ポッチの「エンジョイ! ガンプラLIFE」

1/144スケールの「ゴッドガンダム」3体を徹底比較! 進化したポイントは?

こんにちは、ガンプラマニアのポッチです! 「ポッチのガンプラ+」というブログで、日々ガンプラレビューを更新しています。

今回は、ついに発売された「RG 1/144 ゴッドガンダム」を、過去に発売された「旧キット」「HGFC」と徹底比較! 1/144スケールの「ゴッドガンダム」、その進化の歴史を見ていきたいと思います。

今回比較するのは、一般流通で入手できる、1/144スケールの「旧キット」「HGFC」「RG」の3つ

今回比較するのは、一般流通で入手できる、1/144スケールの「旧キット」「HGFC」「RG」の3つ

まずは、現在発売されている、1/144スケールの「ゴッドガンダム」ガンプラの種類を整理します。旧キットの「1/144 Gガンダム」は、「機動武闘伝Gガンダム」が放送された1994年に発売。それから15年以上が経ち、「Gガンダム」作品の新HGシリーズである「HGFC」として、2010年に「HGFC 1/144 Gガンダム」が発売されました。そして2022年の8月、ついに「RG 1/144 ゴッドガンダム」が発売。それぞれ10年以上の間隔を空けて、新フォーマットが発売されています。アニメ放送から28年経った今でも人気の作品だからこそのラインアップですね。

細かく言うと、1/144スケールの「ゴッドガンダム」は、金色のハイパーモードや限定版も発売されていますが、今回は上記の主要3体を比較します。

なお、同じ機体ながら、製品名によって「Gガンダム」だったり「ゴッドガンダム」だったりと表記にブレがありますが、本稿の本文中では「ゴッドガンダム」に統一します。

同じ1/144スケールでも大きさが異なる!

まずは3体の全身をご覧ください。

左から、旧キット「1/144 Gガンダム」550円(税込)、「HGFC 1/144 Gガンダム」1,980円(税込)、「RG 1/144 ゴッドガンダム」3,850円(税込)

左から、旧キット「1/144 Gガンダム」550円(税込)、「HGFC 1/144 Gガンダム」1,980円(税込)、「RG 1/144 ゴッドガンダム」3,850円(税込)

後ろ姿を比較

後ろ姿を比較

見比べてお気付きになった方も多いと思いますが、同じ1/144スケールながら大きさが異なる点に注目です。

「ゴッドガンダム」は、劇中では頭頂高16.6mという設定。1/144スケールで計算すると約11.5cmで、旧キットは忠実な大きさで設計されています。しかし、HGFC版では約13cmと、オーバースケール気味に立体化されているのが見て取れます。新作のRG版は、そんなHGFC版よりは小さく、設定に近い大きさですね。

HGFC版が発売された当時、「ちょっと大きすぎるのではないか」という意見をネットで見た記憶があるので、RGを作るに当たり、設定に近付けてきたのではないかと推測できます。ただ、旧キットほど小さくしてしまうと迫力が出ないため、気持ち大きめに作られた結果、旧キット<RG<HGFCのサイズ感に収まったのでしょう。このサイズ感の変遷は、「Vガンダム」、「ガンダムX」でも見られる現象です。

細部を比較! 色分けやディテールが進化

ここからは写真メインで、各部位を比較します。まずは上半身から見ていきましょう。

頭部と胴体をアップで比較。さすがに旧キットは色数が少なく、口元のレッドや、胸部のイエローはシールで色を補う仕様です。顔付きにも注目で、HGFCはやさしい顔付きなのに対し、RGでは今風の鋭いイケメンフェイスにアレンジされていますね

頭部と胴体をアップで比較。さすがに旧キットは色数が少なく、口元のレッドや、胸部のイエローはシールで色を補う仕様です。顔付きにも注目で、HGFCはやさしい顔付きなのに対し、RGでは今風の鋭いイケメンフェイスにアレンジされていますね

旧キットとHGFCの「ショルダーアーマー」を比較。レッド1色の旧キットに対し、HGFCでは色数が増えています。体型もマッチョになっていますね

旧キットとHGFCの「ショルダーアーマー」を比較。レッド1色の旧キットに対し、HGFCでは色数が増えています。体型もマッチョになっていますね

こちらはRGの「ショルダーアーマー」。色数やモールド量が多く、肩部上の白いパーツが展開するギミックも搭載しています

こちらはRGの「ショルダーアーマー」。色数やモールド量が多く、肩部上の白いパーツが展開するギミックも搭載しています

首元に2基装備された3連装の射撃武器「マシンキャノン」の展開ギミックを比較。砲身を露出させるためには、HGFCはカバーパーツを外す必要がありますが、RGではカバーパーツを後ろへスライドさせるだけで展開できます。色分けが向上しているのもわかりますね。ちなみに、旧キットは展開ギミックを搭載していません

首元に2基装備された3連装の射撃武器「マシンキャノン」の展開ギミックを比較。砲身を露出させるためには、HGFCはカバーパーツを外す必要がありますが、RGではカバーパーツを後ろへスライドさせるだけで展開できます。色分けが向上しているのもわかりますね。ちなみに、旧キットは展開ギミックを搭載していません

HGFCとRGでは、胸部の「エネルギーマルチプライヤーゲート」のカバーも開閉可能。HGFCではグリーンのシールだった部分が、RGではメタリックグリーンとクリアパーツを使った豪華な作りに進化しています

HGFCとRGでは、胸部の「エネルギーマルチプライヤーゲート」のカバーも開閉可能。HGFCではグリーンのシールだった部分が、RGではメタリックグリーンとクリアパーツを使った豪華な作りに進化しています

RGは腕組みポーズがキマる!

続いて、腕〜腰部を比べていきます。

腕部と「ゴッドフィンガープロテクター」を比較。旧キットを含め、ここのツメは3体すべて展開できます

腕部と「ゴッドフィンガープロテクター」を比較。旧キットを含め、ここのツメは3体すべて展開できます

RGは腕自体を引き出せる構造で、特殊タイプのハンドパーツを使うことにより、「腕を組んだ状態」が簡単に再現できます

RGは腕自体を引き出せる構造で、特殊タイプのハンドパーツを使うことにより、「腕を組んだ状態」が簡単に再現できます

腕を組むRGゴッドガンダム! HGFCでも腕は組めますが、RGでは腕の引き出しギミックで、より自然なポージングが可能になりました

腕を組むRGゴッドガンダム! HGFCでも腕は組めますが、RGでは腕の引き出しギミックで、より自然なポージングが可能になりました

ちなみにこちらが旧キットとHGFCで腕組みした状態。さすがに旧キットは無理が出ますね。今回のRGがいちばんキレイに腕組みできる構造です

ちなみにこちらが旧キットとHGFCで腕組みした状態。さすがに旧キットは無理が出ますね。今回のRGがいちばんキレイに腕組みできる構造です

腰部を比較。側面に装備している「ゴッドスラッシュ(ビームソード)」は、旧キット以外着脱できます

腰部を比較。側面に装備している「ゴッドスラッシュ(ビームソード)」は、旧キット以外着脱できます

「ゴッドスラッシュ」を比較。旧キットはビーム刃と一体型で、イエロー1色の1パーツ成形です。HGFCとRGは持ち手にビーム刃を取り付ける形式ですが、ビーム刃が直線的なHGFCに対し、RGでは日本刀のような造形ですね

「ゴッドスラッシュ」を比較。旧キットはビーム刃と一体型で、イエロー1色の1パーツ成形です。HGFCとRGは持ち手にビーム刃を取り付ける形式ですが、ビーム刃が直線的なHGFCに対し、RGでは日本刀のような造形ですね

可動域はRGの圧勝!

最後に、脚〜背部を比較。

脚部を比較。RGは白い装甲部分が多色成形で再現され、ホワイトに加えライトグレーが足されたことで、立体的な見た目を実現しています

脚部を比較。RGは白い装甲部分が多色成形で再現され、ホワイトに加えライトグレーが足されたことで、立体的な見た目を実現しています

股関節周りの作りはRGの圧勝で、付け根は前後にスイング可動します。腰部アーマー内部もグレーで色分けされており、モールドの量もめちゃめちゃ多いです。ここは、さすがRG版と言えるクオリティですね!

股関節周りの作りはRGの圧勝で、付け根は前後にスイング可動します。腰部アーマー内部もグレーで色分けされており、モールドの量もめちゃめちゃ多いです。ここは、さすがRG版と言えるクオリティですね!

可動域を比較。旧キットの腕可動は悪くないですが、開脚はほとんどしません。HGFCでは旧キットよりは動くようになりましたが、腕を上げる動作、開脚範囲はRG版の圧勝と言っていいでしょう

可動域を比較。旧キットの腕可動は悪くないですが、開脚はほとんどしません。HGFCでは旧キットよりは動くようになりましたが、腕を上げる動作、開脚範囲はRG版の圧勝と言っていいでしょう

背部を比較。旧キットを含めすべて展開できますが、HGFCだけは前側の肉抜きが目立ちます。ここがHGFCの弱点と言えそうです

背部を比較。旧キットを含めすべて展開できますが、HGFCだけは前側の肉抜きが目立ちます。ここがHGFCの弱点と言えそうです

コクピット兼脱出装置でもある「コアランダー」は、3体とも背中から取り外して、単体で展示できます。旧キットでも分離できるのは驚きです

コクピット兼脱出装置でもある「コアランダー」は、3体とも背中から取り外して、単体で展示できます。旧キットでも分離できるのは驚きです

RGには「日輪エフェクトパーツ」が付属! ド派手な状態が再現可能

ここまで3体の各部を比較してきましたが、RGには、ほかの2体にはない強みがあります。それは何と言っても、「日輪エフェクトパーツ」が付属する点で間違いないでしょう!

PETシートという素材で再現されていて、イエロー、オレンジ、レッドと、色と大きさの異なる3枚が付属します。

3枚のPETシートを無色のクリアジョイントパーツに接続し、背中に差し込むと完成です。「日輪エフェクトパーツ」は、触っていると外れやすいのでご注意を

3枚のPETシートを無色のクリアジョイントパーツに接続し、背中に差し込むと完成です。「日輪エフェクトパーツ」は、触っていると外れやすいのでご注意を

3枚のエフェクトパーツは取り付け位置が前後に微妙にずれており、立体的な見た目を実現しています

3枚のエフェクトパーツは取り付け位置が前後に微妙にずれており、立体的な見た目を実現しています

「ゴッドフィンガープロテクター」を前方へスライドさせ、ツメを展開し特殊ハンドパーツに切り替えれば、「ゴッドフィンガー」が再現できます!

「ゴッドフィンガープロテクター」を前方へスライドさせ、ツメを展開し特殊ハンドパーツに切り替えれば、「ゴッドフィンガー」が再現できます!

爆熱! ゴッドフィンガー!

爆熱! ゴッドフィンガー!

感無量です……! 公式でもアナウンスされていますが、今回のRGは「可動性を重視した作り」が特徴。「Gガン」ファンにはたまらないガンプラに仕上がっているでのはないでしょうか!

感無量です……! 公式でもアナウンスされていますが、今回のRGは「可動性を重視した作り」が特徴。「Gガン」ファンにはたまらないガンプラに仕上がっているでのはないでしょうか!

ちなみに、旧キットでも「ゴッドフィンガー」を再現できます。「ゴッドフィンガープロテクター」の取り付け位置を変更し、ハンドパーツを交換します。ただ、手の色はクリアパーツではなくただのイエローです

ちなみに、旧キットでも「ゴッドフィンガー」を再現できます。「ゴッドフィンガープロテクター」の取り付け位置を変更し、ハンドパーツを交換します。ただ、手の色はクリアパーツではなくただのイエローです

HGFCでも「ゴッドフィンガー」を再現できます。こちらはしっかりとクリアオレンジの交換用ハンドパーツが付属します

HGFCでも「ゴッドフィンガー」を再現できます。こちらはしっかりとクリアオレンジの交換用ハンドパーツが付属します

あなたはどの「ゴッドガンダム」がお好み?

いかがでしたでしょうか。十数年おきに新作がリリースされてきた「1/144 ゴッドガンダム」のガンプラですが、かなり古い旧キットでも「ゴッドフィンガー」が再現できることに驚きました。

また、今回3体を比べてみて、色分けや可動域だけではなく、大きさや顔付きも異なることがわかりました。オーバースケールが気になる方は旧キットかRGを、価格とクオリティのバランスがよく、劇中に近い「鋭すぎない顔付き」が好きな方はHGFCを選ぶ、といったように、どれを買うかの購入判断に影響してくる要素だと思います。

3体並べてディスプレイ。いっそのこと、3体一気に買って違いを楽しむのも面白いですよ! 特に旧キットは、価格が550円(税込)と手軽に入手できるのが売りだったりします

3体並べてディスプレイ。いっそのこと、3体一気に買って違いを楽しむのも面白いですよ! 特に旧キットは、価格が550円(税込)と手軽に入手できるのが売りだったりします

大の「Gガン」ファンであるわたしの結論ですが、個人的にいちばんのおすすめは「RG版」で間違いないでしょう。色分けのよさ、ディテールの細かさのみならず、可動域の広いRGでありながら、動かしていてもパーツがポロリしづらい作りに仕上がっているからです。

特に、「機動武闘伝Gガンダム」作品のガンプラはアクション性を求められると思うので、いろいろなポーズが再現できるRGは、過去作と比べて頭ひとつ抜き出ている印象です。さらに、RGのみ「日輪エフェクトパーツ」が付いてくるのも高ポイント。「ゴッドガンダム」ファンなら、RGをチョイスしておけば間違いないと思いますよ!

あなたはどのゴッドガンダムがお好み?

あなたはどのゴッドガンダムがお好み?

ポッチ

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ガンプラレビューサイト「ポッチのガンプラ+」の管理人でガンダムマニア。都内で出版・コンサル系の会社を経営しております。【ポッチのガンプラ+】https://gunplapocchi.com/

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