ほぼニオイレスという特徴を持つ低温加熱式タバコデバイスの中で、限界まで喫味を上げているJT「プルーム・テック・プラス」。その専用リフィルの中で、JTこだわりのタバコ葉「ゴールド・リーフ」を使用している「メビウス・ゴールド」シリーズに、今回、新たにレモンとアップルの完熟風味2種が加わったというので、試してみた。
写真左から「メビウス・ゴールド・イエロー・ミント」(以下、イエロー・ミント)、「メビウス・ゴールド・レッド・ミント」(以下、レッド・ミント)。それぞれたばこカプセル5本、カートリッジ1本入り500円(税込)
「ステイホーム」が推奨される中、家でタバコのニオイが問題になることが多いと思う。紙巻きタバコは当然、煙を吐き出すので、強いニオイが出るし、壁紙までヤニ色に染め上げる。そこで、注目されているのが、ニオイが少なく、ヤニの原因となるたールを発生させない加熱式タバコだ。しかし「アイコス」「グロー(グロー・センスを除く)」などの高温加熱式タバコもまた、壁紙の色こそ変えないが、特有のニオイはある。
そんな時に役立つのが、ほぼ無臭のJT「プルーム・テック」「プルーム・テック・プラス」、BAT「グロー・センス」と言った、においがほぼないという低温加熱式タバコデバイスである。しかもこれらは、「ひと吸いして、ポケットにしまい、時間が経ってからふた吸い」という断続的スモーキングができるというメリットもある。
ただし、これらのデバイスは喫味が弱いのが弱点だ。それでも「プルーム・テック・プラス」は、創意工夫で喫味を限界まで高めている先進の機種。あまり知られていないようだが、吸わない人が身近にいる場合、可能な限り迷惑をかけずに最高の喫味を味わえるのが、「プルーム・テック・プラス」なのだ。
周囲にニオイをまき散らさない、パソコンにも影響を与えない、リモートワーク時の最強タバコデバイス
「メビウス・ゴールド」シリーズには、JTがタバコメーカーのノウハウを注いで育てた国産希少葉たばこ「ゴールド・リーフ」が使用されている。その特徴は、“旨味”だ。通常のリフィルよりも、タバコ葉の旨味が強く出ることで、低温加熱式特有の物足りなさを補う役割を果たしている。
完熟レモン味の「イエロー・ミント」、完熟アップル味の「レッド・ミント」
吸い始める前に注意点がある。「プルーム・テック・プラス」は、うまく吸うにはコツがいるデバイスなのだ。デバイスの電源をオンにした後、ひと吸いめは軽くふかしてそのまま吐き、ふた吸い目からゆっくりと蒸気を吸い込むのが基本である。
「イエロー・ミント」は、クセのないさわやかな味わい。レモンの香りは、確かに完熟していてカットしない状態で嗅ぐ時のレモンの果皮の香りに近い。これはかなりよい香りである。ゴールド・リーフなので、その後にタバコ葉の旨味が乗ってくるのだが、そこにひかえめなスペアミント系メンソールが加わり、爽快感でマスキングされる。
タバコとしては少々物足りない印象だが、過度な酸っぱさもなく、嫌味もない、吸い続けても飽きない味というのはこういうものが多い。もともと軽いメンソールタバコを愛飲している人なら、素直においしいと感じると思う。タバコ感はかなり少ないが。
カプセルは黄色い縁取り
いっぽうの「レッド・ミント」は完熟りんご風味とのことだが、これも果肉というよりりんごの皮の風味が際立っている。タバコ葉の旨味はこちらのほうが強く感じる。微かな甘酸っぱさとともに、少し強めのメンソールの冷涼感が伝わってきて、暑い日に吸いたくなる味だ。
こちらもおとなしい味仕立てなので、飽きずに長く、よい意味でだらだら吸えるタイプ。ちょっと2、3吸いして中断、ひと仕事しつつ再開というリモートワーク中の喫煙に向いていると思う。
「レッド・ミント」というと辛口をイメージするが、この赤はりんごの赤である
どちらもタバコ感が少ないけれど、カプセルの中にはぎっしり粉砕したタバコ葉が詰まっており、そのニコチンを含んだ蒸気は、立派にタバコである。吸っているとベイプ的に感じてしまうが、吸えばきちんとニコチン欲求は起こらなくなる。
したがって、吸いやすい分、吸いすぎには注意すべきだ。とくに今回の「イエロー・ミント」、「レッド・ミント」はさわやかフルーティーに味わえるので、果てしなくカラダによい気になってしまうが、もちろんそんなことはない。実際に連続で吸い続けると、ちゃんとクラクラ来るので、節度を守って楽しんでほしいと思う。
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!