レビュー
転倒しづらく、雨風も防げる自転車用ベビーカー

自転車で引く“チャイルドトレーラー”「ハニービー」の快適さに子どもが大喜び!

ブリヂストンサイクルの子乗せ自転車のセミナーに行った時にも感じていましたが、子どもの送り迎えに使用される“自転車+チャイルドシート”は重心が高くなるため、発進時やちょっとした衝撃でバランスを崩す危険があります。そんな折に目にとまったのが、子どもを乗せたトレーラーを自転車でけん引する「チャイルドトレーラー」。今回は、アメリカトップブランド「BURLEY(バーレー)」の「ハニービー」で使い心地を試してみました。

2人乗り自転車用ベビーカー「ハニービー」

チャイルドトレーラーは、自転車に接続して使用する「自転車用ベビーカー」。日本ではなじみのないアイテムですが、欧米ではチャイルドシートよりも利用者が多いと言われるほどポピュラーなものとなっています。このように海外でチャイルドトレーラーが評価されている大きな理由は、安全性と快適性の高さ。本体にホイールが装備されており、地面に接しているので、子乗せタイプの自転車よりも振動や転倒のリスクが少ないのがメリットです。さらに、子どもが乗るスペースは雨風や寒さを防ぐために全体が覆われており、快適さも上々。一般的に1人乗り、2人乗りモデルがラインアップされていますが、今回紹介する「ハニービー」は生後12か月以上の子どもを2人乗せることができるモデルです。

サイズは74.9(幅)×84.5(奥行)×94(高さ)cmで、左右に20インチのホイールを装備。前に飛び出したアームを自転車と接続します

自転車にハニービーを取り付けるには、自転車のホイール軸に付属の金具を装着しておく必要があります。スポーツタイプの自転車であれば、クイックリリースと呼ばれる軸の部分に通して挟み込むだけなので、準備は難しくありません

なお、シティサイクルタイプの自転車はスタンドと干渉してしまうため、金具を装着できませんでした。サイドスタンドに交換すれば、ハニービーを接続するための金具も取り付けられるでしょう

自転車のホイール軸に専用の金具をセットしたら、そこにハニービーに装着されているピンを通して接続。これでハニービーがけん引できるようになりました

筆者所有のロードバイクにハニービーを取り付けると、こんな感じ。子どもを2人乗せられるわりには、比較的スリムな印象です

ひとつ上の写真はメッシュ製のインナーカバーの状態ですが、防水性のカバーを下ろせば、雨風から子どもをしっかりガード可能。窓が大きくまぶしそうな感じがしますが、96%の紫外線をカットする仕様となっています。なお、カバーは車内から開けることはできないので、子どもが勝手に開けてしまう心配はありません

ハニービーは、子どもを衝撃から守れるように高強度のアルミ製フレームで組まれています

ハニービーは、子どもを衝撃から守れるように高強度の6061-T6アルミ製フレームとヒンジで組まれています

自転車が転倒してもハニービーまで倒れることはほぼありませんが、子どもを覆うように強度のある骨組みで設計されているのは好印象

室内は64.8(幅)×66(高さ)cmで、荷室容量47.5Lと、ゆったり設計(シート幅は57.2cm)。安全性の高い、5点式シートベルトが採用されています。耐荷重は45kg

シート横にはポケットが装備されており、ドリンクホルダーとしても使えます

シート横にはポケットが装備されており、ドリンクホルダーとしても使えます

室内が比較的広いので、子どもが小さければ足元にもいろいろ荷物を入れることが可能

室内が比較的広いので、子どもが小さければ足元にもいろいろ荷物を入れることが可能

本体後方にも収納スペースを用意。自転車のかごよりも容量は大きいので、買い物した荷物も入れられます

本体後方にも収納スペースを用意。自転車のかごよりも容量は大きいので、買い物した荷物も入れられます

チャイルドトレーラーの引き心地をチェック!

さっそく、ハニービーをけん引してみよう! と思ったのですが、自転車に接続した姿を見て若干とまどいました。というのも、自転車の後ろに長さ約1m、幅約80cmのトレーラーを付けて自転車を漕いだことがないからです。ハニービーを路肩の縁石などにぶつけてしまわないかなど、正直不安。しかも、ハニービーは11.5kgとなかなかの重さがあり、この重さ+子どもの体重を自力で引っぱらなければなりません。電動アシスト機能もない自転車(ロードバイク)で無事にけん引できるのでしょうか。

なお、ハニービーに限らず、チャイルドトレーラーは「軽車両」の区分となるため、日本国内では車道走行となります。たとえ、歩道に「自転車通行可」のマークがあっても通れないので注意しましょう。

車道を走らなければならないため、ハニービーが自動車に引っかけられることはないかと、ちょっと心配

車道を走らなければならないため、ハニービーが自動車に引っかけられることはないかと、ちょっと心配

心配なので、自動車の運転席からどのように見えるのかをテストしてみたところ、車高が高めのミニバンからでもしっかり全容を確認できることがわかりました

自動車からの視認性が十分ということが確認できたので、いよいよハニービーをけん引します!

4、5歳の子どもを2人乗せたと想定し、ダンベルなどを入れて30kgにしてみました。30kg+11.5kg(ハニービーの重量)で計41.5kgのトレーラーをけん引することとなります

走りだすと、40kgオーバーの重さは思ったほど感じず。路肩の縁石に引っかけてしまうのでは……という心配もなんだったのか、特別意識せずともスルスルと走れてしまいました

慣れてくると、狭い路地も走行できるようになりました

慣れてくると、狭い路地も走行できるようになりました

けん引する重量はありますが、坂道も思った以上にラクに上ることができました(下の動画参照)。重さは感じるものの、チャイルドシートを装着した自転車に比べて乗り心地が劣ることもない印象。たとえ立ち漕ぎをしても、チャイルドシートよりも子どもが振られる幅は少ないので、むしろ安心かもしれません。

後方に重さがあると、実は下りのほうが重さを感じます。後ろから押されるような感覚があり、加速がつくのでブレーキコントロールは必須

心配していた重さや走行性は思ったよりもよかったのですが、ハニービーはそこそこ本体幅があるため、細いところを通り抜けるのは少々苦手。Uターンも狭い場所では難しいので自転車から下りて行いましたが、それでもコツをつかむまでは少し手間取るかもしれません。

障害物のあるところは慣れるまでは、自転車から降りて引っぱるほうが安心かも

障害物のあるところは慣れるまでは、自転車から降りて引っぱるほうが安心かも

狭い場所での取り回しは、少々クセがあるので、これは慣れるしかない!

狭い場所での取り回しは、少々クセがあるので、これは慣れるしかない!

乗っている子どももご機嫌!

ここまでは親側の乗り心地をチェックしてきたので、試しに我が子を乗せてみたところ、子どもが大喜び! このレビューをした当時は寒かったのですが、カバーで覆われているハニービーの中は暖かく、終始笑顔。車内が広々としているのでお菓子を食べたり、くつろいでいました。振動はある程度ありますが、子どもに確かめてみると、気になるレベルではないとのこと。ハニービーのシートは床から少し浮いた吊り下げ式となっているので、振動が吸収されるのかもしれません。

どれほど衝撃があるのか、乗っている我が子にカメラを持ってもらい撮影してみました(下の動画参照)。段差を乗り越える際に大きく揺れたように感じますが、乗っている子どもはまったく問題視していない様子

なお、カバーを閉めていてもハニービー内の子ども声はしっかり聞こえます。自転車に乗りながら会話するのも、問題ありません。

普通のベビーカーにもなる!

いろいろなチャイルドトレーラーがラインアップされていますが、今回、ハニービーを選んだのは手押しのベビーカーとしても使える利便性の高さ。工具なしで、自転車から簡単に取り外すことができ、自転車で移動しない時は普通のベビーカーとして使うこともできます。なお、オプションの乳児用補助シートを装着すれば、生後3か月から乗車可能(手押しスタイル限定)。

小回りも効いてなかなか使いやすい

小回りも効いてなかなか使いやすい

ホイールが大きいので前側を持ち上げやすく、ちょっとした段差もラクラク乗り越え!

ホイールが大きいので前側を持ち上げやすく、ちょっとした段差もラクラク乗り越え!

折りたためば、サイズは74.3(幅)×90.2(奥行)×31.8(高さ)cmになるので(ホイール除く)、自動車に積んで出かけることもできます。

ホイールは簡単に取り外しできますが、普通に収納しておくだけならホイールが付いたままでもかまいません

ホイールは簡単に取り外しできますが、普通に収納しておくだけならホイールが付いたままでもかまいません

まとめ

実は、筆者は一時期、チャイルドトレーラーの購入を検討したことがありました。しかし、日本国内の道路は狭いこともあり、チャイルドトレーラーは自動車に引っかけられそう……と見送ってしまったのですが、今回試してみたところ、通り過ぎる自動車は比較的大きめに間隔をとって避けてくれたので、あまり心配し過ぎず、あの時購入しておけばよかったと思っています。

ただ、安全性と快適性は欧米で評価を受けているように高い印象。着座位置が低いので、横転しづらく、万一倒れたとしても衝撃が少ないのは間違いありません。さらに、自転車に装着したチャイルドシートで子どもが眠ってしまうと、自転車のバランスに影響を与えることもありますが、チャイルドトレーラーなら問題なし! 寒さを防ぐためにブランケットを子どもにかけたとしても、チャイルドトレーラーであればブランケットが車輪に巻き込まれる心配もありません。そして、なにより乗っている子どもが楽しそうなのがいい。自分の部屋という感覚なのか、レビューが終わっても乗りたがっていたほどです。とはいえ、子乗せタイプの自転車より幅があるのは確か。駐輪スペースの問題もあるので、住環境を考慮して購入を検討しましょう。

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

紹介した製品の最新価格・クチコミをチェックする
関連記事
ページトップへ戻る