こんにちは、ガンプラマニアのポッチです!
「ポッチのガンプラ+」というブログで、ガンプラレビューを日々更新しています。今回は、ついに発売された「MGEX」シリーズ第2弾「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」を紹介。その魅力に触れつつ、過去に発売された「MG 1/100 ストライクフリーダムガンダム」と徹底比較します。
左が2006年12月23日に発売された「MG 1/100 ストライクフリーダムガンダム」、右が2022年11月19日に発売された「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」
まず、2006年に発売された“普通のMG”である「MG 1/100 ストライクフリーダムガンダム」ですが、よくよく計算してみると、もはや16年前に発売された「MG」モデルだったりします。「ストライク」ではない「フリーダム」の「MG」は2016年に新フォーマット版のVer.2.0が発売されていますが、「ストライクフリーダム」はしばらくリニューアル版が出ていなかったことになります。また今回の新作「MGEX」版は、ハイエンドシリーズのガンプラということで、価格が15,400円(税込)と高価なのも特徴です。
それではここから、各部位のアップ画像とともに「MG版」と「MGEX版」を比較していきます!
全体を比較。遠目で見ても、ディテールの細かさが違うのがわかりますね
後ろ姿を比較。「ストライクフリーダム」の特徴である背部の「機動兵装ウイング」周りも、「MGEX版」ではギミックが追加されています
両モデルともにスタンドが付属。「MG版」は独特な形をしたスタンドが、「MGEX版」は「アクションベース」が同梱されます
まずは全体的な特徴の違いから紹介していきましょう。1つ目はそもそも、両モデルの全高が異なるということ。「MGEX版」のほうが少し背が高いです。
もう1つは、「MGEX版」は金色のパーツだけでも「ゴールド」「イエローゴールド」「カッパーゴールド」の3色を使用しているなど、色分けが細かいこと。白い装甲にもライトグレーのパーツが使われおり、グラデーションがかかった立体感のある見た目を実現しています。
さらに、「MG版」で気になっていた点が改善されていたこと。「MG版」では足首パーツ(ソール部分)の接続強度がゆるく設定されており、自立が少し難しかったのですが、「MGEX版」ではすべての関節強度が強めに設計されており、スタンドなしでも安定して自立します。
頭部を比較。「MGEX版」はアンテナがシャープ化され、ゴールド部分のパーツに光沢感のあるホワイトゴールドのパーツが使用されています。アップで見ると違いは顕著で、31mm近接防御機関砲(バルカン)や頬側面の細かなダクト部周りも細かく色分けされています
コックピットハッチは、どちらも開閉します。組み上げてしまうとあまり見えなくなってしまいますが、どちらも座った状態のキラ・ヤマトを内部に組み込む構造です。胸部周りに関しては「MGEX版」のディテールが勝っており、細かなゴールドが表面パーツのすき間から露出。高密度なパーツ構造で再現されています
ショルダーアーマーを比較。「MGEX版」は一部ゴールドのパーツがむき出しになるデザインに変更されており、肩上部のレッドがクリアパーツで再現されています。また、「MGEX版」のオリジナル要素として「ショルダーアーマーの上部パーツを引き上げると、側面パーツも連動して展開」するギミックを搭載しています
腕部を比較。「MGEX版」では肩部側面が細かくパーツ分割されており、ビームシールド発生基部(赤い部分)がクリアパーツとゴールドによる豪華な色分けで再現されています
ビームシールドを比較。どちらも腕と赤いパーツの間に挟み込むようにして再現。ビームエフェクトの形状が変化しているほか、「MG版」では1枚しか付属しなかったのに対し、「MGEX版」では両腕分の2枚同梱するのが特徴です
以上のように上半身だけ見ても、「MGEX版」ではオリジナルデザインと追加ギミックにより、ディテールアップが施されていることがわかります。「MG版」も良デザインで立体化されていますが、さすがに「MGEX版」と比べてしまうと、のっぺりした印象に見えてしまうのが驚きです。
腰部。「MGEX版」はホワイトとライトグレーにより、装甲色だけでもグラデーションがかった立体的カラーが再現されています
脚部を比較。こちらも「MGEX版」では細かなゴールドが追加され、精密な見た目に。足のデザイン自体も、細身だった「MG版」と比べ、マッチョな肉付きに変わりました
ふくらはぎのカバーはどちらも開きますが、デザインが変更されています
足の取り付け方も変更されています。「MG版」ではシンプルな軸接続だったのに対し、「MGEX版」では軸自体が外側に展開。細やかな動きをつけられるようになりました
ヒザを曲げると、どちらも装甲がスライド可動しますが、スライドする装甲が異なります。また、「MGEX版」では露出したゴールドのフレームが光沢感あるパーツで再現されています
下半身は可動幅が柔軟になり、上半身と同様にディテールアップしているのが特徴。特に「MG版」ではスリムだった脚部が、「MGEX版」では肉付きのよいデザインに変更されているため印象が変わってみえます。
ここまで本体を見てきましたが、「MG版」との違いをひと言でいうと、「パーツ数増加により、色とディテールが追加」されているのが最大の違いだと思います。それもそのはずで、どちらもストレート組みではありますが、筆者の場合、「MG版」は1日で組み上げたのですが、「MGEX版」は3日もかかりました。ランナー数やシール数がとにかく多いので、非常に組み応えのある内容です!
バックパックを外した状態を比較。バックパックを取り付ければ見えなくなるような部分ですら、「MGEX版」では徹底した色分けとモールドを実現。最初これを見たとき、その作り込みのすさまじさに脱帽しました……(笑)
機動兵装ウイングとスーパードラグーンを比較。「MGEX版」は細かなゴールドがチラチラ見える、繊細なデザインに変更。展開ギミックについては後述します
バックパックを比較。ここに限りませんが、「MGEX版」では「エッチングシール」とう金属風のシールが付属し、所々をメタリックシルバーで再現できます
機動兵装ウイングの赤いパーツは、デザインが変更されています。ウイング自体の色合いも変化
高エネルギービームライフルを比較。実は「MG版」では青いラインにシールを使うので、ここの色分けは特に進化しています。さらに、「MG版」では「指可動タイプのハンドパーツ」しか付属しなかったためライフルを持たせた際の保持力が弱かったのですが、「MGEX版」では専用の銃持ち手が左右分付属するため、ガッチリと保持できるようになりました
高エネルギービームライフルの連結ギミックはどちらも同じで、簡単にロングレンジビームライフルを再現できます。「MGEX版」では、一部にゴールドのパーツが使用されています
クスィフィアス3レール砲の展開ギミックもほとんど同じですが、「MGEX版」ではレール砲を取り付けるジョイントパーツの可動が多少向上していて、より自然に展開できます
機動兵装ウイングの展開ギミックを比較。「MGEX版」では紺色の細いパーツも展開します。どちらもスーパードラグーン(青いパーツ)を取り外せますが、専用のスタンドは付属しません。ちなみに、「MGEX版」と同じギミックが「RG 1/144版」でも採用されていたりします
こちらが「MG版」の「ハイマット・フルバースト」
「MG版」も十分にカッコいいですね
「MGEX版」の「ハイマット・フルバースト」がこちら。機動兵装ウイングがより細かく展開できるようになり、銃持ち手が付属することから高エネルギービームライフルを安定して保持できるようになったのがデカいです。ストレスフリーで展示できます
後ろから見ても美しいですね!
「MG版」と「MGEX版」の比較はいかがでしたでしょうか。発売年や価格差もあり、「MG版」からすべてにおいて進化していると言えるでしょう。ただ、ランナーやシール類の数がすさまじく多いので、初心者モデラーさんはまずは『MG版』をチョイスしたほうがいいと思います。この組み立て難易度が高い点は、ご注意くださいね! それではここから、比較だけでは紹介し切れなかった「MGEXの特徴」をピックアップしていきます。
こちらがパッケージ。巨大なうえ、きらびやかな文字が印刷された豪華仕様です
「水転写デカール」「メタリック3Dシール」「エッチングシール」の3種に加え、オマケの「マルチスタンド」が付属します
「マルチスタンド」は丈夫な厚紙で作られており、画像のようにランナーを立てかけておける便利グッズ
こちらが中身のフレーム。「カッパーゴールド」「ホワイトゴールド」「イエローゴールド」に加え、メタリック成形色2色と、金属表現が可能なエッチングシールを使って再現します。組み立て書の順番は、最初にフレームを組み上げてから外装を取り付けていく「初期RG」のような方式を採用しています
フレームをアップで。ツインアイのパーツはクリアイエローとゴールドからの選択式です。今回はクリアイエローを選択してみましたが、少し暗いのでゴールドをチョイスするのもアリだと思います。そして今回の売りであるエッチングシールですが、画像の胸部部分のようにパーツの上にシルバーのエッチングシールを貼り付けて再現します。筆者の場合、実際1か所しか剥がれませんでしたが、エッチングシールの粘着力が少し弱かったので、何らかの方法でしっかりと貼っておいたほうが安心です
脚部をアップで。小さな赤丸など、細かな部分ではメタリック3Dシールを使いますが、外装を取り付ければ見えなくなるような部分まで再現されているのがすさまじいこだわり!
脚部側面のシルバーが、エッチングシールです。フレームの成形色は、ゴールドパーツだけでも濃淡の異なるゴールドカラーが使われています
「MG版」とは異なり、「MGEX版」では腰部前後のアーマーが細かく展開するオリジナルギミックが搭載されています
「MG版」と「MGEX版」を並べてディスプレイ
いかがでしたでしょうか。
歴戦のガンプラモデラーさんには迷わず購入をおすすめしますが、完成までに膨大な時間がかかる点にはご注意を! 特に、細かいところに貼る「メタリック3Dシール」が高難易度で、直径1mmほどの丸いシールを何か所も貼る必要があり、筆者の所有するピンセットではうまく貼れませんでした。どうにかして無理やりすべて貼りましたが、シール貼りだけでもかなりの時間を要します。エッチングシールに至っては、標準的シールより少し硬めの素材。ピンセットでつまもうとした際、どこかに吹っ飛んでしばらく見つからないことが多々ありました(笑)。
組むのには苦労しますが、外装やバックパックを取り付けてしまえば見えなくなるような部分まで徹底的に作り込まれているほか、「MGEX版」オリジナルの追加ディテールや徹底した色分けはため息が出るほどカッコいいです。「ストライクフリーダム」は1/100スケール版がしばらくリニューアルされていなかったので、“ストフリファン”にとってはマストアイテムと断言できます!
ガンプラレビューサイト「ポッチのガンプラ+」の管理人でガンダムマニア。都内で出版・コンサル系の会社を経営しております。【ポッチのガンプラ+】https://gunplapocchi.com/