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最大のチェックポイントは「国民の祝日・休日対応」!

【2019〜2020年】「4月始まり手帳」手帳評論家が教える選び方と厳選8冊

数多ある「2019年4月始まり手帳」から8冊を厳選

数多ある「2019年4月始まり手帳」から8冊を厳選

2019年4月始まりの手帳が、店頭をにぎわせています。まずチェックすべきは、ずばり「国民の祝日・休日対応」です。

2019年は、日本の手帳にとって大きな変化を経験する年になりました。新天皇の即位に際しての元号の改元。そしてそれに関連する即位の礼に伴う休日です。これらはもちろん、2018年に発売された「1月始まりの2019年版手帳」には反映されていません。当時、改元されることは決まっていましたが、元号の発表や即位の礼の時期については公表されていなかったからです。

いっぽう、2019年4月始まりの手帳の中には、元号はともかく、即位の礼に関する休日が反映されているモデルと、反映されていないモデルがあります。これこそが4月始まり手帳最大のチェックポイントと言えるでしょう。

「天皇の即位の日および即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」
(2018年12月14日公布)により、休日になる日一覧


2019年4月30日……祝日法第3条第3項による休日
2019年5月1日……天皇の即位の日(祝日扱い)
2019年5月2日……祝日法第3条第3項による休日
2019年10月22日……即位礼正殿の儀が行われる日

もし使いたい手帳が対応していなかった場合は、「ダイアリーアクセサリー マスキングシール」(アートプリントジャパン)などの透けるシールを使って、2019年仕様に変えましょう。

日付の上に貼って、休日仕様に。色付き透明シールの「ダイアリーアクセサリー マスキングシール」は、貼ってはがせるうえに丈夫で破れにくいので最適

なお、元号が日本の国にとってどういう意味を持つかについては、拙著「手帳と日本人」(NHK出版新書)に記しましたので、興味がある人はご覧ください。

手帳評論家が教える「4月始まり手帳」の選び方

「休日対応」をチェックしたら、次の3つのポイントをチェックしていきましょう。

選び方その1
記入欄のレイアウト

まずは、メインの予定記入欄がどういうレイアウトになっているのかをチェックしましょう。これは、手帳選びの永遠の課題とも言えます。デジタルツールとは異なり、記入する物理的な面積が限定された紙の手帳では、見開きの予定欄以外にどんな項目が配置されているのか、または配置されていないのかが使い勝手を決めるからです。

書き方がこと細かに決められており、その通りに書けばよい手帳なのか、あるいは自由度の高いフォーマットで、書き方がユーザーに委ねられている手帳なのか。ユーザーの手帳歴が長ければ自由度が高いほうが歓迎されるし、記入欄がきっちりと定義してあればビギナー向けです。その振れ幅の中で、さまざまなフォーマットが用意されているわけです。

選び方その2
構造と拡張性

手帳本体の中に、予定記入やそのほかの目的のためにどれだけの工夫が施されているかもポイントです。たとえば、ルーズリーフタイプならば、別売のルーズリーフ用紙を用いてノートページを増やしたりできます。

あるいは、インデックスや下敷き、付箋など、別売の専用アクセサリーが充実しているものもポイントが高い。その手帳にぴったりのアクセサリーが用意されていると、新しい機能や新しい使い方が試しやすいからです。アクセサリーは今、リアル店舗でしか販売されていなかった時代は終わり、オンラインショップで簡単に入手できます。

サイズも重要です。併用するノートは、使い勝手がいいので同じサイズを選びたいところ。そうすると、一般的なサイズ規格であるA5やB6の手帳を選べば、同じサイズのノートは多数販売されているので、選択肢も広がるわけです。

選び方その3
便覧

巻末の便覧の内容は、現代では逆に重要に思えます。ネットで検索すればほとんどの情報が得られますが、手帳の巻末をめくるだけでひとまとまりの情報がいつでも参照できるのは、時短にもつながり、とても便利です。

また、紙なので簡単に書き込めます。便覧の情報にメモを付け加えていくことで、ユーザーに合った、世界で唯一の便覧にアップグレードさせることが可能なわけです。

手帳選びは、サイズや予定フォーマット、デザインに目がいきがちですが、巻末の便覧もチェックすると、より自分に合ったモデルと出会えるはずです。

手帳評論家が選んだ「2019年4月始まり手帳」有能8冊

以下では、日本唯一(自称)の手帳評論家の筆者が選ぶ「2019年4月始まり手帳」を紹介していきます。各製品の最初の写真では、サイズ感がわかるように「iPhone X」(横70.9×縦143.6mm)と並べています。

「趣味の文具箱」謹製のオーソドックスおしゃれ手帳
エイ出版社「ESダイアリー ウィークリーノート式」

【SPEC】●サイズ/A5●フォーマット/月間ブロック(スケジュール)+日付なしバーチカル●2019年の休日/対応

「ESダイアリー」は、文房具専門雑誌「趣味の文具箱」で知られるエイ出版社の手帳。出版社製だからなのか、巻末の便覧にはフォントサイズ一覧などが収録されています。そのほか、世界の時差一覧表は、シックなデザインの世界地図で表現されているなど、オシャレテイストが特徴です。

注目すべきは、週間の予定記入欄。近年流行している「時間軸なしバーチカル」を採用しており、日付の境界を無視して大胆にメモが記入できます。ある意味、手帳の初心者でも使いこなせそうなフォーマットと言えます。もちろん方眼を利用して時間管理も可能。月、週のそれぞれにToDoリスト欄が用意されているのも何かと便利ですね。

メインとなる週間バーチカルのページ。時間軸が書かれていないため、使い方の幅が広い

メインとなる週間バーチカルのページ。時間軸が書かれていないため、使い方の幅が広い

月間ブロックのページ。1日のスペースは上下2段に分かれています

月間ブロックのページ。1日のスペースは上下2段に分かれています

時差表示のページ。世界地図と連携させた構成はわかりやすくてオシャレ。行きたい場所、行った場所を記入するのもよいでしょう

ビジネス定番手帳のA5版
JMAM「4月始まり NOLTY 能率手帳 A5月間ブロック」

【SPEC】●サイズ/A5●フォーマット/月間ブロック+週間レフト式●2019年の休日/対応

【SPEC】●サイズ/A5●フォーマット/月間ブロック+週間レフト式●2019年の休日/対応

「能率手帳」と言えば、手帳ユーザーなら皆知っている有名ブランド。その能率手帳のA5版がこれ。フォーマットはそのままに拡大された紙面は、絶大な安心感を持ちつつ、大きくなった分、記入しやすくなっています。見開きでA4サイズなので、書くスペースは十分あります。

また、予定記入欄最上部に用意された「週の目標記入欄」など、NOLTYブランドならではの特徴も踏襲。さらに、巻末のノート部分はノンブル入りで、予定記入欄との連携もバッチリです。方眼ノートページも用意するなど、1冊での完成度は高いですし、A5版なので併用する同じサイズのノートの選択肢も豊富です。

週間レフト式のメインページ。「能率手帳」普及版を拡大した感じ

週間レフト式のメインページ。「能率手帳」普及版を拡大した感じ

月間ブロックのページ。1日のスペースは4分割されています

月間ブロックのページ。1日のスペースは4分割されています

ノートページは2種類。横罫ページ(上)にはページ番号が振ってあります。方眼ページ(下)も収録されており、データ記録などに使えて便利

月間+ノートの構成ながら意外な大技を持つ手帳
産業能率大学出版部「Y-Line」

【SPEC】●サイズ/B6●フォーマット/月間ブロック+ノート●2019年の休日/非対応

【SPEC】●サイズ/B6●フォーマット/月間ブロック+ノート●2019年の休日/非対応

「Y-Line」の表紙は、一見大学ノートのようでおとなしめ。月間ブロックの冊子とノートの冊子が組み合わされた構造です。驚くべきは、そのつながり方。月間部分とノート部分が蛇腹状に広がるのです。つまり、予定記入欄と参照する情報が一度に見られるわけです。さらに、月間ブロックパートとノートパートがつながっている4面連続のページは、年間予定表を収録しています。小さなサイズから想像できないぐらいの機能の展開。奇をてらっているわけではなく、必然性のあるページに大きいスペースを与えているのが面白いポイントです。

ノートページにも、しかけがあります。よく見ると分割線を利用して1ページを7つの面に分けられます。つまり、1週間の予定や記録を1ページに書けるようになっているのです。ページの右上に印刷された週番号を利用すれば、きっちりと月間ブロックの週にも対応させられるわけです。オーソドックスなスタイルにワザ効きまくりで、実用性も高い手帳です。

月間ブロックページとノートページが繋がっていて、同時に閲覧できます

月間ブロックページとノートページが繋がっていて、同時に閲覧できます

書き込みも可能な年間予定表のページ。1年間の予定をひと目でチェックできる、ほかにはない構成

書き込みも可能な年間予定表のページ。1年間の予定をひと目でチェックできる、ほかにはない構成

ノートページは、罫の端をよく見ると4行おきに分割点が用意されているのがわかります。1ページを横に7分割して、1週間の予定やメモを各日で記録できるわけです

正方形の中に美しくレイアウト
クオバディス「エグゼクティブノート4/クラブ」

【SPEC】●サイズ/16(縦)×16(横)cm●フォーマット/週間バーチカル●2019年の休日/非対応

【SPEC】●サイズ/16(縦)×16(横)cm●フォーマット/週間バーチカル●2019年の休日/非対応

クオバディスの手帳は、そのスクエアなプロポーションといい、バーチカル式の元祖であることといい、“定番の塊”のような印象があります。

そんな同ブランドの今作の中で注目すべきは、メモスペースです。バーチカル式の週間予定欄が見開きに配置されているんですが、右ページの1番左の列には土日を、それも割り切って平日の半分のスペースで配置しています。そして、右ページの残りの約5分の3は横罫のメモスペース。バーチカル式の元祖だからこそ、このような大胆なレイアウトもやってのけるのでしょう。

巻末の便覧も見どころです。クオバディス発祥の地フランスの地図が大きく収録されているのもそうですが、何といってもワインのチャートがおもしろい。年ごとの出来映えの指標が書かれており、彼の地の人々にはワインが生活に深く根付いていることがわかるわけです。同時にワインの愛好家には、この部分だけでも使う価値があるのかもしれません。

週間バーチカルのページ。右ページの大半は大胆に横罫メモを配置しています。バーチカル式の元祖だからこその大胆なレイアウト

ワインのチャート。1986年から各年の出来映え指標がリストアップされています

ワインのチャート。1986年から各年の出来映え指標がリストアップされています

フランスの地図。クオバディスの出自がわかるページのひとつです。左ページに見えるのは、ヨーロッパ全土の地図

地味な感じながら拡張性はピカイチな1冊
コレクト「ウィークダイアリー リングバインダー & 日記リーフ」

【SPEC】●サイズ/B5●フォーマット/横罫月間+週間レフト式●2019年の休日/対応

【SPEC】●サイズ/B5●フォーマット/横罫月間+週間レフト式●2019年の休日/対応

「ウィークダイアリー」は、ルーズリーフ式の手帳。横罫タイプの月間予定欄と、レフト式の週間予定欄を組み合わせています。月間予定欄は、週間欄の表紙に相当する位置に配置されています。主な予定を罫に沿って書くのもありですが、よく見ると最上段と最下段の罫には小さなドットが施されています。このドットを利用して、複数日にわたる予定や進行なども書き分けできるわけです。

週間予定欄はちょっと変わっています。1日ごとの予定記入欄は縦方向に並んでいますが、時間軸も縦方向に書かれています。どちらかと言えば、あまり時間軸を意識せずに予定を列挙して書くような使い方に向いています。

念のために言えば、ルーズリーフなので同じ規格の用紙をいつでも追加できます。たくさん書いてページが足りなくなるような事態はこの手帳では起きません。

また、同モデルにはインデックス用紙3色計12枚が付属。縦幅が小さく、セットする位置によって見出しの位置が変えられるタイプです。フルサイズのインデックス用紙よりも扱いがラクなのがポイントです。

巻末の資料が充実しているのも見逃せません。たとえば、「都道府県別基礎データ(平成29年)」では、総面積から人口増減率(平成28〜29年)、1世帯当たりの消費指数といったデータが一覧できます。これらは数字だけならネットで調べられるかもしれませんが、手帳を開くだけですぐに一覧できるのは大きなアドバンテージになります。

なお、2019年の改元に伴う連休には、きっちりと対応しています。

月間予定欄。1番上と下の罫に施されたドットを縦に結ぶことで、複数日にまたがる予定のガイド線にしたり、欄そのものを分割したりするのに使えます

週間予定欄。タイプとしてはレフト式ですが、時間軸は縦方向。各日スペースの中央にはドットが入っており、1日の欄をここで区切り、左右をそれぞれ午前/午後、公/私などに書き分けられます

付属のインデックス用紙。取り付け、取り外しが簡単に行えます

付属のインデックス用紙。取り付け、取り外しが簡単に行えます

新定番手帳に待望の「4月始まり」が登場
コクヨ「ジブン手帳 Biz 2019 Spring」

【SPEC】●サイズ/A5スリム(横138×縦217mm)●フォーマット/月間ブロック+週間バーチカル●2019年の休日/非対応

発売から9年目を迎える「ジブン手帳」は、ビジネス版「Biz」やB6サイズの「mini」など、着実にバリエーションを広げてきました。そしてついに登場したのがこの4月始まり版「Spring」。予定記入欄のパターンはそのままに、年間予定表も2019年4月〜2020年3月分が収録されています。「ジブン手帳」自体の完成度は、1月始まり版と同じ。すなわち、月間ブロックと週間バーチカル、さらにガントチャートが1冊にまとまった“全部入り”です。

もうひとつ魅力を付け加えるとしたら、他社の手帳の追随を許さないほどのアクセサリーの充実ぶり。具体的には、サードパーティー製を含む各種カバー、純正の下敷き、ポケット、予定記入用テンプレートにタスク管理用付箋、そして予定記入欄にぴったりサイズの予定記入用付箋などです。 これら豊富なアクセサリーが、欲しいときにいつでもネットショップで入手できるのも、「ジブン手帳」の強みと言えるでしょう。

ガントチャート。折れ線グラフと棒グラフを記入した例

ガントチャート。折れ線グラフと棒グラフを記入した例

バーチカル式予定記入欄のオーソドックスな利用例。書くだけでライフログに

バーチカル式予定記入欄のオーソドックスな利用例。書くだけでライフログに

日本の白地図。行きたい/行った場所などの記録が書ける。これ以外にも、映画や本のリストなどがあらかじめ収録されているのが、「ジブン手帳」の親切なところ

主張し過ぎない機能的バーチカルタイプ
ダイゴー「アポイント」

【SPEC】●サイズ/A5●フォーマット/月間ブロック+週間バーチカル●2019年の休日/対応

【SPEC】●サイズ/A5●フォーマット/月間ブロック+週間バーチカル●2019年の休日/対応

ダイゴーと言えば、JMAMと並ぶ大手手帳メーカー。1944年創業の老舗で、アイテム数は数え切れないぐらい取りそろえており、固定ファンが多くいます。

そんなダイゴーのバーチカルタイプは、よく見るとなかなか個性的。まず、バーチカル式ながら下部にメモスペースを備えており、予定に関連するメモが記入できます。土日は平日の半分のスペースと割り切っており、土日に仕事の予定をあまり書かなくてもいい人に最適なタイプと言えるでしょう。または、土日休みの週休2日の人ならばメモ欄とか覚書の欄として使ってもいいでしょう。そして、時間軸の21時以降は、タスク欄として使えます。下の段からタスクを書いていけば、必要に応じて時間軸を伸ばして使うこともできます。

このように、工夫次第で使い方の幅が広がるのは、さすがは手帳の老舗の最新作と言ったところでしょう。

地下鉄路線図。関西のメーカーらしく、大阪の路線図が便覧のトップに配置されています。関西圏のユーザーに便利な仕様

週間バーチカルの記入例。メモもタスクも書き込めます。土日は平日の半分のスペース。予定を書いてもいいですが、メモ欄として使うのもアリ

ものの数え方一覧。知っていると、いざという時に恥をかかずにすむ情報

ものの数え方一覧。知っていると、いざという時に恥をかかずにすむ情報

これ1冊ですべてを管理できるメモ帳代わりの手帳
デルフォニックス「ロルバーン ノートダイアリーA6」

【SPEC】●サイズ/A6●フォーマット/月間ブロック+メモページ●2019年の休日/非対応(対応シール付属)

【SPEC】●サイズ/A6●フォーマット/月間ブロック+メモページ●2019年の休日/非対応(対応シール付属)

国産オシャレノートの代名詞的存在「ロルバーン」の手帳バージョン。豊富なサイズバリエーションの中から今回選んだのは、中とじタイプのポケッタブルな1冊。パンツのポケットにも入りますが、ひと回り大きなノートタイプの「ロルバーン ポケット付メモL」の透明ポケットに入れて使うのもアリです。

改元に伴う連休には、専用シールで対応。予定記入欄ぴったりの赤い数字のシールを貼ることで、従来の製品をきっちりと2019年バージョンに変えられるあたりに、メーカーとしての意地を感じます。

月間ブロック+メモページの構成で、罫は方眼。「バレットジャーナル」作りのベースにも向いています。ベースのオシャレな雰囲気を生かすべく、シックなスタンプやマスキングテープでデコって楽しい紙面を作る。そんな使い方が向いています。

パンツのポケットにもすっぽり入る

パンツのポケットにもすっぽり入る

メモページを「バレットジャーナル」的に使った例。方眼罫のメモページはこういうときに便利

メモページを「バレットジャーナル」的に使った例。方眼罫のメモページはこういうときに便利

改元に伴う休日には、付属シールで対応可能

改元に伴う休日には、付属シールで対応可能

舘神龍彦

舘神龍彦

手帳評論家・ふせん大王。知的生産の面から文具・手帳について執筆。主な著書に「iPhone手帳術」「手帳の選び方・使い方」(ともにエイ出版社)「パソコンでムダに忙しくならない50の方法」(岩波書店)などがある。

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