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CAシリーズが一気に2機種モデルチェンジ

鍵盤も音源も進化! カワイの新しいハイエンド電子ピアノ「CA99」


河合楽器製作所(以下、カワイ)は、電子ピアノ「Concert Artist(CA)」シリーズの新モデル「CA99」「CA79」を発表した。いずれも、2020年3月10日の発売を予定している。カワイのCAシリーズといえば、グランドピアノの弾き心地を追求した電子ピアノのハイエンドラインで、その上位2機種が約2年半ぶりにモデルチェンジした形だ。以下、最上位機種のCA99をメインに、その進化ポイントを見ていこう。

CAシリーズ最上位機のCA99。「黒漆艶出し塗装仕上げ」(47万円・税別)と「プレミアムローズウッド調仕上げ」(40万円・税別)の2色をラインアップする(写真はプレミアムローズウッド調仕上げ)

新開発の「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤を搭載

まず大きいのは、鍵盤が刷新されたこと。CAシリーズは、かねてよりグランドピアノと同じシーソー式の木製88鍵盤「グランド・フィール・アクション」を採用してきた。グランドピアノと同等の支点距離によって、鍵盤の奥側をタッチした場合でも十分なストロークが確保できるようになっているのが特徴となる。

新モデルのCA99では、この木製鍵盤が「グランド・フィール・アクションIII」に進化(従来モデル「CA98」ではグランド・フィール・アクションIIだった)。今回から、新しいハンマークッションと樹脂を採用したアクション構造により、従来モデル以上にスムーズで自然な弾き心地を追求している。楽器専業メーカーの上位モデルらしく、タッチ感の向上という電子ピアノの本質的な部分で大きく進化したのがポイントだ。

新しい「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤。外身では従来モデルの鍵盤とほとんど変わらない

新しい「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤。外身では従来モデルの鍵盤とほとんど変わらない

「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤の構造イメージ

「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤の構造イメージ

より臨場感が増した新しい「SK-EXレンダリング音源」

電子ピアノは1台に多くの音色を内蔵するのがメリットで、CA99は91音色を搭載している。特に、カワイのフルコンサートグランドピアノ「SK-EX」を含めた多種多様なモデリング音源を内蔵するのも特徴。SK-EXの音をさまざまな位置から1音ずつマルチチャンネル収録した「88鍵モデリング」を採用し、各種の共鳴音まで表現する。

実は今回、この「SK-EX音源」もさらに進化して臨場感が増した。具体的には、グランドピアノ特有の「ハンマーノイズ=(ハンマーが弦に当たる瞬間の音)」と、「ダンパーシェイプ(=鍵盤を押したとき下に当たる音)」を新しくサンプリングして収録している。これにより、ピアニシモからフォルテシモまでの幅広い再現性を高めているほか、鍵盤域の違いによって異なるリリース音も再現した。

新しく収録されたハンマーノイズとダンパーシェイプのサンプリング音は、それぞれ個別に調整することも可能

新しく収録されたハンマーノイズとダンパーシェイプのサンプリング音は、それぞれ個別に調整することも可能

ディフューザーを搭載し、“包み込む音”を再現

続いては、音響面について見ていこう。従来CAシリーズの最上位モデルには、ピアノ背面に響板を配置して音を響かせる「響板スピーカーシステム」が採用されてきた。さらに近年のモデルでは、オーディオ機器メーカー・オンキヨーの高音質技術も組み合わせ、より豊かな音場再現を叶える。

CA99も、オンキヨー製のスピーカーユニットや響板スピーカーの仕様を従来モデルから引き継いだ。スペック的には、8cm口径のトップスピーカーを4基と2cm口径のドームツイーターを2基搭載し、合計130Wの出力を確保。なお、この内部ユニットに新しくディフューザーを追加することによって、演奏音をより効果的に拡散させる設計になった。これにより、演奏者が包み込まれるようなサウンドを実現する。

背面の響板に「低音用」と「中高音用」と2種類の加振器を内蔵する「TWIN DRIVE 響板スピーカー」で、360°方向に広がる豊かなサウンド再生を実現。内部スピーカーには新しくディフューザーを配置し、音を効果的に拡散。強打時にはダイナミックに、弱打時には静かなサウンドを再現する

画像の緑〇のあたりに、加振器またはスピーカーユニットが搭載されているイメージ

ソフトペダルにもハーフペダル機能を搭載

また、細かい部分ではあるが注目したいのが、ソフトペダル。電子ピアノの場合、ソフトペダルはオン/オフしか対応しない場合も多いが、CA99はハーフペダル機能に対応しており、踏み込み時の微妙な力加減のニュアンスまで表現しやすくなっている。

ソフトペダルにまでリアルな踏みごたえを追求した「グランド・フィール・ペダル」システム

ソフトペダルにまでリアルな踏みごたえを追求した「グランド・フィール・ペダル」システム

より使いやすくなったカラー液晶タッチパネル

使い勝手の面では、機能切り換えを行うカラー液晶タッチパネルのUIデザインが変更され、よりスマートフォン風で操作しやすくなったのもポイント。「最近演奏した音色リスト」や「お気に入りの音色リスト」などのメニューが搭載され、スマホの音楽アプリを使うような感覚で音色切り換えや内蔵音源の再生操作が行える。

また、CA99はBluetooth機能にも対応しており、スマホ/タブレットから音楽再生することも可能。高音質コーデックである「aptX」にも対応し、ハイクオリティな再生も楽しめる。

800×480ドットのカラー液晶タッチパネル。基本的なデザインは従来モデルと同じだが、ピアノモードとその他サウンドモードの切り替えがシームレスで、ジャンル別の音色リストも加わるなど、よりスマホ感覚で使えるようになった

スマホとBluetooth接続した場合は、専用アプリからワイヤレスで操作することも可能

スマホとBluetooth接続した場合は、専用アプリからワイヤレスで操作することも可能

ちなみに下位モデルのCA79は、上述のCA99から響板スピーカーが省略されているほか、外観デザインとフタの仕様が一部異なる。新しい「グランド・フィール・アクションIII」鍵盤や「SK-EXレンダリング音源」、ディフューザー搭載スピーカー、ハーフ機能対応のソフトペダル、新UIのカラー液晶タッチパネルなど新開発の技術については、すべてCA99と同じものを搭載している。

こちらが「CA79」。「プレミアムローズウッド調仕上げ」と「プレミアムホワイトメープル調仕上げ」をラインアップし、それぞれ価格は295,000円(税別)。写真はプレミアムホワイトメープル調仕上げ。鍵盤や内蔵音源はCA99と同じだが、音色数67と一部仕様が省略されている

響板スピーカーではなく、13cmウーハー、8×12cmトップスピーカー(ディフューザー付き)、5cmツイーターを2基ずつ搭載する3ウェイ・6スピーカー構成

【動画アリ】プロのピアニストも感動!「音に深みがある」

カワイが開催した製品発表会では、ピアニストの日高志野さんによるCA99の演奏も行われた。日高さんはその弾き心地について、「とにかく1番驚いたのが、音に深みがあること。音に表情があるので、ピアノからインスピレーションを受けて演奏を変えていくことができます。プロの方や音大生はもちろん、お子さんの練習用や趣味で楽しむにもいいピアノだと思います」とコメント。以下、日高さんが演奏する様子を収録した動画で、本記事を締めくくろう。

CA99のデモ演奏を行ったピアニストの日高志野さん。ソフトペダルのハーフ機能についても「音の細かい表現が可能で、ストレスなく演奏できる」と感動した様子

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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