新製品レポート
第三次AIブームに登場した“安全性”への取り組み

時代はランドセル×AI。GPS BoTで子どもを見守る“フィットちゃんAI”

「第三次AIブーム」と言われる今、IoTやスマートホームといった言葉も一般的になり、さまざまなシーンで「AI化」が叫ばれています。それは、身の回りのモノがAI(人工知能)と連携することで、私たちの暮らしが便利になると期待されるから。

そんな中、ランドセルメーカーのハシモトが、「AI」と「ランドセル」をセットにした提案をスタートしました。AIを、子どもの「安全」を守るために活用する取り組みです。

「ランドセル×AIで子どもの安心・安全を守る」というコンセプトで展開される、「フィットちゃん見守りAIプロジェクト」

ハシモトが手がける“フィットちゃん”ランドセル2019年モデルの広告に登場する子役のみなさん。左から、渡邉このみちゃん、大西利空くん、りんかちゃん、あんなちゃん

ハシモトのランドセルって?

まずは、ハシモトのご紹介から。同社は、もともと帆布やゴム布生地使用学生かばんの製造所として、昭和21年に創業された老舗企業です。かばん開発の技術をベースにランドセルの製造をスタートしたのは、昭和59年。今や主力ブランドとなっている“フィットちゃん”は、デザインや使いやすさ、耐久性、安全・安心性にこだわって開発されている人気シリーズです。2019年度も、豊富な30種類が展開されます。

“フィットちゃん”ランドセルは、小学生が背負いやすく、軽く感じられるように設計されています。型崩れしにくいように耐久性を高めつつ、背中がムレにくいように通気性にも配慮

整理整頓しやすい大きな容量や、6年間安心して使えるよう、本体の補強が強力なこともポイント。安全性にも配慮し両側にフックを備え、さまざまなポイントに反射材を配置することで、子どもの存在が周囲に気付かれやすいようにしています

便利な「ワンタッチオートロック」で、簡単にロックできるのも好評だとか

便利な「ワンタッチオートロック」で、簡単にロックできるのも好評だとか

2019年モデルは4シリーズをラインアップ。男の子用の「グッドボーイDX」(左/59,000円・税込)、女の子用の「べっぴんさん」(右/58,000円・税込)

こちらも2019年モデルで、男の子用の「ハンサムボーイDX」(左/61,000円・税込)、女の子用の「パステルガール」(右/56,000円・税込)です

働くお母さんの増加で、ランドセルに安全性を求める時代に

上でご紹介した2019年モデルのうちで注目したいのは、かねてからの人気製品である「安ピカッ」シリーズ。車のライトに当たると、ランドセルのふちが光るようになっていて、夜道でもお子さんの存在をドライバーにわかりやすく知らせてくれるというアイデア製品です。

2018年の人気モデルだった「安ピカッ」シリーズが2019年も登場!

2018年の人気モデルだった「安ピカッ」シリーズが2019年も登場!

ハシモトによれば、この「安ピカッ」シリーズの売上が年々増加しているのだとか。そこには、“働くお母さん”の存在が増えているという時代背景があるようです。

同社の発表によれば、小学生のお子さんを持つ母親世代の30〜40代女性の就業率は、70%を超えるとのこと。同時に、学童保育を利用する割合も増え、お子さんの帰宅時間が日没後になってしまう場合が増加していると予想されます。つまり、お子さんのランドセルを選ぶポイントとして、ただ使いやすいだけではなく、“安全性”も重要なファクターになってきているのかもしれません。

老舗メーカーのランドセルと最新のAI活用サービスが連携

そこでハシモトは今回、ベンチャー家電メーカーの「Bsize」(ビーサイズ)と協業しました。ビーサイズは、AIを活用した見守りデバイス「GPS BoT」を手がけてヒットさせている企業です。このGPS BoTを、学校に毎日持っていくランドセルに入れておこう、という提案。いわば、老舗メーカーのランドセルと、最新のAI活用サービスが組み合わさった形です。

具体的には、ハシモトの“フィットちゃん”シリーズを購入すると、Bsizeの見守りデバイス「GPS BoT」を、ネットですぐ割引購入できるようになりました。この取り組みは、2019年モデルだけではなく、現行品の“フィットちゃん”シリーズ全てに適用されます。

こちらが、Bsizeが展開する見守りデバイス「GPS BoT」。GPS機能と通信機能を搭載し、取得した位置情報を最短1〜2分という間隔で、携帯キャリアの通信網からクラウド上にあるAIシステムに共有します。クラウドに位置情報が蓄積されていくことで、AIシステムがGPS BoTを保持する人の行動パターンを自動学習するという仕組み。端末価格は4,800円(税別)で、クラウドサービスの利用価格は月額480円/台(税別)

“フィットちゃん”ランドセルを購入すると、こういう案内が同梱されます。カードの裏側にQRコードが印刷されていて、それをスマホで読み込むだけで簡単に「GPS BoT」の販売・サービス申込ページへアクセス可能。しかも、GPS BoTを1,000円安く購入できる割引付き

GPS BoTはユーザー番号が登録された状態で発送されるので、使用開始時にユーザー側が何か設定をする必要はありません。届いたらそのまま使えます。ハシモトとBsizeでは、コンパクトなGPS BoTをランドセルの前ポケットに入れておくことを推奨しています

前ポケットのフックにGPS BoTを取り付けられるよう、専用のケースも用意されます(写真は試作品のため、実際に販売される製品とは仕様・外観が異なります)

保護者は、自分のスマホに専用アプリをインストールしてユーザー登録すればOK。あとは、GPS BoTが取得したお子さんの現在地や行動履歴を、アプリから随時確認することができます。また、普段とは違う行動パターンが検出されたときは、アプリが知らせてくれます

GPS BoTは、振動を検知してGPS情報をクラウドに送信する仕組みなので、学校にいる間など、動いていないときは通信が切れて自動スリープします。そのおかげで省エネ性能も高く、週に1回充電すれば、ほぼ平日5日間は連続で使用できるとのこと(※使用環境によってバッテリーの持ちは異なります)

AIが子どもの行動パターンを自動学習。異常があったらAI側から通知する

これまでにもさまざまな見守りデバイスやサービスがありましたが、GPS BoTの鍵は、第三次AIブームの特徴であるディープラーニング(深層学習)。AIシステムが、お子さんの行動パターンを自動学習する点です。

従来の見守りデバイス&サービス場合、GPSデバイスを保持する子どもの行動を知るためには、家族側がスマホのアプリを手動で読み込んで、現在の位置情報を都度取得するといったスタイルが一般的でした。アプリを介してGPS情報をいちいち取ってくる、といったイメージです。

しかしGPS BoTは、デバイスが取得した位置情報や履歴がクラウドに随時共有され、それが蓄積されることで、AIシステムがお子さんの行動パターンを学習していきます。GPS情報をリアルタイム取得する中で、普段とは異なる行動パターンが検出された場合は、AIシステムがみずからアプリで保護者に知らせてくれるようになっています。

従来の見守りサービスと、GPS BoTの違いイメージ

従来の見守りサービスと、GPS BoTの違いイメージ

つまり、保護者がアプリを開けない間もずっと、“AIが子どもを動的に見守ってくれる”のがポイント。身の回りのさまざまな分野でAI化が叫ばれている今、それを「子どもの安全」のために活用するひとつの形です。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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