レビュー
加熱式タバコでもVAPEでもない、新ジャンルのリラックスデバイス

話題の“吸う”カフェイン「ston(ストン)」を吸ってみた

2019年12月3日の発売開始直後に完売し、再販してもすぐに品切れ、現在も品薄状態が続いている「ston(ストン)」は、加熱式タバコでもVAPEでもない、新ジャンルのリラックスデバイスだ。日本では近年、ニコチンを含む蒸気を楽しむ加熱式タバコユーザーが急増しているが、「ストン」はニコチンを摂取する加熱式タバコとは異なり、蒸気の味や香り、また、蒸気中のカフェインなどを楽しむためのアイテムとなっている。

蒸気に含まれるのは「ニコチン」ではなく、「カフェイン」や「GABA(ギャバ)」

「ストン」を販売しているBREATHER(ブリーザー)は、「プルーム・テック」などを展開するJTの関連会社だ。「ストン」の、「専用カートリッジを装着し、吸い込むことでカートリッジ内のリキッドが熱せられて蒸気が発生する」という点は「プルーム・テック」と同様だが、「ストン」の蒸気にニコチンは含まれておらず、蒸気に含まれるカフェインやGABA(ギャバ)を摂取することによるリフレッシュ、もしくはリラックスを目的としている。本体の価格は6,000円(税別)で、たばこ製品ではないものの、20才以上の使用が推奨されている。

デバイスは、手のひらにすっぽり収まるコンパクトな丸型。薄い卵形というか、オーバル型のデザインは、軽く握ると収まりがいい。上部のフタを外すとカートリッジの差し込み口が現れ、底面には充電用のmicro USB端子が搭載されている。

非対称のオーバル型のデザイン。サイズは約50(幅)×20(厚み)×65(高さ)mm、重さは約50gとなっている

非対称のオーバル型のデザイン。サイズは約50(幅)×20(厚み)×65(高さ)mm、重さは約50gとなっている

ややひんやりとしたアルミニウムの金属外装の本体はざらつきがあって、「石」をモチーフとしたのがわかる感触だ。全体的に質感はよい。重さも軽く、フラットで曲面を生かしたデザインは、カバンやポケットへの収納性もよさそう。フタには磁石が内蔵されていて、正位置だとカシャッと閉じる感触も好印象だ。

本体は薄型で、手のひらへの収まりがいい

本体は薄型で、手のひらへの収まりがいい

キャップを外すと、カートリッジの差し込み口が現れる。ここに専用カートリッジを挿し込んで使用する

キャップを外すと、カートリッジの差し込み口が現れる。ここに専用カートリッジを挿し込んで使用する

底面にはmicro USB端子を搭載。同梱のケーブルをつなぐ、もしくは専用クレードルにセットして充電する

底面にはmicro USB端子を搭載。同梱のケーブルをつなぐ、もしくは専用クレードルにセットして充電する

専用クレードルは立てる形で、デザイン性がおもしろい。フル充電までの充電時間は約60分で、フル充電の状態で250回吸引できる

カラーは、月白(げっぱく、シルバー)、浅葱(あさぎ、緑)、鉄紺(てつこん、濃紺)、茜(あかね、赤)と、日本の伝統的な色名を採用した4色展開だ。今回試用したのは月白だが、光を反射して白く輝くあたりは雰囲気もあってよくできている。

左から、茜、月白、浅葱、鉄紺

左から、茜、月白、浅葱、鉄紺

専用カートリッジは、目的別の2種類を用意

別売りの専用カートリッジは、ミントフレーバーとカフェインを配合し、やる気を出したい時などに適しているという「POWER(パワー)」と、ココナッツフレーバーにGABAを配合し、気分を落ち着かせたい時や睡眠前にも適しているという「CALM(カーム)」の2種類が用意されている。どちらも、「ひと休み」というテーマで作られたフレーバーだ。

赤色が「POWER」、緑色が「CALM」。カートリッジは3本入りで、各1,800円(税別)。1本あたり250回の吸引が可能とされている

蒸気が見えにくい吸い方もできる

「ストン」は吸い込むと自動的に電源が入るオートスイッチ仕様だが、ただ吸えばよいというわけではなく、「1秒間で2回、軽く吸引」する必要がある。一度使い始めれば、あとは吸い込むだけで吸引口周辺のLEDが淡く発光して吸引できる。初めて使う時はわかりづらい仕組みで、ちょっと悩んでしまった部分だ。吸い方についてはYouTubeで動画も公開されているので、参考にしてみてほしい。

実際に使用してみると、確かに蒸気を吸い込んでいるものの、その量は少ない。また、「吸引してから口を離し、そのまま自然に息を吸い込む」という方法で、吐き出す時にはまったく煙(蒸気)が目に見えなくなるので、蒸気を吐き出すことに抵抗がある場合や、目立ちたくない場合は有効だろう。

吸引すると本体の吸い込み口周囲が淡く光る。250回吸引すると、本体のLEDが点滅してカートリッジ取り替えの目安を知らせてくれるので、カートリッジを交換して再起動(1秒間に2回軽く吸い込む)が必要だ

効果ははっきりとわからないが、摂取の頻度などは自己判断を

肝心のフレーバーだが、カフェインを配合した「POWER」は、「仕事の合間にコーヒーを飲む」といったシーンの代わりを狙っているのだろう。最近ではエナジードリンクも似たようなものだが、ミントというのはなかなか飲料にはないタイプなので、こうしたフレーバーが好きな人にはいいかもしれない。ミントのメンソール感は強烈と言うほどではなく、目覚ましにはちょうどいいかもしれない。

ただ、カフェインがどの程度効いているかははっきりとわからない。筆者が普段からコーヒーやエナジードリンクを飲み過ぎているという可能性もあるが、少なくとも「米国で飲むエナジードリンクよりは少ない(と感じる)」というのが個人的な印象だった。

カフェイン自体の健康影響は、特に過剰摂取については注意喚起がなされている。妊婦を除く大人であれば1日400mgまでの摂取なら健康リスクは増加しないというのが国際的な認識のようだ。蒸気を吸い込むという点からも、「POWER」のカートリッジを1日1本消費するという程度であれば大丈夫かもしれないが、自己判断が必要だ。

「CALM」は、ココナッツ風味とGABAという2つの点でリラックスやストレス低減効果などを見込んだフレーバーだ。名前の通り、落ち着きたいときに吸引するといいのだろう。甘めのココナッツのフレーバーは気分的に甘味が欲しい時にもよさそうだ。

こちらも含有されるGABA(γ-アミノ酪酸)の効果を特段感じなかったが、これも人によるだろう。睡眠前の吸引にも適していると言うが、個人的に効果を感じたわけではない。健康影響に関しては、一般食品にも含まれる成分なので適量であればよさそうだが、これも個人の判断が必要。「POWER」を含めて、このあたりはたばこやほかの健康食品などと変わらない。

公式ページに詳細な説明がない点は気になるところで、「リキッドに含まれる添加物(溶媒、香料、主成分)量および蒸気化することによって発生する化学物質量が既知の公開情報によって得られる基準値を下回る量である事を確認しております。一方で、カフェイン含有のPOWERの使用については、お子様や妊娠されている方のご利用はお控えください。」というQ&Aはあるが、成分量や検証の記載は見当たらない。

まとめ

カフェインやGABAの効果は鵜呑みにはできないが、何かを吸引して吐き出すというのは深呼吸にも近い動作で、意外に落ち着くものだ。吸引してからさらにゆっくり息を吸い込み、ゆっくり吐き出すことを繰り返せば、心と頭のひと休みにちょうどいい。

現時点では甘みのあるフレーバーとメンソール系なので、苦味のあるコーヒーのようなフレーバーもあればなおよかった。たばこ休憩とは違うが、仕事の合間のひと休みは必要なので、こうしたツールを活用してひと休みを満喫するのもいいだろう。

小山安博

小山安博

編集者からライターに転身。PC、デジカメ、スマホ、セキュリティ、決済などのジャンルをつまみ食い。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプ。

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