突然ですが、お風呂では何で体を洗いますか? タオル、素手、あるいはボディスポンジを使うという方が多いのではないでしょうか。
ボディスポンジは手軽に泡立てることができるだけでなく、肌にやさしいのが特徴。価格もピンからキリまであります。しかし、「ちょっとお高いやつはどのくらい使用感が変わるんだろう……」と筆者はずっと疑問に思っていました。
そこで今回は、ネットで人気の高いボディスポンジ5種類を使用し、それぞれの違いを検証してみました!
いかにもスポンジ的なものから、手にはめることができるもの、かわいいデザインのものまで!
そもそも、ボディスポンジはどのようにして選べばいいのでしょうか。まず選ぶ際に気にしたいのは「素材」です。好みやお悩みなどに合わせて選ぶとよいでしょう。
最も多く目にするのはポリエステルやアクリルなど化学繊維を使用したもの。安価で種類も多いので、店頭でも目にすることが多いです。
綿を使用したスポンジは水分をよく吸収することから、肌への刺激も抑えることができます。泡立ちは化学繊維と比べると少なめですが、肌の汚れを綿の繊維が落としてくれるので安心です。
少し高級なイメージの強いシルクは、肌と同じタンパク質を含むため肌にとてもやさしいのが特徴です。綿や化学繊維よりも繊維が細かいため、汚れや古い角質を取り除いてくれるのもうれしいポイント。
ちょっと変わった素材ではこんにゃくがあります。水を含むことでやわらかくつるつるとした肌触りになり、毛穴の汚れを落としてくれることから、肌トラブルでお悩みの方を中心に人気があります。
最後に、水を含むとやわらかくなる海綿は、人間の肌と同じアミノ酸を含み、お子さんや敏感肌の方も安心して使用することができます。海綿製のスポンジを選ぶ際には、穴がたくさん開いているもののほうがより泡立ちがよいと言われています。
さらに、ボディスポンジでは、大きさにも注目してみましょう。多くは握りやすい手のひらサイズですが、なかには手にはめるミトン型になっているものや、楕円形とはちょっと違う不思議な形状をしているものもあります。自分が体を洗う際に手に持ちやすく、洗いやすいものを探してみましょう。
今回は、ネットで人気の「ちょっといい」ボディスポンジ5種類の、泡立ちや肌ざわり、洗った後のしっとり具合などを比べてみました。テスト条件は以下のとおり。
・すべてのスポンジを10分ほど水に浸して水分を全体にしみこませる
・ボディソープをワンプッシュ含ませる
・スポンジは20回ギュギュッと握り泡立たせる
では、検証スタートです!
こんにゃくスポンジ「和のちから」
アトピー・敏感肌の方におすすめの「こんにゃく繊維」で作られた純植物性のスポンジです。お肌を傷つけない適度なザラツキで、洗った後に爽快感を感じることができるのが人気の秘密。弱アルカリ性成分の働きで石けんを使わなくてもアカや汚れを分解して洗い落とすことができるのだそう!
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原材料・成分:こんにゃくマンナン、水酸化カルシウム
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こんにゃくマンナン・水酸化カルシウムでできています
開封すると、まるで軽石のような硬さに一瞬びっくりしますが……
十分にふくらんだら使用します。
お湯につけ、軽くもむとやわらかくなりますのでご安心ください。
「水気を切ったらタッパーなどに入れ、冷蔵庫に保管してください」と書いてあります!
注意点として、酵素配合の入浴剤や洗浄剤と使用するとスポンジの繊維が分解されてしまうことと、使用後は手のひらで押さえるように水気を切り、冷蔵庫に保管しなければいけないというのがちょっと驚き!
そして使用開始から約1か月で繊維が徐々に分解され、裂け目ができた頃が取り替えどきだと記載されています。
さっそく使ってみましょう!
泡立ちはかなりよく、20回でこんなに!
手のひらからあふれんばかりの泡ができました!
・泡立ち:★★★★★
・肌ざわり:★★★★☆
・肌のしっとり具合:★★★★★
【総評】
もみこんでいくと最初は粗い泡だったのがだんだんきめ細かな泡になっていきます。体を洗うと、スポンジなのかこんにゃくなのか、というなんともいえない適度なざらつき感がすごく気持ちいい! 洗いあがりは「しっとり&さっぱり」が両立したすべすべお肌に!
マイナスポイントをあげるならば、最後にスポンジの泡を完全に落とすのが難しく、かなり長い時間水を流しながら泡を洗い流すのが大変でした。
珠絹(たまぎぬ) 生絹の肌しずく
富岡製糸場や桐生織で栄えた群馬県で生産された「珠絹(たまぎぬ) 生絹の肌しずく」。群馬県で開発されたオリジナル繭(まゆ)から作られた生糸「ぐんまシルク」を使用しています。通常シルクは、製造時にホルマリンや防腐剤を使用しますが、「ぐんまシルク」では独自の技術によりこれらを一切使わないのが特徴。
使用されている生絹(すずし・きぎぬ)は通常のシルク製品では除去されてしまうセリシンを残しています。お湯でぬらして石けんをつけてもむと生絹に固着したセリシンが溶けだし、その泡で肌をなでるとセリシンが肌になじみ、もちっと、つるっとした肌を感じることができるのだそうです!
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原材料・成分:シルク100%
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素材はシルク100%
注意点としては、シルクプロテインの特徴により、石けんの泡立ちがナイロン製のスポンジと比べると弱いこと、そしてまれにシルクアレルギーの方がいるため、肌が荒れた場合はすぐに使用を中止し、アレルギーでないか確認しましょう。また、セリシンは天然繊維なのでその効果は徐々に低下していきます。「もちっと、つるっとしなくなってきたな」と感じたら、変えどきだと判断しましょう。
さっそく使ってみましょう!
ミトン型なので使いやすい気がします
泡立ちはよーく見なければわからないほど……
手の甲に乗せてみましたが泡感は少なめ
・泡立ち:★☆☆☆☆
・肌ざわり:★★★★☆
・肌のしっとり具合:★★★★☆
【総評】
泡立ちこそ少なかったものの、シルクの糸でごしごしと洗っている感が強く感じられるので、ちょっと刺激が欲しい方向けかと思います。スポンジ自体が網状なので、最後に石けんを洗い流すのは簡単でした。
洗いあがりのお肌は、最初はもちっと、そして乾燥した後はさらさらとした手触りが続いていたのが気持ちよかったです!
DHC 天然海綿ボディスポンジ
赤ちゃんやデリケートな肌の方にも負担をかけにくいやわらかな肌ざわりが特徴です。さまざまなサイズのものが販売されていますが、今回は小さめの赤ちゃん用のサイズを購入してみました。これ以外のサイズは売り切れが続出していることからも、その人気がうかがえます……!
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原材料・成分:天然海綿100%
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素材は天然海綿100%
使い方は普通のボディスポンジと同様です。水分をよく含ませ、石けんやボディソープなどをつけ、よくもんで泡立ててから、肌をなでるようにやさしく洗います。乾燥しているときにはざらざらとした硬めの手触りですが、水分を含ませるとケーキのスポンジのようなやわらかさになります!
さっそく使ってみましょう!
ケーキのスポンジのようなやわらかさ
ぎゅっぎゅっと少し力を入れてもみこむと、きめ細やかな泡が!
かなりもっちりとした、弾力のある泡です
手のひらを傾けても落ちないほど……すごい
・泡立ち:★★★★★
・肌ざわり:★★☆☆☆
・肌のしっとり具合:★★★☆☆
【総評】
もっちりとした泡ができるので、洗顔料を泡立てるのにも使えるかもしれないと思いました。見た目はぼこぼこしているのですが、洗っている肌触りは、「面」で肌全体をしっかりと洗えている実感があります。とても泡切れがいいので、最後に石けんを洗い流すのも容易でした。洗いあがりの肌はキュッキュッという感じに仕上がり、感動!
小久保 優しい肌ざわり なごみんボディスポンジ
見た目からして、もうめちゃめちゃかわいい! ゆる〜いお顔のスポンジです。毛足の長いコットンパイルは肌ざわりよく、泡立ちもいいので、やさしく体を洗うことができます。頭の部分にひもがついているのでお風呂場に干しながら飾れば、ふとした瞬間に目があって癒されそう!
さっそく使ってみましょう!
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原材料・成分
表パイル部:綿
裏基布部:綿、ポリエステル
中芯:ポリウレタンフォーム
刺繍糸:ポリエステル
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原材料は、綿、ポリエステル、ポリウレタンフォーム
この気の抜けた表情がたまりません
お顔は申し訳ないので裏面で。泡立ちはわかりづらいですが……
ふんわりとした泡ができます!
手に乗せると泡のきめ細やかさがわかります!
泡を洗い流す際のこんな表情もかわいい……
・泡立ち:★★★☆☆
・肌ざわり:★★★☆☆
・肌のしっとり具合:★★★★★
【総評】
本体がかなりぶ厚いため、20回もみこんだだけでは中まで石けんが浸透しきらないので、さらに何度かもみこむ必要があるかもしれません。しかし、かなりふんわりとした泡ができました。洗いあがりは、肌がかなりしっとりとしました。いちいちスポンジさんの表情に癒やされるものの、泡を洗い流すときにへちゃむくれ顔になるときはちょっと申し訳ない気持ちに(笑)。
オーガニックコットン 葉っぱボディスポンジ
健康な大地で太陽をいっぱい浴びて育ったコットンを使用しています。農薬や化学肥料、枯葉剤などを使わないのはもちろん、加工段階でも漂白や防縮加工・柔軟仕上げなどの化学処理を施さず、環境にも人にもやさしいスポンジです。
さっそく使ってみましょう!
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原材料・成分
表地:オーガニックコットン100%
中綿:ポリエステル100%
裏地:有機栽培綿100%
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原材料は、オーガニックコットン、ポリエステル100%、有機栽培綿100%
水分を含ませた状態では、5つの中で最もずっしりとした重みがありました。
20回もみこみましたが泡立ちにくい……
こすっていると少しだけ肌に泡が付着し、洗えていることはわかります
・泡立ち:★☆☆☆☆
・肌ざわり:★★☆☆☆
・肌のしっとり具合:★★☆☆☆
【総評】
泡立ちはなかなかしづらいようですが、洗っていると適度なゴシゴシ感が心地よく感じられました。しっかりと体を洗いたいけれど、肌にやさしいオーガニックの素材を使いたいという方にはおすすめです。洗いあがりはさらさらとした感じでした。乾いているときには感じませんでしたが、水分を含むと最も重量感があったのは、やはり「オーガニックコットン」という感じでした。
5種を比較してみての筆者のお気に入りは「こんにゃくスポンジ『和のちから』」。洗っている最中の心地よさも、泡立ちのよさも、洗いあがりの肌の仕上がりも最高でした! 冷蔵庫で保管しなければならない、最後に石けんを落とすのに手間がかかるなど大変な面もありますが、それでも使い続けたいと思えるクオリティだと思います。
ボディスポンジはお肌のタイプや好みによって選び方が大きく変わってきます。皆さんもぜひ自分のお気に入りのスポンジを見つけてみてくださいね!
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。Twitter:@KA_HO_MA