかり書けているのでそこまで問題にはならないはずだ。

気になった点をあえてあげるとすれば、それはペン軸の細さとグリップ部の硬さだ。筆者のように手が大きめの男性だと、持ったときの手へのフィット感が少し甘く感じる。そのため、筆記時にペン先がブレないように指先に少し力を入れる必要があった。それにともない、長時間書き続けていると、硬いグリップを支えている指先に多少の痛みを感じてしまった。

パイプ収納時から1度ノックした状態。ほとんど芯が出ていないように見えるが、この状態から書き始められる。残り芯が一定の短さになると、パイプが急に引っ込むようになる。そうなったら残り芯を取り出し、次の芯を数回ノックして出す

左が使い切った1本目の芯の残り、中央が2本目の残り、右が未使用の芯。残り芯が1本目のような短さになると、パイプが引っ込んで交換の時期を知らせる

12角形の軸は、前軸と後軸に継ぎ目がない一体軸で、ブレのない書き心地を実現。持ったときの安定性と筆記時の操作性にすぐれる

グリップには、樹脂と金属粉を混ぜ合わせた特殊素材を採用し、書くために最適な低重心の設計を実現。軽い筆圧で安定して書き続けられる

まとめ

「オレンズネロ」は、“芯のことをほとんど気にせずにボールペンのように文字を快適に書き続けられるシャーペン”だということが今回の検証で判明した。これはつまり、書き手の集中力を切らさないこと、そして筆記の時短化にもつながる。マークシート式の筆記試験などでは特に重宝するだろう。芯径0.2mm、0.3mmタイプということもあり、製図用にももってこいだ。いっぽうで、手の大きめの男性にとっては、長文を書くことには少し不向きとも言えるだろう。とはいえ、このスタイリッシュな細い軸の中に、シャーペンの最先端技術を2つも搭載したぺんてるの技術力には拍手を送りたいし、総合的に見て3,000円の価値は十分にあると感じた。

物欲を刺激するパッケージのデザインも秀逸。ちなみに、今回検証で行った「走れメロス」筆記マラソンは、かなり過酷だった。終盤には、爆発するんじゃないかと思うほどの異常な肩のコリを感じて、筆者も作中のメロスと同じように一度完走を諦めかけた。そのうえ筆者には、結婚を祝ってあげたい妹も、信じて待ってくれているセリヌンティウスもいない。しかし、芯の交換も最小限でノックもほとんどしない“ネロ”のおかげで、サブフォー(4時間切り)を達成できたと言えるだろう。とはいえ、筆記マラソンはオススメしない

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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2017.6.23 更新
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