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モジュラーシンセ始めたくなる1台

ガジェット感がグッと来る! コルグのセミ・モジュラー・アナログシンセ「volca modular」

アメリカで1月に開催された世界最大級の楽器ショー「The 2019 NAMM Show」
にて、さまざまなシンセサイザーの新製品を発表したコルグ。「minilogue xd」「KRONOS2-Special Edition」「KROME EX」といった人気シリーズの最新モデルが多く登場したが、ここであえてピックアップしたいのはコレ。セミ・モジュラー・アナログシンセサイザー「volca modular」(ヴォルカ・モジュラー)だ。

コルグが手がけるコンパクトなアナログシンセ「volca」シリーズの最新機種として登場したvolca modular。モジュラーシンセに興味を持った人の入門機としてもよさそうな1台として、ご紹介したい。

まずは以下より、コルグの公式ムービーをご覧いただこう。価格.comユーザーのみなさんには、デジモノ&メカ好きが多いと思う。volca modularのコンパクトボディと、ケーブル結線が表から見えるガジェット感満載の見た目に、心惹かれる方も少なくないのでは。

はじめに:モジュラーシンセとは

ということで、まず「モジュラーシンセサイザー」というものについて、簡単に説明したい。シンセサイザーと言えば、1台で多彩なサウンド作りができる電子楽器。そのサウンド調整を行うための内蔵パーツ(=モジュール)の結線を、外からピンケーブルで直接つなぎ替えて音作りできるのがモジュラーシンセだ。モジュール同士の接続経路を自由自在に変えられるので、サウンド作りの自由度が高いことが大きな魅力とされる。

ガチなモジュラーシンセの多くは大型かつ高価で、エントリーユーザーが軽く手を出せるようなものではない。しかし、最近のモジュラーシンセには、5万円前後で購入できるコンパクトなものも増えている。

シンセの世界は、アナログからデジタルが主流になり、今ではソフトウェアで代用もできている。しかしそんな時代だからこそ、逆に物理的な結線によるサウンド作りの魅力が増し、モジュラーシンセ自体が盛り上がっているようだ。

コルグの「volca」シリーズって?

続いて、volcaシリーズについても簡単に紹介しておこう。これは、コルグが開発したコンパクトなアナログシンセサイザーのシリーズ。小型の本体と電池駆動もできる手軽さで人気を博し、これまでにループシンセやベースマシン、リズムマシンなど多くのモデルをラインアップしてきた。即興パフォーマンスやクラブDJ等、さまざまなシーンで活躍する。

volcaシリーズの既存モデル。「volca sample」(左上)、volca beats(真ん中右)、volca keys(左下)

volcaシリーズの既存モデル。「volca sample」(左上)、volca beats(真ん中右)、volca keys(左下)

モジュラーシンセ×volca! コンパクトで本格派の1台が誕生

そんなvolcaシリーズならではのカジュアルさを受け継ぎながら、「ウェスト・コースト・スタイル」を取り入れたモジュラーシンセとして誕生したのが、volca modularなのである。メーカー希望小売価格も23,000円(税別)と、エントリー層が手を出しやすい設定。

本体サイズ193(幅)×39(高さ)×115(奥行)mm(ツマミ高さ含む)、重量360g(電池含まず)のコンパクトボディで、単3形乾電池6本で駆動する手軽さも継承。2019年2月17日の発売を予定している

その内部には、キャリアとモジュレーターによるトライアングルVCOで構成した「SOURCE」や、ピンクノイズをソースにしたサンプル&ホールド回路で構成されるランダムシグナルジェネレーター「WOGGLE」など、全部で8つのモジュールを搭載。50のパッチポイント(モジュール同士の接続ポイント)を備えており、付属のピンケーブルで各モジュラーセクションを自由自在につないで音作りが行える。

なお本機は、各モジュラーがすでに内部でも結線されている“セミ・モジュラータイプ”のアナログシンセとなる。ピンケーブルを接続すると、内部結線がパスされてピンケーブル接続が優先される仕組みだ。つまり、あらかじめ単体シンセとして完成していてケーブル接続しなくても使用できるので、そういう意味でも入門者に使いやすいと言える。

各モジュラーが内部でどのようにつながっているかは、フロントパネルに白いラインで表示されている。50のパッチ・ポイントを備え、インプットとアウトプットを色分けして見やすいようになっているほか、オーディオ・コントロール・ゲートも区分けされている。通常、各信号はその用途別に接続するが、volca modularは信号レベルに互換性を持たせている

「ウェスト・コースト・スタイル」を取り入れたvolca modular。三角波・矩形波などのシンプルなオシレーターをフィルターで変化させるのではなく、FM変調などによる倍音の多いオシレーターをベースに、ランダムかつ複雑なコントロール信号やローパスゲート回路によって音色/音量に変化を与えるスタイル。ツマミを少し動かしただけで大きく音が変化する「おもしろさ」が魅力

シーケンサーも搭載! 単体で自動演奏できる

volca modular は、上述のアナログシンセモジュールのほかに、デジタルエフェクトとシーケンサーも搭載している。

16ステップのシーケンサーを備えているので、モジュラーシンセながら単体で自動演奏できるのが大きな特徴だ。しかもモーション・シーケンスにも対応していて、ツマミの動きを記憶させることが可能。シーケンスパターンと音色を最大16個まで本体に保存できる。

このコンパクトなボディで、モジュラーシンセの基礎を学びながら音作りを楽しみ、それをシーケンサーで操ることができるという高機能な1台なのだ。

【演奏動画】同時発表の「volca drum」と組み合わせてプレイ!

ちなみにvolcaシリーズからは、同時にもうひとつの新モデルが発売される。コルグが「volca第三のリズムマシン」とアピールするシンセドラム「volca drum」(ヴォルカ・ドラム)だ。6パート×2レイヤー構成のデジタルパーカッションシンセで、新開発のDSPを搭載することによる“個性派サウンド”が特徴。2種類のランダマイズ機能を搭載しており、サウンドやパターンに変化や展開を加えることができる。メーカー希望小売価格は20,000円(税別)。

volca modular(左)とvolca drum(右)を組み合わせたところ。volca modularにはコルグのマシンと接続できるシンク端子も装備されており、ほかのvolcaシリーズなどとつないでシーケンサーを同期再生してセッションできる

それでは最後に、実際のプレイ動画をご覧いただいて本記事を締めくくろう。以下は、ヒップホップグループ「Buddha Brand」のマニピュレーターとしても有名なNumbさんが、volca modularとvolca drumを組み合わせて演奏している様子だ。

モジュラーシンセを含む多くのデバイスやラップトップを用いた演奏活動を行っているNumbさん

モジュラーシンセを含む多くのデバイスやラップトップを用いた演奏活動を行っているNumbさん

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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