レビュー

全米No.1が日本上陸! ニコチンゼロの500回吸引ベイプ「ビューズ・ゴー」徹底レビュー

加熱式タバコデバイス「グロー」で知られるブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(以下、BATジャパン)から、タバコメーカーらしからぬ、ニコチンゼロのリキッドを蒸気化して吸入するベイプ製品「Vuse Go(ビューズ・ゴー)」が発売された。

本製品は、本体バッテリーが充電済みでパッケージを開けてすぐに使うことができ、約500回の吸引が可能な使い切りタイプ。そんなスリムで軽量(約27g)なリフレッシュデバイスを、ヘビースモーカーの筆者が実際に使ってみた。

BATジャパンのベイプ製品「ビューズ・ゴー」。フレーバーは4種類で展開される。写真左から「ブルーベリー・アイス」「ミント・アイス」「スイカ・ベリー」「クラシック・レギュラー」。販売チャネルは「Amazon.co.jp」限定(テスト販売)で、販売数量は約1万本限定。各980円(税込)。ロゴの位置が2種類あるのが面白い

BATジャパンのベイプ製品「ビューズ・ゴー」。フレーバーは4種類で展開される。写真左から「ブルーベリー・アイス」「ミント・アイス」「スイカ・ベリー」「クラシック・レギュラー」。販売チャネルは「Amazon.co.jp」限定(テスト販売)で、販売数量は約1万本限定。各980円(税込)。ロゴの位置が2種類あるのが面白い

加熱式タバコとベイプの違い

最初に、加熱式タバコとベイプの特徴についておさらいしておこう。

「グロー」などの加熱式タバコは、グリセリン類を含ませたタバコ葉を加熱することでニコチンを気化させ、蒸気とともに吸入するもの。いっぽうベイプは、ニコチンの入っていないフレーバー付きのリキッドをわずかに加熱して、その蒸気を吸い込むデバイスだ。

どちらも「電子タバコ」と表現されることがあり、蒸気を吸入する点においては同じだが、日本国内ではニコチン入りリキッドは認可されておらず、国内に流通しているベイプ製品はノンニコチン製品のみである(海外にはニコチン入りリキッド製品が売られている)。

つまり、加熱式タバコとベイプは、言わばお酒とノンアルコールドリンクのような関係にある。実際、ベイプの使用目的は、タバコの本数を減らすことに使われることが多い。

「ビューズ・ゴー」は充電済みのバッテリーを内蔵しており、封を切ってキャップを外せばすぐに使える気軽さが魅力。使い捨てなので、リキッドやバーツの交換、そしてもちろん充電も不要だ

「ビューズ・ゴー」は充電済みのバッテリーを内蔵しており、封を切ってキャップを外せばすぐに使える気軽さが魅力。使い捨てなので、リキッドやバーツの交換、そしてもちろん充電も不要だ

タバコメーカーによるノンニコチン製品「ビューズ・ゴー」

タバコメーカーが手掛けたベイプ製品と言えば、かつてインペリアル・タバコ・ジャパンからリリースされた「マイブルー」(2018〜2021年)などが記憶に新しいが、現在は販売を終了している。したがって今回BATジャパンが新たに日本市場に向けて投入した「ビューズ・ゴー」は、テスト販売とはいえ、久しぶり、かつ唯一の「タバコメーカーによるベイプ製品」となる。

元々「ビューズ」自体は、英国のBATが欧米向けに展開している、全米No.1とも称されるベイプブランド。そこにはニコチンリキッド製品も含まれるが、今回はそのラインアップから、日本市場でも流通可能なニコチンゼロ製品4種をリリースしたというわけだ。

サイズは全長107.9×直径15mmの円筒型。約27gの軽さで、充電なしで約500回の吸引が可能な使い切りタイプ

サイズは全長107.9×直径15mmの円筒型。約27gの軽さで、充電なしで約500回の吸引が可能な使い切りタイプ

本体底部には、万が一バッテリーが膨張・発火したとき、内部圧を逃すことで爆発を防ぐ穴が開いている

本体底部には、万が一バッテリーが膨張・発火したとき、内部圧を逃すことで爆発を防ぐ穴が開いている

重めのドローで蒸気も重め。軽快な見た目の割にキック感がある

重めのドローで蒸気も重め。軽快な見た目の割にキック感がある

鮮烈なブルーベリー感を素直に感じられる!
「ビューズ・ゴー ブルーベリー・アイス」

人気のベリーメンソールタイプ

人気のベリーメンソールタイプ

それでは実際に、各フレーバーを試していきたい。まずは「ブルーベリー・アイス」。パープルカラーの本体からは、吸う前からバブルガム的なブルーベリー風味が漂っている。実際に吸ってみても、やはりバブルガムテイスト。甘酸っぱさというよりも、輸入モノのガム的な人工甘味料のような甘みが目立つタイプで、そこに冷たい後味のメンソールが広がっていく。

いったん口の中に溜めた蒸気を吸い込む紙巻きタバコ的な吸い方「MTL(マウス・トゥー・ラング)方式」では、ケミカルな香りを強く感じてしまった。ただ、グリセリン類のブレンドが上手なのか、蒸気の重みはしっかりとあり、それなりにノドへのキック感(タール値にして3mg程度)を感じられるのはうれしいポイントだ。

深呼吸のように肺に蒸気を吸い込む「DL(ダイレクト・ラング)方式」では、キック感は低くなるものの、鮮烈なミント風味のブルーベリー感を素直に感じることができておいしかった。

最もシンプルな甘めのメンソール
「ビューズ・ゴー ミント・アイス」

甘めのミントガム味でリフレッシュ

甘めのミントガム味でリフレッシュ

ラインアップの中でいちばんシンプルなメンソール味の「ミント・アイス」は、人工的な甘味料、もしくはリコリスのような独特の甘みが目立つタイプ。味わいはペパーミントの辛みと冷感ミントのブレンドで、甘みが強いところから昭和時代のクールミント的な味わいに感じた。

「MTL」方式では心地よいキック感(タール値にして3mg程度)を感じつつ、辛すぎず冷たすぎずの冷涼感をじっくり楽しむことができておいしい。「DL」方式ではノド奥が一気に冷やされるような鮮烈なメンソールが感じられて気持ちいい。

クセがないので、初めてチャレンジする人におすすめの1本だ。

キューカンバータイプのクセの強さが人を選ぶ
「ビューズ・ゴー スイカ・ベリー」

赤いボディが王道っぽく見えるが、いちばんのクセ者

赤いボディが王道っぽく見えるが、いちばんのクセ者

「スイカ・ベリー」はいわゆる瓜系、キューカンバー(きゅうり)タイプ。日本市場では、清涼飲料水のフレーバーとして定着した試しのない“難しい味”として知られるものだ。

実際に吸うと、やはりスイカの中でも皮の緑部分に近い青臭さをどうしても感じてしまった。実際のスイカはそうした青臭さを、冷やしたシャリシャリした果肉で打ち消しているのだが、味だけ抽出するとかなりクセは強くなるのだ。

これは明らかに吸う人を選ぶ。「MTL」方式では特に顕著で、ベリー風味を感じることが難しいほど強烈な青さを感じてしまう。ただ、「DL」方式で吸うことで、ベリーの風味が少し際立つ。

好きな人は好きなニッチな1本だ。

濃厚キャラメルの甘いレギュラー
「ビューズ・ゴー クラシック・レギュラー」

とにかく甘い、ベイプ特有のレギュラー味

とにかく甘い、ベイプ特有のレギュラー味

紙巻きレギュラータバコのユーザーが、節煙のためにベイプ導入を試みて、最初に衝撃を受けるのが、レギュラータイプが基本、キャラメルバニラ味だということ。その路線を忠実に受け継いだベイプならではのキャラメル味がこの「クラシック・レギュラー」だ。

まずレギュラータバコの味だということを頭からすっかり捨て去って、素直にキャラメルとアイスクリームでできたスイーツ味だと思って吸う必要がある。すると、結構おいしく感じられるはずだ。

「MTL」方式では舌の奥まで甘さを感じるが、「DL」方式ではさらにノドの上まで甘くなる。

甘党な人におすすめできる1本だ。

【まとめ】実はコスパに大きな差はなし。ヘルシー感を重視するならアリ!

1本当たり約500回の吸引が可能と聞くと多く感じるが、その回数は加熱式タバコの「アイコス イルマ」専用スティック(1本当たり14パフ)換算で36本分、「グロー・ハイパー」専用スティック(1本当たり11パフ)で45本分。平均しておよそ2箱分となる。

「アイコス イルマ」専用「センティア」は、1箱20本で530円なので2箱では1060円。「ラッキー・ストライク」は、1箱450円なので2箱では900円。

したがって「ビューズ・ゴー」980円というのは、加熱式タバコと大差のないランニングコストを言えるだろう。もちろん、ニコチンを減らしたい人にとっては、ノンニコチンのヘルシーさは代えがたい価値になるだろう。

軽量、かつ吸うだけの手軽な操作で、メンテナンスフリー。強めの甘さだけ納得できれば、ヘルシーな新習慣にできるはずだ。この甘みの強さから、ダイエット時のスイーツ代わりとしての活用も考えられる。

パッケージは“輸入製品感”満載でカッコいい!

パッケージは“輸入製品感”満載でカッコいい!

清水りょういち

清水りょういち

元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!

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