「G-SHOCK」今月の衝撃!!!
美麗な「カーボン積層ベゼル」でかつてない表現力を手に入れた!

G-SHOCKの新「MT-G」はこだわり尽くし! 従来品との大きな違いは側面にあった

2019年10月に発売されたG-SHOCK「MTG-B1000XBD」

2019年10月に発売されたG-SHOCK「MTG-B1000XBD」

2019年10月、カシオの人気ウオッチブランド、G-SHOCKから「MTG-B1000XBD」が発売された。高度なプレス加工や切削加工技術を駆使した「カーボン積層ベゼル」が、最大の特徴だ。

カーボン断面を美的表現に利用する新しい試み

「MTG-B1000XBD-1AJF」の公式サイト価格は、148,500‬‬円(税込)

「MTG-B1000XBD-1AJF」の公式サイト価格は、148,500‬‬円(税込)

2019年、G-SHOCKは、樹脂とメタルに続く第3の素材として、カーボンを猛プッシュ。それをデザイン的な意匠として取り入れたのが今作だ。ベゼル正面からは、多くのカーボン製品に見られるような平織り模様が見て取れる。

とはいえ、それだけではカーボンベゼルを同じように採用した「グラビティマスター GWR-B1000」や「マッドマスター GG-B100」と大差ないように思えてしまうが、これらとの違いは側面にある。

カーボンを積層。上半分も黒×グレーで積層されている

カーボンを積層。上半分は黒×グレーで積層されている

上の写真から、切削した断面には、積み重ねられたカーボンシートが地層のように露出し、ブラックの中に鮮やかなレッドのラインが表現されていることがわかる。

ベゼルに使われたカーボンシート

ベゼルに使われたカーボンシート

カーボンベゼルの製作には、「プリプレグ」と呼ばれる炭素繊維に樹脂を含浸させたシート素材が用いられる。トップ面には見栄えのいい織柄付きシートを据え、その下に数十枚のシートを重ねて加圧・加熱することで、堅牢なカーボンパーツを製造。成形は、その加圧・加熱による「絞り」や、コンピュータ数値制御(CNC)の工作機を使った「切削」によって行われる。

失敗例。美しい積層を実現するまで、何度も試作を重ねたという

失敗例。美しい積層を実現するまで、何度も試作を重ねたという

ただ、こうしたカーボン加工技術は、目的に合った形状に製作できるものの、「各シートがキレイに積層するか?」といった細かい要求までは考慮されていないのが通常だ。

各シートは、あくまで完成パーツを構成するイチ内容物に過ぎず、積層具合がミリ単位でキレイかどうかは問われない。断面が露出するとしても同色のシートを使えば目立たないし、見栄えを求めるならトップ面に使った織柄付きシートを回り込ませればいい。実際、「グラビティマスター GWR-B1000」のカーボンベゼルは、絞り加工によって側面まで織模様を回り込ませている。

しかしG-SHOCK制作陣は、断面に現れる積層具合までも精密にコントロールし、それを表現の一部にすることを決意。通常モデルの2倍以上の試作を経て、「カーボン積層ベゼル」の完成にこぎ着けたという。

少し傾ければ、ベゼル側面の積層ラインがよく見える

少し傾ければ、ベゼル側面の積層ラインがよく見える

着用する本人が腕時計を見るのは、文字板の情報を読み取ろうとするとき。その場合、腕時計に対して正対することが多く、ケース側面を意識することはあまりない。しかし周囲の人にとってはそれとは逆に、正対していない状態で目に入るのがほとんどだ。実際、「カーボン積層ベゼル」が描くラインは、周囲の人に確かな印象を与えている。

白ラインを描くブルーモデル

「MTG-B1000XB-1AJF」の公式サイト価格は、132,000‬‬円(税込)

「MTG-B1000XB-1AJF」の公式サイト価格は、132,000‬‬円(税込)

先述した、G-SHOCKを象徴するブラック×レッドの「MTG-B1000XBD-1AJF」のほか、ブラック×ブルーの「MTG-B1000XB-1AJF」も同時にラインアップされている。後者の側面で表現されたのは、よりモダンな印象を感じさせるホワイトのラインだ。

ベゼル側面には、ホワイトのラインが美しく並ぶ

ベゼル側面には、ホワイトのラインが美しく並ぶ

ケースやバンド接続部に使われたメタル素材には、落ち着きのあるブルーを表現。ラバーバンドが採用されている点も、ブラック×レッドのモデルと異なる点だ。

メタルに彩られたブルーカラーも効いている

メタルに彩られたブルーカラーも効いている

単なるマイナーチェンジに留まらないこだわりよう

左が「MTG-B1000XBD」、右が「MTG-B1000」

左が「MTG-B1000XBD」、右が「MTG-B1000」

なお、「MTG-B1000XBD」は、2018年6月に発売された「MT-G」のミッドケースモデル「MTG-B1000」がベース。モジュールや文字板の基本構成はすべて同じで、今作はそのマイナーチェンジモデルとも言えよう。

しかし、ただベゼルの素材を変えただけではない。

たとえば、ベゼルの形状は微妙に異なっている。従来モデル「MTG-B1000」は正面が大きく面取りされ、突起したリューズガードやバンド近くのカン脚にも広い斜面が設けられているが、新作「MTG-B1000XBD」はより直線的。正面の面取りは極小で、ボタンガードやカン脚は厚い。これは耐久性を高めるとともに、断面のラインをより印象的に見せるための工夫だ。

リューズガードやカン脚の形状が異なっている

リューズガードやカン脚の形状が異なっている

そのほかにも、いくつかの点で違いが認められる。4か所のビスや上下メタルパーツの正面部分を、ヘアライン仕上げからミラー仕上げへと変更。バンド接続部にあるパイプにも、レッドの差し色が加えられている。

カーボン素材は男らしくて力強いものの、質感はマットで、落ち着きのある静的な雰囲気になりやすい。そのため、こうしたアレンジを加えることでMT-Gらしい高級感が演出されているのだ。

ビスや一部メタルパーツ、パイプにも、効果的なアレンジが施されている

ビスや一部メタルパーツ、パイプにも、効果的なアレンジが施されている

そのほか、従来モデル「MTG-B1000」と共通ではあるが、バンド接続部はメタルパイプを軸としてネジで固定し、接続部を回転させることでバンドの緩みを防ぐ耐振動構造を採用している。

メタルパイプ採用で強度を向上

メタルパイプ採用で強度を向上

ブレスレットタイプの「MTG-B1000XBD-1AJF」では、耐久性の高いファインレジンパーツとメタルパーツを組み合わせた「コンポジットバンド」を採用し、すぐれた強度を確保。また、三つ折れ式中留を使用しており、ワンプッシュで簡単に着脱できる。

ファインレジンを使った三つ折れ式中留のバンド

ファインレジンを使った三つ折れ式中留のバンド

風防は、わずかに球面・曲面になった高強度のサファイアガラスを採用。内面無反射コーティングが施されており、視認性もすぐれている。

強度や視認性にもすぐれた風防

強度や視認性にもすぐれた風防

スマートフォンリンクなど、数々の先進機能を搭載

「MTG-B1000XBD」は、ハイスペックシリーズである「MT-G」モデルなだけに、数多くの先進機能が搭載されている。

左下のボタンを長押ししてスマホと連携

左下のボタンを長押ししてスマホと連携

そのひとつが「スマートフォンリンク機能」だろう。スマートフォン専用アプリ「G-SHOCK CONNECTED」を入れたスマホと連携できる。

更新履歴、ソーラー発電量、時刻取得履歴がわかる「ステータス」

更新履歴、ソーラー発電量、時刻取得履歴がわかる「ステータス」

「ステータス」では、電波やBluetoothによって時計の時刻を合わせた回数や、ソーラー発電量、タイムゾーン/サマータイムルールの更新履歴などを確認可能。普段は特別意識することのない情報だが、時計がバックグラウンドでどのような動作を行っているのかがわかる。ソーラー発電量を見れば、どれくらい光を浴びる生活をできていたのかも何となくわかって楽しい。

「ワールドタイム」の操作画面

「ワールドタイム」の操作画面

「ワールドタイム」では、ホームタイムや6時位置にあるインダイヤルで表示させる時間帯の入れ替えや、都市名の選択が行える。もちろんこうした操作は時計単体でも可能だが、スマホの画面での操作は実に簡単だ。

「タイマー」「アラーム」も調整できる

「タイマー」「アラーム」も調整できる

「タイマー」や「アラーム」もスマホで設定可能。

これらのほかにも、数多くの先進機能を備えている。タフソーラーはもちろん、衝撃力、遠心力、振動の3つの重加速度に耐える「トリプルGレジスト」、日本/中国/北米/イギリス/ドイツの標準電波を受信する「マルチバンド6」、スムーズな操作を可能にする「スマートアクセス」までと、お役立ち機能が満載だ。

【まとめ】ハイスペックと呼ばれるに値する野心的なモデルだ!

「MTG-B1000XBD」に使われているカーボンファイバー強化樹脂製ケース

「MTG-B1000XBD」に使われているカーボンファイバー強化樹脂製ケース

2019年に入り、G-SHOCKが第3の素材として推してきたカーボンは、新たに誕生した「カーボンコアガード構造」など、G-SHOCKならではのタフ性能や軽量性に貢献する構造物として使われ、ブランド側もそこを売りにしてきた。

しかし、カーボンは以前からも活用されており、今作のベースとなった「MTG-B1000」でもすでにカーボンファイバー強化樹脂製ケースが使われていた。名前こそ付けられなかったが、内容は「カーボンコアガード構造」と同じであり、今回の「MTG-B1000XBD」でもそのまま搭載されている。

そのため、今度は外装表現としてのカーボンの可能性が模索され、制作陣の想いがこの「カーボン積層ベゼル」に結実したのだ。

本稿でも取り上げたように、「MT-G」はG-SHOCKが誇る先進機能を積極的に搭載したハイスペックシリーズであり、異素材の融合による新たなるタフネスの想像をアイデンティティとしてきた。そのいっぽうで、メタルを軸にしつつも同じく「異素材の融合」を標榜する「G-STEEL」シリーズも高い人気を誇っており、仲間内ながら優秀すぎる後輩のような存在だった。しかし、今回実現した「カーボン積層ベゼル」は、誰もがなし得なかった大きな功績であり、ハイスペックシリーズとしての面目躍如となる会心作だ。

【SPEC】
「MTG-B1000XBD-1AJF」「MTG-B1000XB-1AJF」
●タフソーラー
●ガラス:球面・曲面/内面無反射コーティングサファイアガラス
●防水性:20気圧防水
●ケース・ベゼル材質:樹脂/カーボン
●バンド材質:「MTG-B1000XBD-1AJF」/コンポジットバンド(メタルと樹脂)、「MTG-B1000XB-1AJF」/樹脂
●そのほかの機能:トリプルGレジスト/ねじロック式リューズ/電波受信機能/モバイルリンク機能/針位置自動補正機能/ワールドタイム:世界27都市+UTCの時刻表示、ホームタイムの都市入替機能/ストップウオッチ/タイマー/時刻アラーム/バッテリーインジケーター表示/パワーセービング機能/日付・曜日表示/フルオートカレンダー/LEDライト
●ケースサイズ:51.7(横)×55.8(縦)×14.4(厚さ)mm
●質量:「MTG-B1000XBD-1AJF」/171g、「MTG-B1000XB-1AJF」/112g

横山博之

横山博之

カバン、靴、時計、革小物など、男のライフスタイルを彩るに欠かせないモノに詳しいライター。時代を塗り替えるイノベーティブなテクノロジーやカルチャーにも目を向ける。

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