新製品レポート
世界初のリニアモーターカーのレールトイが誕生

時速500kmを突破! 磁力で浮かんで進む、夢の超特急「リニアライナー」

JR東海が開発中の「超電導リニア L0系」の実用化よりもはやく、おもちゃのリニアが登場しました! タカラトミーが発売した「リニアライナー 超電導リニア L0系」(以下、リニアライナー)です。スペシャルセットの価格は37,800円(税込)。磁石のN極とN極、S極とS極が近づくときに起こる、磁力の反発の力で、車両が浮かびながら滑るようにレールの上を走る、世界で初めての「リニア・レールトイ」です。なんと、スケールスピードは時速500kmを突破します! リニアライナーは、本物の超電導リニアと比較すると約1/90のサイズになっているそうですが、それでもとっても速い!

速すぎて写ってない!

速すぎて写ってない!

スケールスピードというのは、その模型を実物大に換算したときの速さです。なので、実物の約1/90の大きさのリニアライナーがスケールスピード時速500kmで走っているというのは、目の前のリニアライナーは時速約5.6 km で走っているということになります。プラレールはだいたい時速約1.5〜2.0 kmくらいとのことですので、通常の2〜3倍のスピードが出ることになりますね。

リニアライナーが走っている様子を動画に撮ってみました。アナウンスの音声が出ます。発車してから徐々にスピードを上げていき、時速500km を少し超えるくらいになりました! すごい速い! アナウンスの他にも、発車ベルのようなメロディが雰囲気あります

どんな仕組みで走っているの?

リニアライナーは、タカラトミーの独自開発によって、本物の超電導リニアと同じように「磁気の力を使っての浮上と走行」を実現しています。この仕組みは、もちろん、レールトイとして初。本物の超電導リニアと仕組みは異なりますが、車両とレールに配置された磁石とコイルが、絶妙なタイミングで反発しあうことで、車両はレールの上より常に2mm程度浮かび、磁石同士の反発の力を使って進むようになっています。回転式モーターや車輪、ギアなどはいっさい搭載されていません。車輪がないのに走る電車。地面から2mmほど浮いている車両。未来の電車って感じです。この仕組みでスケールスピード時速500kmを実現するなんて、おもちゃの技術ってすごいですね!

車両の地面に向く側。車両の外側のほうに浮上用の磁石が配置されており、車両の真ん中の丸い部分にはコイルが搭載されています

レールの一部分。両脇の直線になっている磁石で車両を浮かせています。真ん中に等間隔に配置されている丸いのも磁石

レールの直線状の磁石と、車両の外側の磁石の磁極の向きは、反発しあうように取り付けられているため、磁石の反発力で車両は約2mmほどレールから浮きます。車両のスイッチをオフにしてレールに乗せると、車両はどちらにも進まずに、その場で約2mm浮いた状態で停まっています

車両に搭載されたコイルに電流を流すと、コイルは電磁石になります。この電磁石と、レール上の丸い磁石とが反発しあう力を推進力に使っています。スピードを維持するために、レールにはたくさん丸い走行用の磁石を配置しなくてはなりませんが、コイルが次の磁石に対して間違ったタイミングで反発してしまうと、おかしな方向への推進力が生まれてしまったりして、前へ進みにくくなってしまいます。そのため、コイルに電流を流すタイミングを、車両の先頭に搭載された高速磁気センサーを使って細かく調整しているそうですよ。

車両に搭載されたコイルに電流を通してレール上の磁石と反応させたり、また、コイルへの電流を止めてレール上の磁石に反応しないようにしながら、速さを保ったり、スピードをアップさせているんですねー

リニアライナーの進むスピードについて、どのようにして磁力を使い時速500kmにまで到達させたのか、というところのストーリーは、公式ページの「開発日記」にくわしく書かれています。車両にコイルを使うアイデアが、「のほほん族」生まれだったこと、「のほほん族」に電磁気学が使われていたとは……。中学・高校の勉強に無駄なことなどなかったんだなと思いました。

リニアライナーのスピードがだんだん速くなっていく様子。車両は90%ほどの充電で、コントロールセンターはACアダプターを使ってコンセントとつないであります。1週目ではスケールスピード時速300kmでしたが、6周目くらいからスケールスピード時速600kmを突破しました

走らせてみよう

リニアライナーで遊ぶためには、まず車両を充電します。付属するACアダプターを使って、コンセントとコントロールステーションを接続します。コントロールステーションの電源スイッチは、右側に入れます。乾電池を使用している場合は、左側に入れます。

次に、コントロールステーションの「MODE」ボタンを押し、モニターに「%」が表示される「充電モード」にします。車両の3両目にあるメインスイッチをオフにして(オフにすると、オン時には車両の先頭で白色に光っていたLEDが消灯します。また、車両がオフになってないと充電は開始されません)、コントロールステーションから充電ケーブルを引き出して、充電プラグを車両の充電プラグ差込口に差し込みます。

充電用のプラグを車両に差し込み、車両を充電します。車両にはリチウムイオン電池を使用しています。コントロールステーションから「これよりメンテナンスを行います」の音声ガイドと、モニターには現在の車両の充電状況が表示されます。約30分の充電で20分間の走行が可能ですが、100%になるまでに1時間ほどかかる場合もあるとのこと

車両の充電にあわせて、レールを接続しましょう。レールは、コントロールステーションと組み合わせて輪になるようにつなぎます。「MODE」ボタンを押して、周回ごとにスケールスピードをモニターに表示する「スケールスピード計測モード」、実写のサイズに換算した場合のおよその走行距離を測定する「走行距離 表示モード」、レイアウトに使用するレールの増減にあわせて本数を設定できる「レール本数設定モード」を選んで遊べます。

コントロールステーションの停発車レバーを中央にすると「停車」です。「発車」は、車両の進行方向と同じ向きに、停発車レバーをスライドさせると走り出します。車両は先頭が白色のLED、最後尾に赤色のLEDが搭載されていて、先頭から3両目にあるメインスイッチをオンにすると光ります

付属のトンネルや橋にもこだわりが!

車両は超電導リニアL0系をモデルにしていますが、それだけでなく、レールに取り付ける橋やトンネルも、山梨にあるリニア実験線に実在する建造物がモデルになっています。コントロールステーションも、山梨リニア実験線の実験センターをモチーフにしているそうですよ。

車両にはL0 のロゴが入ってます

車両にはL0 のロゴが入ってます

リニアライナーのテールライトは、JR東海の超電導リニアと同様に赤色

リニアライナーのテールライトは、JR東海の超電導リニアと同様に赤色

トンネルの中からリニアライナーが出てくるのを覗き込むようにして鑑賞するのがおすすめとのこと。青白いヘッドライトがトンネルやレールに反射してきれいですね!

トンネルは、山梨実験線のトンネル緩衝工がモデルで、微気圧波軽減用の多孔板をデザインしているそうですよ

トンネルは、山梨実験線のトンネル緩衝工がモデルで、微気圧波軽減用の多孔板をデザインしているそうですよ

赤い橋は、日本で初めてニールセンローゼ橋という設計を採用したという、山梨リニア実験線にかかる小形山架道橋をモデルにしているそう。ニールセンローゼ橋というのはアーチ橋の一種のことです

まとめ

「リニア」と呼ばれる乗り物は、小さいころ、超高速の「未来の乗り物」として、子供雑誌やテレビに紹介されていたものだったと思います。リニアライナーでは、それが、ミニチュアの形でついに実現したという感動があります! 実現といっても、本物の超電導リニアとは動く仕組みが違いますが、同じ磁力を使って、浮いて、進んで、しかも速い!というところに、企画や開発、技術者たちの熱意・情熱を感じます。外側だけを本物のようにしたり、スピードだけを実現したりというわけではなく、あくまでも磁力で動かすことにこだわってリアルに作られているのがうれしいですね〜。そうでなくっちゃ!という感じです。そのこだわりのおかげで、夢が実現した!という感動があるんでしょうね。

実際に走らせてみて、プラレールのように、子どもが自由な発想で線路を作り、自由に電車を走らせるという遊び方ではなく、大人が眺めて感心するものという雰囲気も感じました。対象年齢は8歳以上となっております。お子さんやお孫さんも、いつものプラレールの2倍、3倍も速く走るおもちゃに大喜びしてくれることでしょう。

また、超電導リニアとリニアライナーのそれぞれの動かし方、仕組みの違いをきちんと公式ページや冊子で説明してくれているのもうれしいです。子どもにもわかるようにイラストややさしい言葉で書かれていて、すばらしいと思います。超電導リニアの実用化はまだ少し先のようですが、リニアライナーで遊んでみて「はやく本物リニアに乗ってみたい!」「時速500km を体験してみたい!」と思いました。

価格.comで「リニアライナー 超電導リニアL0系 スペシャルセット」を探す

堤 智代(編集部)

堤 智代(編集部)

ホビーやおもちゃを中心にレビュー記事を担当しています。ラジコンやプラモデル、フィギュアを取り上げることが多いですが、それら以外でも楽しそうな製品を紹介していきたいと思います!

関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る