2021年夏、またしても衝撃のガンプラが発売されました。1/144スケールのHGシリーズから「ナイチンゲール」です。メーカー小売価格7,700円(税込)というお値段も衝撃ですが、実際に組み立ててみると、その完成度や迫力も規格外の衝撃度になっていました。
パッケージも超大型。店頭購入の際は持ち帰るのが大変なサイズです
「ナイチンゲール」とは、小説版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」に登場する、シャア・アズナブル専用のモビルスーツ。劇場版「逆襲のシャア」で言うところの「サザビー」に相当する機体です。モビルスーツというよりはモビルアーマーのような巨大なスタイルが象徴的で、映像作品での活躍はまだないものの、ゲームなどで人気を博しています。
ガンプラでは2014年に初めて「RE /100」シリーズで発売され、今回初のHG化。それでは組み立てていきましょう。
HGシリーズの中でも大型キットの「ナイチンゲール」ですが、パーツ自体も大きく、数は少なめでとても取り扱いやすくなっています。またポリキャップレスの構造で、手脚パーツが簡単に抜け落ちることもなく、素組みだけならかなり簡単に組み立てることができました。さらに外装部である赤いパーツはアンダーゲートのものが多く、ゲート跡があまり目立たない構造になっているのも親切です。
1パーツで構成されるリアアーマー。その大きさをご覧ください。右は同スケールのガンダム(EG版)
まず脚、腰部分が完成しました。まーちょっと見てください
横から見るとまるで何かの生物のよう。とてもモビルスーツには見えないですよね
まずは巨大な脚部分から組み立てていくのですが、写真の通り、一見モビルスーツとは思えない不思議なスタイルですよね。
巨大すぎるリアアーマー裏には、取り外し可能な巨大プロペラントタンクとランディングギアが付いています。足が大きいため元々自立にはまったく問題ないのですが、このランディングギアのおかげでさらに安定して立たせることができます。
リアアーマー下部にランディングギアがあります。差し替え・軸可動で、収納・展開を再現可能
巨大なファンネルバインダーも1パーツ構成。ガンダムと比べるとその巨大さがわかります
HGシリーズなので内部のフレーム構造などはなく、下半身を組み立てた後は、胴体、腕、頭、最後に巨大なファンネルバインダーを取り付けて完成です。
「ナイチンゲール」素組み完成です。いやすごい迫力。そしてモビルアーマーのようなフォルムが斬新です
完成後のサイズは、幅約400mm、全高約211mmと迫力の大きさ。
横から見ても迫力! このどっしりとしたスタイルは、ある種の生物感がありますよね
後ろから。胴体背面にはプロペラントタンクが3本。ボールジョイントで可動します
巨大さとファンネルバインダーに目がいきがちですが、頭部や胸部などの流線形のフォルムがとても美しいです。特に頭部はかなり複雑なデザインですが、1パーツできれいに再現されています。
美しく流れるようなフォルムの頭部。最上部のアンテナブロックはひとつのパーツです
アンテナブロックは可動し、モノアイやコックピットを見ることができます。頭部全体は一見動かなそうですが、上下左右とかなり自由に動かせますよ
この大きさとスタイルなので、脚部の可動はほとんどありません。膝は最初から曲がった形で作られており、前後の可動は少なめ。ただ接地部分のブロックなどは動くので、スタンドで浮かせた際の表現は可能です。
最初から膝がちょっと曲がった状態になっています。これ以上の可動はかなり少なめ
脚がほぼ動かない分、腕、そして巨大なファンネルバインダーは大きく可動します。胴体も左右の回転ができるようになっています。
腕は柔軟に可動します。肩アーマーも上下に動かせるため、腕の可動領域は広いですね
巨大なファンネルバインダーも可動。上部にはこれくらい広がり(写真左)、折りたたむようにすることも可能(写真右)
そして集合体恐怖症の人はちょっとヒエッとなるファンネルバインダーの裏側。左右合計18個のバーニアが付いており、これもわずかですが可動させられます
武装は大型メガ・ビーム・ライフルに、ビーム・サーベルが4本とビーム・トマホーク、そしてシールドが付属。ビーム・トマホーク用にクリアイエローのエフェクトパーツが3種類付いています。各種握り手も用意されており、しっかりと保持可能。
ビーム・ライフルは右手専用。シールドは左右どちらでも取り付けられます
腹部パーツを上下に可動させるとメガ粒子砲が出現
ライフルはしっかり保持できるので、多彩な射撃ポーズがとれます
ビーム・サーベルは4本付属。左右どちらの手でも持てます
ビーム・トマホーク用には3パターンのエフェクトパーツ付き
好きな組み合わせでビーム・トマホークのエフェクトを再現できます。大型のエフェクトが一番映えますね。こちらもしっかり保持できます
そしてフロントスカートには隠し腕(マニピュレータ)のギミックを搭載。この隠し腕にビーム・サーベルを持たせることができます
隠し腕にビーム・サーベルを持たせて、独特の戦闘スタイルを再現
ファンネルは、ファンネルバインダー左右に合計10個が付属。それぞれ取り出すことができて、別売りのスタンドに取り付ければファンネル発射シーンも再現可能です。
ファンネルは着脱可能(展開ギミックはなし)。スタンドを使えばファンネル射出ポーズを再現できます
かなりの大型キットですが、美しく大きなパーツがきれいに、そして簡単に組み立てられるのはさすが最新のガンプラだと感心しました。流線形の頭部や胸部はほかのガンプラにはないパーツなので、組んでいく過程がとても楽しかったです。組み立て後の完成度や迫力はまさに規格外! 発売後即完売になるのも納得です(再販が決定されています)。9月には同スケールでライバル機となる「RG Hi-νガンダム」が発売されるので、一緒に飾るしかないですね。
シャア最期の機体は、劇場版が「サザビー」(写真右:RG版)、小説版が「ナイチンゲール」。「サザビー」も大型モビルスーツですが、「ナイチンゲール」はそれ以上の大きさですね
発売後瞬殺で完売したようですが、再販が決定されているのでお待ちを!
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。