ガンプラでおなじみのバンダイスピリッツから、新しいプラモデルのシリーズ「エクスプローリングラボネイチャー」が発売されました。その第一弾は「マンモス」です。そのチョイスにも驚きですが、完成にはなんと“冷蔵庫”が必要になるというびっくりな情報が。さっそく組み立ててみました。
皆さんが想像している通りの、あの氷河期を生きたマンモスのプラモです
本シリーズのコンセプトは、「組み立てながら生き物のひみつを楽しく学べる」こと。プラモデルを作りながら学べるということで、対象年齢は6歳以上と、小さいお子さんから楽しめるようになっています。
ランナーは2枚のみとシンプル。骨格パーツと毛皮パーツに分かれています
特徴的なのは、ランナーからパーツを切り出す際に、ニッパーを使わずに手で外せるタッチゲート方式になっていること。ガンプラでもエントリーグレードシリーズで使われている技術ですが、今回のマンモスのパーツは大きく、とても取り外しやすくなっており、子供でも簡単に切り出せるように工夫されていました。切り出したパーツはほんの少しゲート跡が残りますが、あまり気にならないレベルです。
このようにつまんで少し力を入れるだけで、ランナーからパーツが切り出せます
ほんの少しゲート跡が残りますが、軽くヤスリをかける程度できれいに消えます
さて、どんどん骨格を発掘していきましょう。パーツが少ないのでとても簡単に組み立てられます。みるみるうちにマンモスの骨格ができあがっていきますよ。
マンモスの骨格状態完成です。大きく長い牙が特徴的ですね。前足、後ろ足は関節部分で多少可動しますが、あまり大きくは動きません
この長い牙があっても安定して自立します。背骨や骨盤、尻尾までていねいに再現されていますね
さて、骨格ができたら、次は復元フェーズです。毛皮パーツを取り付けて、在りし日のマンモスの姿を復元しますよ。毛皮パーツは骨格パーツの上にはめ込むだけ。きれいにはまりますし、簡単に取り外せるので、骨格状態でも毛皮状態でも好きなほうで飾ることができます。
透明がかった乳白色の毛皮パーツを切り出して、骨格の上にかぶせていきます
毛皮パーツを付けると、おなじみのマンモスの姿が復元されました
完成したサイズはこれくらいです。ほんのり骨格が透けて見えますね
さてこのプラモデル、ここからが本番です。実は毛皮パーツには特殊な成形材料が使われており、温度によって色が変化します。正確に言うと、約10℃を下回ると白色から茶色に変化するのです。氷河期のような環境に置くことで、まさに当時のマンモスの姿をよみがえらせるというわけですね。
まずは毛皮パーツ単体で試してみましょう。冷蔵庫で10分ほど冷やしてみます。
何ということでしょう! 白く半透明だったパーツが茶色に変化しています
本体ごと冷やして変化させてみました。これでマンモス復元完了です!
まさか冷蔵庫にプラモデルを入れる日が来るとは! 色が付くと毛皮らしさが強調されて、よりマンモスの姿の再現度が上がりますね。では、冷やす前の姿と冷やした後の姿を見比べてみましょう。
白かったときにはわからなかったディテールがくっきりとしますね
茶色になってからしばらくはこのままの濃い色が持続しますが、室温に出しているとまた白色に戻っていきます
このプラモデルのモデルになったのは「ケナガマンモス」。アジアゾウに近い動物だそうですが、体全体を長い毛皮で覆っているところが異なりますね
さらにおもしろいのは、組み立ての取扱説明書がそのままミニ図鑑になること。恐竜・古生物をはじめとする生物のイラストを数多く手がける川崎悟司氏のイラストも掲載されており、これも楽しいです。
取扱説明書を少し切って折りたたむとミニ図鑑になります。豆知識がいっぱい掲載されていますよ
ただプラモデルを組み立てるだけではなく、骨格を発掘し、毛皮パーツを付け、そして冷蔵庫で冷やしてマンモスを復元させる過程が楽しめる製品でした。骨格はとても精密な造形で作られているので、背骨や尻尾の小さな骨までじっくり観察したくなり、大人でも楽しめますよ。
骨格パーツを土に埋めてみると、発掘体験みたいな遊びもできますね
寒い時期限定ですが、毛皮パーツを付けた状態でベランダに飾っておけば、毛皮の色でその日寒いかどうかを判断する……なんてことにも使えるかも?
ちなみに第二弾はジョーズでおなじみのホホジロザメとのこと。どんな仕掛けやこだわりが詰められているのか楽しみです。
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。