選び方・特集
「ジブン手帳」から待望の「1日1ページ手帳」が誕生!

《2021年》「1日1ページ手帳」は在宅勤務に最適! 代表的6冊徹底比較

人々のワークスタイルは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一変した。移動や集合の機会が著しく減少し、それを補うような技術やスタイルが広がりつつある。そのひとつとしてあげられるのが、「リモートワーク」と呼ばれる在宅の勤務形態だ。

このことにより、手帳の役割も変わりつつある。予定の記入において、公私の区別がしにくくなっており、「在宅時の予定の調整」という今まではありえなかった役割が期待されるようになっている。

そんな時に最も便利そうなのが、「1日1ページ手帳」だろう。家族との予定を調整するのに、メモスペースが大きいほうが何かと便利だからだ。今回は、代表的な6つの製品を比較してみた。同じカテゴリーながら、ページ構成や時間軸のスタイル、付加機能やコンテンツなどの細部にかなり違いがある。これらが用途や想定ユーザーの違いにつながるので、自分に合ったモデルを見つけてほしい。

「ジブン手帳」から「ほぼ日手帳」まで、人気ブランドの「1日1ページ手帳」が勢揃い!

「ジブン手帳」から「ほぼ日手帳」まで、人気ブランドの「1日1ページ手帳」が勢揃い!

「1日1ページ手帳」の選び方

【その1】時間軸の幅・罫線のスタイルで使い方が変わる

「1日1ページ手帳」を選ぶ際に1番重点を置きたいのは、時間軸が縦か横か、目立たないタイプか明示的かだ。これによって、たとえば分刻みの予定とそれにともなうメモを大量に書くのか、あるいは散文的に記録を書く、つまり日記的に使うのか、というように用途が変わってくる。

一般的には時間軸が明示的なほうが予定管理に向いている。また、日記的に使いたいのならば、時間軸が目立たないタイプがいいだろう。また時間軸の幅は、生活時間帯、すなわち起床と就寝時間に合うようなものを選びたい。

また、近年のこのタイプは、その日が月や週のどのあたりなのかがわかる仕かけが施されているモデルもある。これもチェックしたい。

【その2】タスクリストやメモスペースの有無をチェック

1日ページでも月間ページでもいいので、タスクリスト(ToDoリスト)欄が付いていると便利だ。それがない手帳でも、自分で「□」を書いてタスクリストとして使うことはできるが、最初から用意されていれば、その手間は省け、またその場所を参照・記入すればよいという安心感が提供されているということになる。

これは、メモスペースも同様だ。要するに、最初から基本的な機能がどの程度提供されているかがポイントだ。ただし、これらがないからと言ってダメかと言えば、さにあらず。その手帳は予定管理用というよりは日記的な用途に向いていると言える。

【その3】コンテンツページの種類も見逃さずに確認

手帳は、「年間の目標」や「やりたいこと」などを管理するためのツールでもある。その意味で、それらを記入できるページがあると便利だ。そのページに都度都度記入し、またそれを参照して計画を立案したり現状をチェックしたりすることができるからだ。1年間の時間に対して、積極的に予定を立てて取り組みたい人には不可欠なページとなる。

手帳評論家が選ぶ代表的「1日1ページ手帳」6傑

「ジブン手帳」から待望の1日1ページ版が新発売!/コクヨ「ジブン手帳DAYs mini2021」

【SPEC】サイズ:B6スリム(横120×縦190mm)、枚数:112枚×2冊、カバーのカラバリ:ブルー(写真)/グレー/レッド/イエロー

「ジブン手帳」は、「ライフログ手帳」としてすっかり独自のマーケットを築き、他社製品にも影響を与えている人気手帳シリーズ。同シリーズから満を持して登場したのが、この「DAYs」だ。

最大の特徴は、「T型タイムライン」と呼ばれる、1日ページの中央を縦に貫く時間軸。時間軸が端に設置されていたこれまでの1日1ページタイプとは大きく異なる。そしてこの左右2分割されたスペースのそれぞれに、「個人と会社」「予定と実績」というように簡単に役割を割り当てることができるようになっている。

さらに、「T型タイムライン」の横軸には、その日の前後のカレンダーが付いているため、先の日付に予定を書くことで、その予定までの残り日数をカウントできたりする。

最も特徴的な「T型タイムライン」。1日を中央で縦に2分割することで、「予定/実績」「自分/家族」など、2つの項目を分けて記入できる

「T型タイムライン」の横軸には、その日の前6日、後ろ17日分のカレンダーが並んでおり、先の予定までの残り日数を簡単に把握できる

従来の「ジブン手帳」を踏襲したコンテンツページも備わっている。

たとえば、「フリーリスト」と呼ばれる見開きのリストページは、「やりたいこと」や「観たい映画」などのリストとして使用可能。また、月間ページにはガントチャートが付いているなど、至れり尽くせりの盛りだくさん手帳だと言える。また、軽くて裏移りしにくく、消せるボールペンで擦っても波打ちしにくい紙「THIN PAPER」を採用しているが、手帳の厚みを抑えるために半年ごとの2分冊仕様を採用している。

月の目標などを書く扉ページが各月の最初に用意されている。特に「やりたいこと」だけではなく、「やらないこと」を書く欄があるのが今風。また「できたこと」や「会った人」などもあり、ログ色が強い

「能率手帳」が作ったビジネス用1日手帳/JMAM「NOLTY U365」

【SPEC】サイズ:B6(横118×縦188mm)、ページ数:416ページ、カバーのカラバリ:ロイヤルネイビー(写真)/ミヨゾティブルー/ダブグレイ

1日1ページ手帳の「NOLTY」的な解釈がこれだ。

最大の特徴は、ページ上部の横方向に用意された時間軸だ。レフト式手帳ではおなじみのスタイルだが、「U365」では最上部も含めれば4つの段を形成する複数のラインを用意することで、予定を記入しやすくなっている。矢印で予定の時間の幅を書き、その前後に横書きで予定の内容を書いても、次の予定を書く段を変えることで見やすくなっている。

時間軸は横方向を採用。縦に4分割された各ラインに、それぞれ予定を書くことで見やすくなる

時間軸は横方向を採用。縦に4分割された各ラインに、それぞれ予定を書くことで見やすくなる

メモスペースは、ドット方眼を採用しており、文章や図、イラストを記入しやすくなっている。これはどちらかと言えば、ビジネス用ノートに日付が入ったものだと考えれば理解しやすい。

また、見開きの下部の帯は、その見開きの2日が1週間のどのあたりなのか(何曜日なのか)が視覚的・直感的に把握できる仕組みを採用している。こういう工夫もNOLTYらしい。さらに、その月が終わるあたりで「鳥」のイラストがページの角に出現する。これは、その月の振り返りを促すものだが、文言でなくイラストを使っているあたりが老舗の洗練と言うべきか。

1日ページ下部には、その見開きの2日間が週のどのあたりかが把握できるバーを設置。濃い色の曜日がそのページの2日だ

加えて、年間計画や2022年、2023年の計画ページも用意。日本の質実剛健なビジネスパーソンが使うのにふさわしい、堅実な作りの手帳と言える。

2022年、2023年の計画を書くページも用意。先の先までのことが書けるのは、NOLTYらしい特徴だ

2022年、2023年の計画を書くページも用意。先の先までのことが書けるのは、NOLTYらしい特徴だ

すっきりしつつも汎用性も確保!/マークス「EDiT A6 Daily」

【SPEC】サイズ:A6正寸(横105×縦148mm)、ページ数:416ページ、カバーのカラバリ:多数あり

【SPEC】サイズ:A6正寸(横105×縦148mm)、ページ数:416ページ、カバーのカラバリ:多数あり

1日1ページタイプの手帳としては、スタイリッシュな印象を持つマークスの製品は、予定管理にもログにも使える。

まず、時間軸はページの左側に配置されており、上の写真の記入例のように予定管理に使える。記入面の上下に用意されたページを分割するためのドットによって、ページを縦に区切ることができるため、予定管理とそのためのメモの割合を自分で決められるのがうれしい。また、そもそも横罫に「ドット横罫」を採用しており、グラフやイラスト、またはライフログ的な用途にも対応可能だ。

1日ページ欄。すっきりした印象で、時間軸はページの左側に設置されている。下部の区切られたスペースは、メモ欄やToDoリストとして使えるだろう。罫線自体もドットの連続で構成された独自のタイプ

見開きで用意された月の目標ページも、「EDiT」ならでは。まずプランと支出欄が左側ページにあり、右側の6項目の記録欄はユーザーが項目を自由に設定できる。この既存の設定項目と、ユーザーの自由度が高い項目の塩梅が絶妙だ。

月間プランページ。独自設定できる右側の欄をどう使うのかがポイント

月間プランページ。独自設定できる右側の欄をどう使うのかがポイント

また「EDiT」はこのタイプの手帳としては、「ほぼ日手帳オリジナル」に次いで、カバーやサイズの選択肢が多い。1年間付き合う手帳としては、本体以外の部分で自分の好みや主張が反映しやすいのは、ありがたいところだ。

縦バンドの表紙は、おしゃれ文具のアイコン的な表情。サイズも色も選べるのが、マークスの大きなアドバンテージだ

もはや老舗と言えるブランドのオリジナリティが光る!/ほぼ日「ほぼ日手帳オリジナル 1日1ページA6」

【SPEC】サイズ:A6正寸(横105×縦148mm)、カバーのカラバリ:多数あり

【SPEC】サイズ:A6正寸(横105×縦148mm)、カバーのカラバリ:多数あり

日本における「1日1ページ手帳」の事実上の開拓者たる「ほぼ日手帳オリジナル」の特徴は、成熟されたフォーマットにある。

まず、ページの左端にある時間軸は、一応24時間対応だが、すべての時間が書かれているわけではなく控えめ。記入面のベースは方眼で、文章やメモ、イラストに対応する。さらに、日付の右横にはさりげなく、かつしっかりとチェックボックスが設置されており、やるべきことをしっかりやるための道具であることがわかる。

1日ページの見開き。方眼ベースなので、簡単に複数の記入欄に区切って利用できる。主張しない時間軸も、いざとなれば予定管理に十分役立つ

以上の基本フォーマットは、「ほぼ日手帳オリジナル」が登場してからほとんど変わっていない。つまり完成度が高いのだ。

記入面最下部に書かれた「お言葉」をどう評価するかは、「ほぼ日手帳」登場当初から賛否両論あるので、ここでは割愛する。ともあれ、ほかにも月間ブロック部分のベースに方眼罫を採用するなど、最初から完成されたフォーマットを持った「ほぼ日手帳」は文庫(A6)サイズだけでも、「オリジナル」や分冊タイプ「avec」、英語版の「planner」など、さまざまなバリエーションが存在する。またおそらく単一の手帳としては、用意される専用カバーの種類が1番多い。もちろんサイズさえ合えば、文庫本のカバーも転用できるだろう。こういう“こなれた手帳”は実は貴重なのだ。

月間ページも方眼ベース。細々とした記録に向いている。この例では、毎日の体温が記録されているが、自分なりのルールを設定することで自在に使いこなせる

カバーの内側。カバーに「しおりひも」が付いているのが面白い。写真ではわからないが、カバーの表側にも横スリットのポケットが備わっており、メモやチケットなどを保管できる。カバーのバリエーションの多さは、単一手帳としては随一だ。なお、写真のボールペンは、「ほぼ日ストア」にて2021年版手帳本体の購入特典として予定されているもので、ほぼ日手帳20年目の記念のロゴ入り

時間に追われずに優雅な生活を送る人に/クオバディス「デイリー 17 プレステージ」

【SPEC】サイズ:横120×縦170mm、カバーのカラバリ:マロングラッセ(写真)/アプリコット/ブラック/ブループラッセ/フランボワーズ/グレー/ターコイズブルー

今回集めた手帳の中で、優雅なたたずまいという点では随一なのがこの手帳。

まず、見開きの面の印象はほとんど日記帳。時間軸は8〜22時の30分刻みだが、その横に伸びる罫線の印象のほうが強い。そもそもこのシックなアイボリーの紙に、シックな数字の組み合わせに対して、ガリガリと年次計画から落とし込んだ当日の目標だの、ロードマップを見すえた当日のタスクだのを書くのは、野暮というものだろう。

1日ページの記入面。日付の数字と横罫線のみの組み合わせが印象的。タスクとかメモとかも書こうと思えば書けるが、そういうことが野暮に覚えるほどシンプルだ

そう、これは予定などにあくせくすることなく、日々優雅な生活を送っている人が使うことのできる特権的な手帳なのだ。それは、無地がベースの月間ブロックのページを見てもわかる。おおよそ細かく何かをきっちり記録するという感じではない。「ジャパンエディション」だから、国民の祝日こそ記載されているものの、タスクリストとかそのほかの記入欄とか、そういうもの、いや概念からは完全に自由だ。

書いても書かなくてもいい。ただたまに眺めてカレンダー代わり、メモ代わりにもなる。そのために目にやさしいアイボリーの紙を使った手帳。これはいわばそういう存在なのだと言える。

月間ページは、基本的に曜日とか月の表記はアルファベット。輸入品であることを強烈に意識させられる

月間ページは、基本的に曜日とか月の表記はアルファベット。輸入品であることを強烈に意識させられる

ページの角には切り取り線を用意。書いたページをカットしていくことで、「現在」のページにアクセスしやすくなる

「スタディプランナー」も手帳として使える!/いろは出版「スタディプランナー とじノートタイプ 【DAILY】」

【SPEC】サイズ:B6(横125×縦200mm)、ページ数:192ページ、カバーのカラバリ:NAVY(写真)/SPARKLE/PINK/AURORA/GOLD/GRAY

一般的な「スタディプランナー」と言うと、中学生・高校生の学習計画のためのノートだが、実はこれが1日1ページ手帳としても利用できる。

最大のメリットは、日付が入っておらず、いつからでも使い始められること。また、勉強計画用の各種フォーマットは、細かな時間管理や習慣の記録に役立つ。また1週間のページも用意されており、計画や振り返りの記録も可能だ。

1日ページ。タスクリストがメインで右半分は時間軸だが、時間軸部分はよく見ると横方向に6分割されており、10分ごとの計画や記録が可能だ

週のページ。学習の記録や進捗、計画などが記入できる。あっさりした記入面だが、デコり方や工夫次第で、予定や進捗管理に活用できる

何より細かなフォーマットが作り込まれているので、機能の足りなさに悩むこともない。さらに付け加えれば、安い。実に税込990円。これは本製品が3か月分であり、先述したように日付が入っていないから実現した価格とも言える。難を言えば、若年女子向けのデザインテイスト、たとえば表紙のロゴがキラキラした金文字であることくらいか。これは価格とトレードオフとでも考えて割り切るしかないだろう。

ともあれ、1日1ページタイプの手帳を今から試してみようと思っている人には、選択肢のひとつに入れるべき1冊だ。

週の目標ページ。実績も記録できる。1ページとおとなしめだが、予定記入欄とは別に用意されていて、ここだけを見て方針や結果を把握できるのは便利

【まとめ】手帳にどんな役割を求めるのかを考えてから、もう1度読み直してほしい

以上、駆け足で各製品を見てきたが、いかがだっただろうか。

どの製品にも特徴があり、機能があり、個性がある。手帳にも、仕事指向なのか、プライベート重視なのかという向き不向きがあることをおわかりいただけたと思う。単に機能が盛り込まれていればいい、というものではないことも理解してもらえたと思う。

シンプルな手帳にはそれなりの理由があり、多機能な手帳にはそれを求める人がいる。さて、では自分が求める手帳は何か。そもそも手帳にどんな役割を求めるのか。これを考えてからもう1度この記事を読んでほしい。そうすれば、自分にぴったりの手帳が浮かび上がってくるはずだ。

舘神龍彦

舘神龍彦

手帳評論家・ふせん大王。知的生産の面から文具・手帳について執筆。主な著書に「iPhone手帳術」「手帳の選び方・使い方」(ともにエイ出版社)「パソコンでムダに忙しくならない50の方法」(岩波書店)などがある。

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