ヘビースモーカーの筆者の独断でランキングするこの企画、今回は細身なスティックが特徴の加熱式タバコ「グロー」の専用ネオスティックから、“味のビジョンが見える”完成度の高さでランキングしてみた。もちろんあくまでヘビースモーカーの筆者による独断と偏見によるランキングである。
※製品写真のパッケージ、デザインは、現状と異なる場合があります。
選んだのは6種類。デバイスは小型で軽快な「グロー・ナノ(glo nano)」(写真左)と、ブーストモードを搭載した「グロー・プロ(glo pro)」(写真右)を使用した
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細身のスティックで、軽快メンソール系を好む加熱式タバコユーザーに人気の「グロー」シリーズ。2020年4月に発売されたばかりの「グロー・ハイパー」は置いておいて、今回は細身スティックのグロー専用スティックの完成度ベストを選んだ。
グロー専用のネオスティックは、デバイス登場当初から存在し、紙巻きタバコでのファンも多い「ケント」と、加熱式タバコ用に開発された喫味の強い「ネオ」の2シリーズがある。
深い喫味を優先するなら「ネオ」、豊富なメンソールとマイルドさを求めるなら「ケント」がおすすめだ
デバイスとしては、「グロー・プロ」にのみ備わっているのが加熱温度を標準の約240℃から280℃にアップさせるブーストモードだ。その喫味強化モードも含めて検証した。なお、「グロー・プロ」の標準モードは、グローのその他デバイスと同じ約240℃加熱なので、同じ味わいと思ってほしい。
それぞれのネオスティックの、製品としての完成度に着目した
ケントの中でも、後から追加されたエックスシリーズ。20本入り460円(税込)
銘柄はケントだが、上質タバコ葉をブレンドして喫味を深めているのが、エックスシリーズだ。そのレギュラータイプの「ケント・ネオスティック リッチ・タバコ・エックス」は、まさに王道・完成形といった趣きである。
「グロー・プロ」のブーストモードで味わうと、ほのかな甘味に旨味がのった、紙巻きタバコのケントに近い味を堪能できる。ケントのおいしさを知っている人なら、これは感動するはずだ。ゆっくり吸うことで味が濃く、深くなる。
通常モードでもやわらかな旨味がじんわりと旨いので、ほかのグロー・デバイスでもおいしさははっきりとわかるはず。タール値5mg以下のマイルドな喫味を求めるならこっち。ソフトに広がる旨味で至上の一服が可能になる。
ネオの真骨頂がダークだ。20本入り500円(税込)
濃厚さ、深み、吸い応えで加熱式タバコの限界に挑む「ネオ」シリーズのひとつの完成形が、この「ネオ・ダーク・プラス・スティック」だ。パッケージの濃いワインレッドのような醸造感のある深みのアロマと、ズーンと来る蒸気の重みが旨い。
ブーストモードでは、翳りと憂いのダークな喫味。標準モードでは蒸気量が少なく感じてしまい、味が広がりきらない印象だ。
ほどよい柑橘感のフレーバーメンソール。20本入り460円(税込)
途中でフィルター内のカプセルを潰して味変するブースト(カプセルメンソール)は、グローのお家芸だ。しかし、筆者のように3、4分の間でいちいちカプセルをつぶして味を変えるのがめんどうと感じる人も多いのではないだろうか。
この「ケント・ネオスティック・シトラス・フレッシュ」は、はじめから終わりまで同じおいしさを楽しめる柑橘系メンソール味だ。これは清涼感が際立ちすぎるブーストモードよりも標準モードがおいしい。グロー・ナノのような軽快デバイスにぴったりだと思う。はじめのメンソールアタックが過ぎ去った後に、軽やかなシトラスメンソール感とタバコ感がミックスしてちょうどいい旨さとなる。
地味だけど優秀。20本入り460円(税込)
喫味というのは、強ければいいというものではない。ライトでマイルドなタバコのおいしさというのもある。そうした意味で、地味ながらもっともよい仕事をしていると思えたのが、「ケント・ネオスティック・ブライト・タバコ」である。
これも、「グロー・プロ」以外の機種でも楽しめる標準モード(約240℃)がおすすめだ。「グロー・ナノ」でふんわり一服すると、ケントならではのふくよかな味わいがやさしく広がって、実においしい。タール値3mg程度の軽めタバコが好きな人ならぴったりだろう。
カプセルをつぶすブーストタイプ。20本入り520円(税込)
ガツンとしたスースー体験をダブルで堪能したいならブーストモードなのだけれど、ちょっと刺激が強すぎる。標準モードでちょうどいいバランスとなるのが「ネオ・ブースト・ミント・プラス・スティック」だ。いわゆるブースト=カプセルメンソールタイプで、吸っている間にフィルター内のカプセルをつぶすと味変が可能になる。
味変は、飛び道具的楽しみにはあふれているのだが、まったくの別の味が飛び出してくるのは少々忙しく感じる。その点、この「ネオ・ブースト・ミント・プラス・スティック」は、カプセルをつぶしてもミントの範疇内でワイドに味を広げてくれるので、とても自然だ。
さわやかな清涼感で始まり、カプセルをつぶすと一気にジューシーミントがあふれ返る。これぞ王道メンソールの拡張版だ。
このフィルターの電源アイコンがブースト(カプセルメンソール)の証
我が道をいくシガー系のうまさ。20本入り500円(税込)
タバコの中でもマニア度が高いのが葉巻である。タバコ葉だけを燃やして生まれる独特のニオイと甘みのあるまろやかなおいしさは贅沢の極みだ。その一種である細巻きのシガリロは、安価に入手しやすいところから、最近はちょっとしたブームになっている。
この「ネオ・クリーミー・プラス・スティック」は、そうした葉巻系のおいしさがある変わり種で、ゆっくりと標準モードで蒸気を口にためて吸うとまろやかな甘みを感じて、とてもおいしい。ライトなシガーテイストとしての完成度が高い。
「グロー」は「アイコス」のように直接タバコ葉にブレードを挿すタイプではないので、デバイス的に汚れにくいとクリーニングをおそろかにしている人が多いのではないだろうか。
「アイコス」より汚れが付きにくいのは確かだが、やはり汚れることは汚れるので、4〜5本に1回は清掃したほうがいい。底部にあるフタを開けて、アイコス互換のアルコールを含むウェット綿棒などで清掃すると、けっこう汚れが付いてくる。銘柄を変える場合は、味が混ざらないようにこの作業は必須である。そうすればより味わいシャープにおいしいグロー・ライフを送れるのだ。
グローは底部からクリーニング!
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!