メジャーセカンドシングル発売記念イベントに潜入!

いまや多方面で大活躍! テクノボーイズのハイレゾ試聴会レポート&インタビュー

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社会現象を巻き起こすほどの大ブームとなったアニメ「おそ松さん」のEDテーマ「SIX SAME FACES 〜今夜は最高!!!!!!〜」や、現在放送中のTVアニメ「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」の劇伴など、近年、さまざまなアニメ作品の音楽を担当し、人気急上昇中のテクノユニット「TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND」(以下、テクノボーイズ)。僚紙アキバ総研ではすっかりおなじみとなっている彼らのメジャーセカンドシングル「WHIMSICAL WAYWARD WISH」が8月10日にリリースとなり、同作のリリースを記念し、発売日同日にe-onkyo music主催によるハイレゾ試聴会が東京・八重洲にあるGibson Brands Showroom TOKYOにおいて行われた。本稿では、ハイレゾ試聴会に先駆けて実施したテクノボーイズへの独占インタビューと、ハイレゾ試聴会の模様をお届けしよう。

メジャーセカンドシングルへの意気込みや音づくりのこだわりを聞いた!

今回、ハイレゾ試聴会の開催に合わせ、テクノボーイズの3名の独占インタビューを敢行。セカンドシングルへの意気込みや音づくりのこだわりについて大いに語ってもらった。

――メジャーセカンドシングル「WHIMSICAL WAYWARD WISH」のCD、ハイレゾ音源のリリースおめでとうございます。約9か月ぶりとなるNewシングルで、A面の「WHIMSICAL WAYWARD WISH」は『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」』のEDになっていますが、今回はどんな楽曲に仕上がったのでしょうか?

フジムラ テクノボーイズとしての曲作りの軸みたいなのは変わっていないのですが、今回の作品のテーマが“並行世界”で、どんよりとした世界感。イリヤはその世界に迷い込んだといことで、現実世界とは違うというのを心がけて作りましたね。

石川 コーラスがすごいです。今まで一番かもしれません。あと、テクノボーイズの曲なので、明るくはないです。

松井 タイトルの“WHIMSICAL”も“WAYWARD”もわがままという意味で、イリヤのわがままな願いというのもテーマになっています。

――今回はどんなイメージで作詞をされましたか?

松井 実は私、第1期でChouChoさんの「starlog」の歌詞を書いており、その当時の段階でイリヤの願いという部分はすべて出しきって書いていました。今回のテーマは“並行世界”でしたが、私の気分が並行世界でしたね(笑)。なので今回は、イリヤのわがままな願いという部分は同じなのですが、“並行世界”ということで、これまでの歌詞とは違う意味を持たせて書かせていただきました。あと、今回の歌詞はこれまでに比べて前向きで強い感じの歌詞にしてあります。これは、イリヤの成長を感じられるようにしているからですね。

――ファーストシングルは大竹佑季さんとコラボし、今回は幸田夢波さんとのコラボですね。

松井 そうなんですよ。幸田さんのデビューシングル「TWO BY TWO」の作詞も僕が担当していて。幸田さんはその後も「プリズマ☆イリヤ」という作品に携わり、自分もChouChoさんの「starlog」から関わり、そういった流れの中で自分が帰ってくることができたというのはただただすごいなと思っております。

――レコーディングはいかがでしたか?

石川 コーラスがすごくよかったです。今までで一番よかったかも。

フジムラ 相当練習してきたのではないかなと。

石川 幸田さんは音楽のとらえ方が素直なのだと思います。音楽的素養や知識のある人だと、あのコーラスはできない。変な和音でできていて、わかっている人だとできない。絶対音感があるのでしょうね。

松井 普通は自分達の常識が邪魔して、なかなかできないですよ。

石川 サビの部分も、サビのメロディーよりコーラスが立つようにできているのですが、その思いみたいなのが素直に出していただけたので大変満足しております。

――――今回、CD発売に先駆けて、ポタフェス会場でフルコーラスを初お披露目しましたが、反応はいかがでした?

フジムラ 間違えずに弾けて良かったです。

全員 大爆笑

松井 イベントにたくさんの人が来てくれて、その人たちの前で作品を発表できたというのは単純にうれしかったです。あと、僕らはフィーチャリングアーティストとやることが多いのですが、なかなかオリジナルアーティストさんとやる機会って少ないんですよね。ああいった形で最初に届けられたというのは気持ちよかったです。

――自分も実際に聞いてみましたが、これまでの幸田夢波さんの曲とは違った大人の雰囲気のある曲ですね。カップリングの「What’s Wonderful World?」についてはどんな感じでしょうか?

松井 「WHIMSICAL WAYWARD WISH」が暗い曲だったので、明るい曲にしようというのがまずありまして。曲は珍しく僕がメインで担当したのですが、石川くんにすごく怒られました。お前のコードはややこしい。というか間違っているって言われ。サクっと直してもらい、そのあとはフジムラにアレンジしてもらいました。軸になったのはやはり「WHIMSICAL WAYWARD WISH」で。コーラスが面白いからこっちでもコーラスが使いたいという話になり、パッパパッパっていうコーラス感が。

石川 トリニティセブン感がね(笑)。あと、コーラスがすごくよかったです。今までで一番だったかも。

松井 当初やる予定はなかったのですが、楽しくなって。

フジムラ かなり入ったよねー。

松井 あと、タイトルの「What’s Wonderful World?」が「WHIMSICAL WAYWARD WISH」と同じく略がWWWというのになったのもたまたまで。WWWというのがゴロもよくてよかったです。

――「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」では、劇伴もご担当されていますね。これまで、「ウィッチクラフトワークス」「トリニティセブン」「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」「紅殻のパンドラ」を担当し、今作で5作品目になるわけですが、いままでの作品と大きく異なり、シリーズ4作目の担当ということで、いままでと違うことがあったかと思いますが、そのあたりをお聞かせください。

石川 これまでは日常系で、今回からは結構シリアスなパートにガラリと変わって。同じことをやらされなくて助かったなぁというのはあります。まぁ、テクノボーイズだし大丈夫でしょって感じです。

松井 でも石川智久で来ていたら困って断ってたでしょ。

石川 断ってましたね(笑)。

松井 でもやってみて意外に面白かったですよね。違うものにしようというのがしっかりと見えるので。でも、自分はこれまでコミカルな要素が多かったので、今回はコミカル要素が少なくて困りました。あと、僕はメンバーの曲をパクるというのが大好きで、今回は加藤(達也)さんの曲をアレンジすることがあったのですが、そこに石川のアレンジを取り入れてみました。石川にはこれはアレンジがいい。というかパクるなって言われました。それはぜひ聞いてもらいたいですね。

――テクノボーイズさんは高音質なハイレゾ配信にも力をいれておりますね。世界初、DSD256のテクノ楽曲や先日配信が開始されたMQAにもいち早く取り組んでいます。今回のイベントでも、高音質配信に興味のあるユーザーさんが多いと思いますが、そもそもハイレゾ配信を始めたきっかけは?

松井 ハイレゾにくわしい人がたまたまプロデューサーにいまして。

フジムラ セカンドアルバムの「good night citizen」は、すでにCDで発売していたのですが、ハイレゾで配信したいと佐藤プロデューサーから連絡をもらって。マスタリングも自分でしますということでお願いして、その後帰ってきたものを聴いたらすごい衝撃的だったのを覚えています。ハイレゾ自体は知っていたのですが、自分達の音源で元のものを知っているのでホゥとなって。そこからですね。

――その後の制作環境って変化はありました?

石川 録るのはハイレゾを見越して録るようになりましたね。今は32bit/96kHzです。やはり、コーラスがすごくよかったです。今までで一番だったかも。今年から192kHzにしたいなと思っていたのですが、佐藤プロデューサーからもうやめてーと言われていることもあり、止まっています。

――雑誌の付録でDSD256の音源制作の実績もあり、以前発表会ではDSD256のミニアルバムを出したいという話もありましたが、その後どうでしょうか?

フジムラ そんな話しましたっけ?

石川 システム的にまだ駄目ですね。今の状態ならテープのほうがまだ早い。

松井 すでに2回も録音しているので。どういう音かというのは掴めてきていますけど。

――MQA版の配信もスタートしました。こちらの音は実際に聞かれましたか?

松井 音は聞かせていただきました。

石川 どれくらい軽いの?

スタッフ 1/6くらいです。

松井 配信する側とすればできるだけ身が詰まったほうがいいけど、今後はスマートフォンでダウンロードということも増えてくるだろうし、音楽を聴く方として選択肢が増えているのはいいですよね。手にとってくれる機会も増えるだろうし。ダウンロードが重いからやめておこうというのは悲しい理由なので。こういうもので入ってもらえればいい。

石川 音は人それぞれの好みかなぁ。

松井 ハイレゾという音の空間性は損なわれてないので。WAVからMP3よりかははるかにいい音だと思います。

――最後に今後の意気込みをお聞かせください。

フジムラ 今回はセカンドシングルのリリースでしたが、そろそろアルバム制作をやりたいなと思っています。

石川 これまでいろいろなアーティストとコラボレーションしてきたので、それらをさらに発展させたいですね。あと、コーラス。

松井 タイアップの枠では収まらないものもやりたいです。

――ありがとうございました。

メジャーシングル作品をメインに流したハイレゾ視聴会

メジャーセカンドシングル「WHIMSICAL WAYWARD WISH」の発売日となる8月10日に東京・八重洲にあるGibson Brands Showroom TOKYOにおいて行われたテクノボーイズ参加のハイレゾ試聴会。32bit/96kHzでの楽曲制作や、世界初DSD256の雑誌付録音源の制作など、日本のハイレゾシーンを牽引する彼らのこだわりの音を本格的なオーディオ機器で試聴できるめったにない機会ということで、平日の夜に開催されたイベントにも関わらず、会場には多くのユーザーが詰めかけた。

今回のイベントは祝日前の夜8時からスタートだったのだが、会場となったGibson Brands Showroom TOKYOにはイベント開始前から多くのユーザーが来場

普段お目にかかれないような本格的なオーディオ機器で試聴できるのが本イベントの醍醐味。ちなみに今回のイベントでは、USB DACにTEACの「UD-503」を、パワーアンプにオンキヨーの「M-5000R」を使用。スピーカーには、多くのマスタリングスタジオで採用実績のあるB&W「MATRIX 801」が使用された

イベントにはフジムラトヲル、松井洋平、石川智久のテクノボーイズのメンバー3名に加え、プロデューサーの佐藤純之介氏も登場。息ぴったりのやり取りで、和やかな雰囲気の中イベントはスタートした。

和やかな雰囲気でイベントはスタート

和やかな雰囲気でイベントはスタート

試聴会は、TVアニメ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」のEDテーマに起用された「打ち寄せられた忘却の残響に」からスタート。曲の終わりに聴こえるピアノのペダルのカタっという音をわざと残し、音場感のリアリティを演出するなど、テクノボーイズの得意とするエレクトロニカの立体的な空間表現にこだわったという同楽曲。佐藤純之介氏も「テクノボーイズの本来の姿の延長線上、アーティスティックな部分がいちばん出ている曲」と太鼓判を押した。

プロデューサーの佐藤純之介氏

楽曲制作の裏側について熱く語るのは、プロデューサーの佐藤純之介氏

続いて流されたのは、「打ち寄せられた忘却の残響に」のカップリング曲「paperback:paperbag」。「打ち寄せられた忘却の残響に」が、セカンドアルバム「good night citizen」の世界観を発展させたエレクトロニカ系の楽曲なのに対し、「paperback:paperbag」はテクノボーイズのもうひとつの顔ともいえるエレクトロポップ系な楽曲となっている。楽曲を聞き終え、松井洋平氏が「この2曲でテクノボーイズの代表的なところが押さえられて、ファーストシングルとしては非常によかった」とカッコよくまとめようとしたところ、佐藤純之介氏が間髪入れずに「でも、同時期に発売された『おそ松さん』のEDにすべてもっていかれた。それもテクノボーイズらしいですけどね」と強烈なツッコミを入れ、会場の大きな笑いを誘った。

使われている楽器など、マニアックな話も飛び出した

使われている楽器など、マニアックな話も飛び出した

イベント後半は、メジャーセカンドシングルに収められた新曲の「WHIMSICAL WAYWARD WISH」と「What's Wonderful World?」の2曲を再生。楽曲制作の話としては、「打ち寄せられた忘却の残響に」と同じく、32bit版と24bit版の2つのパターンの楽曲が制作されている点が話題となった。

現状、DAP等に搭載されているコンシューマー向けDAコンバーターについては32bit対応のものが数多く存在するものの、レコーディングに用いるADコンバーターについてはほとんどないという状況のため、現在配信している32bit音源については、素材自体は24bitで、マスタリングの段階のソフトウェア演算を用いることで32bitという音源を作り出しているという。佐藤純之介氏によると、これまでさまざまな取り組みを行ってきた結果、ついにそのノウハウを作ることに成功したため、e-onkyo musicではランティスの一部楽曲でのみ32bit配信ができているのだという。32bit音源のメリットとしては、広いダイナミックレンジにより低域の解像度が向上することを挙げ、シンセサイザーベースと生ベースの両方を用いるテクノボーイズの楽曲とは特に相性がよく、ぜひ聞き比べてほしいとアピールしていた。

イベント最後には、テクノボーイズ各メンバーからの挨拶が行われた。最後に挨拶に立ったリーダーのフジムラトヲル氏からは、「ハイレゾというものをすごく意識して楽曲制作を行っています。技術的にも面白く、いろいろな実験がまだまだできますね。佐藤プロデューサーを含めたこのメンバーでさらに突き詰めてゆき、ハイレゾが広がるようにしていきたいです」という意気込みが語られ、ハイレゾ試聴会は盛況のうちに終了した。

ハイレゾ音源のリリースにも積極的なテクノボーイズ。「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」の劇伴のハイレゾ配信も準備とのことだ

■TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND プロフィール
フジムラトヲル(作曲・プログラミング・ベース・ボーカル)、松井洋平(作曲・プログラミング・サンプラー・ボーカル)、石川智久(作曲・キーボード・プログラミング・ボーカル)の3人組。1994年に「TECHNOBOYS」として結成。2005年、フランスの映像会社『Le Pivot』のPV曲リミックスから、「TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND」を名乗る。TVアニメ『ウィッチクラフトワークス』、『トリニティセブン』など数々の話題作品の主題歌、サントラを担当。また、それぞれのソロワークでも多方面に渡り活躍しており、今大注目のグループ。

■今後の予定
・TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
9月23日 古谷徹さんミニアルバム「古谷徹 50th Anniversary Thanks♪ −感謝−」発売
(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDが編曲を担当)
9月28日 上坂すみれさん「恋する図形」アナログ盤発売
(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDが作詞、作曲、編曲を担当)
10月12日 TVアニメ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』
オリジナルサウンドトラック発売(ハイレゾも同日に配信予定)
11月11日 「エレキャン!6」へ出演 会場:高円寺KOENJI HIGH
・松井洋平
TO-MAS SOUNDSIGHT FLUORESCENT FOREST名義でTVアニメ『フリップフラッパーズ』のED主題歌、劇伴を担当
11月9日 TVアニメ『フリップフラッパーズ』ED主題歌
 「FLIP FLAP FLIP FLAP」TO-MAS feat. Chima 発売

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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2017.6.23 更新
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