新傑作ウォッチで令和を刻む
第14回/シチズン「シチズンコレクション レコードレーベル ツノクロノ」

シチズンの名作「ツノクロノ」が再降臨! コズミックな70年代デザインがカッコよ過ぎ

国内外を問わず、アンティークウォッチ市場において常に高い人気をキープしている国産クロノグラフ「クロノグラフ チャレンジタイマー(CHRONOGRAPH Challenge Timer/以下、「チャレンジタイマー」)をご存じでしょうか。

この「チャレンジタイマー」は、一般的なクロノグラフであればケース側面に搭載されているはずのリューズとプッシュボタンをケース上部に搭載。これにより、シチズンの歴代クロノグラフの中でもひと際、異彩を放つ姿に仕上がっており、多くの時計好きを惹きつけています。

そんな往年の傑作クロノグラフのデザイン復刻版となるのが、今回取り上げる「ツノクロノ (TSUNO CHRONO)」。2021年10月上旬の発売を前にして、ファッション好きたちを中心に話題沸騰中です。

ということで、今回の「新傑作ウォッチで令和を刻む」では、それら新旧両モデルの基本情報や相違点にスポットを当てて、その魅力を解説します。

インラインで展開されるスタンダードモデルは、ネイビー文字盤の「Ref.AN3660-81L」(写真左)と、ホワイト×ブラックフェイスの「Ref.AN3660-81A」(写真右)の2タイプ。公式サイト価格は、各26,400円(税込)

インラインで展開されるスタンダードモデルは、ネイビー文字盤の「Ref.AN3660-81L」(写真左)と、ホワイト×ブラックフェイスの「Ref.AN3660-81A」(写真右)の2タイプ。公式サイト価格は、各26,400円(税込)

現代によみがえったアイコニックな“ツノ”デザイン

本連載「新傑作ウォッチで令和を刻む」の第8回では、シチズンが2021年2月にスタートさせた「シチズンコレクション レコードレーベル(RECORD LABEL)」を紹介しました。「日常的に使える実用性の高さと、見た目の個性が両立したモデルを一堂に」集めた同コレクションには、シチズンの往年のヒット作の復刻モデルなども含まれており、それゆえ、時計好きならずともなかなかに興味深いラインアップとなっています。そしてこのたび、同コレクションに新たに加わるのが、ここに取り上げる「ツノクロノ」なのです。

「レコードレーベル」にカテゴライズされるモデルにふさわしく、「ツノクロノ」にもルーツとなるモデルがあります。1973年に初登場したクロノグラフ「チャレンジタイマー」です。シチズン初の本格クロノグラフ機能付きウォッチとして登場した「チャレンジタイマー」は、リューズとプッシュボタンがケースの上部に配置された異形のウォッチでした。このデザインがまるで牛のように見えることから、海外では「ブルヘッド(BULL HEAD=牡牛の頭部)」、あるいはディズニーのキャラクターをイメージさせるからか「ミッキー(MICKEY)」との愛称で親しまれました。いっぽう日本では、そのプッシュボタンをツノ(角)にたとえて、「ツノ」とか「ツノクロノ」という通称で呼ばれました。つまり、元来「ツノクロノ」は、「チャレンジタイマー」をさす言葉なのですが、シチズンはそれを今回のデザイン復刻モデルの公式モデル名に採用したわけです。

新たに誕生した「ツノクロノ」は、デザイン復刻とあって、元祖「チャレンジタイマー」に酷似しています。ケース上部にリューズとプッシュボタンを持つアイコニックなデザインはオリジナルを彷彿させるに十分で、流線シルエットを見せる38mm径のケース、3つ目の文字盤、差し色となるオレンジカラーのクロノグラフ秒針&各インダイヤル小針、文字盤をクッキリと縁取るブラックベゼル、スライドアジャスター付きのレトロなブレスレットなども「チャレンジタイマー」と共通するディテールです。逆に大きな違いは、元祖が自動巻きだったのに対し、この新作はクォーツだということ。これは、機械式好みの人にすれば、少々気になる点かもしれません。

元祖モデルは時計史を飾る名クロノだった!

初代「チャレンジタイマー」のホワイト×ブラック文字盤(通称「パンダ文字盤」)タイプ

初代「チャレンジタイマー」のホワイト×ブラック文字盤(通称「パンダ文字盤」)タイプ

ここで、元祖モデル「チャレンジタイマー」について、少し触れておきましょう。

発売当初から、そのインパクトあるデザインが話題となって大ヒットしたこのモデル。一見すると、いわゆる3つ目クロノなのですが、実は6時位置のインダイヤルはストップウォッチ用ではなく、日・曜表示なので、実質的には2つ目(3時位置が30分積算計、9時位置が12時間積算計)のクロノグラフと解するのが正しいのかもしれません。

また、駆動方式は、毎時28,800振動の自動巻き式。1973年当時は、世界初の市販クォーツウォッチの誕生から4年足らずとあって、クォーツクロノグラフはまだ存在しておらず、「クロノグラフ=機械式」が常識という時代でした。

「チャレンジタイマー」には、タキメーター表示とフライバック機構が搭載されていました。タキメーターについては後述しますので、ここではフライバック機構について説明しますと、これは文字どおり、針が瞬時に「飛んで(FLY)」「戻る(BACK)」という機能で、すなわち計時中にリセットボタンを押すと、進んでいたクロノグラフ秒針が瞬時にゼロ位置に戻って再スタートするというものです。たとえば、数人のランナーをひとりずつ30秒間隔で順にスタートさせる、といった時に役立ったりします。ちなみに、デザイン復刻版の「ツノクロノ」には、タキメーター表示はなく(これについても後述)、フライバック機構も非搭載です。

ところで、「チャレンジタイマー」をすこぶる個性的な時計に見せているのが、ケース上部の一対のプッシュボタンであることは言うまでもありません。こうしたクロノグラフは当時、実は他社製品にも存在していたのですが(1969年発売のオメガ「シーマスター ブルヘッド」など)、とはいえ、それが主流というわけではありませんでした。そもそも、これら操作部がケース上部にあると、バンドと干渉し合うため、必然的にケースに厚みが増すので、主流になることはなかったのです。ところが、シチズンは絶妙な流線シルエットを取り込んで、丸みに富んだ独特のフォルムにすることで、見事に厚いケースを「チャレンジタイマー」の“強み”に変えてみせたのです。

と、ここで話が少しそれるのですが、こうしたリューズやボタンがケース上部にあるクロノグラフは、腕時計では確かにまれではあるものの、実は懐中時計時代のクロノグラフには数多く存在していたのです。また、スポーツ競技などで手動計時に用いるストップウォッチも、基本的にボタン類はケース上部に設けられています。こうして考えますと、操作部がケース上部にあるクロノグラフのほうが伝統的、かつ本来的な構造&デザインであると解することもできるのではないでしょうか。

なお、「チャレンジタイマー」では、ホワイト(シルバー)文字盤にブラックのインダイヤル&ベゼルを組み合わせた「パンダ文字盤」と称されるタイプが代表的なのですが、ほかにもブラック文字盤やメタリックグリーン文字盤など、さまざまなカラーが存在しており、現在、いずれもがアンティーク市場にてマニアたちに珍重されています。

こちらは、新作「ツノクロノ Ref.AN3660-81A」。「チャレンジタイマー」と見比べてみましょう

こちらは、新作「ツノクロノ Ref.AN3660-81A」。「チャレンジタイマー」と見比べてみましょう

元祖モデル「チャレンジタイマー」と、そのデザイン復刻版となる「ツノクロノ」の最大の相違点。それは、前者が自動巻きで、後者がクォーツである点で、それはそのとおりなのですが、この駆動方式の違いもあって、実のところ、デザイン復刻とうたわれつつも、「ツノクロノ」には外見において、元祖モデルとは子細な違いがうかがえます。

ということで、「どこがどう違うの?」との素朴な疑問から、新旧両モデルの「パンダ文字盤」タイプを例として取り上げ、それらの相違点を探ることにしました。以下、両者それぞれの写真と見比べながら読み進めていただければと思います。

違いは多々あれど、元祖モデルの雰囲気はそのまま

「ツノクロノ」はボタントップが少し大きくなり、プッシュ操作がよりスムーズに

「ツノクロノ」はボタントップが少し大きくなり、プッシュ操作がよりスムーズに

最初にモデル名の由来である「ツノ」、すなわち1対のプッシュボタンを見てみますと、「チャレンジタイマー」のそれらに比して、「ツノクロノ」のそれらは丈が短いものの、指が当たるボタントップの直径は長く取られており、これによってボタン操作がより快適なものになりました。と同時に、見た目の印象においては“ツノ感”がやや後退し、より愛らしいルックスに。また、リューズは引き上げを容易にすべく、その取り付け部前方に小さな窪みが追加された点にも、細かい配慮を感じます。

ケースやブレスレットに施されたヘアラインも、「チャレンジタイマー」と同様の仕上げ。ケース周囲のカーブ部分においても、ヘアラインに乱れはなく、大変美しい風合いです。

タキメーター表示を廃し、時刻の読み取りをスムーズに

タキメーター表示を廃し、時刻の読み取りをスムーズに

次に、文字盤を検証してみましょう。

まず針ですが、時・分針は「チャレンジタイマー」とほぼ同じデザインです。しかし、オレンジカラーのクロノグラフ秒針と各インダイヤルの小針は、「チャレンジタイマー」では角形の尾(針尻の張り出し)が付いていたのに対し、「ツノクロノ」では、クロノグラフ秒針はリーフ形状の尾に変更されているうえ、各インダイヤル小針には尾そのものがありません。

そのインダイヤルですが、自動巻きからクォーツに変更されたのを受け、大きく異なるものに変えられています。具体的には、3時位置では30分積算計がスモールセコンドに置き換えられ、9時位置にあった12時間積算計は6時位置に移動。その空いたポジションに60分積算計が配置されました。また、「チャレンジタイマー」では6時位置のインダイヤルに日・曜の表示窓がありますが、「ツノクロノ」には曜表示はなく、日付表示窓は4時と5時の間にさりげなく移動しています。なお、「チャレンジタイマー」の文字盤にある「AUTOMATIC」や「23 JEWELS」(23石の人工ルビー使用の意味)などの記載は、「QUARTZ」「WR50」(50m防水の意味)に変えられています。

インデックスは、アプライド(アップライト)の棒字(バー)タイプなのは共通ですが、「ツノクロノ」では、その棒字の丈が少し短いようです。また、その棒字を含む目盛りは60分刻みなのですが、「チャレンジタイマー」にも同様のタイプはあるものの、最もよく目にするタイプではこの目盛りがタキメーター表示を兼ねていて、そのため各分がさらに5分割されており、その外周に速度を示す数値がプリントされていました。

ちなみにタキメーター表示とは、平均時速測定用目盛りのこと。たとえば1kmの距離をクルマで通過する際の平均時速を知りたい場合、測定開始地点を通過する瞬間にクロノグラフを始動させ、1kmを通過した瞬間にストップボタンを押した時にクロノグラフ秒針がさすタキメーター表示の数値が、その平均時速ということになります。

時計通からすれば、「ツノクロノ」のタキメーターの省略は残念に感じられる点かもしれません(ただし、後述するとおり、ジャーナルスタンダード、レッドモンキーの両別注モデルにはタキメーターが採用されています)。もっとも、現実的にタキメーターの有用性は低く、またこの表示がある分、文字盤のレイアウトが複雑になって時刻が読み取りにくくなりますから、実用性やファッション性を考慮すれば、タキメーターなしの判断もひとつの正解なのだと思います。

鮮やかに光る蓄光仕様により、夜間の時刻確認はより確かなものに。ちなみに、写真はネイビー文字盤タイプ「Ref.AN3660-81L」の発光例です

鮮やかに光る蓄光仕様により、夜間の時刻確認はより確かなものに。ちなみに、写真はネイビー文字盤タイプ「Ref.AN3660-81L」の発光例です

時・分針、およびインデックスには、蓄光塗料(可視光などを蓄え、それを鮮やかな燐光に変換する性質を持つ塗料のこと)が施されており、暗所でも確かな視認をもたらします。ちなみに、「チャレンジタイマー」では各棒字インデックスの先端に自発光性塗料がドット状にのせられていましたが、「ツノクロノ」では棒字全面が発光する仕様となり、視認性がより向上しました。

以上が、元祖モデル「チャレンジタイマー」と「ツノクロノ」の両パンダ文字盤タイプにおける、外見からわかる主な相違点です。思っていた以上にさまざまな違いがあることがわかったのですが、両者の見分けは付きにくいのも確か。これはもう、同社開発者のデザインの巧みさによるものであり、いかにオリジナルに近づけて見せるかに苦心した結果だろうと想像できます。

日本人の腕にちょうどよいサイズ感も高評価

「Ref.AN3660-81A」の装着例。白×黒×オレンジの3トーンが手元をキャッチーに見せてくれます

「Ref.AN3660-81A」の装着例。白×黒×オレンジの3トーンが手元をキャッチーに見せてくれます

「Ref.AN3660-81A」の装着例。白×黒×オレンジの3トーンが手元をキャッチーに見せてくれます

「Ref.AN3660-81A」の装着例。白×黒×オレンジの3トーンが手元をキャッチーに見せてくれます

ところで、大ぶりに見える「ツノクロノ」ですが、こうして腕に装着すると、意外にもクロノグラフとしては小ぶりな印象です。このケースサイズ38mmは、元祖モデル「チャレンジタイマー」と同寸で、これに流線が多用されたケースデザインが相まって、存在感は見せつつも主張し過ぎることはなく、スーツから休日カジュアルまで、さまざまな着こなしに無理なくマッチします。また、ケースとブレスレットの連結部分がケースバック寄りに設けられているため、プックリ形状の時計ながら、腕にピタッとフィット。装着感も上々なのです。

個性派揃いのショップ別注タイプも話題です

「ツノクロノ」では、定番展開の上記スタンダードモデル2タイプとともに、ショップコラボモデルも同時にリリースされます(2021年10月予定。現在、各店で予約受付中)。人気5ショップが、それぞれにコダワリを持って別注した計6タイプはいずれもが個性的、かつ魅力あるものに仕上がっています。

以下では、これら6タイプのうち、4ショップのコラボタイプを紹介。スタンダードモデルも含め、どれを買うべきかをじっくりと検討しみてください!

時計専門セレクトショップ「オンタイム・ムーヴ」の別注モデル「Ref.AN3665-70W」は、元祖モデル「チャレンジタイマー」の初登場時のラインアップであったグリーン文字盤×ブラックケース&ブレスを再現。これらに、オレンジの針が組み合わさった大胆なカラーリングから、当時のシチズンのプログレッシブな姿勢がうかがえます。公式サイト価格は、28.600円(税込)

時計専門セレクトショップ「オンタイム・ムーヴ」の別注モデル「Ref.AN3665-70W」は、元祖モデル「チャレンジタイマー」の初登場時のラインアップであったグリーン文字盤×ブラックケース&ブレスを再現。これらに、オレンジの針が組み合わさった大胆なカラーリングから、当時のシチズンのプログレッシブな姿勢がうかがえます。公式サイト価格は、28.600円(税込)

セレクトショップ「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」の別注モデル「Ref.AN3665-61E」は、同ショップらしい清潔感や洗練さを備えつつ、控えめな色気も感じさせるオールブラックモデル。モードライクな雰囲気もあって、旬なミニマルファッションにも合わせやすそうです。公式サイト価格は、28.600円(税込)

セレクトショップ「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」の別注モデル「Ref.AN3665-61E」は、同ショップらしい清潔感や洗練さを備えつつ、控えめな色気も感じさせるオールブラックモデル。モードライクな雰囲気もあって、旬なミニマルファッションにも合わせやすそうです。公式サイト価格は、28.600円(税込)

「ジャーナル スタンダード」の別注モデル「Ref.AN3661-62E」は、ブラック文字盤に白のサブダイヤルを組み合わせた、いわゆる「リバースパンダ(逆パンダ)」の配色により、よりシャープで都会的な趣があるモデル。スタンダードモデルでは省かれているタキメーター表示が、この別注モデルでは導入されており、元祖「チャレンジタイマー」により近いフェイスに仕上がっています。公式サイト価格は、26,400円(税込)

「ジャーナル スタンダード」の別注モデル「Ref.AN3661-62E」は、ブラック文字盤に白のサブダイヤルを組み合わせた、いわゆる「リバースパンダ(逆パンダ)」の配色により、よりシャープで都会的な趣があるモデル。スタンダードモデルでは省かれているタキメーター表示が、この別注モデルでは導入されており、元祖「チャレンジタイマー」により近いフェイスに仕上がっています。公式サイト価格は、26,400円(税込)

米・ロサンゼルスのセレブ御用達レザーブランド「レッドモンキー」による別注モデル「Ref.AN3663-08P」では、「ゴールドパンダ」などと通称されるゴールド×ブラックの文字盤&ケースに、同ブランドのハンドメイド牛革バンドを組み合わせています。これにより、1969年を舞台にした映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」にてブラッド・ピットが使用したモデルを再現しています。タキメーター表示の採用もうれしいポイントです。公式サイト価格は、39,600円(税込)

米・ロサンゼルスのセレブ御用達レザーブランド「レッドモンキー」による別注モデル「Ref.AN3663-08P」では、「ゴールドパンダ」などと通称されるゴールド×ブラックの文字盤&ケースに、同ブランドのハンドメイド牛革バンドを組み合わせています。これにより、1969年を舞台にした映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」にてブラッド・ピットが使用したモデルを再現しています。タキメーター表示の採用もうれしいポイントです。公式サイト価格は、39,600円(税込)

【まとめ】1970年代のコズミックスタイルが本当にカッコいい!

筆者が「チャレンジタイマー」の存在を知ったのは、発売からだいぶ経った1992年頃のことでした。当時は、機械式時計の人気が本格的に復活し始めた時期で、今とは違い、どちらかと言うと現行品よりもユーズドのほうが好まれる傾向にあり、アンティーク市場は大いに活気を呈(てい)していました。そしてその中心は、やはりスイス製などのインポートモデルであったのですが、ある時、それらに混じって偶然、「チャレンジタイマー」のパンダ文字盤タイプを目にし、そのすこぶる個性的な姿に圧倒されたのです。以来、「チャレンジタイマー」は、筆者にとって忘れ得ぬ時計のひとつであり続けてきました。

ですから、デザイン復刻版「ツノクロノ」の発表を知った時には、大変うれしい気持ちになりましたし、「これは話題になるぞ」と確信したのです。聞けば、今回の復活劇は、各セレクトショップからの熱心な要望を受けて実現されたものだとか。スタンダードモデルに加え、ショップ別注モデルも充実しているのは、そうした経緯もあっての結果なのでしょう。いずれにせよ、人一倍ファッションに鋭い感性をも持つショップスタッフたちが、「チャレンジタイマー」を現代によみがえらせたいと望んだのは、このモデルがそれだけ個性的であり、オシャレであり、かつイマの気分にもかなっているからにほかなりません。確かに1970年代の時計らしいコズミックでレトロフューチャーなデザインは、今の視点で見ても新鮮でカッコよく、当時のファッションが再評価されていることも相まって、「ツノクロノ」の注目度は、非常に高いものとなっている模様です。

なお、この新作がクォーツである点について「機械式好みの人からすれば少々気になる点かも」と先述したのですが、もし機械式での復刻となるとプライスアップは免れず、「ツノクロノ」は気軽に買えて&手軽に愛用できる時計ではなくなったかもしれません。したがって、より多くの人たちに、この秀逸なデザインの魅力を味わってもらうには、クォーツの採用は正解なのでは、と筆者は考えています。

●写真/篠田麦也(篠田写真事務所)

【SPEC】
シチズン「シチズンコレクション レコードレーベル ツノクロノ スタンダードモデル」
●駆動方式:クォーツ
●キャリバー:0510
●防水性能:5気圧
●ケース材質:ステンレススチール
●ケース径:38mm
●ケース厚:11.7mm
●ガラス:球面クリスタルガラス
●バンド素材:ステンレススチール
●主な機能:秒針停止機能、日付表示、日付早修正機能、1/1秒クロノグラフ(12時間計)など
●文字盤カラー:ホワイト、ネイビー
●付属品:専用ケース(ディスプレイ用スタンド機能付き)など
●価格:各26,400円(税込)
●発売年月:2021年10月5日予定

山田純貴

山田純貴

東京生まれ。幼少期からの雑誌好きが高じ、雑誌編集者としてキャリアをスタート。以後は編集&ライターとしてウェブや月刊誌にて、主に時計、靴、鞄、革小物などのオトコがコダワリを持てるアイテムに関する情報発信に勤しむ。

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