新傑作ウォッチで令和を刻む
第7回/セイコーウオッチ×ソニー「wiredwena(ワイアードウェナ) AGAB417」

ソニー「wena 3」×セイコー「wired」のスマートウォッチはコンサバだけど機能的!

「新傑作ウォッチで令和を刻む」は、令和の時代にあって「これぞ傑作!」と讃えたい時計を取り上げ、その魅力を詳解する連載企画です。

第7回は、スマートウォッチが登場。時計型のウェアラブルデバイスであるスマートウォッチは、伝統的な腕時計の概念を超える存在なのですが、同時に最先端の腕時計でもあるため、令和時代を最も象徴している時計と言えるのです。

今回取り上げるのは、目下話題の「wiredwena(ワイアードウェナ)」です。セイコーウオッチとソニーのコラボレーションによって誕生した、この革新的なスマートウォッチの注目ポイントを検証します。

「ワイアードウェナ」のフルブラックタイプ「AGAB417」。公式サイト価格は、84,700円(税込)

「ワイアードウェナ」のフルブラックタイプ「AGAB417」。公式サイト価格は、84,700円(税込)

セイコーとソニーのコラボから誕生した話題の新ブランド

2021年1月15日、セイコーウオッチはソニーとコラボレートした新ブランド「ワイアードウェナ」を立ち上げました。

そもそも「wired(ワイアード)」は、2000年6月にセイコーから誕生したファッションウォッチブランド。いっぽう、「wena(ウェナ)」は、腕時計のバックル部にスマートウォッチの機能を内蔵させたソニーのウェアラブルデバイスで、「ワイアードウェナ」はその名のとおり、両社が共同で開発したスマートウォッチを展開するブランドとなります。

「ワイアードウェナ」の特徴は、スマホと「Bluetooth」で連携するバックル部の「wena」が、ヘッドと呼ばれる時計本体ともリンクしながら、多彩な機能を発揮するという点にあります。また、ヘッドがアナログ腕時計のようなコンサバティブなデザインなのも大きな特徴と言えます。

今回紹介するのは、そのデビューモデルで、2020年秋にリリースされた「wena」の最新型「wena 3」が採用されています。ここでは、レギュラータイプと数量限定モデルを合わせた計4タイプの中から、人気カラーであるフルブラックの「AGAB417」を紹介します。

時計の“伝統美”とウェアラブルデバイスとしての利便性を両立

“時計らしい”たたずまいは、コンサバ派からも抵抗なく受け入れられそう

“時計らしい”たたずまいは、コンサバ派からも抵抗なく受け入れられそう

先述のとおり、「ワイアードウェナ」の特徴のひとつは、ヘッドのデザインや質感が伝統的な腕時計のそれである、という点です。スマートウォッチには近未来的なデザインのものが少なくありませんが、「ワイアードウェナ」はリューズが備わっていない点を除けば、まるでアナログ腕時計といった印象ですし、文字盤やケース、ブレスレットの繊細で美しい質感は、本品にある種の風格さえもたらしています。

聞けば、このヘッドでは、構成要素を徹底的に減らし、高い視認性を確保しながら、アナログ腕時計が持つ装身具としての美しさも追求した、とのこと。これが評価されてか、2020年度の「グッドデザイン賞」を受賞したのも納得です。

また、バックル部の「wena 3」との連携がより強化された点も大きな特徴です。詳しくは後述しますが、「wena 3」が持っているデータや着信・通知などがヘッドの文字盤にあるインダイヤルの針で表示され、かつヘッドのプッシュボタンを使って「wena 3」のさまざまな機能を操作できるようになったのです。

以上のように、「ワイアードウェナ」は、アナログ腕時計らしい美しさと、ウェアラブルデバイスとしての高い利便性が融合した、革新的なスマートウォッチなのです。

ユーザー待望だった「Suica」に対応した「wena 3」

「wena 3」の電子マネー機能に、ユーザー待望の「Suica」を追加

「wena 3」の電子マネー機能に、ユーザー待望の「Suica」を追加

2016年、世界で初めて時計バンドの中に電池と電子部品を組み込んだウェアラブルデバイスとして一般販売が開始されたソニーの「wena」は、2017年12月登場の第2世代を経て、2020年11月に第3世代モデル「wena 3」へと進化しました。また、その際、ソニーは「wena 3」のモジュールを各時計メーカーに供給するなどし、各社と共同開発モデルをより積極的に展開していくことを発表。そして、その成果のひとつが、セイコーウオッチとの協業によって誕生した、この「ワイアードウェナ」となります。

では、その「ワイアードウェナ」のバックル部である「wena 3」が、第2世代モデルから、いかなる進化を遂げたのかと言いますと、ひとつは小型化が図られたいっぽうで、ディスプレイ表示が大幅にサイズアップし、しかも新たにタッチパネル操作に対応した点があげられます。また、Amazonのボイスアシスタント機能「Alexa」や、紛失防止タグ機能「MAMORIO」の搭載、スマートロック「Qrio Lock」との連携、心拍数測定機能の強化なども新機軸と言えましょう。

さらに、従来モデルの電子マネー機能では対応していなかった交通系ICの「Suica」に初対応したことも大きな注目ポイントです。バックルを改札機や精算機にかざすだけで鉄道やバスが利用できるようになったことは、多くの「wena」ユーザーたちから大いに歓迎されています。

なお、「wena 3」についてもっと詳しく知りたい人は、下記の詳細なレポートをご覧ください。

【「wena 3」の詳細はこちらをチェック!】
待望のSuica対応にAlexaも搭載! ソニー「wena 3」はスマートウォッチの欲しい機能が全部入り

ボタンで「wena 3」が操作でき、着信などを針で表示

2ボタン&インダイヤルで、多彩な操作&表示を可能に

2ボタン&インダイヤルで、多彩な操作&表示を可能に

ヘッドでは、左側面にある2つのプッシュボタンを駆使することで、「Bluetooth」を介してバックル部の「wena 3」の各機能を操作することができます。また、「wena 3」に届いた着信や一部のデータは、文字盤上にある表示針(=インダイヤルの針)の動作で知らされます。

たとえば、初期設定の段階においては、8時位置のボタンを1回押しすると通知履歴が、長押しすると「Alexa」のマイクONの設定ができ、10時位置のボタンでは1回押しでタイマーのスタート/ストップが、長押しでタイマー画面が設定できる、という具合です。

ほかにも、タイマーのオン/オフ、「Alexa」のマイクオン/オフ、スマートロック「Qrio Lock」の施錠/開錠、サイレント機能のオン/オフなどの操作が可能。さらには、「wena 3」に通知履歴やスケジュール、各種活動ログ、天気予報、アラーム、タイマー、「Suica」や「楽天Edy」の残高などを各画面に表示させることもできます。しかも、ユーザーが自分にとって使いやすいように、設定をカスタマイズできるのもうれしいポイントです。

いっぽう、インダイヤルでは、先述のとおり、「wena 3」の着信を知らせてくれるほか、各種健康計測データ(歩数、消費カロリー、心拍数、ストレスレベルなど)、「Suica」や「楽天Edy」の残高、バッテリー残量などを表示針の動きで教えてくれるのです。

大人の手元に品よく調和する秀逸なデザイン&サイズ感

大人の手元に品よく調和する秀逸なデザイン&サイズ感

大人の手元に品よく調和する秀逸なデザイン&サイズ感

現在、4タイプが展開されている「ワイアードウェナ」では、いずれもケース&ブレスレットの素材にステンレススチールが採用されていますが、フルブラックの「AGAB417」では、そこに硬質コーティングと繊細なヘアライン仕上げを施すことで、深みある漆黒のエレガントな質感が表現されています。

進化の途上にあるウェアラブルデバイスには、短期間で買い替えることを前提にした商品が少なくありません。いっぽう、アナログ腕時計のごとき存在感を身にまとう「ワイアードウェナ」には、所有することの満足感があり、末長く使い続けるに耐える普遍的な美しさが備わっているのです。

腕時計の伝統的姿が、オン/オフ問わず違和感なくマッチ

腕時計の伝統的姿が、オン/オフ問わず違和感なくマッチ

ヘッドは、腕時計らしいたたずまいが好ましく、高級感もあって大人の手元にふさわしい仕上がりです。また、ケース径41.5mm(リューズや突起部は含まず)、ケース厚11.5mmとやや大ぶりではあるものの、シンプルなデザインとフルブラックのカラーリングにより、存在感を過度に主張することなく、休日カジュアルにはもちろん、スーツの手元にも違和感なくマッチします。

より小さくなって、着け心地上々&見た目スマートに!

より小さくなって、着け心地上々&見た目スマートに!

上の写真は、装着時のバックル側。有機ELディスプレイの大型化が図られた「wena 3」ですが、そのボディ自体は体積で約30%、厚みで2.5mmと小型化しており、そのため装着時の違和感がなく、手首の動作も干渉せず、手元のシルエットもスマートです。

また、このディスプレイはフィルム透過率が高く、自動輝度調整機能もあいまって屋外でも見やすく、タッチパネル操作もスムーズ。しかも80cmの落下衝撃に耐え、ガラスも不用意に硬いものにぶつけても安心な高耐傷性を備えています。

カラー違いタイプ&限定コラボモデルも要チェック!

ここまではフルブラックの「AGAB417」を取り上げてきましたが、「ワイアードウェナ」には、レギュラー展開で黒文字盤×シルバーカラーケース&ブレスレットタイプが存在しており、さらに数量限定の2タイプも展開中です。ということで以下では、それら3タイプを紹介しましょう。

ちなみに、その数量限定2タイプはいずれも、1989年に士郎正宗氏によって発表されたマンガ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」から派生したアニメ「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボモデル。ともに裏ブタがコラボレーション仕様のデザインで、シリアルナンバーの刻印も施された各500本限定生産です。

レギュラーモデルの「AGAB419」は、フルブラックの「AGAB417」以上に端正でフォーマルなたたずまい。ケース&ブレスレット素材はステンレススチールながら硬質コーティングは施されておらず、光沢色は無垢のシルバー。黒文字盤の中でインダイヤルのシルバーカラーがアクセントになっています。公式サイト価格は、82,500円(税込)

レギュラーモデルの「AGAB419」は、フルブラックの「AGAB417」以上に端正でフォーマルなたたずまい。ケース&ブレスレット素材はステンレススチールながら硬質コーティングは施されておらず、光沢色は無垢のシルバー。黒文字盤の中でインダイヤルのシルバーカラーがアクセントになっています。公式サイト価格は、82,500円(税込)

アニメ「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボ限定モデル「AGAB703」では、文字盤に主人公、草薙素子の髪と同色のパープルを採用してサイバーな印象を表現。また、ケースとバンドの接合部分(エンドピース)には、劇中に登場する情報機関「公安9課」のマークを、3時位置のプッシュボタンに草薙素子の首の後ろにあるインターフェイス(有線通信の接続部)を連想させるマークを入れています。なお、ケース&ブレスレットには「AGAB417」と同様、硬質コーティングが施されています。公式サイト価格は、90,200円(税込)

アニメ「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボ限定モデル「AGAB703」では、文字盤に主人公、草薙素子の髪と同色のパープルを採用してサイバーな印象を表現。また、ケースとバンドの接合部分(エンドピース)には、劇中に登場する情報機関「公安9課」のマークを、3時位置のプッシュボタンに草薙素子の首の後ろにあるインターフェイス(有線通信の接続部)を連想させるマークを入れています。なお、ケース&ブレスレットには「AGAB417」と同様、硬質コーティングが施されています。公式サイト価格は、90,200円(税込)

この「AGAB704」も「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボモデルで、モチーフは「公安9課」において運用された多脚思考戦車「タチコマ」です。文字盤&プッシュボタンに、人気キャラクターであるAI戦車のボディカラーであるブルーを採用。また、その文字盤には透明印刷でバーチャルネットワークにつながるイメージが表現されているほか、インダイヤルは「タチコマ」のヘッドがモチーフになっています。公式サイト価格は、88,000円(税込)

この「AGAB704」も「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボモデルで、モチーフは「公安9課」において運用された多脚思考戦車「タチコマ」です。文字盤&プッシュボタンに、人気キャラクターであるAI戦車のボディカラーであるブルーを採用。また、その文字盤には透明印刷でバーチャルネットワークにつながるイメージが表現されているほか、インダイヤルは「タチコマ」のヘッドがモチーフになっています。公式サイト価格は、88,000円(税込)

【まとめ】スマートウォッチの入門版としてもおすすめ

セイコーウオッチは、これまでにも「wena」とのさまざまなコラボモデルを展開してきたのですが、この「ワイアードウェナ」に至っては、ヘッドと「wena」との連携を強化したことで、使い勝手の向上に成功しています。したがって、これまでスマートウォッチの存在意義や必要性が実感できず、気にはなっていても購入をためらっていた人も、このクオリティーを知れば食指が動くのではないでしょうか?

また、時計好き(ことに機械式時計好き)にすれば、デザインが尖っていたり、家電製品っぽく見えたりするスマートウォッチは「時計とは別物」との印象を拭えずにいたはずです。しかし、老舗の時計メーカーであるセイコーウオッチが「アナログ腕時計らしさ」に徹底的にこだわってデザインした本品であれば、そうした認識から離れ、愛着を持って使い続けることができそうです。

デジタルファンや新しいモノ好きの間で話題の「ワイアードウェナ」ですが、そうした人々のみならず、実はスマートウォッチの入門者にとっても注目すべき製品だと思うのです。

●写真/篠田麦也(篠田写真事務所)

【SPEC】
「ワイアードウェナ」全型共通


[ヘッド(時計本体)]
●駆動方式:クォーツ
●防水性能:日常生活用強化防水(5気圧)
●ケース材質:ステンレススチール(「AGAB417」「AGAB703」は硬質コーティング仕上げ)
●ケース径:41.5mm
●ケース厚:11.5mm
●ガラス素材:サファイアガラス
●機能:時・分、「Bluetooth」による「wena 3」との連動


[バックル(「wena 3」) ]
●防水性能:日常生活用強化防水(5気圧)
●ケース素材:ステンレススチール(「AGAB417」「AGAB703」は硬質コーティング仕上げ)
●対応OS:iOS 11.0以上/Android 6.0以上
●センサー:加速度センサー、静電タッチセンサー、照度センサー、心拍センサー、マイク
●対応機能:時刻表示、アラーム、タイマー、着信通知(電話、メール、「Line」などに対応)、通知閲覧、スケジュール管理、交通系ICカード&電子マネーの精算・残高確認・利用履歴確認、天気予報、健康関連計測(歩数、移動距離、消費カロリー、ボディエネルギー残量、心拍数、最大酸素摂取量、ストレスレベル、4段階の眠りの深さ)、音声アシスタントサービス「Alexa」、スマートロック「Qrio Lock」、紛失防止機能「MAMORIO」など
●交通系ICカード&電子マネー機能:「Suica」「iD」「d point」「Quicpay」「楽天Edy」「ヨドバシゴールドポイント」「ANAスキップサービス」に対応
●Bluetooth機能:「Bluetooth version 5.0(Bluetooth low energy technology)」
●内蔵電池:リチウムイオン電池
●充電方法:「wena 3」専用充電コネクター、USB Type-Cケーブル

山田純貴

山田純貴

東京生まれ。幼少期からの雑誌好きが高じ、雑誌編集者としてキャリアをスタート。以後は編集&ライターとしてウェブや月刊誌にて、主に時計、靴、鞄、革小物などのオトコがコダワリを持てるアイテムに関する情報発信に勤しむ。

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