こんにちは。国家資格である「指圧師」の資格を持っている斎藤充博です。普段からさまざまな人の体を指圧しています。
そんなプロの指圧師から見て、なかなかいいツボ押しグッズを見つけました。それがこの「ツボチャージ ネックプレス」です(以下、ツボチャージ)。
ものすごくシンプルな形。値段は972円(税込)でした。
すべてプラスチックでできており、内側に付いている突起と、先端に付いている突起でツボを押します。
簡単すぎるんじゃないの、って見た目ですが、これがすごくいいんです。
持ち手の部分が外に開くようになっていて、こんなふうに押したい場所を挟んで使います
1回10秒くらい圧を入れます。回数は好みで大丈夫ですが、押されている部分の感覚がなくなってきたらもうやらないほうがよいでしょう。また、使ってみて痛みをともなう場合もやめておきましょう。
これだけで結構効きます。後はこの器具を価格.comから買っていただければ、この記事は終了……。なのですが、なぜこんなシンプルな器具が効くのかを説明させてください。
指圧の仕事をしていて特に患者さんのからの訴えが多いのが「肩こり」です。だいたいの人の肩がこっている。むしろ肩こりがない人なんていないんじゃないか、と思ってしまうくらいです。
人間の頭の重さは5kg程度(体重の10%程度)と言われています。これを支えているのが僧帽筋をはじめとした首から肩にかけて走っている筋肉です。
だいたいの人の首って細いじゃないですか。首に付いているだけの筋肉では、頭を支えるにはちょっと弱いんです。こうした僧帽筋などの筋肉が疲れてくると、「肩こり」として感じられてくる、というわけです。肩こりといっても、実際にこっているのは「首」であることが多いんです。
さて、僕が仕事をしているときに一番肩こりに「効くな」と思っているツボがあります。
それは「風池(ふうち)」というツボ。首と頭の境目の両側にあります。ちょうど先ほど紹介した「僧帽筋」の外側の縁あたりです。
だいたいこのあたりなのですが、自分で押してみて「一番効くな」と思ったところが風池と考えてよいでしょう。
頭の後ろで手を組んで親指で押す。風池を自分で押すとしたらこんな感じです。これはこれで気持ちがいいのですが、自分で押しても、やっぱりちょっと力が入りにくい。
そこで便利なのがこちらの「ツボチャージ」です(ようやく話が戻りました)。
この内側のでっぱり。これが効率よく「風池」を押してくれるというわけです。
使ってみるとわかるのですが、この突起部分が「首の後ろ側」にちょうどよくハマるんです。あまり考えなくてもツボが押せるでしょう。
また、突起の先端がかすかな丸みをおびているのもいいですね。僕は指圧をするときに親指の角度を調節して、指がツボに当たる「面積」を調節しています。広すぎても刺激が伝わりにくくなるし、狭すぎると刺激がきつくなります。ちょうどいい当て方があるのですよ。
ところが、ツボチャージの突起が当たる面積は、僕の理想にかなり近いんです。これは、かなりの試行錯誤があったのではないか? と思わせるちょうどよさです。
また、これだけコンパクトなのに圧を入れやすいことも驚きです。ちょうどいい強さで、両側から挟み込む構造が効いています。
普通に使っていてもいいのですが、使うときのポイントをひとつ。ちょっと上の方向に力を入れてみてください。後頭部の中心に向かって押していくようなイメージです。さらに効率よくツボを押すことができます。
ちなみに外側に付いているでっぱりなどを使うと「合谷(ごうこく)」というツボを押せるのですが、まあここは指でも押しやすいところです。わざわざ「ツボチャージ」を使わなくてもいいかもしれません。これはもう「風池」を押す専用の道具として使うのが、正解だと思います。
さて、健康グッズ売り場に行くと同じように首の後ろ側を押す道具はいくつか売られています。ですが「ツボチャージ」の圧倒的にいいところは「小さくて薄いところ」。カバンに入れておいてもぜんぜんじゃまになりません。
オフィスでもちょっと取り出してすぐに使えるし、
旅行に持って行って、遊び疲れた後の旅館で使ってもいいし、
もちろん家に置いてあってもじゃまになりません
こっそり隠し持っていて
人にバレないように使う。なんてこともできるかも……。そんなことをする必要はないですが
ツボ押し器としてめっちゃ優秀な「ツボチャージ」。ぜひ一度試してみてください。肩こりにお悩みの方はきっと感動すると思います。